2017/08/21(月) - 09:34
横風を警戒するチームの牽引により203.4kmコースで逃げは生まれず。残り2kmからの横風区間でクイックステップフロアーズの集団分断作戦が成功し、イヴ・ランパールトとマッテオ・トレンティンがワンツー勝利を飾るとともに総合でもワンツー体制を築いた。
山がちなブエルタ・ア・エスパーニャにあってここまで真っ平らなステージは珍しい。とにかく第2ステージは真っ平らだ。開幕地ニームからフランス南部の平野を地中海に沿ってプロトンは一路南下。地中海の街グリュイッサンに至るコースは最も高い地点でも標高40mしかない。
ピュアスプリンター向きのステージだが、内陸から地中海に向かって吹くトラモンターヌというこの地域特有の風が198名の選手に試練を与えた。ニームの円形闘技場前をスタート後、総合系チームが集団先頭を陣取ってハイペースを刻んだため逃げという逃げは生まれず。この日は最後まで逃げグループが形成されることはなかった。
ピリピリした状態のまま進んだ集団は残り75kmから始まった横風区間でついに割れる。トレック・セガフレードやチームスカイ、バーレーン・メリダ、ボーラ・ハンスグローエがペースアップを図ると、集団後方ではバラバラとエシュロンを形成しながら遅れて行く選手が続出。しかし、脱落集団との差は決定的なものにはならずに集団は一つに戻った。
ナーバスな集団内では落車も発生し、フィニッシュまで60kmを残した落車に巻き込まれたハビエル・モレノ(スペイン、バーレーン・メリダ)とアナス・エイトエルアブディア(モロッコ、UAEチームエミレーツ)のブエルタが早くも終了。クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)はパンクに見舞われながらもチームメイトのサポートを受けて集団復帰している。
残り32kmを切り、この日唯一のスプリントポイントが近づくとカチューシャ・アルペシンがにわかに加速を開始。再び集団が割れ、先頭グループに入ったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)を先頭にスプリントポイントを通過したが、その後カチューシャ・アルペシンとクイックステップフロアーズが攻撃の手を弱めたため集団は一つに戻った。
細かく進行方向を変えながら、常に横風の脅威にさらされながら進んだ集団。残り9kmを切った横風区間でチームスカイが一気にペースアップして集団後方の選手を苦しめ、イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)を先頭に下り緩斜面を80km/h前後の猛スピードで突き進む。ここでダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)やエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、ジョセフロイド・ドンブロウスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)、セルジオ・パルディーリャ(スペイン、カハルーラル・セグロスRGA)らが相次いで千切れていく。
残り2.5kmで進路を左にとったタイミングで攻撃を開始したのがクイックステップフロアーズ。風のレースを得意とするベルギーチームのペースアップによって集団は破壊される。縦一列になった集団のあちこちで中切れが発生し、10名に満たないグループが道路上に分散した。
先頭グループ内に4名を揃えたクイックステップフロアーズは攻撃の手を緩めず、残り1kmを切った下りを利用してイヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)がアタック。チームメイト2名が追撃を抑え込んだため一気にリードが広がり、ランパールトが独走態勢を築いてグリュイッサンの街中にやってきた。最終的に後続グループのスプリントで先頭をとったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)の前でランパールトがガッツポーズ。クイックステップフロアーズがワンツー勝利を果たした。
「残り10kmからの横風区間で攻撃を仕掛けようと企んでいたんだ。残り3kmを切ったところでニキ(テルプストラ)とアラフィリップが先頭に立ち、人数を揃えて集団を破壊することに成功した。最後はチームメイトの『行け!行け!行け!』という叫び声を聞きながらアタック。残り1kmをハイスピードで走る自信があったし、フィニッシュまで独走できてよかったよ」。2015年パリ〜ルーベ7位、2017年ドワーズ・ドール・フラーンデレン優勝、ベルギー選手権タイムトライアル優勝という成績を残す26歳のフランドリアンが自身2度目のブエルタでグランツール初勝利をつかんだ。
ワンツー勝利を飾ったクイックステップフロアーズが総合でもワンツー。マイヨロホを獲得したランパールトは「何が起こったのかわからない状況で、グランツールの総合リーダーになるという自覚はなかった。明日はマイヨロホを着てスタートラインの最前列に並ぶ・・・。キャリアの中で大きな瞬間になると思う。でも明日は山岳ステージなので自分がジャージを守れるとは思っていない。デラクルスやユンゲルスが引き継いでくれるはずだ」とコメント。ベルギー人選手のマイヨロホ獲得は2010年のフィリップ・ジルベール(ベルギー)以来となる。
総合有力選手の中で先頭集団内でフィニッシュしたのはヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)のみ。エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)は5秒遅れのグループ、クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は8秒遅れのグループ、そしてアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)らは13秒遅れの大きな集団でフィニッシュしている。
山がちなブエルタ・ア・エスパーニャにあってここまで真っ平らなステージは珍しい。とにかく第2ステージは真っ平らだ。開幕地ニームからフランス南部の平野を地中海に沿ってプロトンは一路南下。地中海の街グリュイッサンに至るコースは最も高い地点でも標高40mしかない。
ピュアスプリンター向きのステージだが、内陸から地中海に向かって吹くトラモンターヌというこの地域特有の風が198名の選手に試練を与えた。ニームの円形闘技場前をスタート後、総合系チームが集団先頭を陣取ってハイペースを刻んだため逃げという逃げは生まれず。この日は最後まで逃げグループが形成されることはなかった。
ピリピリした状態のまま進んだ集団は残り75kmから始まった横風区間でついに割れる。トレック・セガフレードやチームスカイ、バーレーン・メリダ、ボーラ・ハンスグローエがペースアップを図ると、集団後方ではバラバラとエシュロンを形成しながら遅れて行く選手が続出。しかし、脱落集団との差は決定的なものにはならずに集団は一つに戻った。
ナーバスな集団内では落車も発生し、フィニッシュまで60kmを残した落車に巻き込まれたハビエル・モレノ(スペイン、バーレーン・メリダ)とアナス・エイトエルアブディア(モロッコ、UAEチームエミレーツ)のブエルタが早くも終了。クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)はパンクに見舞われながらもチームメイトのサポートを受けて集団復帰している。
残り32kmを切り、この日唯一のスプリントポイントが近づくとカチューシャ・アルペシンがにわかに加速を開始。再び集団が割れ、先頭グループに入ったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)を先頭にスプリントポイントを通過したが、その後カチューシャ・アルペシンとクイックステップフロアーズが攻撃の手を弱めたため集団は一つに戻った。
細かく進行方向を変えながら、常に横風の脅威にさらされながら進んだ集団。残り9kmを切った横風区間でチームスカイが一気にペースアップして集団後方の選手を苦しめ、イアン・スタナード(イギリス、チームスカイ)を先頭に下り緩斜面を80km/h前後の猛スピードで突き進む。ここでダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)やエマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、ジョセフロイド・ドンブロウスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)、セルジオ・パルディーリャ(スペイン、カハルーラル・セグロスRGA)らが相次いで千切れていく。
