2019/04/15(月) - 06:53
ルーベのヴェロドロームでのスプリント一騎打ちに勝利したフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が第117回パリ〜ルーベ覇者に。アルデンヌクラシックを主戦場とするパンチャーがリエージュとロンバルディア、ロンドに続く自身4つ目のモニュメント制覇を果たした。
フランスの首都パリから80km北に位置するコンピエーニュをスタートし、ベルギー国境に近いルーベまで北上する257kmで行われた第117回パリ〜ルーベ。合計54.5km/全29セクター(区間)のパヴェ(石畳)を含む「北の地獄」または「クラシックの女王」と呼ばれる決戦は、概ね向かい風に吹かれながらも例年以上にハイスピードな展開となった。
逃げグループを形成するためのアタック合戦は熾烈を極め、ほぼ真向かいからの風を受けながらも最初の1時間の平均スピードは44.5km/hをマーク。逃げという逃げがことごとく潰された状態で前半100kmの舗装区間を駆け抜ける。
ようやく逃げグループが形成されたのは最初のパヴェ区間「セクター29 トロワヴィル〜アンシー ☆☆」手前。ダミアン・ゴダン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)ら9名の飛び出し、ここにニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)やイヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)らが追いついて先頭は23名に。チームスカイやバーレーン・メリダが率いるメイン集団から50秒程度のリードを得た巨大な逃げ集団が、1年前にマイケル・ホーラールツ(ベルギー)が命を落とす悲劇の場所となった「セクター28 ブリアストル〜ヴィースリー ☆☆☆☆」を通過していく。
断続的に登場するパヴェ区間、沿道のフランス国旗やベルギー国旗をなびかせる向かい風、そして相次ぐ落車やパンク、機材トラブルによって逃げ集団もメイン集団も自然と人数が淘汰されていく。「セクター26 キエヴィ〜サンピトン ☆☆☆☆」でのパンクによってトレンティンが逃げ集団から脱落。アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)は2度のパンクで、ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)は落車によってメイン集団から脱落した。
フィニッシュまで126kmを残した「セクター23 ヴェルション=モグレ〜ケレネン ☆☆☆」で逃げ集団が引き戻されると、逃げを形成するためのアタック合戦が再開される。スタートから一瞬たりとも落ち着かない展開はその後も続き、「セクター21 マン〜モンショー=シュル=エカイヨン ☆☆☆」で集団が割れる形でグレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)、ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)ら35名が先行するシーンも見られたが、ボーラ・ハンスグローエがこの動きを即座に潰した。
フィニッシュスプリントさながらの高速位置どり合戦を経て、69km/hという猛烈なスピードで「セクター19 トルエー=ド=アランベール ☆☆☆☆☆」に集団先頭で突入したのは黄金ヘルメットをかぶるファンアーフェルマート。パヴェが補修されたことで話題となったこの5つ星セクターでステイン・ファンデンベルフ(ベルギー、アージェードゥーゼール)が単独先行した一方で、元シクロクロス世界王者ファンアールトはパンクで大きく後退した。
身長が近いパスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)からバイクを借りて再スタートしたファンアールトは、単独で30秒の遅れを詰めてメイン集団に復帰することに成功。その後チームカーから自分のスペアバイクを受け取ったが、再び集団復帰を目指す際にコーナーで単独落車してしまう。この相次ぐトラブルにもめげず、ファンアールトは70名ほどに絞られたメイン集団に戻っている。
フィニッシュまで残り66kmを残した「セクター15 ティヨワ〜サール=エ=ロジエール ☆☆☆☆」で逃げのきっかけを作ったのはポリッツ。ここにフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とリュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が追いつき、20秒先行したまま「セクター14 バーヴリー〜オルシー ☆☆☆」へ。危険な動きを察したルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)がメイン集団からカウンターアタックを仕掛けたが決まらず、続いてディフェンディングチャンピオンのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がついに動いた。
