2017/05/23(火) - 18:26
ジロ・デ・イタリアに訪れた3度目の休息日に、総合2位につけるナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が記者会見を実施。落車の影響や、最終週にむけた展望などを語りました。
「このような状況に陥ったことは何度もある。いくつかのステージではうまく走れたし、そうでなかったステージもある。それでも、僕らはベストを尽くして戦い続けるし、5日後に勝利を掴みとることが出来ると信じている。リーダーのトム・デュムランは本当に強いけれど、自分たちはチャンスを逃さないために、トライし続ける。自分はグランツールでは終盤に調子が上がるタイプだから、その点でも希望はまだまだ残っている。日曜日の落車はそこまで大きなダメージも無かったしね。過去の経験から言えば、最終週は僕に有利に働くはずさ」
日曜の落車の影響について詳しく尋ねられると「それは、もちろん落車する前よりもコンディションが良くはならないよ」と皮肉気に笑いつつも「でも、最悪の事態は免れることができた。デュムランが集団にペースダウンを指示したのは、とても紳士的なふるまいだった。実際、ペースダウンが無くとも、チームメイトの助けによって集団へ復帰することは出来ただろう。でも、そうなったら大きな消耗は避けられなかったはずさ。彼のフェアプレー精神に感謝しているよ」と答えている。
クイーンステージでの展望については、「明日のステージはスタートがカギを握っているはずだ。落ち着いたペースになるのか、それともアタック合戦が続きハイペースになるのかは蓋を開けてみないとわからない。山頂フィニッシュではないけれど、タイム差を少しでも縮めることができれば最高だね。総合ライバルの中には下りが得意な選手もいるけれど、昨日の落車もあって下り区間を攻めるのは躊躇ってしまうね。
もちろん、下りでアタックを仕掛ける選手もいるだろう。でも、僕は登り区間で生まれる差のほうが大きなものになるだろうと予想している。明日のステージはきっと過酷な一日になるはずだ。出来れば速い展開になってくれるほうが嬉しいけれど、その後のステージがもっと厳しくなる可能性もあるから、注意が必要だね」とコメント。
マリアローザを着るデュムランについては「既に2年前のブエルタ・ア・エスパーニャで、このジロと同じようなレベルのパフォーマンスを発揮していたのは知っていた。長いタイムトライアルで総合首位に立ち、クイーンステージでもクライマー達の中で遅れることなく先頭に残り続けていた。
このジロでも大きな登りをいくつもこなしてきたけれど、彼はずっと完璧にペースを保ちつづけてきた。彼がマリアローザに袖を通していることに疑問は無いけれど、彼の強さは予想以上だった。きっと最高のコンディションでジロに参加することが出来たのだろう。そして、この瞬間まで弱点らしい弱点を発見できていないんだ。彼はオローパで全てのクライマーを置き去りにした。彼がヒルクライムステージが何日間も続くような状況で強さを保つことが出来るかが焦点になるだろう。この3週目を迎えるにあたって僕らは調子を上げているけれど、デュムランはすこし疲れが見えることは大きな希望となるはずだ。
理論的には、デュムランを打倒することができる選手は4~5人いるし、ここから最終ステージまでは私たち向きのコースとなっている。デュムランを倒すための同盟を組めるか?それはレースの状況次第だし、それぞれの利害もあるからね。レースが始まる前に計画できるものではないよ」
そして、「もし、最終ステージまでにマリアローザを奪還出来たとしても最終日までにどれだけのタイム差が必要なのかはわからない。おそらく、40秒くらいあれば安心できるとは思うけれど。とにかく、そんな絵空事について考えるよりも先に、明日のステージに集中したいね。たとえタイム差をデュムランから奪うことはできなくとも、彼から体力を奪うことはできるんだから」と締めくくった。
コメントはチーム公式サイトより。
text:Naoki.YASUOKA
「このような状況に陥ったことは何度もある。いくつかのステージではうまく走れたし、そうでなかったステージもある。それでも、僕らはベストを尽くして戦い続けるし、5日後に勝利を掴みとることが出来ると信じている。リーダーのトム・デュムランは本当に強いけれど、自分たちはチャンスを逃さないために、トライし続ける。自分はグランツールでは終盤に調子が上がるタイプだから、その点でも希望はまだまだ残っている。日曜日の落車はそこまで大きなダメージも無かったしね。過去の経験から言えば、最終週は僕に有利に働くはずさ」
日曜の落車の影響について詳しく尋ねられると「それは、もちろん落車する前よりもコンディションが良くはならないよ」と皮肉気に笑いつつも「でも、最悪の事態は免れることができた。デュムランが集団にペースダウンを指示したのは、とても紳士的なふるまいだった。実際、ペースダウンが無くとも、チームメイトの助けによって集団へ復帰することは出来ただろう。でも、そうなったら大きな消耗は避けられなかったはずさ。彼のフェアプレー精神に感謝しているよ」と答えている。
クイーンステージでの展望については、「明日のステージはスタートがカギを握っているはずだ。落ち着いたペースになるのか、それともアタック合戦が続きハイペースになるのかは蓋を開けてみないとわからない。山頂フィニッシュではないけれど、タイム差を少しでも縮めることができれば最高だね。総合ライバルの中には下りが得意な選手もいるけれど、昨日の落車もあって下り区間を攻めるのは躊躇ってしまうね。
もちろん、下りでアタックを仕掛ける選手もいるだろう。でも、僕は登り区間で生まれる差のほうが大きなものになるだろうと予想している。明日のステージはきっと過酷な一日になるはずだ。出来れば速い展開になってくれるほうが嬉しいけれど、その後のステージがもっと厳しくなる可能性もあるから、注意が必要だね」とコメント。
マリアローザを着るデュムランについては「既に2年前のブエルタ・ア・エスパーニャで、このジロと同じようなレベルのパフォーマンスを発揮していたのは知っていた。長いタイムトライアルで総合首位に立ち、クイーンステージでもクライマー達の中で遅れることなく先頭に残り続けていた。
このジロでも大きな登りをいくつもこなしてきたけれど、彼はずっと完璧にペースを保ちつづけてきた。彼がマリアローザに袖を通していることに疑問は無いけれど、彼の強さは予想以上だった。きっと最高のコンディションでジロに参加することが出来たのだろう。そして、この瞬間まで弱点らしい弱点を発見できていないんだ。彼はオローパで全てのクライマーを置き去りにした。彼がヒルクライムステージが何日間も続くような状況で強さを保つことが出来るかが焦点になるだろう。この3週目を迎えるにあたって僕らは調子を上げているけれど、デュムランはすこし疲れが見えることは大きな希望となるはずだ。
理論的には、デュムランを打倒することができる選手は4~5人いるし、ここから最終ステージまでは私たち向きのコースとなっている。デュムランを倒すための同盟を組めるか?それはレースの状況次第だし、それぞれの利害もあるからね。レースが始まる前に計画できるものではないよ」
そして、「もし、最終ステージまでにマリアローザを奪還出来たとしても最終日までにどれだけのタイム差が必要なのかはわからない。おそらく、40秒くらいあれば安心できるとは思うけれど。とにかく、そんな絵空事について考えるよりも先に、明日のステージに集中したいね。たとえタイム差をデュムランから奪うことはできなくとも、彼から体力を奪うことはできるんだから」と締めくくった。
コメントはチーム公式サイトより。
text:Naoki.YASUOKA