2018/10/15(月) - 01:38
大分市内を舞台として行われたUCIレース「おおいた アーバンクラシック」が、10月14日(日)に開催され、石上優大が優勝。松田祥位が2位となり、日本ナショナルチームがワン・ツーフィニッシュを達成した。
前日に開催された「おおいた いこいの道クリテリウム」に続き開催された「おおいたアーバンクラシック」。昨年までは国内レースのシリーズ戦「Jプロツアー」として開催されていたが、今年はUCI1.2クラスのワンデーレースとしての開催となった。
大分市の大分スポーツ公園周辺に設定された1周15kmのコースは、「アーバン」という名前の通り、丘陵地の住宅街を縫うように進む。高低差はそれほどないものの、コーナーが連続して細かいアップダウンが繰り返されるため、レースの進行と共にじわじわと足を削られるコースだ。
当日の天気は晴れ。朝は今季最低気温の12.1度を記録して寒さを感じるほどに冷え込んだが、レースがスタートする午前9時には太陽が昇り、暖かさを感じるまでになった。
レースは10周150km。1kmのパレード走行の後リアルスタートがきられるとアタック合戦が始まる。3周目までアタックと吸収が繰り返されたのち、ダミアン・モニエ(愛三工業レーシングチーム)のアタックに反応した3人が先行。さらにメイン集団から6人が飛び出して合流し、10人の逃げ集団が形成される。
メンバーは、トビー・オーチャード、ジョナサン・ノーブル(オーストラリアン・サイクリング・アカデミー・ライド・サンシャイン・コースト)、ロビー・ハッカー、小石祐馬(チーム右京)、新城雄大(キナンサイクリングチーム)、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )、石上優大(日本ナショナルチーム)。
メイン集団との差は1分30秒まで開く。レース中盤に一時50秒まで縮まるが、その後再び1分30秒前後まで開き、レース終盤まで続く。
残り4周となる11周目、それまでメイン集団の先頭に立っていたブリスベン・コンチネンタル・サイクリングチームに代わり、キナンサイクリングチームが集団牽引を開始。一方、小石が遅れて9人となった逃げ集団からはホセがアタックして30秒ほどの差をつけて単独先行する。残った8人はなかなか追走の意思がまとまらずにホセの先行をしばらく許すが、残り3周までに追いつく。しかしこの間にメイン集団との差も詰まり、残り2周で全ての逃げが吸収される。この時点で集団に残ったのは35人。
最終盤に向けて牽制が入る中、松田祥位(日本ナショナルチーム)がアタック。これに雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が反応し、石上が追従して3人の逃げ集団が新たに形成される。後続との差は20秒まで開いて最終周回に突入。さらにタイム差を広げつつ3人は進む。
残り3kmからは2対1で有利な日本ナショナルチームが雨澤を揺さぶる。最初の松田のアタックに雨澤は石上を引き連れながらも反応。さらに残り1kmで再び松田がアタックすると雨澤は追いきれず。残り500mで石上も雨澤を置き去りにして松田を追う。
石上は松田に追いつき、2人揃ってフィニッシュライン前に姿を現す。最後は石上が先着、松田が続いて日本ナショナルチームがワン・ツーフィニッシュを達成した。
優勝・石上優大コメント
「今日の目標はトップ10に2人入れるのがチームとしての目標で、先手を打ってレースをしていく作戦でした。レース終盤に逃げ集団からホセが飛び出した前後あたりからアタック合戦になってペースが不安定になってきたので、だったら1人で前にいた方が楽だと思って飛び出しました。
終盤に雨澤選手と3人になった時は正直足が残っていなくて、ローテーションも飛ばしながらなんとかついて行きました。雨澤選手は平坦でいいペースで踏んでいたので、それでうまく足を使わせられたとかなと。最後は雨澤さんを追いていくことが出来て、ワン・ツーとか考えずとにかく勝ちたかったので最後までもがいてもがいてフィニッシュしました。
8月のツール・ド・ラヴニールで落車して鎖骨を折ってしまい、自転車に乗れない時期があって、それまで良かったリズムを崩してしまいました。その悪い流れの中での世界選手権でまったく歯が立たなかった。なので、このレースで勝てたのは本当に嬉しいです。次は来週のジャパンカップで良い成績を残したいです」
2位・松田祥位コメント
