2016/10/09(日) - 18:26
10月9日にカタール・ドーハで開幕するロード世界選手権。日本人選手11名も出場する全12レースの注目選手をピックアップします。
トレーニングライドに出る日本代表チーム photo:Kei Tsuji
UCI男子/UCI女子チームタイムトライアル 10月9日(日)
2015年に大会連覇を果たしたBMCレーシング photo:Tim de Waele世界選手権はいわゆる国対抗戦。どの選手もナショナルジャージを着て出場するのが通例だが、チームタイムトライアルに限り、出場権を得たUCIチーム(世界選手権ではトレードチームと呼ばれる)によるチーム戦。通常のチームジャージを着用して争われる。
5連覇を目指すキャニオン・スラム(写真は2015年のヴェロシオ・スラム) photo:Tim de Waeleエリート男子とエリート女子ともにコースは40km。世界選手権ではあるがアルカンシェルは設定されていない。代わりに出場選手とチームマネージャーにはメダルが贈られ、優勝チームは世界チャンピオンを示すロゴを1年間チームジャージに配することが出来る。
例年はすべてのUCIワールドチームがスタートラインに並んだが、今年は予算削減やヨーロッパからのアクセスの悪さから参加するUCIワールドチームが10チームにとどまった。大会3連覇を狙うBMCレーシングは6名のメンバーのうち5名が1年前の優勝経験者。エティックス・クイックステップやモビスター、オリカ・バイクエクスチェンジ、チームスカイ、ジャイアント・アルペシン、ロットNLユンボ、アスタナ、カチューシャ、AG2Rラモンディアール、そしてUCIプロコンチネンタル2チームとUCIコンチネンタル5チームがチーム世界最速の称号を狙う。女子レースは大会4連覇中のキャニオン・スラム(元スペシャライズド・ルルレモン)を中心にスピードバトルが繰り広げられそうだ。
ジュニア女子タイムトライアル 10月10日(月)
近年アメリカやオーストラリアの勢いが目覚ましいのが、1995年に初開催されたジュニア女子個人タイムトライアル。昨年のトップスリーは不在。日本から下山美寿々(大阪教育附属高校)が出場する。
U23男子タイムトライアル 10月10日(月)
トップタイムを叩き出したマッズビュルツ・シュミット(デンマーク) photo:Kei TsujiU23男子個人タイムトライアルは1996年に初開催。カチューシャでのプロデビューが決まっている昨年の優勝者マッズビュルツ・シュミット(デンマーク)をはじめ、同2位マキシミリアン・シャフマン(ドイツ)、同3位レナード・カムナ(ドイツ)は引き続きU23レースを走る。チームスカイ入りが決まっているタオ・ゲオゲガンハート(イギリス)やスコットソン兄弟(オーストラリア)らも上位候補だ。
ジュニア男子タイムトライアル 10月11日(火)
過去の優勝者リストにファビアン・カンチェラーラ(スイス)やマルセル・キッテル(ドイツ)の名前が並ぶジュニア男子個人タイムトライアル。事実として、ここで優勝した選手が5〜6年後にはエリートのトップ争いに絡んでいる。日本からは沢田桂太郎(日本大学)と渡邉歩(EQADS)が出場する。
エリート女子タイムトライアル 10月11日(火)
アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ) photo:Bettini近年ドイツとアメリカ勢の活躍が目立つエリート女子個人タイムトライアル。ディフェンディングチャンピオンのリンダ・ヴィルムセン(ニュージーランド)や、リオ五輪タイムトライアルで金メダルを獲得した43歳のクリスティン・アームストロング(アメリカ)は欠場。日本からは2014年14位、2015年18位の全日本チャンピオン與那嶺恵理(POITOU-CHARENTES.FUTUROSCOPE.86)が出場する。
昨年アームストロングに次いで2位に入り、リオ五輪ロードレース金メダリスト(タイムトライアル銅メダル)のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)や、平坦コースに強い大柄なエレン・ファンダイク(オランダ)らが優勝候補に挙げられる。2014年金メダル、2015年銅メダルのリサ・ブレナウアー(ドイツ)もメダル争いに絡んでくるだろう。
エリート男子タイムトライアル 10月12日(水)
トム・ドゥムラン(オランダ) photo:TDWsport/Kei Tsuji
トップタイムで駆け抜けたローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:www.amgentourofcalifornia.comエリート世界最速を決めるコースはドーハ北部のルサイルスポーツコンプレックスから「ザ・パール」を目指す40km。かつてないほど高低差のない平坦コースがアルカンシェルを選び出す。
2016年のタイムトライアルで最も成功した成績を収めているのはトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)だ。リオ五輪タイムトライアルではファビアン・カンチェラーラ(スイス)に敗れたものの、ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアでステージ優勝を飾ったドゥムラン。2014年に獲得した銅メダル以上の成績が期待される。
直前のエネコツアーで好調ぶりを示したローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)や、アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)、ディフェンディングチャンピオンのヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)、ヨーロッパチャンピオンのヨナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター)らもメダル候補。過去に3度王者に輝いているトニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)はかつての全盛期のTTポジションに戻しての出場だ。
U23男子ロードレース 10月13日(木)
2015年 表彰台の真ん中でフランス国歌を聞くケヴィン・ルダノワ(フランス) photo:Tim de Waeleロードレース初日に行われるのは1994〜1997年生まれの選手が対象のU23男子ロードレース。なお、23歳以下であってもUCIワールドチーム所属選手は出場できない(スタジエールは出場可)。レースは13.7kmの周回プラス、15.2kmの周回コースを10周する全長165.7km。
1996年の初開催以降、イタリアが4回、フランスが3回、ウクライナとノルウェーが2回ずつ勝利しているU23男子ロード。近年支配的な強さを見せる国は現れないが、やはりイタリアやフランスの選手層の厚さが際立つ。伝統ある二強にドイツやノルウェー、イギリス勢が絡んでくるだろう。