「セクター12 オシー〜ベルシー ☆☆☆☆」を前にした、残り55km地点、1年前と同じ舗装路でアタックしたサガンにはすかさずランパールト、ファンアールト、セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト)が合流。ライバルを引き離すことに成功したこの4名は、次なる5つ星「セクター11 モンサン=ぺヴェル ☆☆☆☆☆」を前を先頭ジルベールとポリッツに追いついた(ゼーリッヒは脱落)。
こうしてフィニッシュまで45kmを残して先頭はジルベールとランパールト、サガン、ファンアールト、ファンマルク、ポリッツの6名に。「セクター9 ポン=ティボ〜エンヌヴラン ☆☆☆」通過時点で、ローテーションを回す先頭グループとメイン集団のタイム差は1分。出遅れたグレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)らがメイン集団からの抜け出しを図ったものの、ドゥクーニンク・クイックステップのゼネク・スティバル(チェコ)やフロリアン・セネシャル(フランス)らの徹底マークを振りほどけない。徐々に先頭6名の逃げ切りが濃厚となる。
フィニッシュまで23kmを切った「セクター6 ブルゲル〜ワヌアン ☆☆☆」の出口で仕掛けたのはジルベール。ここにサガンとポリッツ、遅れてランパールトとファンマルクが合流した一方で、ファンアールトはついに遅れてしまう。「セクター5 カンファナン=ぺヴェル ☆☆☆☆」を乗り越え、いよいよ「セクター4 カルフール=ド=ラルブル ☆☆☆☆☆」に突入。先頭で悪路を突き進んだランパールトの後ろから、ジルベールが再び仕掛けた。
この最大の勝負所と言っていい「カルフール=ド=ラルブル」でのジルベールのアタックは決まらず、サガンとファンマルク、ランパールト、ポリッツが食らいつく。すると、難易度の低い「セクター3 グルソン ☆☆」でポリッツがスルスルと抜け出すことに成功する。フィニッシュまで残り14km。チャンスを察したジルベールがポリッツに飛びついた一方で、ヴェロドロームでのスプリントに向けて順調に駒を進めていたサガンの脚が止まった。
「カルフール・ド・ラルブルまでは全ての動きに反応できていたけど、残り15kmを切ってからは動く力が残っていなかった」と明かすサガンのまさかの失速。明白にスローダウンしたサガンやファンマルク、ランパールトから25秒差で、先頭ジルベールとポリッツは残り10km地点の踏切を通過していく。
そこまでセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト)のバイクを借りていたファンマルクが残り6km地点で自分のスペアバイクに交換するなど、追走のペースは上がらずタイム差は40秒まで拡大する。単独追走に持ち込んだランパールトから20秒程度のリードを保ちながら、先頭ジルベールとポリッツが最後の「セクター1 ルーベ ☆」を越えてヴェロドロームにやってきた。
36歳ジルベールと25歳ポリッツの一騎打ち。パリ〜ルーベを締めくくる500mバンク1周半。ライバルの動きに目を配りながらバンクの上側を走るポリッツの後ろから、フィニッシュラインまでおよそ150mを残してジルベールが駆け下りる。ポリッツも巧くタイミングを合わせて加速したが、ジルベールのスプリントが一枚上手だった。ジルベールが、パリ〜ルーベを制した。
「1週間前のロンドが残念な結果に終わっていただけに、大きなプレッシャーの中での出場となった今年のパリ〜ルーベ。今日はずっと脚の調子が良かった。自分は新しい挑戦を好むタイプの選手であり、このパリ〜ルーベこそが新しい挑戦だった。自分のキャリアに足りなかった特別な勝利であり、事態を飲み込むまでに数日かかると思う」。表彰台で常に笑顔を浮かべるポリッツと、3位を射止めたチームメイトのランパールトに挟まれながら、ジルベールがパヴェのトロフィーを受け取った。
ジルベールはこれがパリ〜ルーベ出場3回目。初出場した2007年は52位で、2018年は15位だった。36歳と9ヶ月でのパリ〜ルーベ勝利は史上7番目の高齢記録。2009年と2010年にイル・ロンバルディア、2011年にリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、そして2017年にロンド・ファン・フラーンデレンを制しているベルギー・ワロン地方出身のジルベールが、自身4つ目/通算5つ目のモニュメント(世界五大クラシック)タイトルを手に。リック・ファンローイとエディ・メルクス、ロジェ・デフラミンクだけが達成しているモニュメント全制覇に王手をかけた。唯一欠けているミラノ〜サンレモでは2008年と2011年に3位に入っている。
