2019/03/23(土) - 22:45
ツール・ド・とちぎの第2ステージが、矢板市の周回コースで行なわれ、集団スプリントを制したマリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)が優勝。僅差の3位に黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)が入った。個人総合首位は、オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)に移った。
ツール・ド・とちぎ2日目は、宇都宮市の北に位置する矢板市での第2ステージ。「道の駅やいた」をスタート/フィニッシュとする周回コースでのロードレースだ。1周14.8kmのコースは、丘越えのようなアップダウンと曲がりくねった道が続く前半と、車1台分ほどの道幅で長い直線が続く後半の組み合わせ。レースは8周回118.4km。途中、3級山岳の山岳賞と、コントロールラインでのポイント賞がそれぞれ3回設定される。
この日は朝から雲が広がり、那須連山から吹きおろす冷たい風が吹き続ける中でのレースとなった。最高気温は10℃に達せず、前日の暖かさがウソのような気候だ。
長めのパレード走行ののちリアルスタートが切られると、アタックが繰り返されて集団は伸縮を繰り返す。一時リーダーチームのチーム・サプラ・サイクリングが集団コントロールに入るが、完全に主導権を握るチームがないままレースは中盤へ。
4周目、2回目の山岳賞に向けて岡篤志(宇都宮ブリッツェン)とゴン・ヒョソク(LXサイクリングチーム)の2人が抜け出すと、メイン集団から次々とブリッヂがかかり、13名の逃げ集団が形成される。この中には、リーダージャージのベンジャミン・ダイボール(チーム・サプラ・サイクリング)、総合2位のオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)、チェン・キンロ(HKSIプロサイクリングチーム)、ロビー・ハッカー(チーム右京)、アレクセイス・サラモティンス(インタープロサイクリングアカデミー)ら強力なメンバーが含まれた。
およそ各チームが1人ずつ逃げ集団に送り込んだこともあり、メイン集団との差は一気に2分30秒まで開く。
残り2周となる7周目に入ると、チーム右京が逃げ集団の追走を開始。タイム差を一気に1分未満まで縮める。逃げ集団では、栃木県出身の石原悠希(インタープロサイクリングチーム)らが抵抗を見せるが、最終周回の8周目に入るまでに全ての逃げが吸収される。
その後は各チーム共スプリント勝負に向けての位置取り合戦が始まり、スプリンターを揃えるサルカノ・サカリヤ・BBチームが集団を牽引して残り3kmを通過する。
残り300mのホームストレート、道幅いっぱいに広がって大混戦のスプリントを制したのは、マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)。2位にレイモンド・クレダー(チーム右京)、3位に黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)が入った。
ボグダノヴィッチは、「13名の逃げ集団が2分以上先行していたから、これで今日は決まったと思っていた。でもチーム右京が追走してくれたおかげで逃げを吸収し、今日は勝てるという自信が湧いてきた。良い結果になって良かった」と、ステージ優勝を喜ぶ。
一方、僅差の3位になった黒枝は「13名の逃げを吸収出来たので、自分のスプリントで勝負するようにチームがまとまってくれた。残り1kmでブリッツェンとシマノの列車が仕掛けていったのを見て、まだ早いと思ったので後ろで待機していた。
サルカノのアフメット・オルケンがスプリントに強いと聞いていたのでマークしつつ、残り500mで集団が一瞬緩んだようになったので、そこからスプリントに入った。ちょっと早かった気もしたけれど、なんとか3位に入れた」と、最後の局面を振り返った。
個人総合は、アウラールに移った。2回目のポイント賞を2位通過してボーナスタイム2秒を獲得し、ダイボールを逆転した。
「逃げに入ったのはチームの作戦ではなく、リーダージャージが行くのが見えたので総合2位の自分が行くべきと思ったから。最後のスプリントは狙っていたけれど、機材に問題があったので勝てなかった。でもリーダージャージを獲れたので、明日は守りたい」と、コメントした。
「修善寺ショック」直後ということもあって、タイムアウトによる脱落が多数出るようなレースを予想する声が多く聞かれたものの、未完走は7名。予想よりも穏やかに第2ステージは終わった。
個人総合首位が入れ替わったとは言え、10秒以内に12名、30秒以内に54名がひしめく。最終日は150kmのラインレース。実はリーダージャージが入れ替わりそうな場面が毎年最終ステージに起きているツール・ド・とちぎ。今年はどのような結末になるか?
