2018/09/08(土) - 12:20
アストゥリアス山岳3連戦となる初日、ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージは、ラ・カンペローナの登坂を制した地元エウスカディ・ムリアスの23歳オスカル・ロドリゲスがブエルタ初勝利。ヘスス・エラダが2位以下に約2分ほどのタイム差でマイヨロホをキープしている。
海沿いの都市カンダスを出発し進路は内陸へ、アストゥリアス州の山岳地帯へと足を踏み入れ1級山岳ラ・カンペローナ(全長8.3km/平均7.5%)の登坂ゴールという全長174.8kmで争ったブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ。スタート直後からアタックがかかり、程なくして現れる3級山岳マデラ峠の登りを機に32人もの大きな逃げ集団が形成された。
逃げにはゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)、ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)、マークス・ブルグハート(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)、イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)などといった豪華メンバーが入りプロトンとの差を広げていく。
また山岳賞ジャージを着るルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス)と、同賞2位につけるベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)もポイント狙いで逃げ集団へ。そんな中、個人総合で大幅に遅れを取っているロット・スーダルが山岳賞狙いと言わんばかりに5人もの人数を逃げに送り込み、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の山岳ポイント獲得を組織立ってサポートしていく。
逃げ集団は快調なペースを刻み、中盤に現れる1級山岳タルナ峠(全長13km/平均5.8%)の登りに差し掛かる75km地点まででプロトンに対し最大9分30秒を稼ぎ出す。逃げメンバーの中で個人総合最上位につけるベンジャミン・キング(総合7分4秒遅れ)が一時はレースのバーチャルリーダーに。
その後マイヨロホを抱えるコフィディスに加え、総合上位陣を擁するモビスターやミッチェルトン・スコット、ロットNLユンボ、EFエデュケーションファースト・ドラパックも集団牽引に加わり逃げとのタイム差を縮めていく。タルナ峠の頂上、105km地点でその差は6分となる。
この1級山岳でもデヘントが1位通過で山岳ポイントを重ね、最終的に山岳賞順位を一つ上げた4位に。対してキングとマテマルドネスも2位、3位通過でポイントを加算している。
逃げ集団とのタイムギャップを埋めていくメイン集団だったが、ラスト8kmの登りラ・カンペローナに差し掛かる時点でその差は3分45秒。先頭メンバーの逃げ切りが濃厚となった。人数を減らしていく逃げ集団の先頭でボーラ・ハンスグローエのブルグハートとジェイ・マッカーシー(オーストラリア)がマイカのためにペースを刻むと、さらにメンバーはふるいにかけられていく。
そこから勾配がきつくなった残り2km地点でマイカがアタック。メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ)が反応するものの追いつけず、トゥーンスのみがこの動きに付いていく。ステージ優勝はこの2人に絞られたかと思った矢先、自らのペースを崩さず後ろから追ってきたオスカル・ロドリゲス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)がそのままのペースで2人を抜き去った。
途中何度も後ろを振り返り2人の位置を確認しつつも力強いペダリングで進み続けたロドリゲスが、追いすがる2人を寄せ付けずフィニッシュに飛び込みステージ優勝を飾った。ロドリゲスは2016年からエウスカディ・ムリアスに所属する23歳の若手選手。チームは今年からプロコンチネンタルチームへ昇格し、ようやくワールドツアーレースに参戦できるようになったばかり。ブエルタへの初出場で初勝利を飾った。
ロドリゲスは「マイカが最後の上りで仕掛けた時は、頂上までに追いつくことは出来ない、負けると考えていたんだ。しかし、マイカとトゥーンスに追いつくことができた時、彼らの表情は辛そうだった。そこで少しだけ自分を追い込み、2人を抜き去ったんだ。この勝利を非常に嬉しく思うよ」とコメント。
総合争いを繰り広げるメイン集団ではサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)とナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が互いに譲らず最後の登りをこなしていく。最終的にトップから2分32秒差でキンタナがゴール。その6秒後にイェーツ、17秒後にアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)、20秒後にミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)などが続いた。
総合トップのヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)はロドリゲスから4分18秒遅れでゴール。大逃げを決め3分以上のタイム差を付けた前日からはそのタイムを削ったものの、2位以下に約2分近いリードを保ちマイヨロホをキープしている。トップ10争いはキンタナが1つ順位を上げ3位に、ロペスやリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が前日から3つ順位を上げている。
海沿いの都市カンダスを出発し進路は内陸へ、アストゥリアス州の山岳地帯へと足を踏み入れ1級山岳ラ・カンペローナ(全長8.3km/平均7.5%)の登坂ゴールという全長174.8kmで争ったブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ。スタート直後からアタックがかかり、程なくして現れる3級山岳マデラ峠の登りを機に32人もの大きな逃げ集団が形成された。
逃げにはゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)、ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)、マークス・ブルグハート(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)、イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)などといった豪華メンバーが入りプロトンとの差を広げていく。
また山岳賞ジャージを着るルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス)と、同賞2位につけるベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)もポイント狙いで逃げ集団へ。そんな中、個人総合で大幅に遅れを取っているロット・スーダルが山岳賞狙いと言わんばかりに5人もの人数を逃げに送り込み、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)の山岳ポイント獲得を組織立ってサポートしていく。
逃げ集団は快調なペースを刻み、中盤に現れる1級山岳タルナ峠(全長13km/平均5.8%)の登りに差し掛かる75km地点まででプロトンに対し最大9分30秒を稼ぎ出す。逃げメンバーの中で個人総合最上位につけるベンジャミン・キング(総合7分4秒遅れ)が一時はレースのバーチャルリーダーに。
