国内ロードレースシーズン開幕を1週間後に控えた3月9日、栃木県北部の那須地域を本拠地とする那須ブラーゼンがスターティングパーティーを開いた。過去最高の参加者を集めたパーティーの模様をレポート。



過去最高の参加者数となった那須ブラーゼンスターティングパーティー過去最高の参加者数となった那須ブラーゼンスターティングパーティー photo:Satoru Kato
今年で結成7年目を迎える那須ブラーゼン。毎年シーズン前に、サポーターらを集めて新メンバーのお披露目を兼ねたスターティングパーティーを実施している。今年も那須町のホテルの会場に多くの参加者を集めて盛大に行われた。「那須に大きな夢と元気をもたらすことが使命」と、那須ブラーゼン運営会社NASPOの若杉社長「那須に大きな夢と元気をもたらすことが使命」と、那須ブラーゼン運営会社NASPOの若杉社長 photo:Satoru Kato

パーティーの冒頭、那須ブラーゼンの運営会社であるNASPO株式会社の若杉社長が挨拶。「那須地域に大きな夢と元気をもたらすこと、まだメジャーとは言えない自転車界を牽引することが那須ブラーゼンの使命。レースに限らずもっと高いところを目指したい」と語った。また、若杉社長自身がツール・ド・フランスの一般参加イベント「エタップ・ド・ツール」に挑戦することも発表。その模様はJスポーツで放送される予定だ。

下部組織「那須ハイランドパークレーシングチーム」がスタート

藤和那須リゾートの矢澤専務から、下部組織「那須ハイランドパークレーシングチーム」の発足が語られた藤和那須リゾートの矢澤専務から、下部組織「那須ハイランドパークレーシングチーム」の発足が語られた photo:Satoru Katoまた、那須ブラーゼンの下部組織として「那須ハイランドパークレーシングチーム」が発足することも発表された。すでに募集を開始しており、関西など日本各地から応募があるという。現時点で3名の加入が内定しており、今後も募集を続ける。那須ハイランドパークレーシングチームは、JBCF(一般社団法人日本実業団自転車競技連盟)主催のJエリートツアーに参戦。まずはE3でスタートし、上位カテゴリーを目指す。普段の練習は那須ブラーゼンと合同で行う。




「特選・那須牛乳」で乾杯!「特選・那須牛乳」で乾杯! photo:Satoru Kato
堅いお話の後は、那須産の牛乳で乾杯してパーティーが本格スタート。実は那須地域は本州での牛乳生産量1位になるほど酪農がさかんな地域。「那須高原ミルク街道」という酪農地帯があるほどだ。選手達は参加者に牛乳を「お酌」して周りながら、談笑したり写真撮影に応じる。

那須牛乳をパーティー参加者に「お酌」する樋口峻明那須牛乳をパーティー参加者に「お酌」する樋口峻明 photo:Satoru Kato那須ブラーゼンのフラッグを持ち込んだブラーゼンサポーター那須ブラーゼンのフラッグを持ち込んだブラーゼンサポーター photo:Satoru Kato

記念撮影に応じる下島将輝と西島勇人記念撮影に応じる下島将輝と西島勇人 photo:Satoru Katoウインドブレーカーに選手のサインをコレクションウインドブレーカーに選手のサインをコレクション photo:Satoru Kato


定番の「サイコロトーク」では意外な話題も

小野寺玲・慶兄弟のトーク「仲は悪い」と言うが?小野寺玲・慶兄弟のトーク「仲は悪い」と言うが? photo:Satoru Kato西尾勇人・憲人の兄弟愛を語る西尾勇人・憲人の兄弟愛を語る photo:Satoru Kato

サイコロでトークのお題を決めるコーナーでは、新加入選手が登壇。飯野智行は競艇学校の試験に遅刻したという、冗談とも本当とも取れるエピソードを披露。小野寺慶は宇都宮ブリッツェンの兄・玲との仲が悪いと話すと、今年から兄弟で所属する西尾勇人・憲人兄弟は仲の良さをアピールする。

今年のチームスローガンは『The Team with You』

「勝った感動をみなさんと共有したい」と岩井GM「勝った感動をみなさんと共有したい」と岩井GM photo:Satoru Kato
最後に、岩井航太ゼネラルマネージャーが「今年のチームスローガンは『The Team with You』2014年の全日本選手権優勝、2017年の宇都宮ロード優勝の時のような勝利の感動を、皆さんと分かち合いたい」と語り、Jプロツアーでのチームランキング3位以内と、地元レースでの活躍を目標として掲げた。

お土産は地元産のイチゴとウドでしたお土産は地元産のイチゴとウドでした photo:Satoru Katoレース会場では宇都宮ブリッツェンの赤いサポーターの多さが目立つが、スターティングパーティーにこれだけの人を集められる那須ブラーゼンの存在も、栃木県の自転車熱を支える力であることは間違いない。「都市部から離れた場所で続いているチームは他に例がない」と若杉社長が胸を張るとおり、那須ブラーゼンのようなチームが国内ロードレース興隆のカギとなると感じたパーティーだった。

text&photo:Satoru.Kato