2018/07/27(金) - 10:13
「このステージ優勝のために苦しみながら山岳ステージを乗り越えてきた」と語るのはフランスにステージ3勝目をもたらしたアルノー・デマール。ピレネー山岳ステージに前後を挟まれた平坦なツール第18ステージを走った選手たちのコメントを紹介します。
ステージ1位 アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
力強いポーズでステージ優勝を喜ぶアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Makoto.AYANO
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スプリントを制してポーのフィニッシュに飛び込むアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Makoto.AYANO
チームメイトと喜びを分かち合うアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Makoto.AYANO
このステージ優勝のために苦しみながら山岳ステージを乗り越えてきた。厳しい時も、ステージ優勝の可能性を信じて乗り切ってきたんだ。昨日の過酷なステージを終えた後にもかかわらず今日は脚がよく回った。ツールに向けて取り組んできた登坂力の改善が生きたのだと思う。絶対に諦めたくなかった。
とても速いステージを締めくくる速いスプリントだった。ジャコポ・グアルニエーリのおかげで良いポジションをキープして、自分の力を信じてスプリントした。スプリントに向けたチームのセットアップは完璧だった。この勝利はシャンゼリゼに向けたモチベーションにつながるよ。
マルク・マディオ グルパマFDJチームマネージャー
今日はアルノーが高いモチベーションでレースに挑んでいることが見て取れた。グアルニエーリの牽引も素晴らしかったし、チーム全体で深く追い込んだ結果がステージ優勝。チームワークの真髄を見た。
ステージ2位 クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス)
スプリントを制してポーのフィニッシュに飛び込むアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Makoto.AYANO
悪くない結果だけど、今日は勝てるだけの力があった。惜しいところで勝利を逃すのは残念以外の何ものでもない。働き続けてくれたチームのためにも勝ちたかった。多くのスプリンターがリタイアしているこの絶好の機会を逃してしまった。毎年これだけスプリンターが絞られるわけではないから。
ステージ3位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)
残り2kmの時点でリードアウト役が1人だけという悪い状況だった。彼が前に出るのは早すぎたし、それに、そもそも自分にもスプリントで先頭を取れるような力がなかった。チームが序盤からずっと働き続けてくれたのに、残念ながら自分の脚は最速ではなかった。パリで勝ちたい。でも今日はデマールが速かったし、おそらく彼はパリでも速い。
少し進路を変更してストレートの真ん中に向かうアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Kei Tsuji
ステージ4位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
今日はとにかく良い位置からスプリントしたかった。レイナルト・ヤンセファンレンズバーグの素晴らしい働きのおかげでポジションをキープしていたものの、スプリントが始まった時点でトップスピードに乗っていたのでギアが足らなかった。だからポジション争いの位置のまま、どの選手も大きく順位を変えずにフィニッシュしたと思う。
ステージ8位&マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
負傷しながらもスプリントに果敢に挑んだペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Makoto.AYANO
落車でもっと酷い怪我を負う可能性だってあった。全身に痛みが残っているけど、レースを継続することができて本当に良かった。もちろん落車前より身体のコンディションは良くないけど、違う視点からレースを見ながら乗り越えたい。
今日は痛みを感じながらの走りだった。明日はもっと痛みを感じることになる。でもレースに残っている時点で文句はないし、山岳ステージを乗り切ってパリにたどり着きたい。土曜日の個人タイムトライアルは問題ないと思う。問題なのは明日の山岳ステージ。恐れてはいないけど、間違いなく苦しむことになる。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
マイヨジョーヌを守ったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
マイヨジョーヌを着たゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
フルームを従えて走るマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
チームの戦略的な視点から言うと、久々にストレスから解放された1日だった。序盤の激しいアタック合戦や終盤のスプリントに向けた激しい位置取りも想定内。総合リーダーとして走る、いつも通りの1日だった。
明日のステージではライバルたちが総攻撃を仕掛けてくる。もしかすると総合のライバルが序盤の逃げに乗ろうとするかもしれないし、トゥールマレー峠とオービスク峠では間違いなくアグレッシブな戦いが繰り広げられる。でも自分の力に自信を持っているし、チームとして正しく走り抜けるだけのこと。
総合2位 トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
明日どんな戦いが繰り広げられることになるのか想像もつかないけど、一般的にトーマスは大きなリードを得ていると言える。明日総合成績に大きなダメージを与えるのは難しいと思う。個人的には調子は良く、ジロの時よりも登れている感覚がある。自分史上最高のクライミング能力を明日も発揮したい。
ステージ敢闘賞 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
ニキ・テルプストラに敢闘賞受賞の祝福を受けるルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) photo:Makoto.AYANO