ツール・ド・とちぎ2日目は、宇都宮市の北に位置する矢板市での第2ステージ。「道の駅やいた」をスタート/フィニッシュとする周回コースでのロードレースだ。1周14.8kmのコースは、丘越えのようなアップダウンと曲がりくねった道が続く前半と、車1台分ほどの道幅で長い直線が続く後半の組み合わせ。レースは8周回118.4km。途中、3級山岳の山岳賞と、コントロールラインでのポイント賞がそれぞれ3回設定される。
この日は朝から雲が広がり、那須連山から吹きおろす冷たい風が吹き続ける中でのレースとなった。最高気温は10℃に達せず、前日の暖かさがウソのような気候だ。
長めのパレード走行ののちリアルスタートが切られると、アタックが繰り返されて集団は伸縮を繰り返す。一時リーダーチームのチーム・サプラ・サイクリングが集団コントロールに入るが、完全に主導権を握るチームがないままレースは中盤へ。
4周目、2回目の山岳賞に向けて岡篤志(宇都宮ブリッツェン)とゴン・ヒョソク(LXサイクリングチーム)の2人が抜け出すと、メイン集団から次々とブリッヂがかかり、13名の逃げ集団が形成される。この中には、リーダージャージのベンジャミン・ダイボール(チーム・サプラ・サイクリング)、総合2位のオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)、チェン・キンロ(HKSIプロサイクリングチーム)、ロビー・ハッカー(チーム右京)、アレクセイス・サラモティンス(インタープロサイクリングアカデミー)ら強力なメンバーが含まれた。
およそ各チームが1人ずつ逃げ集団に送り込んだこともあり、メイン集団との差は一気に2分30秒まで開く。
残り2周となる7周目に入ると、チーム右京が逃げ集団の追走を開始。タイム差を一気に1分未満まで縮める。逃げ集団では、栃木県出身の石原悠希(インタープロサイクリングチーム)らが抵抗を見せるが、最終周回の8周目に入るまでに全ての逃げが吸収される。
その後は各チーム共スプリント勝負に向けての位置取り合戦が始まり、スプリンターを揃えるサルカノ・サカリヤ・BBチームが集団を牽引して残り3kmを通過する。
残り300mのホームストレート、道幅いっぱいに広がって大混戦のスプリントを制したのは、マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー)。2位にレイモンド・クレダー(チーム右京)、3位に黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング)が入った。
ボグダノヴィッチは、「13名の逃げ集団が2分以上先行していたから、これで今日は決まったと思っていた。でもチーム右京が追走してくれたおかげで逃げを吸収し、今日は勝てるという自信が湧いてきた。良い結果になって良かった」と、ステージ優勝を喜ぶ。
一方、僅差の3位になった黒枝は「13名の逃げを吸収出来たので、自分のスプリントで勝負するようにチームがまとまってくれた。残り1kmでブリッツェンとシマノの列車が仕掛けていったのを見て、まだ早いと思ったので後ろで待機していた。
サルカノのアフメット・オルケンがスプリントに強いと聞いていたのでマークしつつ、残り500mで集団が一瞬緩んだようになったので、そこからスプリントに入った。ちょっと早かった気もしたけれど、なんとか3位に入れた」と、最後の局面を振り返った。
個人総合は、アウラールに移った。2回目のポイント賞を2位通過してボーナスタイム2秒を獲得し、ダイボールを逆転した。
「逃げに入ったのはチームの作戦ではなく、リーダージャージが行くのが見えたので総合2位の自分が行くべきと思ったから。最後のスプリントは狙っていたけれど、機材に問題があったので勝てなかった。でもリーダージャージを獲れたので、明日は守りたい」と、コメントした。
「修善寺ショック」直後ということもあって、タイムアウトによる脱落が多数出るようなレースを予想する声が多く聞かれたものの、未完走は7名。予想よりも穏やかに第2ステージは終わった。
個人総合首位が入れ替わったとは言え、10秒以内に12名、30秒以内に54名がひしめく。最終日は150kmのラインレース。実はリーダージャージが入れ替わりそうな場面が毎年最終ステージに起きているツール・ド・とちぎ。今年はどのような結末になるか?
ツール・ド・とちぎ 第2ステージ結果(矢板市周回コース・118.4km)
1位 | マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) | 2時間38分31秒 |
2位 | レイモンド・クレダー(チーム右京) | +0秒 |
3位 | 黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング) | |
4位 | アフメット・オルケン(サルカノ・サカリヤ・BBチーム) | |
5位 | パク・サンホン(LXサイクリングチーム) | |
6位 | 山本大喜(キナンサイクリングチーム) | |
7位 | 鈴木 龍(宇都宮ブリッツェン) | |
8位 | アレクセイス・サラモティンス(インタープロサイクリングアカデミー) | |
9位 | ロビー・ハッカー(チーム右京) | |
10位 | オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ) |
個人総合時間順位(第2ステージ終了時)
1位 | オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ) | 2時間42分15秒 |
2位 | マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) | +1秒 |
3位 | ベンジャミン・ダイボール(チーム・サプラ・サイクリング) | |
4位 | マリオ・ヴォクト(チーム・サプラ・サイクリング) | +2秒 |
5位 | アンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング) | +4秒 |
6位 | パク・サンフン(LXサイクリングチーム) | +5秒 |
ポイント賞(第2ステージ終了時)
1位 | マリス・ボグダノヴィッチ(インタープロサイクリングアカデミー) | 30p |
2位 | レイモンド・クレダー(チーム右京) | 20p |
3位 | オールイス・アルベルド・アウラール・サナブリア(マトリックスパワータグ) | 18p |
山岳賞(第2ステージ終了時)
1位 | アンガス・ライオンズ(オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング) | 7p |
2位 | 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) | 5p |
3位 | 木村圭佑(シマノレーシング) | 5p |
チーム総合成績(第2ステージ終了時)
1位 | チーム・サプラ・サイクリング | 8時間7分1秒 |
2位 | オリヴァーズ・リアル・フード・レーシング | +5秒 |
3位 | マトリックスパワータグ | +10秒 |
text&photo:Satoru Kato
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