2018/08/15(水) - 07:31
8月14日に行われたビンクバンク・ツアー第2ステージ個人タイムトライアルでシュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)が最速タイムをマーク。12.7kmを平均スピード53.725km/hで駆け抜けた24歳のスペシャリストがリーダージャージを手にした。
ビンクバンク・ツアー2日目に行われた12.7kmの個人タイムトライアル。舞台となったのはドイツ国境に近いオランダ南部のフェンライで、コースはほぼ真っ平ら。前日の落車で肘を骨折した新城幸也(バーレーン・メリダ)と胸骨を骨折したビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)を除く159名がスタートを切った。
区間によっては60km/h前後で巡航し、平均スピードが53km/hを超える高速レースを制したのはスイスTTチャンピオンのシュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)。2017年のビンクバンク・ツアー第2ステージ(9km個人TT)でも勝利している24歳が、ヨーロッパ選手権2連覇のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)らに大差をつけて勝利した。この日のステージ順位がほぼそのまま総合順位に直結する結果となっている。
「(1週間前の)ヨーロッパ選手権個人TTでは『ここで勝てばスイスチャンピオンジャージを着れなくなるじゃないか』という正しくない気持ちでレースに挑んでしまった。身体的にも精神的にも完全に失敗レースだった。今日は1週間前よりずっと調子が良く、これより早いタイムは出せないんじゃないかという走りができた。コーナリングも完璧だったし、全くタイムを失わずに済んだと思う。12.7kmのコースで14秒というタイム差は大きいけど、結果には驚いていない」。ツール・ド・スイスに続くリーダージャージに袖を通したキュングはそう語る。キュングは4年間所属したBMCレーシングを離れ、2019年にグルパマFDJに移籍する予定だ。
総合優勝候補に挙げられているティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)やグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)らはこの日だけでキュングから30秒以上のタイムを失っている。総合争いについてキュングは「今年は自分が苦手とするステージが少ないのでチャンスはあると思う。でもサンウェブの2人(アンデルセンとマシューズ)やストゥイヴェン、ウェレンス、ランパールトといった選手が攻撃を仕掛けてくるのは間違いない。自分も1年前より強くなっているし、ツール・ド・スイスでリーダージャージを着た経験からどう走ればいいのか心得ている」とコメント。キュングは2017年大会の『アルデンヌクラシックステージ』で遅れて最終的に総合22位でレースを終えている。
「14秒というタイム差は大敗の証拠。キュングは完璧なTTを走った」と、勝者を讃えたのはステージ2位のカンペナールツ。「もしタイム差が1秒だったらコーナリングや小さなミスを責めたくなるけど、14秒は言い訳が効かないタイム差。自分は後半にペースを上げるTTが得意だったものの、今日は前半に向かい風が吹いていたのでスタートから全開だった。決して悪くない走りだったけどキュングの素晴らしい走りには敵わなかった。明日からはウェレンスを中心にタフなレースを作って最終的な総合成績を狙いたい」とヨーロッパTTチャンピオンは語っている。
ビンクバンク・ツアー2日目に行われた12.7kmの個人タイムトライアル。舞台となったのはドイツ国境に近いオランダ南部のフェンライで、コースはほぼ真っ平ら。前日の落車で肘を骨折した新城幸也(バーレーン・メリダ)と胸骨を骨折したビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)を除く159名がスタートを切った。
区間によっては60km/h前後で巡航し、平均スピードが53km/hを超える高速レースを制したのはスイスTTチャンピオンのシュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)。2017年のビンクバンク・ツアー第2ステージ(9km個人TT)でも勝利している24歳が、ヨーロッパ選手権2連覇のヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)らに大差をつけて勝利した。この日のステージ順位がほぼそのまま総合順位に直結する結果となっている。
「(1週間前の)ヨーロッパ選手権個人TTでは『ここで勝てばスイスチャンピオンジャージを着れなくなるじゃないか』という正しくない気持ちでレースに挑んでしまった。身体的にも精神的にも完全に失敗レースだった。今日は1週間前よりずっと調子が良く、これより早いタイムは出せないんじゃないかという走りができた。コーナリングも完璧だったし、全くタイムを失わずに済んだと思う。12.7kmのコースで14秒というタイム差は大きいけど、結果には驚いていない」。ツール・ド・スイスに続くリーダージャージに袖を通したキュングはそう語る。キュングは4年間所属したBMCレーシングを離れ、2019年にグルパマFDJに移籍する予定だ。
総合優勝候補に挙げられているティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)やグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)、ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)らはこの日だけでキュングから30秒以上のタイムを失っている。総合争いについてキュングは「今年は自分が苦手とするステージが少ないのでチャンスはあると思う。でもサンウェブの2人(アンデルセンとマシューズ)やストゥイヴェン、ウェレンス、ランパールトといった選手が攻撃を仕掛けてくるのは間違いない。自分も1年前より強くなっているし、ツール・ド・スイスでリーダージャージを着た経験からどう走ればいいのか心得ている」とコメント。キュングは2017年大会の『アルデンヌクラシックステージ』で遅れて最終的に総合22位でレースを終えている。
「14秒というタイム差は大敗の証拠。キュングは完璧なTTを走った」と、勝者を讃えたのはステージ2位のカンペナールツ。「もしタイム差が1秒だったらコーナリングや小さなミスを責めたくなるけど、14秒は言い訳が効かないタイム差。自分は後半にペースを上げるTTが得意だったものの、今日は前半に向かい風が吹いていたのでスタートから全開だった。決して悪くない走りだったけどキュングの素晴らしい走りには敵わなかった。明日からはウェレンスを中心にタフなレースを作って最終的な総合成績を狙いたい」とヨーロッパTTチャンピオンは語っている。
ビンクバンク・ツアー2018第2ステージ結果
1位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 0:14:11 |
2位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:14 |
3位 | ソーレンクラーク・アンデルセン(デンマーク、サンウェブ) | 0:00:15 |
4位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
5位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 0:00:19 |
6位 | アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) | |
7位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:20 |
8位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:22 |
9位 | マチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | :00:23 |
10位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | |
DNS | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) |
個人総合成績
1位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 4:15:11 |
2位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:14 |
3位 | ソーレンクラーク・アンデルセン(デンマーク、サンウェブ) | 0:00:15 |
4位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
5位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 0:00:19 |
6位 | アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) | |
7位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:20 |
8位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:22 |
9位 | マチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | :00:23 |
10位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) |
ポイント賞
1位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 30pts |
2位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップフロアーズ) | 30pts |
3位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 25pts |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 12:46:31 |
2位 | サンウェブ | 0:00:12 |
3位 | クイックステップフロアーズ | 0:00:15 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
photo:CorVos
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