2018/08/15(水) - 16:06
ツール・ド・フランスを走ったプロバイク第8弾は、連勝街道爆進中のクイックステップフロアーズ。「狼の群れ」が駆るスペシャライズドのS-Worksシリーズを紹介します。
クイックステップフロアーズが使うバイクは、スペシャライズドのオールラウンドモデルTarmacと、モデルチェンジを果たしたばかりのエアロモデルVenge。これら2モデルをメインに、パヴェステージではフューチャーショックを搭載したエンデュランスモデルのRoubaixを、TTステージではShivを使い分けた。当然その全てが最高峰モデルのS-Worksグレードだ。
クイックステップはディスクブレーキの使用率が高く、リムとディスク設定が用意されているTarmacでのディスク率はおよそ半々。山岳賞を獲得したジュリアン・アラフィリップ(フランス)や、途中リタイアに終わったフィリップ・ジルベール(ベルギー)はリムブレーキのTarmacを選択していた。また、パヴェステージでもTarmacが多く使われており選手からの信頼度の高さが推し量れる。
開幕ステージで勝利したフェルナンド・ガビリア(コロンビア)のバイクはマイヨジョーヌ着用を祝うイエローロゴのデカールが貼られ、アラフィリップのバイクにはS-Worksロゴ部分に赤い水玉シールを貼って対応。最終日には全てマイヨブラン・アポワルージュで彩られたスペシャルTarmacが用意されていた。
注目はスペシャライズドが展開するホイールブランド、ロヴァール。コースプロファイルに関わらず50mmハイトでペア重量1300g台のCLX50を使い、TTバイクの前輪にはCLX64、後輪には発表されたばかりのディスクホイール「321」をセットしていた。CLX50はチューブラー、CLX64と321は共にクリンチャーホイールだ。
また、Vengeに取り付けられていたディスクブレーキ仕様のCLX50は、リムにブレーキシュー当たり面が見えることからリムブレーキバージョンのリムとディスクブレーキ用ハブを組み合わせた特別品と思われる。ディスクブレーキ用のCLX50チューブラーがまだラインアップに無いための対策だろう。ちなみにホワイトロゴのロヴァールホイールは市販されていないプロ供給専用品だ。
組み合わせるタイヤは通常S-Works Turbo Allround 2で、TTバイクにはTurbo Cotton、パヴェステージには28mmの「Hell Of The North」S-Works Turboと使い分けられていた。また、フランドルクラシックを得意とするニキ・テルプストラ(オランダ)は前輪のみデュガスのRoubaixタイヤ(30mm)というユニークなセッティングを用いていた。
コンポーネントはR9170もしくはR9150系デュラエースDi2。パワーメーターは4iiiiとコラボレーションしたスペシャライズドのオリジナルだ。Vangeの多くには冷却効率を踏まえてICE TECHNOLOGY搭載のMTB/シクロクロス用ディスクローター「SM-RT99」が取り付けられていたが、マキシミリアーノ・リリケーゼ(アルゼンチン)ら一部選手のバイクにはデュラエースの「SM-RT900」がセットされていた。
サドルはスペシャライズドの各製品を使い分けているが、ジルベールとテルプストラは廃盤となって久しいCHICANE(シケイン)を未だ愛用中。選手供給用として特別に少量生産が続けられているのだろうか。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
クイックステップフロアーズが使うバイクは、スペシャライズドのオールラウンドモデルTarmacと、モデルチェンジを果たしたばかりのエアロモデルVenge。これら2モデルをメインに、パヴェステージではフューチャーショックを搭載したエンデュランスモデルのRoubaixを、TTステージではShivを使い分けた。当然その全てが最高峰モデルのS-Worksグレードだ。
クイックステップはディスクブレーキの使用率が高く、リムとディスク設定が用意されているTarmacでのディスク率はおよそ半々。山岳賞を獲得したジュリアン・アラフィリップ(フランス)や、途中リタイアに終わったフィリップ・ジルベール(ベルギー)はリムブレーキのTarmacを選択していた。また、パヴェステージでもTarmacが多く使われており選手からの信頼度の高さが推し量れる。
開幕ステージで勝利したフェルナンド・ガビリア(コロンビア)のバイクはマイヨジョーヌ着用を祝うイエローロゴのデカールが貼られ、アラフィリップのバイクにはS-Worksロゴ部分に赤い水玉シールを貼って対応。最終日には全てマイヨブラン・アポワルージュで彩られたスペシャルTarmacが用意されていた。
注目はスペシャライズドが展開するホイールブランド、ロヴァール。コースプロファイルに関わらず50mmハイトでペア重量1300g台のCLX50を使い、TTバイクの前輪にはCLX64、後輪には発表されたばかりのディスクホイール「321」をセットしていた。CLX50はチューブラー、CLX64と321は共にクリンチャーホイールだ。
また、Vengeに取り付けられていたディスクブレーキ仕様のCLX50は、リムにブレーキシュー当たり面が見えることからリムブレーキバージョンのリムとディスクブレーキ用ハブを組み合わせた特別品と思われる。ディスクブレーキ用のCLX50チューブラーがまだラインアップに無いための対策だろう。ちなみにホワイトロゴのロヴァールホイールは市販されていないプロ供給専用品だ。
組み合わせるタイヤは通常S-Works Turbo Allround 2で、TTバイクにはTurbo Cotton、パヴェステージには28mmの「Hell Of The North」S-Works Turboと使い分けられていた。また、フランドルクラシックを得意とするニキ・テルプストラ(オランダ)は前輪のみデュガスのRoubaixタイヤ(30mm)というユニークなセッティングを用いていた。
コンポーネントはR9170もしくはR9150系デュラエースDi2。パワーメーターは4iiiiとコラボレーションしたスペシャライズドのオリジナルだ。Vangeの多くには冷却効率を踏まえてICE TECHNOLOGY搭載のMTB/シクロクロス用ディスクローター「SM-RT99」が取り付けられていたが、マキシミリアーノ・リリケーゼ(アルゼンチン)ら一部選手のバイクにはデュラエースの「SM-RT900」がセットされていた。
サドルはスペシャライズドの各製品を使い分けているが、ジルベールとテルプストラは廃盤となって久しいCHICANE(シケイン)を未だ愛用中。選手供給用として特別に少量生産が続けられているのだろうか。
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
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