2018/02/25(日) - 09:24
アルカンシェルを着るトム・デュムランが中間計測でトップタイムをマークしながらもスローパンクでストップ。同じTT系オールラウンダーのローハン・デニスが12.6kmコースを最速で駆け抜け、リーダージャージを着て最終日のクイーンステージに挑むことに。
総合上位76名が13秒差にひしめく混戦のまま迎えた12.6kmの個人タイムトライアル。最終日のジュベルハフィート山頂フィニッシュを前に、ここで総合争いにおける重要なタイム差が生まれる。新都市として急ピッチで開発が進むアル・マルヤ島を舞台にしたコースは完全にフラットで、平均スピードが50km/hを超える高速レースが展開された。
中盤に14分37秒の暫定トップタイムを記録したのは67番手スタートの24歳マイルズ・スコットソン(オーストラリア、BMCレーシング)。2017年にオーストラリアロードチャンピオンに輝いているスコットソンのタイムを塗り替えたのは、同じオーストラリア出身でBMCレーシング所属、3歳年上のローハン・デニスだった。
「コースは曲がりくねっていて、風向きが向かい風、横風、追い風とコロコロと変わってペースを作りにくかった」というオーストラリアTTチャンピオンは平均スピード52.682km/hで12.6kmコースを駆け抜け、スコットソンのタイムを16秒更新してトップに。モビスターから移籍したヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)もデニスのタイムには14秒届かなかった。
前年度覇者ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)らがタイムを伸ばせない中、この日がアルカンシェルのお披露目となった109番手スタートのトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が世界チャンピオンにふさわしい走りを見せた。中間計測(7.1km地点)でデュムランはデニスのタイムを1秒更新してみせる。ステージ優勝に向けて好走したデュムラン。しかしメカトラによってバイク交換を余儀なくされ、苛立ちを見せながらスペアバイクで再スタートしたデュムランはデニスから30秒遅れでフィニッシュした。
最終走者エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)は中間計測(7.1km地点)でデニスからの遅れを13秒にとどめたものの、最終的に49秒遅れてしまう。これによりデニスのステージ優勝とリーダージャージ獲得が決まった。
最終日を前に総合首位に立ったデニスは「明日のジュベルハフィートの登りは自分向きだと思う。厳しい登りではあるものの、登り口もテクニカルではないし、一定ペースを作るのが得意なTTライダー向き。このレッドジャージを守るためにチーム一丸となって戦いたい。デュムランはまだ総合争いから脱落していない。バルベルデが最も危険なライバルになるだろう」と、ライバルを警戒する。この日ステージ9位に入ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は総合で24秒差、ステージ12位のデュムランは31秒差につける。
BMCレーシングのリーダーとして5月のジロ・デ・イタリアに出場する予定のデニスは「昨年のジロは落車リタイアに終わったけど、今年こそ総合を狙ってみせる。昨年デュムランが見せた走りは自信につながるもので、自分の可能性を証明してくれた」と語る。マリアローザの展望を占う上でも、最終日のジュベルハフィート決戦は注目の戦いになりそうだ。
総合上位76名が13秒差にひしめく混戦のまま迎えた12.6kmの個人タイムトライアル。最終日のジュベルハフィート山頂フィニッシュを前に、ここで総合争いにおける重要なタイム差が生まれる。新都市として急ピッチで開発が進むアル・マルヤ島を舞台にしたコースは完全にフラットで、平均スピードが50km/hを超える高速レースが展開された。
中盤に14分37秒の暫定トップタイムを記録したのは67番手スタートの24歳マイルズ・スコットソン(オーストラリア、BMCレーシング)。2017年にオーストラリアロードチャンピオンに輝いているスコットソンのタイムを塗り替えたのは、同じオーストラリア出身でBMCレーシング所属、3歳年上のローハン・デニスだった。
「コースは曲がりくねっていて、風向きが向かい風、横風、追い風とコロコロと変わってペースを作りにくかった」というオーストラリアTTチャンピオンは平均スピード52.682km/hで12.6kmコースを駆け抜け、スコットソンのタイムを16秒更新してトップに。モビスターから移籍したヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)もデニスのタイムには14秒届かなかった。
前年度覇者ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)らがタイムを伸ばせない中、この日がアルカンシェルのお披露目となった109番手スタートのトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が世界チャンピオンにふさわしい走りを見せた。中間計測(7.1km地点)でデュムランはデニスのタイムを1秒更新してみせる。ステージ優勝に向けて好走したデュムラン。しかしメカトラによってバイク交換を余儀なくされ、苛立ちを見せながらスペアバイクで再スタートしたデュムランはデニスから30秒遅れでフィニッシュした。
最終走者エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)は中間計測(7.1km地点)でデニスからの遅れを13秒にとどめたものの、最終的に49秒遅れてしまう。これによりデニスのステージ優勝とリーダージャージ獲得が決まった。
最終日を前に総合首位に立ったデニスは「明日のジュベルハフィートの登りは自分向きだと思う。厳しい登りではあるものの、登り口もテクニカルではないし、一定ペースを作るのが得意なTTライダー向き。このレッドジャージを守るためにチーム一丸となって戦いたい。デュムランはまだ総合争いから脱落していない。バルベルデが最も危険なライバルになるだろう」と、ライバルを警戒する。この日ステージ9位に入ったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)は総合で24秒差、ステージ12位のデュムランは31秒差につける。
BMCレーシングのリーダーとして5月のジロ・デ・イタリアに出場する予定のデニスは「昨年のジロは落車リタイアに終わったけど、今年こそ総合を狙ってみせる。昨年デュムランが見せた走りは自信につながるもので、自分の可能性を証明してくれた」と語る。マリアローザの展望を占う上でも、最終日のジュベルハフィート決戦は注目の戦いになりそうだ。
アブダビツアー2018第4ステージ
1位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:14:21 |
2位 | ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ) | 0:00:14 |
3位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:00:15 |
4位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:16 |
5位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | |
6位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | 0:00:17 |
7位 | ニキアス・アルント(ドイツ、サンウェブ) | 0:00:22 |
8位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング) | 0:00:23 |
9位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:00:27 |
10位 | アレックス・ドーセット(イギリス、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:28 |
12位 | トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) | 0:00:30 |
13位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 0:00:34 |
19位 | イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:40 |
22位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:44 |
24位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:00:47 |
28位 | ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) | 0:00:49 |
29位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
30位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
31位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) |
個人総合成績
1位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | 11:21:10 |
2位 | ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ) | 0:00:14 |
3位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:00:16 |
4位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | |
5位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | |
6位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | 0:00:17 |
7位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング) | 0:00:23 |
8位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:00:24 |
9位 | トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) | 0:00:31 |
10位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 0:00:34 |
ポイント賞
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 46pts |
2位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) | 27pts |
3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 26pts |
ヤングライダー賞
1位 | マイルズ・スコットソン(オーストラリア、BMCレーシング) | 11:21:26 |
2位 | アレックス・フレーム(ニュージーランド、トレック・セガフレード) | 0:00:31 |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:32 |
スプリント賞
1位 | ニコライ・トルソーフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | 12pts |
2位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF) | 10pts |
3位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 9pts |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 34:04:03 |
2位 | サンウェブ | 0:00:36 |
3位 | ロットNLユンボ | 0:01:28 |
text:Kei Tsuji
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