2017/07/03(月) - 12:08
デュッセルドルフをスタート地点としたツール第2ステージは今大会最初のスプリント勝負に。ステージを制したマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)らのコメントで振り返る。
ステージ優勝のマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)
ステージ優勝を挙げたマルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ) photo:Makoto.AYANO
マイヨ・ヴェールを獲得したマルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ) photo:Makoto.AYANO
ゴールスプリントを制したマルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ) photo:Makoto.AYANO
今大会ドイツ人初勝利をファンに捧げらることができて嬉しく思う。デュッセルドルフ、そしてドイツを駆け抜けたことは素晴らしい経験になったし、ファンも大勢駆けつけてくれた。たくさんのドイツ人ファンを誇りに思う。忘れることのない良い思い出となった。
スプリントでは(チームメイトの)ファビオとマッテオが残り500mまでリードアウトしてくれ、その後はホイールからホイールへと飛び移るようにポジションを上げていった。ゴール前は向かい風が吹いていたので、後ろから追い上げたことがアドバンテージとなった。あとはスプリントへの道が開けるまで待ったんだ。チームメイトに感謝したいし、彼らは素晴らしい気迫を見せてくれた。ディスクブレーキについては、特に今日のような雨の日にはよりコントローラブルになるし、素晴らしい機材の向上だと感じている。
キッテルの左隣にアルノー・デマール(フランス、エフデジ)の姿が photo:Kei Tsuji / TDWsport僅差で敗れたアルノー・デマール(フランス、エフデジ)
(落車したチームメイトの)ミカエル・ドゥラージュは病院で検査をせざるを得ない状態。彼はスプリントには欠かせないメンバーということもあって非常にショックだ。スプリントでは理想的なリードアウトを受けることができたが、300m手前からサガンがスプリントを始め、その後ろからキッテルも強烈な追い上げを見せた。結局僅かながら届かなかった。チームとしてツールでのステージ勝利を目指してトライし続けるし、必ず勝てると信じている。
山岳賞を獲得したテイラー・フィニー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)
マイヨアポワを手に入れたテイラー・フィニー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) photo:Kei Tsuji / TDWsport
ドイツ国内を走るテイラー・フィニー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)ら photo:Kei Tsuji / TDWsport
果敢に逃げ山岳賞を獲得したテイラー・フィニー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) photo:Makoto.AYANO
ステージ優勝は考えていなかった。最後に残った力ではどう計算しても無理だった。僕らは5時間も逃げ続けてタイム差を稼いだけど、最後はうつむくことしかできなかったんだ。プロトンの足はフレッシュで、高速で迫っていたのだから。正直夢見心地で走っていたよ。
最初の山岳を獲った時点で、ポディウムに乗ること、そして明日水玉ジャージ(マイヨアポワ)を着ることを意識し始めた。でも本当にそうなるか分からない状況が、より積極的な走りに繋がった。僕らは最後のKOMの前には集団に捕まると思っていたけど、後ろでは大きなクラッシュがあった。だから登り続けることができた。(一緒に逃げた)ヨアン・オフルドは前から好きだったけど、今や良い友人だ。
敢闘賞のヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)
逃げる4人の先頭に立つヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール) photo:Makoto.AYANO
バッドコンディションだとしても、ファンは観戦に来てくれる。(勝つチャンスが少ないのに)逃げに乗って先頭で何をすべきだろうと頭をよぎったが、レースを見に来た観客のために走ることができた。テイラー・フィニーのようにルーラーとして勝つチャンスはあったのかもしれない。僕はスプリントでは勝てないし、山岳のトップも獲れなかった。できることをしたまでだ。
マイヨジョーヌを守ったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
クフィアトコウスキーとフルームに護られて走るマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
誰が最初に転んだかは分からないけれど、フルームと僕は前から10~15人くらいの位置にい他ので落車を避けられるスペースはなかった。でも、軽く滑って肌を擦ったくらいでダメージはない。フルームが雨を苦手というわけでもないし、あのコーナーは本当に滑りやすくなっていた。それは他の選手も同じことだろう。今日はマイヨジョーヌを着用した特別な日で、雨だったけど一日中大騒ぎだった。アドレナリンも出ていたし、プライドも感じることができた。素晴らしい気分でステージを楽しむことができた。
マイヨジョーヌを着たゲラント・トーマスはサイン攻めだ photo:Makoto.AYANO
落車により膝から流血した状態でフィニッシュしたロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:Kei Tsuji / TDWsport
落車したロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