「今日はチームメイトたちとこの勝利の余韻に浸って、明日から気持ちをリセットしてアルデンヌクラシックに向けて集中していきたい。チームにとって大成功の春がそこでも継続できればと思う」。ドゥクーニンク・クイックステップはトップ10にメンバー4名を送り込むことに成功。また、チームはモニュメント通算19勝目、今シーズン23勝目、そして通算700勝目という数字を打ち立てている。
カチューシャ・アルペシンのリーダーとしてクラシックシーズンを駆け抜けたポリッツは「惜しかった。でもこの年齢(25歳)でルーベ2位という結果は悪くない。そして未だに信じられないよ」とコメント。パリ〜ルーベ出場はこれが4回目で、2018年に7位。今シーズンはミラノ〜サンレモ27位、E3ビンクバンククラシック6位、ドワーズ・ドール・フラーンデレン21位、ロンド・ファン・フラーンデレン5位という安定した成績を残していた。
フランスの首都パリから80km北に位置するコンピエーニュをスタートし、ベルギー国境に近いルーベまで北上する257kmで行われた第117回パリ〜ルーベ。合計54.5km/全29セクター(区間)のパヴェ(石畳)を含む「北の地獄」または「クラシックの女王」と呼ばれる決戦は、概ね向かい風に吹かれながらも例年以上にハイスピードな展開となった。
逃げグループを形成するためのアタック合戦は熾烈を極め、ほぼ真向かいからの風を受けながらも最初の1時間の平均スピードは44.5km/hをマーク。逃げという逃げがことごとく潰された状態で前半100kmの舗装区間を駆け抜ける。
ようやく逃げグループが形成されたのは最初のパヴェ区間「セクター29 トロワヴィル〜アンシー ☆☆」手前。ダミアン・ゴダン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)ら9名の飛び出し、ここにニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)やイヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)らが追いついて先頭は23名に。チームスカイやバーレーン・メリダが率いるメイン集団から50秒程度のリードを得た巨大な逃げ集団が、1年前にマイケル・ホーラールツ(ベルギー)が命を落とす悲劇の場所となった「セクター28 ブリアストル〜ヴィースリー ☆☆☆☆」を通過していく。
断続的に登場するパヴェ区間、沿道のフランス国旗やベルギー国旗をなびかせる向かい風、そして相次ぐ落車やパンク、機材トラブルによって逃げ集団もメイン集団も自然と人数が淘汰されていく。「セクター26 キエヴィ〜サンピトン ☆☆☆☆」でのパンクによってトレンティンが逃げ集団から脱落。アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)は2度のパンクで、ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)は落車によってメイン集団から脱落した。
フィニッシュまで126kmを残した「セクター23 ヴェルション=モグレ〜ケレネン ☆☆☆」で逃げ集団が引き戻されると、逃げを形成するためのアタック合戦が再開される。スタートから一瞬たりとも落ち着かない展開はその後も続き、「セクター21 マン〜モンショー=シュル=エカイヨン ☆☆☆」で集団が割れる形でグレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)、ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)ら35名が先行するシーンも見られたが、ボーラ・ハンスグローエがこの動きを即座に潰した。
フィニッシュスプリントさながらの高速位置どり合戦を経て、69km/hという猛烈なスピードで「セクター19 トルエー=ド=アランベール ☆☆☆☆☆」に集団先頭で突入したのは黄金ヘルメットをかぶるファンアーフェルマート。パヴェが補修されたことで話題となったこの5つ星セクターでステイン・ファンデンベルフ(ベルギー、アージェードゥーゼール)が単独先行した一方で、元シクロクロス世界王者ファンアールトはパンクで大きく後退した。
身長が近いパスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)からバイクを借りて再スタートしたファンアールトは、単独で30秒の遅れを詰めてメイン集団に復帰することに成功。その後チームカーから自分のスペアバイクを受け取ったが、再び集団復帰を目指す際にコーナーで単独落車してしまう。この相次ぐトラブルにもめげず、ファンアールトは70名ほどに絞られたメイン集団に戻っている。
