2018/03/19(月) - 14:26
イタリア北部で開催されたUCIウィメンズワールドツアー第3戦、トロフェオ・アルフレド・ビンダ。ラスト10kmから単独アタックを決めたカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)が勝利。集団内フィニッシュとなった與那嶺恵理は34位、萩原麻由子はDNFでレースを終えている。
寒く冷たい雨が降る中のレースとなったトロフェオ・アルフレド・ビンダ (c)CorVos
トロフェオ・アルフレド・ビンダ (1.WWT)はイタリアはロンバルディア州、スイスとの国境にまたがるマッジョーレ湖の東側を舞台に、タイーノを出発し約40kmの大周回を1周、約18kmの小周回を4周しチッティーリオの市街地へゴールする131kmのコースレイアウト。アップダウンに富んだプロフィールと冷たい雨の天候から厳しいサバイバルレースの様相を呈した。
雨でスリッピーな路面ということもあり開始から1時間ほどはアタックもなく比較的スローペースで進む。ただ周回コースに入る頃には雨も収まり集団も活性化。4kmと短いながらも急なオリノの登りや、ハイスピードで進む下りのコーナーによって小周回の最初の1周目からプロトンが細かく分裂するほどとなった。
各チーム防寒装備で出走するほどの寒さ (c)CorVos
ブールス・ドルマンスはチーム全員が新型のスペシャライズドTARMAC DISCで出走 (c)CorVos
そんな中、ソラヤ・パラディン(イタリア、アレ・チポッリーニ)がファーストアタックを仕掛け20秒ほどのタイム差を稼ぐもオリノの登りでキャッチされる。続いてアレナ・アミアリウシク(ベラルーシ、キャニオン・スラム)、アネ・サンテステバン(スペイン、アレ・チポッリーニ)、エリノア・バーカー(イギリス、ウィグル・ハイファイブ)の3名が抜け出す。
プロトンから25秒差を付けた3名だったが、そこからバーカーがドロップ。バーカーに単独でキャロルアン・カヌエル(カナダ、ブールス・ドルマンス)が追いつき、先頭2名、その後ろに2名、その後ろにメイン集団という展開となった。
地元の期待を受けるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)含む逃げグループが形成される (c)CorVos
活性化を促すアタックを見せたヴィクトリア・ガルシア(スペイン、モビスター) (c)CorVos
昨年覇者コリン・リヴェラ(アメリカ、チームサンウェブ)は集団内でレースを展開 (c)CorVos
最終周回に入る手前でプロトンからカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がアタック。それに反応して地元の期待を背負うエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)も動き、合計10名が追走グループを形成し抜け出しに成功する。
メイン集団は逃げに人数を送り込めなかったサンウェブやウィグル・ハイファイブ、ミッチェルトン・スコットが牽引するものの、世界王者シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス)やヨーロッパ王者マリアンヌ・フォス(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング)を含んだ強力な逃げグループは集団から2km、30秒差を付けたままその差は縮まらない。
単独アタックを成功させ勝利したカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) (c)CorVos
追走グループの先頭を獲ったのは世界王者のシャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス) (c)CorVos
トロフェオ・アルフレド・ビンダ 表彰式 (c)CorVos
追走グループは前を逃げていた4名をキャッチ、14名の先頭集団に勝負は絞られた。小周回に入ってすぐの1kmの登りでカタジナとエリーザが仕掛けるも不発。その後オリノの登りで再度カタジナがアタックし、その後ろで3名がブリッジをかけようとするも追いつかない。
カタジナが単独で登り切り、後続を振り切る走りで下りを全力で駆け、フィニッシュまで約8kmを一人で逃げ切ったカタジナが勝利した。今年キャニオン・スラムに移籍してから初勝利となったカタジナは「最後の走りはミラノ~サンレモでの(ヴィンチェンツォ・)ニバリにインスパイアされたもの。後ろを振り返ることなく全力を出し切った末の勝利だった。チームにこの勝利を届けることができて非常に幸せ」と語っている。
集団内フィニッシュで悔しさを滲ませた與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) (c)Eri Yonamine Official Web Site
また昨年に続き2年連続の同レース出場、集団内ゴールの34位に終わった與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)は「何がなんでも先頭のグループで入る!という走りができませんでした。最後の10人に、エース以外のチームメイトも入れたら戦い方の幅が一気に広がっていました。130kmもレースしてるのに、一つの判断ミスというか、一瞬の油断で全てが終わるのがロードレースなんだよなあ。そして、それがどれだけ重要か、ということが身に染みて感じられる環境に今年はいます」と悔しさを滲ませるコメントをしている(公式ブログより)。
