2017/08/01(火) - 11:30
アルデンヌクラシックのような激坂登坂勝負の末に、絶好調をキープしているディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)が勝利。追い上げ届かず2位に終わったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が総合首位に返り咲いている。
ツール・ド・ポローニュ第3ステージの舞台は、ヤヴォジュノからシュチルクへと南下する161km。一旦フィニッシュ地点の付近を通過して山岳ポイントが含まれる周回コースを2周、そしてシュチルクに戻るコースの総獲得標高は2000mほど。序盤こそほぼ平坦だが、後半には4つのカテゴリー山岳が、そしてフィニッシュに至る登坂区間は最大勾配20%を超えるため、アタッカーや爆発力のあるクライマー向けのコース。今大会最初の総合セレクションがかけられる舞台だ。
これまでの2日間で山岳ポイントが少なかったため、この日逃げに乗れば一躍山岳賞浮上のチャンスがある。それを狙い3日連続の逃げを決めたマチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、マキシム・モンフォール(ベルギー、ロット・ソウダル)、セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、エフデジ)、レミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップフロアーズ)ら強力な7名が逃げを打った。
ライヒェンバッハとパテルスキーが山岳ポイントを争った末に、山岳賞ジャージは逃げに乗れなかったマルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)からパテルスキーの手に渡る。7名は最大4分差で逃げていたが、キャノンデール・ドラパックやチームスカイなど総合系チームが牽引するメイン集団に、残り38kmで追いつかれてしまう。
すると目の前に迫ったエスケープを目がけて、登坂でダヴィデ・ヴィッレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)が加速。ここにグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)などが飛びついたものの、メイン集団を振り切るには至らない。チームスカイやカチューシャ・アルペシンがコントロールを担いつつ、ゴールに向けて距離を減らしていった。
最後の山岳ではカチューシャトレインからイルヌール・ザカリン(ロシア)が発進する。しかし他の同調が得られず、アージェードゥーゼルが組織的にペースメイクしたことですぐに吸収。ここにカウンターアタックでジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)が飛び出した。
17秒差で最後のKOMを通過し、ひび割れたダウンヒルを攻め込んだヘイグだったが、人数を揃える集団に対して残り5kmで20秒差では部が悪かった。徐々にスピードを失い、登坂突入前の残り1km地点で飲み込まれる。
ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ)がコントロールする集団からジャンプしたのはヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ)。「強豪勢が互いを見合っていたので、チャンスを見出してアタックした」というイタリアンクライマーだったが、追走したアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)とディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)に飲み込まれる。
軽やかなダンシングで登るトゥーンスに対してイェーツが遅れ、後方から追うウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)も勢いが足りない。遅れてペテル・サガン(スロバキア)とラファル・マイカ(ポーランド)というボーラ・ハンスグローエのダブルエースが追い込んだものの、最後までもがき続けたトゥーンスが2車身ほどのリードを保って先着。ツール期間中に開催されていたツール・ド・ワロニー(UCI2.HC)総合優勝に続く勝利を収めた。
絶好調をキープしているトゥーンスは「素晴らしい勝利で、今の気分を言い表せない。ワロニーよりも強豪が集うなかで勝てたことは大きな意味がある。今回の勝利で総合順位でも良い位置(2位)に付けたので、このまま狙っていきたい」とコメントを残している。
また、トゥーンスに届かなかった世界王者サガンは2位に入り、ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)は大きく遅れたため総合首位に返り咲き。総合勢が軒並み10秒以上遅れる中、マイカはタイム差ゼロのステージ3位に入り好調をアピールした。
ツール・ド・ポローニュ第3ステージの舞台は、ヤヴォジュノからシュチルクへと南下する161km。一旦フィニッシュ地点の付近を通過して山岳ポイントが含まれる周回コースを2周、そしてシュチルクに戻るコースの総獲得標高は2000mほど。序盤こそほぼ平坦だが、後半には4つのカテゴリー山岳が、そしてフィニッシュに至る登坂区間は最大勾配20%を超えるため、アタッカーや爆発力のあるクライマー向けのコース。今大会最初の総合セレクションがかけられる舞台だ。
これまでの2日間で山岳ポイントが少なかったため、この日逃げに乗れば一躍山岳賞浮上のチャンスがある。それを狙い3日連続の逃げを決めたマチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、マキシム・モンフォール(ベルギー、ロット・ソウダル)、セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、エフデジ)、レミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップフロアーズ)ら強力な7名が逃げを打った。
ライヒェンバッハとパテルスキーが山岳ポイントを争った末に、山岳賞ジャージは逃げに乗れなかったマルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)からパテルスキーの手に渡る。7名は最大4分差で逃げていたが、キャノンデール・ドラパックやチームスカイなど総合系チームが牽引するメイン集団に、残り38kmで追いつかれてしまう。
すると目の前に迫ったエスケープを目がけて、登坂でダヴィデ・ヴィッレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)が加速。ここにグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)などが飛びついたものの、メイン集団を振り切るには至らない。チームスカイやカチューシャ・アルペシンがコントロールを担いつつ、ゴールに向けて距離を減らしていった。
