2018/08/27(月) - 12:49
バルベルデとクウィアトコウスキーによる登りスプリント一騎打ちが繰り広げられたブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ。調子の良さを見せた選手やタイムを失った選手など、今大会最初の山頂フィニッシュを走った選手たちのコメントを紹介します。
ステージ優勝 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
調子が良いことは分かっていたので、良い結果を出せると確信していた。ツール・ド・フランスが終わってから徹底的に身体を休めるように努めて、ムルシア州の平坦な海岸線でリラックスしながらトレーニングを積んできた。そのおかげで今は身体がフレッシュな状態で、3週間にわたって調子を上げていけると思う。この勝利はコンディショニングが成功している証拠。目標を早くも達成することができたよ。
終盤の周回コースは部分的に細くてとても危険度の高い代物だったので、一度ポジションを下げると前に戻れない。だから常にチーム全体で集団先頭をキープする作戦だった。今日は多くの選手が暑さに苦しんでいたし、想像以上に多くの選手が脱落した。無線を通してビッグネームの脱落を聞くたびに、ステージ優勝に向けてのモチベーションが上がっていった。
最大のライバルはクウィアトコウスキーだと思っていたけど、デプルスが強力なアタックを仕掛けたので単純なスプリント勝負にはならず。フィニッシュまでの距離を計算しながら残り550〜600mで加速し、反応したクウィアトコウスキーとともに先行。最終ストレートで抜き返すことができると思ったので、あえて最終コーナーでクウィアトコウスキーを前に出したんだ。そして作戦通りスプリントで追い抜くことに成功した。
ツール・ド・フランスで思うような結果を残せなかったので、このブエルタにかける思いは強かった。特に、昨年は欠場したので、このブエルタで早めに結果を残したかった。ジロもツールも好きだけど、スペイン人の自分にとってブエルタこそがマイレースなんだ。素晴らしいスタートを切ることができたよ。
総合争いに関して、自分の可能性を排除することはできないものの、あくまでもモビスターのリーダーはナイロ。だから自分のタイムを失わないことにこだわるつもりはないし、ナイロが自分を必要としているのなら、100%の力で彼をサポートすることをいとわない。ナイロには総合優勝のチャンスがある。
ステージ2位 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
今日はステージ優勝を狙っていたので、こんな形(ステージ2位)でリーダージャージを獲得するつもりじゃなかった。終盤にかけてチームスカイは素晴らしいチームワークを発揮してくれたけど、最後はバルベルデが一枚上手だった。彼の国で、彼が出場しているブエルタで、アレハンドロを打ち負かすのは簡単なことじゃない。
残念な気持ちがあるものの、今こうしてブエルタのリーダージャージを着ている。昨日の走りと今日の調子には満足しているし、この先のステージでも優勝を狙うよ。今はこの瞬間を祝福したい。まだまだブエルタは長いので、今晩はリーダージャージ獲得を祝って明日からのレースに備えたい。
チームスカイはチーム全体で、スマートに、柔軟に総合争いに挑む。決して自分が絶対的なエースではないし、ダビ(デラクルス)やタオ(ゲオゲガンハート)、セルジオ(エナオ)にもチャンスがあるんだ。
ステージ3位 ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
チームの作戦はドリス(デヴェナインス)のポジションをキープすること。でも集団から思わず飛び出してしまった時に、無線を通してドリスにそのまま踏んでアタックするように指示を受けた。フィニッシュまでの残り距離が1000m、600m、300mと縮まっていくうちに、『プロ初勝利がすぐそこだ!』と感じたけど、世界最高峰の2人の選手に追い抜かれてしまった。彼らの走りを見ると何も文句は言えない。とにかくステージ3位という結果は今後3週間に向けての大きな自信になったよ。
ステージ4位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
まだブエルタ序盤なので最終的にどうなるかわからないけど、現在走っている感触はとても良い。今日は暑さに苦しむ選手が多かったけど、自分はうまくマネジメントできていた。終盤のハイペースにも対応できたし、ステージ4位という結果には満足している。
ステージ7位 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
調子は良かったし、終盤まで脚に力を感じていた。決して得意ではないフィニッシュだったけど結果は良好。チームが手厚くサポートしてくれたおかげでトリッキーなステージを乗り切ることができた。ブエルタでは気を抜くステージが一つもない。そしてまだ気の抜けないステージが19ステージ残っている。
