2018/03/23(金) - 19:40
雨と横風が吹き付けたUCIウィメンズワールドツアー第4戦は集団スプリントに持ち込まれ、ベルギー王者のジョリーン・ドール(ミッチェルトン・スコット)が勝利。アシストを務めた與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)は61位で完走している。
リオ五輪オムニアム金メダリストのエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)が勝利した男子レースから1日後、ベルギー・フランドル地方でUCIウィメンズワールドツアー第4戦であるブルージュ〜デパンヌ3日間女子レースが開催された。
大会名称は「3日間レース」ながら、実際は集団スプリントが見込まれるワンデーレースだ。ブルージュからデパンヌを目指す部分も男子レースと同じだが、北海に面した沿岸部を走行するためより横風分断の可能性が高くなる。與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)を含む137名が雨に濡れたブルージュのマルクト広場(1998年から2016年までロンド・ファン・フラーンデレンのスタート地点)から151.7km先のフィニッシュを目指してスタートした。
ルクセンブルク王者で、シクロクロス世界選手権でも目立つ走りをしたクリスティーヌ・マジュラス(ブールスドルマンス)ら15名が石畳区間でエスケープし、およそ1分半のタイム差を携えて逃げ始める。しかし横風でナーバスなメイン集団はペースダウンを選ばず、この日タイム差は2分を超えることなく進行する。
横風で次々と選手が脱落、また落車していく過酷なコンディションの中、デパンヌの周回コースに入ると濡れた路面電車の線路にタイヤを滑らせるクラッシュも発生。加減速を繰り返すメイン集団に対して8名となった逃げグループは再びリードを稼ぎ出し、逃げ切りの可能性を浮かび上がらせる。その中から残り10km地点で2016年のドイツ王者、ミーケ・クローガー(ドイツ、ヴィルトゥプロ・ヴェロコンセプト)がアタック。人数を減らしながら追撃するメイン集団から逃げ始めた。
メイン集団からのブリッジを振り切り、ハイスピードで逃げ続けたクローガーだったが、スプリントに向けて体制を整えるメイン集団には分が悪く、残り1kmを切って吸収。アレ・チポッリーニ列車の背後からロングスパートを仕掛けたリサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ)によってスプリント勝負の口火が切られた。
ブレナウアーの動きを確認したジョリーン・ドール(ベルギー、ミッチェルトン・スコット)が冷静に対処し、先行するクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)をパスして先着。圧倒的なスプリント力で3年間所属したウィグル・ハイファイブからの移籍後初勝利を飾った。2位はホスキング、3位には序盤の逃げに乗り、パンクでメイン集団に戻ったマジュラスが入っている。
ブレナウアーを守るために力を尽くした與那嶺は61位でフィニッシュ。「私を含めた6名がメイン集団をコントロールするも、少ない人数での追走が続き、大通りに出ると強烈な横風。幾つものエシェロンが出来、私はかなりきつい状況が続きました。10名の逃げは強力で追走の私達も疲労が強くなり、周回コースに入る頃には集団はほぼ半分しか生き残っていない状況。
高低差0mながら、細い道に石畳、そして風に直角コーナー。私は最後の一周までは仕事ができたのですがギリギリになってしまい、最終回は集団後方でひらひらの状態。目の前で落車で飛んでいく選手、本当に無事にゴールをしなきゃと思いながらの最終周回をこなしました。
最後の展開はやはりチームはLisaへのアシストが出来ず、リサはラスト400mから先掛けし、粘りながら5位。一枚アシストが残せれば勝てる可能性が高いレースでした。リサはやっぱり怒っていたものの、何が問題で、どうして欲しいのかを具体的に伝えてもらえ、収穫になりました」と過酷な1日を振り返っている。
リオ五輪オムニアム金メダリストのエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)が勝利した男子レースから1日後、ベルギー・フランドル地方でUCIウィメンズワールドツアー第4戦であるブルージュ〜デパンヌ3日間女子レースが開催された。