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トロフェオ・アルフレド・ビンダ (1.WWT)はイタリアはロンバルディア州、スイスとの国境にまたがるマッジョーレ湖の東側を舞台に、タイーノを出発し約40kmの大周回を1周、約18kmの小周回を4周しチッティーリオの市街地へゴールする131kmのコースレイアウト。アップダウンに富んだプロフィールと冷たい雨の天候から厳しいサバイバルレースの様相を呈した。
雨でスリッピーな路面ということもあり開始から1時間ほどはアタックもなく比較的スローペースで進む。ただ周回コースに入る頃には雨も収まり集団も活性化。4kmと短いながらも急なオリノの登りや、ハイスピードで進む下りのコーナーによって小周回の最初の1周目からプロトンが細かく分裂するほどとなった。
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そんな中、ソラヤ・パラディン(イタリア、アレ・チポッリーニ)がファーストアタックを仕掛け20秒ほどのタイム差を稼ぐもオリノの登りでキャッチされる。続いてアレナ・アミアリウシク(ベラルーシ、キャニオン・スラム)、アネ・サンテステバン(スペイン、アレ・チポッリーニ)、エリノア・バーカー(イギリス、ウィグル・ハイファイブ)の3名が抜け出す。
プロトンから25秒差を付けた3名だったが、そこからバーカーがドロップ。バーカーに単独でキャロルアン・カヌエル(カナダ、ブールス・ドルマンス)が追いつき、先頭2名、その後ろに2名、その後ろにメイン集団という展開となった。
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最終周回に入る手前でプロトンからカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がアタック。それに反応して地元の期待を背負うエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)も動き、合計10名が追走グループを形成し抜け出しに成功する。
メイン集団は逃げに人数を送り込めなかったサンウェブやウィグル・ハイファイブ、ミッチェルトン・スコットが牽引するものの、世界王者シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス)やヨーロッパ王者マリアンヌ・フォス(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング)を含んだ強力な逃げグループは集団から2km、30秒差を付けたままその差は縮まらない。
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追走グループは前を逃げていた4名をキャッチ、14名の先頭集団に勝負は絞られた。小周回に入ってすぐの1kmの登りでカタジナとエリーザが仕掛けるも不発。その後オリノの登りで再度カタジナがアタックし、その後ろで3名がブリッジをかけようとするも追いつかない。
カタジナが単独で登り切り、後続を振り切る走りで下りを全力で駆け、フィニッシュまで約8kmを一人で逃げ切ったカタジナが勝利した。今年キャニオン・スラムに移籍してから初勝利となったカタジナは「最後の走りはミラノ~サンレモでの(ヴィンチェンツォ・)ニバリにインスパイアされたもの。後ろを振り返ることなく全力を出し切った末の勝利だった。チームにこの勝利を届けることができて非常に幸せ」と語っている。
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また昨年に続き2年連続の同レース出場、集団内ゴールの34位に終わった與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)は「何がなんでも先頭のグループで入る!という走りができませんでした。最後の10人に、エース以外のチームメイトも入れたら戦い方の幅が一気に広がっていました。130kmもレースしてるのに、一つの判断ミスというか、一瞬の油断で全てが終わるのがロードレースなんだよなあ。そして、それがどれだけ重要か、ということが身に染みて感じられる環境に今年はいます」と悔しさを滲ませるコメントをしている(公式ブログより)。
トロフェオ・アルフレド・ビンダ2018結果
1位 | カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 3:32:53 |
2位 | シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールス・ドルマンス) | 0:23 |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング) | |
4位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
5位 | アレナ・アミアリウシク(ベラルーシ、キャニオン・スラム) | |
6位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、キャニオン・スラム) | |
7位 | セシル・ユトラップルドウィグ(デンマーク、サーヴェロ・ビグラ) | |
8位 | キャロルアン・カヌエル(カナダ、ブールス・ドルマンス) | |
9位 | ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
10位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ) | |
34位 | 與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) | 0:59 |
DNF | 萩原麻由子(アレ・チポッリーニ) |
text:Yuto.Murata
photo:CorVos
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