2017/05/05(金) - 13:33
いよいよ本日から開幕する第100回ジロ・デ・イタリア。前日に開催されたプレスカンファレンスを中心とした各選手のコメントを紹介します。総合勢が口々に言うのは、第4ステージのエトナ山。4つ星難易度のステージがマリアローザ争いを大きく左右しそうです。
「ものすごく調子が良い。エトナ山でライバルたちをしっかりと観察していく」:ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
およそ1年をかけてジロに向けた準備を重ねてきたので、スタートが待ち遠しいよ。調子はものすごく良い。100回記念大会で自分の地元が使われることはとてもスペシャルだし、その分活躍できれば自分としても嬉しく思う。もちろん表彰台に上ることは簡単ではない。例え優勝を狙えなくなったとしてもレースの名誉にかけて、2位、3位を目指して戦っていくつもりだ。
まず大切なことは、4日目に控えるエトナ山でミスをしないこと。獲得標高4000mほどであり、間違いなくライバルたちと共にふるいにかけられることになる。6年前(に使われた時)よりも別ルートになり難易度が高くなっているので、ライバルの調子と共に状況を見定めていきたいと思う。
「第4ステージが終わるころには我々がレースの主役になるだろう」:ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
(ツール・ド・フランスとの)ダブルツールを達成できるかどうかは分からないけれど、まずはジロを制覇したいと思う。僕にとってジロは初めてグランツールを制したレースであり、非常に印象深いレースだ。そんなジロが100周年という歴史的節目を迎えることは感慨深いものであり、その争いに加わっていきたい。
今回のジロはレースを左右し得る多くのトップ選手が揃っているので総合争いはより難しい展開になるだろう。我々モビスターは第4ステージが終わる頃にはレースの主役となる明確なイメージを持っている。最後の1週間はレースの結果を確定づける事になるだろし、可能な限り最善の結果となるよう努力していくつもりだ。
「100%の力を出し切らなければジロでの勝利は難しい」:トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
ジロの総合勝利は本当に特別で、それを獲りにいくためには最高のパフォーマンスである必要がある。ニーバリは要注意しなければならないし、昨年のレースを見る限りキンタナは90%出来でもステージを獲るだけの力があるだろう。僕は95%を出せても総合優勝は厳しいと感じているし、そのために完璧な準備をしてきた。
チームとしても強い布陣で臨めるし、精神的にも肉体的には今はフレッシュな状態だ。個人的にはこれまで山岳ステージでタイムロスをすることが多かったので、ヒルクライムのパフォーマンスを上げてきた。前半のステージはそれほど難しくないだろうが、ステルビオやモルティローロ等の登りは特に厳しい。どのステージも気を抜くことはできない。
「最大の敵は自分自身」:ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)
ツアー・オブ・アルプスの後、精神的にはスカルポーニの悲惨な事故死のために数日間休養が必要だったし、悪天候によりトレーニングも上手くできなかった。僕にとってこれが初めてのジロ参加。ツール・ド・フランスでの2度にわたる総合優勝への挑戦失敗もあったが、僕は半年前から100回記念大会のジロに照準を合わせていた。
僕にとって最大の敵は自分自身。グランツールに参加するとが必ず1日訪れるバッドデイをいかに克服すべきかが勝負であり、ライバルについてはよく知っている。それよりも落車したり病気にかかったりすればミランで最善の結果は得られないと思っている。誰もがキンタナこそ優勝候補だと言うが、彼と同レベルの選手が10人はいると思う。
「最初のタイムトライアルは僕と有力選手が面白いレースにする」:ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)
昨年はマリアビアンカ(新人賞)を勝ち取るという大きなステップを踏んだが、グランツールの総合優勝は新人賞とは違う。ジロのために100%の準備を行ってきたが、僕自身まだニーバリのような総合の有力選手ではないと思っている。今年は昨年よりも多くの登り、有名な峠が用意されているけれど、不安は感じていない。どのレースもハードなものになる。最初のタイムトライアルは(トム)デュムランや(ローハン)デニス、そして僕が面白いレースにするよ。
「ツールとは違う戦い方で臨む」:ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
グランツールでチームスカイのリーダーを務めることは、キャリアの中でも最も大きなチャレンジの1つだ。チームを率いるのは素晴らしいことだと思うが、今年は選手、コースとともにレベルが高いが、強力なチームと共にこれから起こることを楽しみにしたい。100回年記念大会というのは大して重要な事ではない。チャンスをモノにするだけだ。
