2010/04/02(金) - 09:24
4月1日、KBCデパンヌ3日間レース(UCI2.HC)の最終第3bステージ・個人タイムトライアルで、デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ)が最速タイムをマークして優勝。ミラーは同時に総合成績トップに立ち、大会初制覇を成し遂げた。
最終TTを制して総合優勝に輝いたデーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) photo:Cor VosKBCデパンヌ3日間レースの最後を締めくくるのは、レース名の通り、今年もデ・パンヌを舞台にした個人タイムトライアル。北海沿いのデ・パンヌとコクスアイデを往復する14.75kmのコースは平坦基調だが、180度のUターンを含め、多くのテクニカルなコーナーが散りばめられている。
今年はレース序盤から悪天候に見舞われていたが、最終日は好天に恵まれ、路面はドライなコンディション。
総合表彰台、左から2位アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)、優勝デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ)、3位ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ) photo:Cor Vos午前の第3aステージで優勝したタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)や、週末のロンド・ファン・フラーンデレンでの活躍が期待されるフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)らを除く100名がスタートを切った。
14.75kmのテクニカルコースを平均スピード47.2km/hで駆け抜け、18分44秒のトップタイムを叩き出したのは、総合4位につけていたミラー。好走したリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)を5秒上回る走りで、ミラーがステージ優勝に輝いた。
総合1位のルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)は1分19秒遅れのステージ32位に沈み、ミラーの最大のライバルと目された総合2位のアンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)は47秒遅れのステージ8位と伸びず。ライバルを蹴散らしたミラーが、ステージ優勝と総合優勝を同時に手中に収めた。
トップタイムを叩き出して優勝したデーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) photo:Cor Vos
5秒遅れ・ステージ2位のリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) photo:Cor Vos
47秒遅れ・ステージ8位に終わったアンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) photo:Cor Vos
ミラーは1998年大会の最終個人TTでも優勝しているが、総合優勝は初めて。ステージ連勝のガーミン・トランジションズは、ステージ3位にスヴェイン・タフト(カナダ)を送り込む活躍ぶりを見せた。
「ステージレースで総合優勝するなんていつぶりだろう!1998年、21歳のまだナイーブな僕がこの表彰台に立った。あれから12年、経験を積んだ33歳のベテランは総合の表彰台に上ったんだ。年齢を重ねる毎に成績が良くなることもある。この大会は最初から総合狙いだった。でも、総合を狙うためにはロードレースでも成績を残さなければならない。今回はタイムトライアルだけではなく、ロードレースでも闘えることを実感した大会だったよ」。ミラーはクリテリウム・アンテルナシオナルの最終個人TTでアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)を打ち負かしており、総合優勝を含めるとこれが今シーズン3勝目。33歳のベテランTTスペシャリストが好調ぶりをアピールした。
選手コメントはチーム公式サイトより。
KBCデパンヌ3日間レース2010第3bステージ結果
1位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) 18'44"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +05"
3位 スヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ) +24"
4位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +30"
5位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +34"
6位 ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド、チームHTC・コロンビア) +35"
7位 エリック・ベルトゥ(フランス、カルミオオーロ・NGC) +42"
8位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +47"
9位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ) +49"
10位 ヘント・トーマスデ(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン) +52"
個人総合成績
1位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) 12h20'36"
2位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +35"
3位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ) +1'07"
4位 フレデリック・アモリソン(ベルギー、ランドバウクレジット) +1'25"
5位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +2'16"
6位 イェンス・モーリス(オランダ、ヴァカンソレイユ) +2'26"
7位 ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド、チームHTC・コロンビア) +2'44"
8位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、Bboxブイグテレコム) +2'45"
9位 ニコライ・トルソーフ(ロシア、カチューシャ) +2'58"
10位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス) +2'59"
ポイント賞
ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
山岳賞
フローリス・フーシンニン(オランダ、スキル・シマノ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

今年はレース序盤から悪天候に見舞われていたが、最終日は好天に恵まれ、路面はドライなコンディション。

14.75kmのテクニカルコースを平均スピード47.2km/hで駆け抜け、18分44秒のトップタイムを叩き出したのは、総合4位につけていたミラー。好走したリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)を5秒上回る走りで、ミラーがステージ優勝に輝いた。
総合1位のルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)は1分19秒遅れのステージ32位に沈み、ミラーの最大のライバルと目された総合2位のアンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)は47秒遅れのステージ8位と伸びず。ライバルを蹴散らしたミラーが、ステージ優勝と総合優勝を同時に手中に収めた。



ミラーは1998年大会の最終個人TTでも優勝しているが、総合優勝は初めて。ステージ連勝のガーミン・トランジションズは、ステージ3位にスヴェイン・タフト(カナダ)を送り込む活躍ぶりを見せた。
「ステージレースで総合優勝するなんていつぶりだろう!1998年、21歳のまだナイーブな僕がこの表彰台に立った。あれから12年、経験を積んだ33歳のベテランは総合の表彰台に上ったんだ。年齢を重ねる毎に成績が良くなることもある。この大会は最初から総合狙いだった。でも、総合を狙うためにはロードレースでも成績を残さなければならない。今回はタイムトライアルだけではなく、ロードレースでも闘えることを実感した大会だったよ」。ミラーはクリテリウム・アンテルナシオナルの最終個人TTでアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)を打ち負かしており、総合優勝を含めるとこれが今シーズン3勝目。33歳のベテランTTスペシャリストが好調ぶりをアピールした。
選手コメントはチーム公式サイトより。
KBCデパンヌ3日間レース2010第3bステージ結果
1位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) 18'44"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +05"
3位 スヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ) +24"
4位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +30"
5位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、スキル・シマノ) +34"
6位 ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド、チームHTC・コロンビア) +35"
7位 エリック・ベルトゥ(フランス、カルミオオーロ・NGC) +42"
8位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +47"
9位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ) +49"
10位 ヘント・トーマスデ(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン) +52"
個人総合成績
1位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・トランジションズ) 12h20'36"
2位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +35"
3位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ) +1'07"
4位 フレデリック・アモリソン(ベルギー、ランドバウクレジット) +1'25"
5位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +2'16"
6位 イェンス・モーリス(オランダ、ヴァカンソレイユ) +2'26"
7位 ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド、チームHTC・コロンビア) +2'44"
8位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、Bboxブイグテレコム) +2'45"
9位 ニコライ・トルソーフ(ロシア、カチューシャ) +2'58"
10位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス) +2'59"
ポイント賞
ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
山岳賞
フローリス・フーシンニン(オランダ、スキル・シマノ)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
フォトギャラリー