2010/03/28(日) - 07:58
3月26日に開催されたセッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ第4ステージは、レース終盤の周回コースでハイスピードバトルが繰り広げられ、若手のマルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル)が優勝。リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)は総合5位まで後退した。
フィナーレ・エミッリアの周回コースをこなす選手たち photo:Cor Vosカテゴリー山岳が設定されないフラットな183.8kmで行なわれた第4ステージ。終盤にかけて、ゴール地点フィナーレ・エミリア市内に設置された1周8.5kmの周回コースを6周する。
コースレイアウト的には集団スプリント向きだが、前日の第3ステージを終えた時点でスプリンターの姿はまばらに。スプリンターチームの勢いが無い中、ハイスピードなバトルが繰り広げられた。
集団スプリントを制したマルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル) photo:Cor Vosレース序盤から飛び出したのはドミトロ・グラボフスキー(ウクライナ、ISD・ネーリ)とエドウィンアンドレス・カルバハル(コロンビア、ミケ)。この2人は最大8分のリードを得て逃げ続け、フィナーレ・エミリアの周回コースに入るとグラボフスキーの独走状態に。
ゴールまで40kmを残して、グラボフスキーのリードは2分25秒。しかし元U23世界チャンピオンの力を持ってしても、単独では集団を引き離すことが出来ず、ゴールまで2周を残して吸収された。50km/hに迫るほどのハイスピードな進行を見せたメイン集団はいくつかに分裂し、リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)らは後方に取り残される展開に。
総合リードを広げることに成功したイヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス) photo:www.gsemilia.it最後は20名に満たない集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、シモーネ・ポンツィ(イタリア、ランプレ)らを下したクンプが勝利。21歳のクンプが、地元スロベニアのコンチネンタルチーム、アドリア・モビルに大きな勝利をもたらした。
クンプは2007年にアドリア・モビルでプロデビューした若手スプリンター。昨年のロード世界選手権U23ロードレースでは6位に入っている。「集団内にスピードのある選手は数名いたけど、スプリンターは誰もいなかった。だからスプリンターの僕に分があったんだ。ヒーローやモデル選手はいないけど、ペタッキかボーネンを選べと言われたら、ペタッキを選ぶ。彼のスプリントは美しい。まだまだ彼のようなスプリンターになるには時間がかかりそうだ」。クンプはキャリア最大の勝利を掴んだ。
イヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス)は集団内でゴールし、総合リードを堅守。ライバルのリッコは1分46秒遅れの集団でゴールしたため、総合5位まで陥落した。サンタロミータの直近のライバルは、1分43秒遅れのプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)。山岳周回コースが設定された翌第5ステージで総合争いは決着する。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはガゼッタ紙より。
セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2010第4ステージ結果
1位 マルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル) 4h47'44"
2位 シモーネ・ポンツィ(イタリア、ランプレ)
3位 クラウディオ・コリオーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
4位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)
5位 ダヴィデ・ダンジェロ(イタリア、CDC・カヴァリエーレ)
6位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
7位 サント・アンザ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
8位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
9位 ラファイ・シュティウィ(チュニジア、アックア・エ・サポーネ)
10位 マウロ・フィネット(イタリア、リクイガス)
個人総合成績
1位 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス) 15h34'39"
2位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ) +1'43"
3位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +2'25"
4位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) +2'38"
5位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) +2'44"
6位 リカルド・キアリーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
7位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック) +2'52"
8位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、カルミオーロ・NGC) +3'03"
9位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +3'05"
10位 フォルトゥナート・バリアーニ(イタリア、ミケ) +3'18"
ポイント賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
山岳賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトーリ
text:Kei Tsuji
photo:www.gsemilia.it, Cor Vos
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コースレイアウト的には集団スプリント向きだが、前日の第3ステージを終えた時点でスプリンターの姿はまばらに。スプリンターチームの勢いが無い中、ハイスピードなバトルが繰り広げられた。
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ゴールまで40kmを残して、グラボフスキーのリードは2分25秒。しかし元U23世界チャンピオンの力を持ってしても、単独では集団を引き離すことが出来ず、ゴールまで2周を残して吸収された。50km/hに迫るほどのハイスピードな進行を見せたメイン集団はいくつかに分裂し、リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)らは後方に取り残される展開に。
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クンプは2007年にアドリア・モビルでプロデビューした若手スプリンター。昨年のロード世界選手権U23ロードレースでは6位に入っている。「集団内にスピードのある選手は数名いたけど、スプリンターは誰もいなかった。だからスプリンターの僕に分があったんだ。ヒーローやモデル選手はいないけど、ペタッキかボーネンを選べと言われたら、ペタッキを選ぶ。彼のスプリントは美しい。まだまだ彼のようなスプリンターになるには時間がかかりそうだ」。クンプはキャリア最大の勝利を掴んだ。
イヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス)は集団内でゴールし、総合リードを堅守。ライバルのリッコは1分46秒遅れの集団でゴールしたため、総合5位まで陥落した。サンタロミータの直近のライバルは、1分43秒遅れのプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)。山岳周回コースが設定された翌第5ステージで総合争いは決着する。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはガゼッタ紙より。
セッティマーナ・コッピ・エ・バルタリ2010第4ステージ結果
1位 マルコ・クンプ(スロベニア、アドリア・モビル) 4h47'44"
2位 シモーネ・ポンツィ(イタリア、ランプレ)
3位 クラウディオ・コリオーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
4位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)
5位 ダヴィデ・ダンジェロ(イタリア、CDC・カヴァリエーレ)
6位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
7位 サント・アンザ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
8位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
9位 ラファイ・シュティウィ(チュニジア、アックア・エ・サポーネ)
10位 マウロ・フィネット(イタリア、リクイガス)
個人総合成績
1位 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス) 15h34'39"
2位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ) +1'43"
3位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +2'25"
4位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) +2'38"
5位 リカルド・リッコ(イタリア、チェラミカ・フラミニア) +2'44"
6位 リカルド・キアリーニ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
7位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック) +2'52"
8位 セルヒオ・パルディージャ(スペイン、カルミオーロ・NGC) +3'03"
9位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +3'05"
10位 フォルトゥナート・バリアーニ(イタリア、ミケ) +3'18"
ポイント賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
山岳賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトーリ
text:Kei Tsuji
photo:www.gsemilia.it, Cor Vos