2018/03/14(水) - 21:03
2選手の逃げ切りの展開となり、キャメロン・ベイリー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス)が区間優勝。後続の集団ゴールスプリントを新城幸也(日本ナショナルチーム/バーレーン・メリダ)が制し、新城は区間3位でフィニッシュ。ボーナスタイムを獲得して2秒差、最終ステージを前に個人総合成績で首位に立った。
今大会、最後の山岳ステージとなるツール・ド・台湾第4ステージが南投県政府から観光地である日月潭までの166kmで開催された。29km地点に3級山岳、150km地点に2級山岳が設定され、2級山岳山頂からフィニッシュまでは道幅の狭いアップダウンが続くテクニカルなコースになる。そしてフィニッシュは真っ直ぐだが、残り200mから緩やかに登るレイアウトだった。
たくさんの子どもたちに見送られながらスタート地点をあとにすると、15km地点の中間スプリント地点を前に台湾の人気選手フェン・チュンカイ(台湾ナショナルチーム)ら3選手が集団からリードを奪う。そこに2秒差の個人総合2位につけている新城幸也(日本ナショナルチーム)が単独で合流。総合成績逆転をかけて、ボーナスタイムが設定されている中間スプリントに挑むも、すでに3選手はスプリント体制でトップスピードに入っており、新城はボーナスタイム圏外となる4位通過となった。
その後、逃げていた選手たちは集団に戻り、3級山岳を過ぎたアップダウン区間で再びフェン・チュンカイを含む4名の逃げが形成された。
最大で逃げのタイム差は6分ほど開いたが、山間部に向けて徐々に縮まり始め、山間部に入ると逃げていた選手のなかから、クリス・ハーパー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス)が単独で先行する展開となった。残り30kmを切り、レースリーダーのジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア)を含むメイン集団からもアタックがかかり始めペースアップ。先頭から脱落した3名の選手たちを吸収。その勢いをもって一時、中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)やポイント賞ジャージを着るエドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエルサイクリングアカデミー)ら5選手による追走集団が形成された。チベル・セボンは追走に2選手を入れ、そこからジミー・ヤンセン(ベルギー、チベル・セボン)が単独アタックを敢行。残り25kmで先頭に追いつき、そのまま単独で先頭に立ち、2級山岳山頂を後続集団に15秒のリードを保ち首位通過した。
メイン集団は30名ほどに絞られ、下り区間でキャメロン・ベイリー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス)、キャメロン・パイパー(アメリカ、チームイルミネート)、エディ・ヴァンヘールデン(南アフリカナショナル)の先頭集団が形成され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニやイスラエルサイクリングアカデミーらが懸命に追走を図るもタイム差はなかなか縮まらず。3選手での逃げ切りが濃厚かと思われた残り6km地点で、先頭集団のエディ・ヴァンヘールデンがラインどりを誤り、クラッシュするアクシデントが発生。
フィニッシュでは上位3選手にボーナスタイムが与えられるため、先頭が2名になったことで、2選手が逃げ切ったとしても、後続のスプリントで区間3位に入ることで、新城幸也に個人総合成績逆転の可能性が生まれた。
メイン集団は懸命に追い上げるも「今日はコンディションも良く、逃げ切りを確信していた」と話すキャメロン・ベイリーが緩やかな登坂スプリントを制して区間優勝。そして後続のスプリントでは、今大会調子の良さが光る雨澤毅明(日本ナショナルチーム)のリードアウトを受けた新城幸也がレースリーダーのジョナサン・クラークらライバルたちを一歩引き離して先着。見事3位入賞を果たし、4秒のボーナスタイムを獲得。今度は2秒差のリードをもって、個人総合成績で首位に立った。
ナショナルチームの浅田監督は今日のレースを「本当は最初のスプリントポイントで順位をひっくり返したかったけれど、マークされて難しいのはわかっていたので、ゴールでは最低でも3位に入ろうと話しをしていた。作戦どおり雨澤と連携してリーダーを取れたことは良かった。このタイミングか明日の中間スプリントで総合成績をひっくり返すのが理想で、昨日の段階でリーダーになっていたら、今日のステージはキツかったと思う。一人少ない人数で最終ステージに挑むことになるが、明日は集団をまとめて、成績に関係ない逃げを逃すことができればいい」と話す。
黄色のリーダージャージに身を包んだ新城幸也は「今日はラッキーだった」と話すが、日本ナショナルチームの強さがなければ、3位入賞は難しかったことは事実。個人総合リーダーとして挑む最終ステージは「少しプレッシャーを感じているけど、昨年は勝利に恵まれず、これで勝つことができれば2年ぶりの勝利。明日は平坦ながらも距離の長いステージになるが、必ず勝てるように、チームで連携して走りたい」と大勢の台湾メディアに囲まれながら、笑顔で最終日への抱負を語った。
今大会、最後の山岳ステージとなるツール・ド・台湾第4ステージが南投県政府から観光地である日月潭までの166kmで開催された。29km地点に3級山岳、150km地点に2級山岳が設定され、2級山岳山頂からフィニッシュまでは道幅の狭いアップダウンが続くテクニカルなコースになる。そしてフィニッシュは真っ直ぐだが、残り200mから緩やかに登るレイアウトだった。
たくさんの子どもたちに見送られながらスタート地点をあとにすると、15km地点の中間スプリント地点を前に台湾の人気選手フェン・チュンカイ(台湾ナショナルチーム)ら3選手が集団からリードを奪う。そこに2秒差の個人総合2位につけている新城幸也(日本ナショナルチーム)が単独で合流。総合成績逆転をかけて、ボーナスタイムが設定されている中間スプリントに挑むも、すでに3選手はスプリント体制でトップスピードに入っており、新城はボーナスタイム圏外となる4位通過となった。
その後、逃げていた選手たちは集団に戻り、3級山岳を過ぎたアップダウン区間で再びフェン・チュンカイを含む4名の逃げが形成された。