残り2.5kmで進路を左にとったタイミングで攻撃を開始したのがクイックステップフロアーズ。風のレースを得意とするベルギーチームのペースアップによって集団は破壊される。縦一列になった集団のあちこちで中切れが発生し、10名に満たないグループが道路上に分散した。
先頭グループ内に4名を揃えたクイックステップフロアーズは攻撃の手を緩めず、残り1kmを切った下りを利用してイヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)がアタック。チームメイト2名が追撃を抑え込んだため一気にリードが広がり、ランパールトが独走態勢を築いてグリュイッサンの街中にやってきた。最終的に後続グループのスプリントで先頭をとったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)の前でランパールトがガッツポーズ。クイックステップフロアーズがワンツー勝利を果たした。
「残り10kmからの横風区間で攻撃を仕掛けようと企んでいたんだ。残り3kmを切ったところでニキ(テルプストラ)とアラフィリップが先頭に立ち、人数を揃えて集団を破壊することに成功した。最後はチームメイトの『行け!行け!行け!』という叫び声を聞きながらアタック。残り1kmをハイスピードで走る自信があったし、フィニッシュまで独走できてよかったよ」。2015年パリ〜ルーベ7位、2017年ドワーズ・ドール・フラーンデレン優勝、ベルギー選手権タイムトライアル優勝という成績を残す26歳のフランドリアンが自身2度目のブエルタでグランツール初勝利をつかんだ。
ワンツー勝利を飾ったクイックステップフロアーズが総合でもワンツー。マイヨロホを獲得したランパールトは「何が起こったのかわからない状況で、グランツールの総合リーダーになるという自覚はなかった。明日はマイヨロホを着てスタートラインの最前列に並ぶ・・・。キャリアの中で大きな瞬間になると思う。でも明日は山岳ステージなので自分がジャージを守れるとは思っていない。デラクルスやユンゲルスが引き継いでくれるはずだ」とコメント。ベルギー人選手のマイヨロホ獲得は2010年のフィリップ・ジルベール(ベルギー)以来となる。
総合有力選手の中で先頭集団内でフィニッシュしたのはヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)のみ。エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)は5秒遅れのグループ、クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は8秒遅れのグループ、そしてアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)らは13秒遅れの大きな集団でフィニッシュしている。
ステージ成績
1位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | 4:36:13 |
2位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) | |
3位 | アダム・ブライス(イギリス、アクアブルースポート) | |
4位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
5位 | サーシャ・モードロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | ミヒャエル・シュヴァルツマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、キャノンデール・ドラパック) | |
8位 | ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) | |
9位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
11位 | エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) | 0:00:05 |
16位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | 0:00:08 |
19位 | ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) | |
23位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
49位 | イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:13 |
50位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | |
62位 | アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) | |
89位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | |
DNF | ハビエル・モレノ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
DNF | アナス・エイトエルアブディア(モロッコ、UAEチームエミレーツ) | |
DNF | ミカル・コラー(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
敢闘賞 | マルケル・イリサル(スペイン、トレック・セガフレード) |
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | 4:52:07 |
2位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 0:00:01 |
3位 | ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) | 0:00:03 |
4位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) | 0:00:17 |
5位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング) | |
6位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | |
7位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 0:00:18 |
8位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | |
9位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | 0:00:21 |
10位 | ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) |
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 | イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | 25pts |
2位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 24pts |
3位 | アダム・ブライス(イギリス、アクアブルースポート) | 16pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
1位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング) | 3pts |
2位 | ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) | 2pts |
3位 | フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、BMCレーシング) | 1pt |
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 | ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング) | 12pts |
チーム総合成績
1位 | クイックステップフロアーズ | 14:04:51 |
2位 | BMCレーシング | 0:00:12 |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ | 0:00:15 |
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