年齢に関してはまだ一刻を争う状況ではなく、私には選手としてまだ多くの時間が残されている。年齢は単なる数字に過ぎず、その内容が大切だ。多くの時間をトレーニングに費やし準備を行ってきた。既にジロで優勝しているキンタナやニーバリが今回も参加する。私とランダにチャンスが回ってくると思うが、我々は彼らのレベルにはなく、総合の有力選手ではない。だから、ツールとは違う戦い方でレースをするつもりだよ。
「エトナでステージとローザを狙う」:ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)
今年は今までのジロの中でも最も難易度の高いコース設定だ。その中でもエトナの登りが設定された第4ステージを重要視している。よくトレーニングでエトナを訪れていることもあって特別な思い入れがあるんだ。何よりこの登りは私と相性が良い。このステージ前にタイムトライアルは設定されていないし、あわよくばマリア・ローザ獲得のチャンスと見ている。今まで総合トップ10に4回入っており、今年もそこを狙っていきたい。達成できれば大いに満足いくジロとなるだろう。
「まず1勝を収めることが目標」:アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
今回の目標はステージ優勝。今シーズンはアブダビに始まり、パリ〜ニース、カタルーニャ、石畳クラシックなどレースが多く疲れを溜めてしまったが、ルーベの後にしっかりと休養を取ったので精神的にも肉体的にもフレッシュな状態だ。開幕時はイマイチで、だんだんと調子を上げて3勝を掴んだ昨年大会ように、レースのリズムに合わせるには1週間がかかる。だから開幕ステージで勝ってマリアローザを狙うとは公言しにくい。もちろん狙わないとは言わないけれど、大会期間中のどこかで1勝を飾りたいと思う。
「初出場となるジロを無事完走することが目標」:フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
初のジロ出場で、これから始まる3週間の冒険を前に緊張しつつもとても興奮しているよ。スプリンターの中で言えばグライペルが最も経験もあり強い。しかし、出場する全てのスプリンターがジロでの勝利を狙っているし、私はジロ直前にコロンビアで1ヶ月ほどトレーニングを積んできた。第1ステージで勝利し、ローザを着ることができれば素晴らしいことだが、最終目標としては無事にミラノに到達し、初出場となるグランツールを完走することだ。
text:CW編集部
photo:CorVos
「ものすごく調子が良い。エトナ山でライバルたちをしっかりと観察していく」:ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
およそ1年をかけてジロに向けた準備を重ねてきたので、スタートが待ち遠しいよ。調子はものすごく良い。100回記念大会で自分の地元が使われることはとてもスペシャルだし、その分活躍できれば自分としても嬉しく思う。もちろん表彰台に上ることは簡単ではない。例え優勝を狙えなくなったとしてもレースの名誉にかけて、2位、3位を目指して戦っていくつもりだ。
まず大切なことは、4日目に控えるエトナ山でミスをしないこと。獲得標高4000mほどであり、間違いなくライバルたちと共にふるいにかけられることになる。6年前(に使われた時)よりも別ルートになり難易度が高くなっているので、ライバルの調子と共に状況を見定めていきたいと思う。
「第4ステージが終わるころには我々がレースの主役になるだろう」:ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
(ツール・ド・フランスとの)ダブルツールを達成できるかどうかは分からないけれど、まずはジロを制覇したいと思う。僕にとってジロは初めてグランツールを制したレースであり、非常に印象深いレースだ。そんなジロが100周年という歴史的節目を迎えることは感慨深いものであり、その争いに加わっていきたい。
今回のジロはレースを左右し得る多くのトップ選手が揃っているので総合争いはより難しい展開になるだろう。我々モビスターは第4ステージが終わる頃にはレースの主役となる明確なイメージを持っている。最後の1週間はレースの結果を確定づける事になるだろし、可能な限り最善の結果となるよう努力していくつもりだ。
「100%の力を出し切らなければジロでの勝利は難しい」:トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
ジロの総合勝利は本当に特別で、それを獲りにいくためには最高のパフォーマンスである必要がある。ニーバリは要注意しなければならないし、昨年のレースを見る限りキンタナは90%出来でもステージを獲るだけの力があるだろう。僕は95%を出せても総合優勝は厳しいと感じているし、そのために完璧な準備をしてきた。