最大で逃げのタイム差は6分ほど開いたが、山間部に向けて徐々に縮まり始め、山間部に入ると逃げていた選手のなかから、クリス・ハーパー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス)が単独で先行する展開となった。残り30kmを切り、レースリーダーのジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア)を含むメイン集団からもアタックがかかり始めペースアップ。先頭から脱落した3名の選手たちを吸収。その勢いをもって一時、中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ)やポイント賞ジャージを着るエドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエルサイクリングアカデミー)ら5選手による追走集団が形成された。チベル・セボンは追走に2選手を入れ、そこからジミー・ヤンセン(ベルギー、チベル・セボン)が単独アタックを敢行。残り25kmで先頭に追いつき、そのまま単独で先頭に立ち、2級山岳山頂を後続集団に15秒のリードを保ち首位通過した。
メイン集団は30名ほどに絞られ、下り区間でキャメロン・ベイリー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス)、キャメロン・パイパー(アメリカ、チームイルミネート)、エディ・ヴァンヘールデン(南アフリカナショナル)の先頭集団が形成され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニやイスラエルサイクリングアカデミーらが懸命に追走を図るもタイム差はなかなか縮まらず。3選手での逃げ切りが濃厚かと思われた残り6km地点で、先頭集団のエディ・ヴァンヘールデンがラインどりを誤り、クラッシュするアクシデントが発生。
フィニッシュでは上位3選手にボーナスタイムが与えられるため、先頭が2名になったことで、2選手が逃げ切ったとしても、後続のスプリントで区間3位に入ることで、新城幸也に個人総合成績逆転の可能性が生まれた。
メイン集団は懸命に追い上げるも「今日はコンディションも良く、逃げ切りを確信していた」と話すキャメロン・ベイリーが緩やかな登坂スプリントを制して区間優勝。そして後続のスプリントでは、今大会調子の良さが光る雨澤毅明(日本ナショナルチーム)のリードアウトを受けた新城幸也がレースリーダーのジョナサン・クラークらライバルたちを一歩引き離して先着。見事3位入賞を果たし、4秒のボーナスタイムを獲得。今度は2秒差のリードをもって、個人総合成績で首位に立った。
ナショナルチームの浅田監督は今日のレースを「本当は最初のスプリントポイントで順位をひっくり返したかったけれど、マークされて難しいのはわかっていたので、ゴールでは最低でも3位に入ろうと話しをしていた。作戦どおり雨澤と連携してリーダーを取れたことは良かった。このタイミングか明日の中間スプリントで総合成績をひっくり返すのが理想で、昨日の段階でリーダーになっていたら、今日のステージはキツかったと思う。一人少ない人数で最終ステージに挑むことになるが、明日は集団をまとめて、成績に関係ない逃げを逃すことができればいい」と話す。
黄色のリーダージャージに身を包んだ新城幸也は「今日はラッキーだった」と話すが、日本ナショナルチームの強さがなければ、3位入賞は難しかったことは事実。個人総合リーダーとして挑む最終ステージは「少しプレッシャーを感じているけど、昨年は勝利に恵まれず、これで勝つことができれば2年ぶりの勝利。明日は平坦ながらも距離の長いステージになるが、必ず勝てるように、チームで連携して走りたい」と大勢の台湾メディアに囲まれながら、笑顔で最終日への抱負を語った。
ステージ結果
1位 | キャメロン・ベイリー(オーストラリア、ベンネロング・スイスウェルネス) | 3h59’16” |
2位 | キャメロン・パイパー(アメリカ、チームイルミネート) | +0’02” |
3位 | 新城幸也(日本ナショナルチーム) | +0:06 |
4位 | エドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエルサイクリングアカデミー) | |
5位 | アレックス・トゥリン(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ) | |
6位 | レナート・テウヘルス(ベルギー、チベル・セボン) | |
7位 | エデル・フライレ(メキシコ、エレベート・KHSプロサイクリング) | |
8位 | ロビー・ハッカー(オーストラリア、チーム右京) | |
9位 | フィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
10位 | ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) | |
13位 | 小林海(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
24位 | 小石祐馬(チーム右京) | |
25位 | 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
26位 | 雨澤毅明(日本ナショナルチーム) | +0’11” |
46位 | 岡本隼(日本ナショナルチーム) | +5’55” |
67位 | 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | +9’57” |
83位 | 小野寺玲(日本ナショナルチーム) | +14’24” |
84位 | 鈴木龍(日本ナショナルチーム) |
個人総合成績
1位 | 新城幸也(日本ナショナルチーム) | 12h31’26” |
2位 | ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) | +0’02” |
3位 | ジミー・ヤンセン(ベルギー、チベル・セボン) | +0’13” |
4位 | エドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエルサイクリングアカデミー) | +0’31” |
5位 | マルクス・フライベルガー(オーストリア、チームヒリンコウ・アドヴァリクスサイクリーング) | +0’37” |
6位 | エデル・フライレ(メキシコ、エレベート・KHSプロサイクリング) | +0’41” |
7位 | 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | |
19位 | 雨澤毅明(日本ナショナルチーム) | +2’00” |
28位 | 小林海(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | +3’13” |
47位 | 小石祐馬(チーム右京) | +15’14” |
62位 | 岡本隼(日本ナショナルチーム) | +23’08” |
74位 | 吉田隼人(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | +27’52” |
80位 | 小野寺玲(日本ナショナルチーム) | +30’02” |
91位 | 鈴木龍(日本ナショナルチーム) | +35’38” |
text&photo:Sonoko.Tanaka
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