ステージ19位 ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)
トリッキーなステージだと思っていた。70km地点で落車してしまったけど、右脚に小さな擦過傷を負っただけ。今の身体の状態には満足している。今日は暑さの影響で簡単なステージではなかった。何名かの総合ライバルからタイムを失ってしまったけど、今日のようなステージでは仕方がないこと。
ステージ32位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
チームメイトたちが常に自分の周りでサポートしてくれた。彼らの働きはファンタスティックで、大いに助けられたよ。決して自分向きのフィニッシュじゃなかったけど、チームメイトたちのおかげで大きくタイムを失わずに済んだ。正直言うと今日は暑さに苦しめられて、思うように身体が動かなかった。タイムを(19秒)失う結果になったものの、良い一日だったと言える。まだブエルタは始まったばかり。大きな戦いが待っている。
ステージ144位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ツール・ド・フランスの落車から完全に回復するのに時間がかかっている。でも調子は毎日上がっているし、順調に回復している。今日は全力を尽くして集団に残ろうとしたけど、最後は遅れてしまった。
ステージ148位 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)
結果に失望しているかと言うと、答えはノー。このブエルタでは総合争いに加われないと最初から分かっていた。ツールの落車でトレーニングが途切れたことが準備不足につながってしまっている。今日はスペイン勢が作るハイペースによって厳しいレースになった。もちろんこれからも闘い続けるし、様子を見ながらチャンスを狙いたい。
ステージ167位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
スタートしてからしばらくは調子は悪くなかった。でも開始から2時間が経過して脚が重くなり、バイクの走りがぎこちなくなり、できる限り食らいついてチームのために走ったけど、やがてタンクが空っぽになった。
今日は風がずっと吹いていたし、直線路が存在しないほど曲がりくねったコースだったので、集団内で走っていても脚を使った。集団は縦一列に伸びて、コーナーがやってくるたびに出口でダッシュ。獲得標高差はさほど大きくなかった(2,700m)ものの、地形の影響でとてもタフな1日だった。
text:Kei Tsuji
ステージ優勝 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
調子が良いことは分かっていたので、良い結果を出せると確信していた。ツール・ド・フランスが終わってから徹底的に身体を休めるように努めて、ムルシア州の平坦な海岸線でリラックスしながらトレーニングを積んできた。そのおかげで今は身体がフレッシュな状態で、3週間にわたって調子を上げていけると思う。この勝利はコンディショニングが成功している証拠。目標を早くも達成することができたよ。
終盤の周回コースは部分的に細くてとても危険度の高い代物だったので、一度ポジションを下げると前に戻れない。だから常にチーム全体で集団先頭をキープする作戦だった。今日は多くの選手が暑さに苦しんでいたし、想像以上に多くの選手が脱落した。無線を通してビッグネームの脱落を聞くたびに、ステージ優勝に向けてのモチベーションが上がっていった。
最大のライバルはクウィアトコウスキーだと思っていたけど、デプルスが強力なアタックを仕掛けたので単純なスプリント勝負にはならず。フィニッシュまでの距離を計算しながら残り550〜600mで加速し、反応したクウィアトコウスキーとともに先行。最終ストレートで抜き返すことができると思ったので、あえて最終コーナーでクウィアトコウスキーを前に出したんだ。そして作戦通りスプリントで追い抜くことに成功した。
ツール・ド・フランスで思うような結果を残せなかったので、このブエルタにかける思いは強かった。特に、昨年は欠場したので、このブエルタで早めに結果を残したかった。ジロもツールも好きだけど、スペイン人の自分にとってブエルタこそがマイレースなんだ。素晴らしいスタートを切ることができたよ。
総合争いに関して、自分の可能性を排除することはできないものの、あくまでもモビスターのリーダーはナイロ。だから自分のタイムを失わないことにこだわるつもりはないし、ナイロが自分を必要としているのなら、100%の力で彼をサポートすることをいとわない。ナイロには総合優勝のチャンスがある。
ステージ2位 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