フィニッシュまで残り66kmを残した「セクター15 ティヨワ〜サール=エ=ロジエール ☆☆☆☆」で逃げのきっかけを作ったのはポリッツ。ここにフィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とリュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が追いつき、20秒先行したまま「セクター14 バーヴリー〜オルシー ☆☆☆」へ。危険な動きを察したルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)がメイン集団からカウンターアタックを仕掛けたが決まらず、続いてディフェンディングチャンピオンのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がついに動いた。
「セクター12 オシー〜ベルシー ☆☆☆☆」を前にした、残り55km地点、1年前と同じ舗装路でアタックしたサガンにはすかさずランパールト、ファンアールト、セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト)が合流。ライバルを引き離すことに成功したこの4名は、次なる5つ星「セクター11 モンサン=ぺヴェル ☆☆☆☆☆」を前を先頭ジルベールとポリッツに追いついた(ゼーリッヒは脱落)。
こうしてフィニッシュまで45kmを残して先頭はジルベールとランパールト、サガン、ファンアールト、ファンマルク、ポリッツの6名に。「セクター9 ポン=ティボ〜エンヌヴラン ☆☆☆」通過時点で、ローテーションを回す先頭グループとメイン集団のタイム差は1分。出遅れたグレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)らがメイン集団からの抜け出しを図ったものの、ドゥクーニンク・クイックステップのゼネク・スティバル(チェコ)やフロリアン・セネシャル(フランス)らの徹底マークを振りほどけない。徐々に先頭6名の逃げ切りが濃厚となる。
フィニッシュまで23kmを切った「セクター6 ブルゲル〜ワヌアン ☆☆☆」の出口で仕掛けたのはジルベール。ここにサガンとポリッツ、遅れてランパールトとファンマルクが合流した一方で、ファンアールトはついに遅れてしまう。「セクター5 カンファナン=ぺヴェル ☆☆☆☆」を乗り越え、いよいよ「セクター4 カルフール=ド=ラルブル ☆☆☆☆☆」に突入。先頭で悪路を突き進んだランパールトの後ろから、ジルベールが再び仕掛けた。
この最大の勝負所と言っていい「カルフール=ド=ラルブル」でのジルベールのアタックは決まらず、サガンとファンマルク、ランパールト、ポリッツが食らいつく。すると、難易度の低い「セクター3 グルソン ☆☆」でポリッツがスルスルと抜け出すことに成功する。フィニッシュまで残り14km。チャンスを察したジルベールがポリッツに飛びついた一方で、ヴェロドロームでのスプリントに向けて順調に駒を進めていたサガンの脚が止まった。
「カルフール・ド・ラルブルまでは全ての動きに反応できていたけど、残り15kmを切ってからは動く力が残っていなかった」と明かすサガンのまさかの失速。明白にスローダウンしたサガンやファンマルク、ランパールトから25秒差で、先頭ジルベールとポリッツは残り10km地点の踏切を通過していく。
そこまでセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト)のバイクを借りていたファンマルクが残り6km地点で自分のスペアバイクに交換するなど、追走のペースは上がらずタイム差は40秒まで拡大する。単独追走に持ち込んだランパールトから20秒程度のリードを保ちながら、先頭ジルベールとポリッツが最後の「セクター1 ルーベ ☆」を越えてヴェロドロームにやってきた。
36歳ジルベールと25歳ポリッツの一騎打ち。パリ〜ルーベを締めくくる500mバンク1周半。ライバルの動きに目を配りながらバンクの上側を走るポリッツの後ろから、フィニッシュラインまでおよそ150mを残してジルベールが駆け下りる。ポリッツも巧くタイミングを合わせて加速したが、ジルベールのスプリントが一枚上手だった。ジルベールが、パリ〜ルーベを制した。
「1週間前のロンドが残念な結果に終わっていただけに、大きなプレッシャーの中での出場となった今年のパリ〜ルーベ。今日はずっと脚の調子が良かった。自分は新しい挑戦を好むタイプの選手であり、このパリ〜ルーベこそが新しい挑戦だった。自分のキャリアに足りなかった特別な勝利であり、事態を飲み込むまでに数日かかると思う」。表彰台で常に笑顔を浮かべるポリッツと、3位を射止めたチームメイトのランパールトに挟まれながら、ジルベールがパヴェのトロフィーを受け取った。
