2018/07/23(月) - 11:52
最後の休息日を前にしたツール第15ステージで逃げ切り勝利を飾ったマグナス・コルトニールセンや、ステージ優勝を争った逃げメンバー、マイヨジョーヌを着てピレネーに挑むゲラント・トーマスらのコメントを紹介します。
ステージ1位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
初出場のツールで初優勝するなんて本当に嬉しい。ヤコブ・フルサングの総合成績と並行して開幕前から狙っていた2ステージで勝利するなんて。初出場のブエルタでステージ2勝した経験があるので、今回もチャンスがあると思っていた。
自分を信頼してくれているチームに感謝。今日はチームメイトのミケル・ヴァルグレンと一緒に逃げに乗って、彼と協調しながらうまく勝負に持ち込めた。早めに登りで仕掛けて、スピードのある選手を上手く脱落させることに成功した。
ステージ2位 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
もちろん勝ちたかった。でもコルトが自分より速いことは明らかだった。不意をついて早めに仕掛けたけど、単純に彼のほうが速かった。休息日明けからはピレネーの戦いが始まる。家族や友人が沿道に駆けつける予定なので、特別大きなモチベーションで挑みたい。
ステージ3位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
アスタナとバーレーン・メリダと自分たちトレック・セガフレードが2人ずつを逃げに送り込んでいた。残り10kmの時点で牽制状態になり、そこからイサギレとコルトニールセンの3人で抜け出したんだ。展開的には悪くなかったけど、スプリントでコルトニールセンに勝つのは不可能だった。
最後の1級山岳は道幅も狭く、とてもハードだった。頂上手前でアタックしたけどマイカに追いつかず。風も強くてとにかくタフだった。終盤も風が強く吹いていたので戦略的な走りが求められた。
ステージ敢闘賞 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
調子がようやく上がってきたので今日は勝負に出た。序盤は極めて速いスピードで進行して、アタックというアタックが潰されていた。自分はペテル・サガンに連れられる形で逃げ集団入り。最初は彼でステージ優勝を狙う予定だったけど、過去数日間の疲労もあって、自分でステージ優勝を狙う作戦に切り替わった。
1級山岳でアタックしたものの、仕掛けるのが遅すぎて1分しかリードを奪えなかった。下り区間の後の平坦区間が長くて、独走でフィニッシュするにはリードが足りなかった。仮にリードが2分あったとしても、逃げきれていなかったと思う。
1級山岳でアタックしたダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)
正直言うと、集団内で走ることに飽きていた。チームスカイとロットNLユンボが集団先頭に陣取ってコースをブロックし、イージーなペースで登っていた。そこで何か挑戦しようと思ったんだ。総合10位という立場だけど、失うものはなかった。もしかしたらメイン集団は自分の動きを容認するかもしれなかった。
でも(1級山岳通過後の)下り区間は踏む箇所が多くて、テクニックで走るような下りではなかった。メイン集団の前にはTVバイクが走っていたけど、自分の前には何も走っていない。TVバイクの存在がレース展開を大きく左右している。メイン集団を映したい気持ちもわかるし、完全に公平にするなんて不可能だけど、逃げグループの前にもTVバイクを走らせるべきだ。
アタックが失敗したら「力の無駄遣い」とネガティブに書かれるけど、アタックしてかき回すことこそがレース。自分はアタックを楽しんでいる。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
ダニエル・マーティンがアタックした時も全く焦ることはなかった。彼は総合で7分(6分54秒)遅れていたし、取り乱すこともなかった。
ツール・ド・フランス総合優勝については深く考えていない。その日をしっかり走って、終わればまたその次の日について考えるだけ。マイヨジョーヌを着るのは子供の頃からの夢であり、ユニークな経験。とてつもなく大きな栄誉であり、自信につながる。自分の人生で最も大きなレースを走っていると感じる。
3週目に自分の身体がどんな反応を示すのかは未知数。ピレネーでは50%を脚で走り、50%を頭で走る。気持ちと身体を強く維持しないといけない。
マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
すでに2016年の最終的な獲得ポイントと同じぐらいのポイントを得ている。これからももっとポイントを稼いで行きたい。今日は正直言ってレースを楽しむ余裕がなかった。ラファル・マイカを逃げに乗せるために働いて、最終的に自分は登りでちぎれてしまった。先頭争いに残れるほどの登坂力が自分にはなかった。
マイヨブラン ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)
大きな逃げ集団が形成されそうな場合には、メンバー1人を必ず乗せるのがチームの作戦だった。自分も逃げ集団に飛び乗ったけど結果的には吸収。幸いシルヴァン・ディリエが逃げ集団に入ったので、もしロマン・バルデが集団から飛び出した時のための準備は整っていた。
マイヨアポワ ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
スタート直後に登りが始まり、風も強かったので序盤から選手全員がレッドゾーンに達するようなナーバスな展開だった。決してリラックスできるような1日ではなかったよ。最初の3級山岳を先頭通過することができたけど、その後の逃げ集団には乗れず。今日は自分の脚が100%の状態ではなかったので、そこからはなるべく力を使わないように走り続けた。