「残り2周で仕掛け時だなと思って行きました。余裕があったので先頭でアタックしていたら3人になって、気づいたら後ろとの差が開いていました。ずっと逃げていた石上さんを回復させるために僕が多めに引きましたが、2人いるので心強かったです。UCI2クラスのレースでワン・ツー獲れたのは良い経験になったし、自分の脚質を活かせたレースだったと思います」
3位・雨澤毅明コメント
「3人になった時は迷いは無かったですし、他の2人も踏んでいたので一気に差が開いたと思います。2対1で不利ではあったけれど、そこでまったく引かないのは僕のプライドにも関わるし、彼らも正々堂々と戦っている中でそういう走りはしたくありませんでした。真っ向勝負をして最後は彼等にやられてしまいましたが、そこで勝ちきれなかったのは僕の弱さであり、今後の課題です。
来週のジャパンカップに向けて、このレースでコンディションは悪くないことは確認出来ました。今年は昨年よりも厳しいレースになりそうですが、地元だし、最低でも表彰台を獲りに行きたいという想いはあります」
前日に開催された「おおいた いこいの道クリテリウム」に続き開催された「おおいたアーバンクラシック」。昨年までは国内レースのシリーズ戦「Jプロツアー」として開催されていたが、今年はUCI1.2クラスのワンデーレースとしての開催となった。
大分市の大分スポーツ公園周辺に設定された1周15kmのコースは、「アーバン」という名前の通り、丘陵地の住宅街を縫うように進む。高低差はそれほどないものの、コーナーが連続して細かいアップダウンが繰り返されるため、レースの進行と共にじわじわと足を削られるコースだ。
当日の天気は晴れ。朝は今季最低気温の12.1度を記録して寒さを感じるほどに冷え込んだが、レースがスタートする午前9時には太陽が昇り、暖かさを感じるまでになった。
レースは10周150km。1kmのパレード走行の後リアルスタートがきられるとアタック合戦が始まる。3周目までアタックと吸収が繰り返されたのち、ダミアン・モニエ(愛三工業レーシングチーム)のアタックに反応した3人が先行。さらにメイン集団から6人が飛び出して合流し、10人の逃げ集団が形成される。
メンバーは、トビー・オーチャード、ジョナサン・ノーブル(オーストラリアン・サイクリング・アカデミー・ライド・サンシャイン・コースト)、ロビー・ハッカー、小石祐馬(チーム右京)、新城雄大(キナンサイクリングチーム)、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )、石上優大(日本ナショナルチーム)。
メイン集団との差は1分30秒まで開く。レース中盤に一時50秒まで縮まるが、その後再び1分30秒前後まで開き、レース終盤まで続く。
残り4周となる11周目、それまでメイン集団の先頭に立っていたブリスベン・コンチネンタル・サイクリングチームに代わり、キナンサイクリングチームが集団牽引を開始。一方、小石が遅れて9人となった逃げ集団からはホセがアタックして30秒ほどの差をつけて単独先行する。残った8人はなかなか追走の意思がまとまらずにホセの先行をしばらく許すが、残り3周までに追いつく。しかしこの間にメイン集団との差も詰まり、残り2周で全ての逃げが吸収される。この時点で集団に残ったのは35人。
最終盤に向けて牽制が入る中、松田祥位(日本ナショナルチーム)がアタック。これに雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が反応し、石上が追従して3人の逃げ集団が新たに形成される。後続との差は20秒まで開いて最終周回に突入。さらにタイム差を広げつつ3人は進む。
残り3kmからは2対1で有利な日本ナショナルチームが雨澤を揺さぶる。最初の松田のアタックに雨澤は石上を引き連れながらも反応。さらに残り1kmで再び松田がアタックすると雨澤は追いきれず。残り500mで石上も雨澤を置き去りにして松田を追う。
石上は松田に追いつき、2人揃ってフィニッシュライン前に姿を現す。最後は石上が先着、松田が続いて日本ナショナルチームがワン・ツーフィニッシュを達成した。
優勝・石上優大コメント
「今日の目標はトップ10に2人入れるのがチームとしての目標で、先手を打ってレースをしていく作戦でした。レース終盤に逃げ集団からホセが飛び出した前後あたりからアタック合戦になってペースが不安定になってきたので、だったら1人で前にいた方が楽だと思って飛び出しました。