シケインで突然プロトンがブレーキをかけたせいで、後ろから突っ込まれてしまった。そこからは冷静にバイクに戻って、チームメイトに囲まれながら同タイムでフィニッシュすることができた。クラッシュは良くないことだけど、もっと悪い結果にも繋がっていたかもしれない。痛みはあるものの、時速50kmで落車することは珍しくない。ツールは始まったばかりで、グッドデイは必ず訪れるだろうし、それに向けてチームの士気も上がっている。
チームメイトと固まって走る新城幸也(バーレーン・メリダ) photo:Kei Tsuji / TDWsportコルブレッリのスプリントをアシストした新城幸也(バーレーン・メリダ)
雨かと思いきや晴れたり、また雨が降ったりの繰り返しで脚は消耗したが、(チームメイトの)コルブレッリがステージ6位と良いパフォーマンスを見せてくれて嬉しい。 自分も良い位置でスプリントに送り出す事が出来て良かった。明日はコルブレッリに向いてるゴールなので、スーパーアシスト頑張ります(Team ユキヤ通信より)。
text:Yuto.Murata
photo:Makoto.AYANO,Kei Tsuji / TDWsport
ステージ優勝のマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)
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今大会ドイツ人初勝利をファンに捧げらることができて嬉しく思う。デュッセルドルフ、そしてドイツを駆け抜けたことは素晴らしい経験になったし、ファンも大勢駆けつけてくれた。たくさんのドイツ人ファンを誇りに思う。忘れることのない良い思い出となった。
スプリントでは(チームメイトの)ファビオとマッテオが残り500mまでリードアウトしてくれ、その後はホイールからホイールへと飛び移るようにポジションを上げていった。ゴール前は向かい風が吹いていたので、後ろから追い上げたことがアドバンテージとなった。あとはスプリントへの道が開けるまで待ったんだ。チームメイトに感謝したいし、彼らは素晴らしい気迫を見せてくれた。ディスクブレーキについては、特に今日のような雨の日にはよりコントローラブルになるし、素晴らしい機材の向上だと感じている。
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(落車したチームメイトの)ミカエル・ドゥラージュは病院で検査をせざるを得ない状態。彼はスプリントには欠かせないメンバーということもあって非常にショックだ。スプリントでは理想的なリードアウトを受けることができたが、300m手前からサガンがスプリントを始め、その後ろからキッテルも強烈な追い上げを見せた。結局僅かながら届かなかった。チームとしてツールでのステージ勝利を目指してトライし続けるし、必ず勝てると信じている。
山岳賞を獲得したテイラー・フィニー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)
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最初の山岳を獲った時点で、ポディウムに乗ること、そして明日水玉ジャージ(マイヨアポワ)を着ることを意識し始めた。でも本当にそうなるか分からない状況が、より積極的な走りに繋がった。僕らは最後のKOMの前には集団に捕まると思っていたけど、後ろでは大きなクラッシュがあった。だから登り続けることができた。(一緒に逃げた)ヨアン・オフルドは前から好きだったけど、今や良い友人だ。
敢闘賞のヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)
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バッドコンディションだとしても、ファンは観戦に来てくれる。(勝つチャンスが少ないのに)逃げに乗って先頭で何をすべきだろうと頭をよぎったが、レースを見に来た観客のために走ることができた。テイラー・フィニーのようにルーラーとして勝つチャンスはあったのかもしれない。僕はスプリントでは勝てないし、山岳のトップも獲れなかった。できることをしたまでだ。
マイヨジョーヌを守ったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
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誰が最初に転んだかは分からないけれど、フルームと僕は前から10~15人くらいの位置にい他ので落車を避けられるスペースはなかった。でも、軽く滑って肌を擦ったくらいでダメージはない。フルームが雨を苦手というわけでもないし、あのコーナーは本当に滑りやすくなっていた。それは他の選手も同じことだろう。今日はマイヨジョーヌを着用した特別な日で、雨だったけど一日中大騒ぎだった。アドレナリンも出ていたし、プライドも感じることができた。素晴らしい気分でステージを楽しむことができた。
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落車したロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
シケインで突然プロトンがブレーキをかけたせいで、後ろから突っ込まれてしまった。そこからは冷静にバイクに戻って、チームメイトに囲まれながら同タイムでフィニッシュすることができた。クラッシュは良くないことだけど、もっと悪い結果にも繋がっていたかもしれない。痛みはあるものの、時速50kmで落車することは珍しくない。ツールは始まったばかりで、グッドデイは必ず訪れるだろうし、それに向けてチームの士気も上がっている。
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雨かと思いきや晴れたり、また雨が降ったりの繰り返しで脚は消耗したが、(チームメイトの)コルブレッリがステージ6位と良いパフォーマンスを見せてくれて嬉しい。 自分も良い位置でスプリントに送り出す事が出来て良かった。明日はコルブレッリに向いてるゴールなので、スーパーアシスト頑張ります(Team ユキヤ通信より)。
text:Yuto.Murata
photo:Makoto.AYANO,Kei Tsuji / TDWsport
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