text&photo:Kei Tsuji in Carcassonne, France
ステージ1位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
初出場のツールで初優勝するなんて本当に嬉しい。ヤコブ・フルサングの総合成績と並行して開幕前から狙っていた2ステージで勝利するなんて。初出場のブエルタでステージ2勝した経験があるので、今回もチャンスがあると思っていた。
自分を信頼してくれているチームに感謝。今日はチームメイトのミケル・ヴァルグレンと一緒に逃げに乗って、彼と協調しながらうまく勝負に持ち込めた。早めに登りで仕掛けて、スピードのある選手を上手く脱落させることに成功した。
ステージ2位 ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)
もちろん勝ちたかった。でもコルトが自分より速いことは明らかだった。不意をついて早めに仕掛けたけど、単純に彼のほうが速かった。休息日明けからはピレネーの戦いが始まる。家族や友人が沿道に駆けつける予定なので、特別大きなモチベーションで挑みたい。
ステージ3位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
アスタナとバーレーン・メリダと自分たちトレック・セガフレードが2人ずつを逃げに送り込んでいた。残り10kmの時点で牽制状態になり、そこからイサギレとコルトニールセンの3人で抜け出したんだ。展開的には悪くなかったけど、スプリントでコルトニールセンに勝つのは不可能だった。
最後の1級山岳は道幅も狭く、とてもハードだった。頂上手前でアタックしたけどマイカに追いつかず。風も強くてとにかくタフだった。終盤も風が強く吹いていたので戦略的な走りが求められた。
ステージ敢闘賞 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
調子がようやく上がってきたので今日は勝負に出た。序盤は極めて速いスピードで進行して、アタックというアタックが潰されていた。自分はペテル・サガンに連れられる形で逃げ集団入り。最初は彼でステージ優勝を狙う予定だったけど、過去数日間の疲労もあって、自分でステージ優勝を狙う作戦に切り替わった。
1級山岳でアタックしたものの、仕掛けるのが遅すぎて1分しかリードを奪えなかった。下り区間の後の平坦区間が長くて、独走でフィニッシュするにはリードが足りなかった。仮にリードが2分あったとしても、逃げきれていなかったと思う。
1級山岳でアタックしたダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)
正直言うと、集団内で走ることに飽きていた。チームスカイとロットNLユンボが集団先頭に陣取ってコースをブロックし、イージーなペースで登っていた。そこで何か挑戦しようと思ったんだ。総合10位という立場だけど、失うものはなかった。もしかしたらメイン集団は自分の動きを容認するかもしれなかった。
でも(1級山岳通過後の)下り区間は踏む箇所が多くて、テクニックで走るような下りではなかった。メイン集団の前にはTVバイクが走っていたけど、自分の前には何も走っていない。TVバイクの存在がレース展開を大きく左右している。メイン集団を映したい気持ちもわかるし、完全に公平にするなんて不可能だけど、逃げグループの前にもTVバイクを走らせるべきだ。
アタックが失敗したら「力の無駄遣い」とネガティブに書かれるけど、アタックしてかき回すことこそがレース。自分はアタックを楽しんでいる。
マイヨジョーヌ ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
ダニエル・マーティンがアタックした時も全く焦ることはなかった。彼は総合で7分(6分54秒)遅れていたし、取り乱すこともなかった。
ツール・ド・フランス総合優勝については深く考えていない。その日をしっかり走って、終わればまたその次の日について考えるだけ。マイヨジョーヌを着るのは子供の頃からの夢であり、ユニークな経験。とてつもなく大きな栄誉であり、自信につながる。自分の人生で最も大きなレースを走っていると感じる。
3週目に自分の身体がどんな反応を示すのかは未知数。ピレネーでは50%を脚で走り、50%を頭で走る。気持ちと身体を強く維持しないといけない。
マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
すでに2016年の最終的な獲得ポイントと同じぐらいのポイントを得ている。これからももっとポイントを稼いで行きたい。今日は正直言ってレースを楽しむ余裕がなかった。ラファル・マイカを逃げに乗せるために働いて、最終的に自分は登りでちぎれてしまった。先頭争いに残れるほどの登坂力が自分にはなかった。
マイヨブラン ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)
大きな逃げ集団が形成されそうな場合には、メンバー1人を必ず乗せるのがチームの作戦だった。自分も逃げ集団に飛び乗ったけど結果的には吸収。幸いシルヴァン・ディリエが逃げ集団に入ったので、もしロマン・バルデが集団から飛び出した時のための準備は整っていた。
マイヨアポワ ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
スタート直後に登りが始まり、風も強かったので序盤から選手全員がレッドゾーンに達するようなナーバスな展開だった。決してリラックスできるような1日ではなかったよ。最初の3級山岳を先頭通過することができたけど、その後の逃げ集団には乗れず。今日は自分の脚が100%の状態ではなかったので、そこからはなるべく力を使わないように走り続けた。
text&photo:Kei Tsuji in Carcassonne, France
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