その後マイヨロホを抱えるコフィディスに加え、総合上位陣を擁するモビスターやミッチェルトン・スコット、ロットNLユンボ、EFエデュケーションファースト・ドラパックも集団牽引に加わり逃げとのタイム差を縮めていく。タルナ峠の頂上、105km地点でその差は6分となる。
この1級山岳でもデヘントが1位通過で山岳ポイントを重ね、最終的に山岳賞順位を一つ上げた4位に。対してキングとマテマルドネスも2位、3位通過でポイントを加算している。
逃げ集団とのタイムギャップを埋めていくメイン集団だったが、ラスト8kmの登りラ・カンペローナに差し掛かる時点でその差は3分45秒。先頭メンバーの逃げ切りが濃厚となった。人数を減らしていく逃げ集団の先頭でボーラ・ハンスグローエのブルグハートとジェイ・マッカーシー(オーストラリア)がマイカのためにペースを刻むと、さらにメンバーはふるいにかけられていく。
そこから勾配がきつくなった残り2km地点でマイカがアタック。メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ)が反応するものの追いつけず、トゥーンスのみがこの動きに付いていく。ステージ優勝はこの2人に絞られたかと思った矢先、自らのペースを崩さず後ろから追ってきたオスカル・ロドリゲス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)がそのままのペースで2人を抜き去った。
途中何度も後ろを振り返り2人の位置を確認しつつも力強いペダリングで進み続けたロドリゲスが、追いすがる2人を寄せ付けずフィニッシュに飛び込みステージ優勝を飾った。ロドリゲスは2016年からエウスカディ・ムリアスに所属する23歳の若手選手。チームは今年からプロコンチネンタルチームへ昇格し、ようやくワールドツアーレースに参戦できるようになったばかり。ブエルタへの初出場で初勝利を飾った。
ロドリゲスは「マイカが最後の上りで仕掛けた時は、頂上までに追いつくことは出来ない、負けると考えていたんだ。しかし、マイカとトゥーンスに追いつくことができた時、彼らの表情は辛そうだった。そこで少しだけ自分を追い込み、2人を抜き去ったんだ。この勝利を非常に嬉しく思うよ」とコメント。
総合争いを繰り広げるメイン集団ではサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)とナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が互いに譲らず最後の登りをこなしていく。最終的にトップから2分32秒差でキンタナがゴール。その6秒後にイェーツ、17秒後にアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)、20秒後にミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)などが続いた。
総合トップのヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス)はロドリゲスから4分18秒遅れでゴール。大逃げを決め3分以上のタイム差を付けた前日からはそのタイムを削ったものの、2位以下に約2分近いリードを保ちマイヨロホをキープしている。トップ10争いはキンタナが1つ順位を上げ3位に、ロペスやリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が前日から3つ順位を上げている。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2018第13ステージ結果
1位 | オスカル・ロドリゲス(スペイン、エウスカディ・ムリアス) | 4:17:05 |
2位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:19 |
3位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング) | 0:30 |
4位 | ビョルグ・ランブレヒト(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:38 |
5位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | 0:43 |
6位 | メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ) | 1:00 |
7位 | イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | 1:12 |
8位 | ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | 1:21 |
9位 | エドワルド・ラヴァージ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 1:25 |
10位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 1:27 |
個人総合成績
1位 | ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス) | 54:50:19 |
2位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 1:42 |
3位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 1:50 |
4位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 1:54 |
5位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 2:23 |
6位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 2:33 |
7位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | 2:35 |
8位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール) | 2:40 |
9位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 2:44 |
10位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 2:47 |
ポイント賞
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 85pt |
2位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 83pt |
3位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 68pt |
山岳賞
1位 | ルイス・マテマルドネス(スペイン、コフィディス) | 64pt |
2位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 40pt |
3位 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) | 34pt |
複合賞
1位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 15pt |
2位 | ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) | 20pt |
3位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 36pt |
チーム総合成績
1位 | バーレーン・メリダ | 164:25:16 |
2位 | ディメンションデータ | 11:17 |
3位 | モビスター | 13:32 |
text:Yuto.Murata
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp