2017/01/30(月) - 17:35
残り2kmから独走したマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)が集団を引き離してステージ2連勝を達成。危なげなく走ったバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)が総合優勝を挙げている。
1週間に渡る南米アルゼンチンでのシーズン開幕レース、ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)もこの日が最終日。サンフアン市街地のスプリントコースにて締めくくりのスプリントステージが用意された。
連日続く猛暑を考慮し、前日に続いてコース距離が短縮され、138kmのレースが111.3kmに。序盤から活発なアタック合戦が続けられ、その中でジュリアン・アレドンド(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ)が入る6名の逃げグループが形成されたものの、最終的には地元勢2人とヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)による逃げが容認された。
最終盤、3名はスプリントステージの定石通りメイン集団によって引き戻されたものの、吸収直前でグランツアーを見据えるニーバリが抜け出した。しかしクイックステップフロアーズやイタリアナショナルチームには敵わず引き戻され、ここから通常通りのスプリントに持ち込まれると誰もが思っていた。
しかし地元コンチネンタルチーム勢がアタックを連発させると、それに乗じて残り2kmから昨日勝利したマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)が発進。これまでの平坦ステージで主導権を握っていたクイックステップが索かなくなったことでメイン集団は混乱し、リケーゼを追い込むことができなかった。
リケーゼの勢いは最後までついえることなく、後続を3秒抑えて2連勝を達成。スプリントを獲り2位に入ったトム・ボーネン(ベルギー)と共に地元凱旋レースに錦を飾ってみせた。
「今日はトムのスプリントを狙うプランだったが、アタックに反応しているうちにチャンスだと感じて逃げた。昨日の勝利よりもサプライズだし、アルゼンチンのファンの前で勝てて本当に良かった。間違いなくキャリアの中で最高の瞬間だった」と喜ぶリケーゼ。サンフアンの平坦ステージを全勝したクイックステップフロアーズは、今シーズンの勝利数をすでに6に伸ばしている。
また、集団内でゴールしたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)はリードを守りきり総合優勝を達成。「ニーバリが逃げてバーチャルリーダーになった時は驚いたけれど、逃げ人数が3名だったので心配はしていなかった。今日は暑い上にスピードがとにかく速くキツかった。本格的なシーズンに向けてモチベーションが上がる勝利だ」とコメントした。
最後に集団を牽引した窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)は集団と同タイムフィニッシュし、総合59位で開幕戦を終了。「昨日のエスケープにより疲労が残っていましたが、周回コースということもあり、休めるポイントを見つけて、休みながら集団前方で走ることができていたので、最後も力を発揮できたと思います。今回のアルゼンチン遠征ではチームメイトとのコミュニケーションをより一層深めることもでき、またレースでの収穫も多くあったので、個人的な良い結果を出すことはできませんでしたが、満足しています。この後はイタリアに戻り、次のレースに備えて、しっかり休息とそしてトレーニングを積み重ねて過ごしていきます」と語っている。
ブエルタ・ア・サンフアン2017第7ステージ結果
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) 2h16’48”
2位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +03”
3位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
4位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、UAEアブダビ)
5位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
6位 ルイス・リヴェラ(アルゼンチン、エキッポ・コンチネンタル・ポシート)
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)
8位 アッティーリョ・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
9位 ダニエル・ホアレス(アルゼンチン、アソシアシオン・マルダン)
10位 マッティア・ヴィエル(イタリア、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
85位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
個人総合成績
1位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) 20h19’00”
2位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル) +14”
3位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +16”
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+20”
5位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) +26”
6位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム) +27”
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ) +52”
8位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1’17”
9位 アーレイ・バーナル(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +1’29”
10位 ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1’31”
山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
スプリント賞
1位 ニコラス・ナラーノ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