大会名称は「3日間レース」ながら、実際は集団スプリントが見込まれるワンデーレースだ。ブルージュからデパンヌを目指す部分も男子レースと同じだが、北海に面した沿岸部を走行するためより横風分断の可能性が高くなる。與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)を含む137名が雨に濡れたブルージュのマルクト広場(1998年から2016年までロンド・ファン・フラーンデレンのスタート地点)から151.7km先のフィニッシュを目指してスタートした。
ルクセンブルク王者で、シクロクロス世界選手権でも目立つ走りをしたクリスティーヌ・マジュラス(ブールスドルマンス)ら15名が石畳区間でエスケープし、およそ1分半のタイム差を携えて逃げ始める。しかし横風でナーバスなメイン集団はペースダウンを選ばず、この日タイム差は2分を超えることなく進行する。
横風で次々と選手が脱落、また落車していく過酷なコンディションの中、デパンヌの周回コースに入ると濡れた路面電車の線路にタイヤを滑らせるクラッシュも発生。加減速を繰り返すメイン集団に対して8名となった逃げグループは再びリードを稼ぎ出し、逃げ切りの可能性を浮かび上がらせる。その中から残り10km地点で2016年のドイツ王者、ミーケ・クローガー(ドイツ、ヴィルトゥプロ・ヴェロコンセプト)がアタック。人数を減らしながら追撃するメイン集団から逃げ始めた。
メイン集団からのブリッジを振り切り、ハイスピードで逃げ続けたクローガーだったが、スプリントに向けて体制を整えるメイン集団には分が悪く、残り1kmを切って吸収。アレ・チポッリーニ列車の背後からロングスパートを仕掛けたリサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ)によってスプリント勝負の口火が切られた。
ブレナウアーの動きを確認したジョリーン・ドール(ベルギー、ミッチェルトン・スコット)が冷静に対処し、先行するクロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ)をパスして先着。圧倒的なスプリント力で3年間所属したウィグル・ハイファイブからの移籍後初勝利を飾った。2位はホスキング、3位には序盤の逃げに乗り、パンクでメイン集団に戻ったマジュラスが入っている。
ブレナウアーを守るために力を尽くした與那嶺は61位でフィニッシュ。「私を含めた6名がメイン集団をコントロールするも、少ない人数での追走が続き、大通りに出ると強烈な横風。幾つものエシェロンが出来、私はかなりきつい状況が続きました。10名の逃げは強力で追走の私達も疲労が強くなり、周回コースに入る頃には集団はほぼ半分しか生き残っていない状況。
高低差0mながら、細い道に石畳、そして風に直角コーナー。私は最後の一周までは仕事ができたのですがギリギリになってしまい、最終回は集団後方でひらひらの状態。目の前で落車で飛んでいく選手、本当に無事にゴールをしなきゃと思いながらの最終周回をこなしました。
最後の展開はやはりチームはLisaへのアシストが出来ず、リサはラスト400mから先掛けし、粘りながら5位。一枚アシストが残せれば勝てる可能性が高いレースでした。リサはやっぱり怒っていたものの、何が問題で、どうして欲しいのかを具体的に伝えてもらえ、収穫になりました」と過酷な1日を振り返っている。
結果
1位 | ジョリーン・ドール(ベルギー、ミッチェルトン・スコット) | 3h52’23” |
2位 | クロエ・ホスキング(オーストラリア、アレ・チポッリーニ) | |
3位 | クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、ブールスドルマンス) | |
4位 | ロレーナ・ウィーヴェ(オランダ、パークホテル・ファルケンブルク) | |
5位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | |
6位 | マリアジュリア・コンファロニエーリ(イタリア、ヴァルカーPBM) | |
7位 | シェイラ・グティエレス(スペイン、サイランスプロサイクリング) | |
8位 | ジャンヌ・コレヴァール(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング) | |
9位 | ティファニー・クロムウェル(オーストラリア、キャニオン・スラムレーシング) | |
10位 | クリスティーナ・シガールド(デンマーク、ヴィルトゥプロ・ヴェロコンセプト) | |
61位 | 與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) | +23’ |
text:so.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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