チームとしても強い布陣で臨めるし、精神的にも肉体的には今はフレッシュな状態だ。個人的にはこれまで山岳ステージでタイムロスをすることが多かったので、ヒルクライムのパフォーマンスを上げてきた。前半のステージはそれほど難しくないだろうが、ステルビオやモルティローロ等の登りは特に厳しい。どのステージも気を抜くことはできない。
「最大の敵は自分自身」:ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)
ツアー・オブ・アルプスの後、精神的にはスカルポーニの悲惨な事故死のために数日間休養が必要だったし、悪天候によりトレーニングも上手くできなかった。僕にとってこれが初めてのジロ参加。ツール・ド・フランスでの2度にわたる総合優勝への挑戦失敗もあったが、僕は半年前から100回記念大会のジロに照準を合わせていた。
僕にとって最大の敵は自分自身。グランツールに参加するとが必ず1日訪れるバッドデイをいかに克服すべきかが勝負であり、ライバルについてはよく知っている。それよりも落車したり病気にかかったりすればミランで最善の結果は得られないと思っている。誰もがキンタナこそ優勝候補だと言うが、彼と同レベルの選手が10人はいると思う。
「最初のタイムトライアルは僕と有力選手が面白いレースにする」:ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)
昨年はマリアビアンカ(新人賞)を勝ち取るという大きなステップを踏んだが、グランツールの総合優勝は新人賞とは違う。ジロのために100%の準備を行ってきたが、僕自身まだニーバリのような総合の有力選手ではないと思っている。今年は昨年よりも多くの登り、有名な峠が用意されているけれど、不安は感じていない。どのレースもハードなものになる。最初のタイムトライアルは(トム)デュムランや(ローハン)デニス、そして僕が面白いレースにするよ。
「ツールとは違う戦い方で臨む」:ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
グランツールでチームスカイのリーダーを務めることは、キャリアの中でも最も大きなチャレンジの1つだ。チームを率いるのは素晴らしいことだと思うが、今年は選手、コースとともにレベルが高いが、強力なチームと共にこれから起こることを楽しみにしたい。100回年記念大会というのは大して重要な事ではない。チャンスをモノにするだけだ。
年齢に関してはまだ一刻を争う状況ではなく、私には選手としてまだ多くの時間が残されている。年齢は単なる数字に過ぎず、その内容が大切だ。多くの時間をトレーニングに費やし準備を行ってきた。既にジロで優勝しているキンタナやニーバリが今回も参加する。私とランダにチャンスが回ってくると思うが、我々は彼らのレベルにはなく、総合の有力選手ではない。だから、ツールとは違う戦い方でレースをするつもりだよ。
「エトナでステージとローザを狙う」:ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)
今年は今までのジロの中でも最も難易度の高いコース設定だ。その中でもエトナの登りが設定された第4ステージを重要視している。よくトレーニングでエトナを訪れていることもあって特別な思い入れがあるんだ。何よりこの登りは私と相性が良い。このステージ前にタイムトライアルは設定されていないし、あわよくばマリア・ローザ獲得のチャンスと見ている。今まで総合トップ10に4回入っており、今年もそこを狙っていきたい。達成できれば大いに満足いくジロとなるだろう。
「まず1勝を収めることが目標」:アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
今回の目標はステージ優勝。今シーズンはアブダビに始まり、パリ〜ニース、カタルーニャ、石畳クラシックなどレースが多く疲れを溜めてしまったが、ルーベの後にしっかりと休養を取ったので精神的にも肉体的にもフレッシュな状態だ。開幕時はイマイチで、だんだんと調子を上げて3勝を掴んだ昨年大会ように、レースのリズムに合わせるには1週間がかかる。だから開幕ステージで勝ってマリアローザを狙うとは公言しにくい。もちろん狙わないとは言わないけれど、大会期間中のどこかで1勝を飾りたいと思う。
「初出場となるジロを無事完走することが目標」:フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)
初のジロ出場で、これから始まる3週間の冒険を前に緊張しつつもとても興奮しているよ。スプリンターの中で言えばグライペルが最も経験もあり強い。しかし、出場する全てのスプリンターがジロでの勝利を狙っているし、私はジロ直前にコロンビアで1ヶ月ほどトレーニングを積んできた。第1ステージで勝利し、ローザを着ることができれば素晴らしいことだが、最終目標としては無事にミラノに到達し、初出場となるグランツールを完走することだ。
text:CW編集部
photo:CorVos
Amazon.co.jp
SELLA ITALIA(セライタリア) 16 SLR Giro d'Italia Ti316 サドル
SELLA ITALIA(セライタリア)