逃げが決まるかどうかはメイン集団の意向にかかっている。とにかく集団から飛び出してみるしか逃げる方法はない。ペースを落としたり上げたりタイム差を調整しながら逃げたけど、最後はギャンブルに負けてしまった。吸収という結果に終わったけど、集団を苦しめることはできたと思う。
チームにとってフラストレーションの貯まるツール・ド・フランスになっているけど、だからと言って黙っていても始まらない。毎日逃げに乗って活路を見出したい。チームの中にはまだまだ大きなエネルギーがあるし、チームの士気は高い。良い形でこのツールを締めくくりたい。
text:Kei Tsuji in Pau, France
ステージ1位 アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
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このステージ優勝のために苦しみながら山岳ステージを乗り越えてきた。厳しい時も、ステージ優勝の可能性を信じて乗り切ってきたんだ。昨日の過酷なステージを終えた後にもかかわらず今日は脚がよく回った。ツールに向けて取り組んできた登坂力の改善が生きたのだと思う。絶対に諦めたくなかった。
とても速いステージを締めくくる速いスプリントだった。ジャコポ・グアルニエーリのおかげで良いポジションをキープして、自分の力を信じてスプリントした。スプリントに向けたチームのセットアップは完璧だった。この勝利はシャンゼリゼに向けたモチベーションにつながるよ。
マルク・マディオ グルパマFDJチームマネージャー
今日はアルノーが高いモチベーションでレースに挑んでいることが見て取れた。グアルニエーリの牽引も素晴らしかったし、チーム全体で深く追い込んだ結果がステージ優勝。チームワークの真髄を見た。
ステージ2位 クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス)
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悪くない結果だけど、今日は勝てるだけの力があった。惜しいところで勝利を逃すのは残念以外の何ものでもない。働き続けてくれたチームのためにも勝ちたかった。多くのスプリンターがリタイアしているこの絶好の機会を逃してしまった。毎年これだけスプリンターが絞られるわけではないから。
ステージ3位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)
残り2kmの時点でリードアウト役が1人だけという悪い状況だった。彼が前に出るのは早すぎたし、それに、そもそも自分にもスプリントで先頭を取れるような力がなかった。チームが序盤からずっと働き続けてくれたのに、残念ながら自分の脚は最速ではなかった。パリで勝ちたい。でも今日はデマールが速かったし、おそらく彼はパリでも速い。
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ステージ4位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
今日はとにかく良い位置からスプリントしたかった。レイナルト・ヤンセファンレンズバーグの素晴らしい働きのおかげでポジションをキープしていたものの、スプリントが始まった時点でトップスピードに乗っていたのでギアが足らなかった。だからポジション争いの位置のまま、どの選手も大きく順位を変えずにフィニッシュしたと思う。
ステージ8位&マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
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落車でもっと酷い怪我を負う可能性だってあった。全身に痛みが残っているけど、レースを継続することができて本当に良かった。もちろん落車前より身体のコンディションは良くないけど、違う視点からレースを見ながら乗り越えたい。
今日は痛みを感じながらの走りだった。明日はもっと痛みを感じることになる。でもレースに残っている時点で文句はないし、山岳ステージを乗り切ってパリにたどり着きたい。土曜日の個人タイムトライアルは問題ないと思う。問題なのは明日の山岳ステージ。恐れてはいないけど、間違いなく苦しむことになる。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
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チームの戦略的な視点から言うと、久々にストレスから解放された1日だった。序盤の激しいアタック合戦や終盤のスプリントに向けた激しい位置取りも想定内。総合リーダーとして走る、いつも通りの1日だった。
明日のステージではライバルたちが総攻撃を仕掛けてくる。もしかすると総合のライバルが序盤の逃げに乗ろうとするかもしれないし、トゥールマレー峠とオービスク峠では間違いなくアグレッシブな戦いが繰り広げられる。でも自分の力に自信を持っているし、チームとして正しく走り抜けるだけのこと。
総合2位 トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
明日どんな戦いが繰り広げられることになるのか想像もつかないけど、一般的にトーマスは大きなリードを得ていると言える。明日総合成績に大きなダメージを与えるのは難しいと思う。個人的には調子は良く、ジロの時よりも登れている感覚がある。自分史上最高のクライミング能力を明日も発揮したい。
ステージ敢闘賞 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
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逃げが決まるかどうかはメイン集団の意向にかかっている。とにかく集団から飛び出してみるしか逃げる方法はない。ペースを落としたり上げたりタイム差を調整しながら逃げたけど、最後はギャンブルに負けてしまった。吸収という結果に終わったけど、集団を苦しめることはできたと思う。
チームにとってフラストレーションの貯まるツール・ド・フランスになっているけど、だからと言って黙っていても始まらない。毎日逃げに乗って活路を見出したい。チームの中にはまだまだ大きなエネルギーがあるし、チームの士気は高い。良い形でこのツールを締めくくりたい。
text:Kei Tsuji in Pau, France
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