終盤に雨澤選手と3人になった時は正直足が残っていなくて、ローテーションも飛ばしながらなんとかついて行きました。雨澤選手は平坦でいいペースで踏んでいたので、それでうまく足を使わせられたとかなと。最後は雨澤さんを追いていくことが出来て、ワン・ツーとか考えずとにかく勝ちたかったので最後までもがいてもがいてフィニッシュしました。
8月のツール・ド・ラヴニールで落車して鎖骨を折ってしまい、自転車に乗れない時期があって、それまで良かったリズムを崩してしまいました。その悪い流れの中での世界選手権でまったく歯が立たなかった。なので、このレースで勝てたのは本当に嬉しいです。次は来週のジャパンカップで良い成績を残したいです」
2位・松田祥位コメント
「残り2周で仕掛け時だなと思って行きました。余裕があったので先頭でアタックしていたら3人になって、気づいたら後ろとの差が開いていました。ずっと逃げていた石上さんを回復させるために僕が多めに引きましたが、2人いるので心強かったです。UCI2クラスのレースでワン・ツー獲れたのは良い経験になったし、自分の脚質を活かせたレースだったと思います」
3位・雨澤毅明コメント
「3人になった時は迷いは無かったですし、他の2人も踏んでいたので一気に差が開いたと思います。2対1で不利ではあったけれど、そこでまったく引かないのは僕のプライドにも関わるし、彼らも正々堂々と戦っている中でそういう走りはしたくありませんでした。真っ向勝負をして最後は彼等にやられてしまいましたが、そこで勝ちきれなかったのは僕の弱さであり、今後の課題です。
来週のジャパンカップに向けて、このレースでコンディションは悪くないことは確認出来ました。今年は昨年よりも厳しいレースになりそうですが、地元だし、最低でも表彰台を獲りに行きたいという想いはあります」
おおいた アーバンクラシック 結果(150km)
1位 | 石上優大(日本ナショナルチーム) | 3時間48分49秒 |
2位 | 松田祥位(日本ナショナルチーム) | +0秒 |
3位 | 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) | +11秒 |
4位 | 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) | +30秒 |
5位 | ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル(チーム右京) | |
6位 | 横山航太(シマノレーシングチーム) |
F(20km)
1位 | 根岸恵美(チーム岡山) | 36分57秒 |
2位 | 仲村陽子(竹芝サイクルレーシング) | +1秒 |
3位 | 森本保乃花(TEAM all out) | +2秒 |
E1(40km)
1位 | 武井 裕(アーティファクトレーシングチーム) | 59分54秒 |
2位 | 塚本 隼(大阪工業大学サイクリング部) | +0秒 |
3位 | 小林 亮(soleil de lest) | +1秒 |
4位 | 清水一弘(Team UKYO Reve) | |
5位 | 石井祥平(アーティファクトレーシングチーム) | |
6位 | 雑賀大輔(湾岸サイクリングユナイテッド) |
E2(20km)
1位 | 一丸裕介(徳島サイクルレーシング) | 30分23秒 |
2位 | 木本譲司(エイル宮崎) | +0秒 |
3位 | 原田将人(TEAM all out) | |
4位 | 山崎博志(湾岸サイクリングユナイテッド) | |
5位 | 秋好佑太(VC FUKUOKA(エリート) | |
6位 | 木原与志寛(Team Kermis Cross) |
E3(16km)
1位 | 江頭 潤(津末レーシング) | 24分39秒 |
2位 | 彦久保優紀(Yokopan Racing) | +0秒 |
3位 | 安武英治(チームGINRIN熊本) | |
4位 | 廣田力也(ネスト ナガサキ) | +1秒 |
5位 | 中村 典(VC FUKUOKA(エリート) | |
6位 | 福田健一(山口県自転車競技連盟・GRP) | +2秒 |
text&photo:Satoru Kato
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