ヤングライダー賞
1位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ
text:So.Isobe
photo:CorVos
1週間に渡る南米アルゼンチンでのシーズン開幕レース、ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)もこの日が最終日。サンフアン市街地のスプリントコースにて締めくくりのスプリントステージが用意された。
連日続く猛暑を考慮し、前日に続いてコース距離が短縮され、138kmのレースが111.3kmに。序盤から活発なアタック合戦が続けられ、その中でジュリアン・アレドンド(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ)が入る6名の逃げグループが形成されたものの、最終的には地元勢2人とヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)による逃げが容認された。
最終盤、3名はスプリントステージの定石通りメイン集団によって引き戻されたものの、吸収直前でグランツアーを見据えるニーバリが抜け出した。しかしクイックステップフロアーズやイタリアナショナルチームには敵わず引き戻され、ここから通常通りのスプリントに持ち込まれると誰もが思っていた。
しかし地元コンチネンタルチーム勢がアタックを連発させると、それに乗じて残り2kmから昨日勝利したマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)が発進。これまでの平坦ステージで主導権を握っていたクイックステップが索かなくなったことでメイン集団は混乱し、リケーゼを追い込むことができなかった。
リケーゼの勢いは最後までついえることなく、後続を3秒抑えて2連勝を達成。スプリントを獲り2位に入ったトム・ボーネン(ベルギー)と共に地元凱旋レースに錦を飾ってみせた。
「今日はトムのスプリントを狙うプランだったが、アタックに反応しているうちにチャンスだと感じて逃げた。昨日の勝利よりもサプライズだし、アルゼンチンのファンの前で勝てて本当に良かった。間違いなくキャリアの中で最高の瞬間だった」と喜ぶリケーゼ。サンフアンの平坦ステージを全勝したクイックステップフロアーズは、今シーズンの勝利数をすでに6に伸ばしている。
また、集団内でゴールしたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)はリードを守りきり総合優勝を達成。「ニーバリが逃げてバーチャルリーダーになった時は驚いたけれど、逃げ人数が3名だったので心配はしていなかった。今日は暑い上にスピードがとにかく速くキツかった。本格的なシーズンに向けてモチベーションが上がる勝利だ」とコメントした。
最後に集団を牽引した窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)は集団と同タイムフィニッシュし、総合59位で開幕戦を終了。「昨日のエスケープにより疲労が残っていましたが、周回コースということもあり、休めるポイントを見つけて、休みながら集団前方で走ることができていたので、最後も力を発揮できたと思います。今回のアルゼンチン遠征ではチームメイトとのコミュニケーションをより一層深めることもでき、またレースでの収穫も多くあったので、個人的な良い結果を出すことはできませんでしたが、満足しています。この後はイタリアに戻り、次のレースに備えて、しっかり休息とそしてトレーニングを積み重ねて過ごしていきます」と語っている。
ブエルタ・ア・サンフアン2017第7ステージ結果
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) 2h16’48”
2位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +03”
3位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
4位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、UAEアブダビ)
5位 ニコラ・ルッフォーニ(イタリア、バルディアーニCSF)
6位 ルイス・リヴェラ(アルゼンチン、エキッポ・コンチネンタル・ポシート)
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ)
8位 アッティーリョ・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
9位 ダニエル・ホアレス(アルゼンチン、アソシアシオン・マルダン)
10位 マッティア・ヴィエル(イタリア、ユニユーロ・トレヴィジアーニ)
85位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
個人総合成績
1位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) 20h19’00”
2位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル) +14”
3位 ロドルフォ・トーレス(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +16”
4位 リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)+20”
5位 ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ) +26”
6位 ラウレアノ・ロサス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム) +27”
7位 ラムナス・ナヴァルダウスカス(リトアニア、バーレーン・メリダ) +52”
8位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1’17”
9位 アーレイ・バーナル(コロンビア、アンドローニジョカトリ) +1’29”
10位 ピーター・セリー(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1’31”
山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
スプリント賞
1位 ニコラス・ナラーノ(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)
ヤングライダー賞
1位 アーレイ・バーナル(ポルトガル、アンドローニジョカトリ)
チーム総合成績
1位 バーレーン・メリダ
text:So.Isobe
photo:CorVos
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