ジルベールはこれがパリ〜ルーベ出場3回目。初出場した2007年は52位で、2018年は15位だった。36歳と9ヶ月でのパリ〜ルーベ勝利は史上7番目の高齢記録。2009年と2010年にイル・ロンバルディア、2011年にリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、そして2017年にロンド・ファン・フラーンデレンを制しているベルギー・ワロン地方出身のジルベールが、自身4つ目/通算5つ目のモニュメント(世界五大クラシック)タイトルを手に。リック・ファンローイとエディ・メルクス、ロジェ・デフラミンクだけが達成しているモニュメント全制覇に王手をかけた。唯一欠けているミラノ〜サンレモでは2008年と2011年に3位に入っている。
「今日はチームメイトたちとこの勝利の余韻に浸って、明日から気持ちをリセットしてアルデンヌクラシックに向けて集中していきたい。チームにとって大成功の春がそこでも継続できればと思う」。ドゥクーニンク・クイックステップはトップ10にメンバー4名を送り込むことに成功。また、チームはモニュメント通算19勝目、今シーズン23勝目、そして通算700勝目という数字を打ち立てている。
カチューシャ・アルペシンのリーダーとしてクラシックシーズンを駆け抜けたポリッツは「惜しかった。でもこの年齢(25歳)でルーベ2位という結果は悪くない。そして未だに信じられないよ」とコメント。パリ〜ルーベ出場はこれが4回目で、2018年に7位。今シーズンはミラノ〜サンレモ27位、E3ビンクバンククラシック6位、ドワーズ・ドール・フラーンデレン21位、ロンド・ファン・フラーンデレン5位という安定した成績を残していた。
パリ〜ルーベ2019結果
1位 | フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 5:58:02 |
2位 | ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) | |
3位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:13 |
4位 | セップ・ファンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト) | 0:00:40 |
5位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:42 |
6位 | フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:47 |
7位 | マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
8位 | ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
9位 | エヴァルダス・シシュケヴィチュス(リトアニア、デルコ・マルセイユプロヴァンス) | |
10位 | セバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファースト) | |
11位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | |
12位 | グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム) | |
13位 | オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール) | |
14位 | ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、バーレーン・メリダ) | 0:01:24 |
15位 | アドリアン・プティ(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | 0:01:25 |
16位 | マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ・アルペシン) | 0:01:36 |
17位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | |
18位 | ユーゴ・オフステテール(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディディ) | 0:01:38 |
19位 | ベルト・デバッケル(ベルギー、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ) | |
20位 | ディラン・ファンバーレ(オランダ、チームスカイ) | 0:01:40 |
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