今日はステージ優勝を狙っていたので、こんな形(ステージ2位)でリーダージャージを獲得するつもりじゃなかった。終盤にかけてチームスカイは素晴らしいチームワークを発揮してくれたけど、最後はバルベルデが一枚上手だった。彼の国で、彼が出場しているブエルタで、アレハンドロを打ち負かすのは簡単なことじゃない。
残念な気持ちがあるものの、今こうしてブエルタのリーダージャージを着ている。昨日の走りと今日の調子には満足しているし、この先のステージでも優勝を狙うよ。今はこの瞬間を祝福したい。まだまだブエルタは長いので、今晩はリーダージャージ獲得を祝って明日からのレースに備えたい。
チームスカイはチーム全体で、スマートに、柔軟に総合争いに挑む。決して自分が絶対的なエースではないし、ダビ(デラクルス)やタオ(ゲオゲガンハート)、セルジオ(エナオ)にもチャンスがあるんだ。
ステージ3位 ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
チームの作戦はドリス(デヴェナインス)のポジションをキープすること。でも集団から思わず飛び出してしまった時に、無線を通してドリスにそのまま踏んでアタックするように指示を受けた。フィニッシュまでの残り距離が1000m、600m、300mと縮まっていくうちに、『プロ初勝利がすぐそこだ!』と感じたけど、世界最高峰の2人の選手に追い抜かれてしまった。彼らの走りを見ると何も文句は言えない。とにかくステージ3位という結果は今後3週間に向けての大きな自信になったよ。
ステージ4位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
まだブエルタ序盤なので最終的にどうなるかわからないけど、現在走っている感触はとても良い。今日は暑さに苦しむ選手が多かったけど、自分はうまくマネジメントできていた。終盤のハイペースにも対応できたし、ステージ4位という結果には満足している。
ステージ7位 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
調子は良かったし、終盤まで脚に力を感じていた。決して得意ではないフィニッシュだったけど結果は良好。チームが手厚くサポートしてくれたおかげでトリッキーなステージを乗り切ることができた。ブエルタでは気を抜くステージが一つもない。そしてまだ気の抜けないステージが19ステージ残っている。
ステージ19位 ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)
トリッキーなステージだと思っていた。70km地点で落車してしまったけど、右脚に小さな擦過傷を負っただけ。今の身体の状態には満足している。今日は暑さの影響で簡単なステージではなかった。何名かの総合ライバルからタイムを失ってしまったけど、今日のようなステージでは仕方がないこと。
ステージ32位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
チームメイトたちが常に自分の周りでサポートしてくれた。彼らの働きはファンタスティックで、大いに助けられたよ。決して自分向きのフィニッシュじゃなかったけど、チームメイトたちのおかげで大きくタイムを失わずに済んだ。正直言うと今日は暑さに苦しめられて、思うように身体が動かなかった。タイムを(19秒)失う結果になったものの、良い一日だったと言える。まだブエルタは始まったばかり。大きな戦いが待っている。
ステージ144位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ツール・ド・フランスの落車から完全に回復するのに時間がかかっている。でも調子は毎日上がっているし、順調に回復している。今日は全力を尽くして集団に残ろうとしたけど、最後は遅れてしまった。
ステージ148位 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)
結果に失望しているかと言うと、答えはノー。このブエルタでは総合争いに加われないと最初から分かっていた。ツールの落車でトレーニングが途切れたことが準備不足につながってしまっている。今日はスペイン勢が作るハイペースによって厳しいレースになった。もちろんこれからも闘い続けるし、様子を見ながらチャンスを狙いたい。
ステージ167位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
スタートしてからしばらくは調子は悪くなかった。でも開始から2時間が経過して脚が重くなり、バイクの走りがぎこちなくなり、できる限り食らいついてチームのために走ったけど、やがてタンクが空っぽになった。
今日は風がずっと吹いていたし、直線路が存在しないほど曲がりくねったコースだったので、集団内で走っていても脚を使った。集団は縦一列に伸びて、コーナーがやってくるたびに出口でダッシュ。獲得標高差はさほど大きくなかった(2,700m)ものの、地形の影響でとてもタフな1日だった。
text:Kei Tsuji
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