最後の山岳ではカチューシャトレインからイルヌール・ザカリン(ロシア)が発進する。しかし他の同調が得られず、アージェードゥーゼルが組織的にペースメイクしたことですぐに吸収。ここにカウンターアタックでジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット)が飛び出した。
17秒差で最後のKOMを通過し、ひび割れたダウンヒルを攻め込んだヘイグだったが、人数を揃える集団に対して残り5kmで20秒差では部が悪かった。徐々にスピードを失い、登坂突入前の残り1km地点で飲み込まれる。
ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ)がコントロールする集団からジャンプしたのはヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ)。「強豪勢が互いを見合っていたので、チャンスを見出してアタックした」というイタリアンクライマーだったが、追走したアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)とディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)に飲み込まれる。
軽やかなダンシングで登るトゥーンスに対してイェーツが遅れ、後方から追うウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)も勢いが足りない。遅れてペテル・サガン(スロバキア)とラファル・マイカ(ポーランド)というボーラ・ハンスグローエのダブルエースが追い込んだものの、最後までもがき続けたトゥーンスが2車身ほどのリードを保って先着。ツール期間中に開催されていたツール・ド・ワロニー(UCI2.HC)総合優勝に続く勝利を収めた。
絶好調をキープしているトゥーンスは「素晴らしい勝利で、今の気分を言い表せない。ワロニーよりも強豪が集うなかで勝てたことは大きな意味がある。今回の勝利で総合順位でも良い位置(2位)に付けたので、このまま狙っていきたい」とコメントを残している。
また、トゥーンスに届かなかった世界王者サガンは2位に入り、ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)は大きく遅れたため総合首位に返り咲き。総合勢が軒並み10秒以上遅れる中、マイカはタイム差ゼロのステージ3位に入り好調をアピールした。
H3
ツール・ド・ポローニュ2017第3ステージ
結果
1位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング) | 3h51'41" |
2位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | |
5位 | トムイェルト・スラフトール(オランダ、キャノンデール・ドラパック) | |
6位 | オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、エフデジ) | +07" |
7位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル) | +08" |
8位 | アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | +09" |
9位 | ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) | +12" |
10位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) | +14" |
11位 | 別府史之(トレック・セガフレード) | +13'40" |
個人総合成績
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 10h03'02" |
2位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング) | +06" |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +12" |
4位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | +16" |
5位 | トムイェルト・スラフトール(オランダ、キャノンデール・ドラパック) | +21" |
6位 | オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、エフデジ) | +23" |
7位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル) | +24" |
8位 | ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) | +25" |
9位 | アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | |
10位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ) | +30" |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 52pts |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ) | 37pts |
3位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ) | 36pts |
山岳賞
1位 | マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 17pts |
2位 | セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、エフデジ) | 15pts |
3位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ) | 12pts |
チーム総合成績
1位 | ボーラ・ハンスグローエ | 30h12'51" |
2位 | クイックステップフロアーズ | +17" |
3位 | モビスター | +24" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp
APIS (アピス) レーシングキャップ BMC RACING
APIS (アピス)