1月のアジア選手権で1-3フィニッシュという好リザルトを残した下山美寿々と細谷夢菜 photo:Satoru.Katoジュニア女子ロードレース 10月14日(金)
近年デンマークやアメリカ、イギリス勢の活躍が目立ち、昨年アメリカがワンツー勝利したジュニア女子ロードレース。13.7kmの周回後、15.2kmの周回コースを4周する全長74.5kmで行われる。タイムトライアルに続いて日本からは細谷夢菜(浦和工業高校)と下山美寿々(大阪教育附属高校)が出場する。
ジュニア男子ロードレース 10月14日(金)
1998年と1999年生まれの選手を対象にしたジュニア男子ロードレースは、13.7kmの周回後に15.2kmの周回コースを8周する全長135.5km。日本からは沢田桂太郎(日本大学)、渡邉歩(EQADS)、蠣崎優仁(伊豆総合高校)、重満丈(北中城高校)の4名が出場する。
イギリスを率いるディフェンディングチャンピオンのリジー・ダイグナン(イギリス) photo:Bettini
リオ五輪金メダリストのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ) photo:Bettiniエリート女子ロードレース 10月15日(土)
全日本チャンピオンの與那嶺恵理(POITOU-CHARENTES.FUTUROSCOPE.86)、吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)、梶原悠未(筑波大学)が出場するエリート女子ロードレースは、ドーハ郊外のカタールファンデーションをスタート後、28km走って「ザ・パール」の周回コースに入る。そこから15.2km周回コースを7周する134.5km。昨年ジュニア女子ロードで4位に入った梶原は今シーズンからエリートでの出場となる。
ディフェンディングチャンピオンのリジー・アーミステッド(イギリス)はチームスカイ所属のフィリップ・ダイグナン(アイルランド)と結婚。リジー・ダイグナンとして強力なイギリスチームを率いて出場する。
2度の優勝者マリアンヌ・フォス(オランダ)やリオ五輪ロードレース金メダリストのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)擁するオランダは一大勢力として注目の存在。もちろんイタリアやドイツといった強豪国もレースを動かしてくるだろう。
エリート男子ロードレース 10月16日(日)
エリート男子ロードレースはカタール半島東部の砂漠地帯を一旦北上してから「ザ・パール」まで南下。151km走行後に15.2km周回コースを7周する全長257.5kmの長丁場で行われる。
ディフェンディングチャンピオンのペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ) photo:Tim de Waele
ドイツのエースを務めるアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) photo:TDWsport/Kei Tsuji
マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waele
今年のツアー・オブ・カタールでもスプリントで2勝を飾ったアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) photo:Tim de Waele
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) photo:Tim de Waele
風がレースに影響する平坦コースに合わせ、どのチームも大柄なスプリンターやスピードマンを揃えての出場となる。スピード勝負では、アンドレ・グライペルとマルセル・キッテルのほか、リードアウト要員を揃えるドイツが主導権を握ることになるだろう。グライペルがエーススプリンターで、キッテルがセカンドスプリンターを担う予定だ。
ツアー・オブ・カタールで実績を積んでいるアレクサンダー・クリストフとエドヴァルド・ボアッソンハーゲンを揃えるノルウェー、ナセル・ブアニとアルノー・デマールを揃えるフランス、エリア・ヴィヴィアーニとジャコモ・ニッツォロを揃えるイタリア、カレイブ・ユアンとマイケル・マシューズを揃えるオーストラリアなど、強豪国は勝利を狙えるスプリンターを複数揃えての出場となる。ベルギーはトム・ボーネンやイェンス・デブシェールで勝負することになりそうだ。
ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス) photo:Tim de Waele
スプリントでミラノ~サンレモを制したアルノー・デマール(フランス、FDJ) photo:Tim de Waele
リオ五輪男子オムニアム金メダリストのエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア) photo:Bettini
トム・ボーネン(ベルギー) photo:Tim de Waele
マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ) photo:Kei Tsuji
カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ) photo:Kei Tsuji
ピュアスプリンターたちによる争いが予想されるが、もちろんペーター・サガン(スロバキア)の存在も忘れてはならない。今シーズンにブレイクしたディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア)らもメダル候補に挙げられる。
大集団スプリントに持ち込まれた2011年のロード世界選手権の優勝者マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)は消化器系の感染症によってコンディショニングが遅れていたが、イギリスチームのエースとしてスタートラインに並ぶ予定。ベン・スウィフトやアダム・ブライスらがカヴェンディッシュのためのリードアウトを組むことになるだろう。
大集団スプリントを制したディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) photo:Tim de Waele
別府史之(トレック・セガフレード)と新城幸也(ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji
2011年の世界選手権を集団スプリントで制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス) photo:Riccardo Scanferla
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waele
日本からは別府史之(トレック・セガフレード)と新城幸也(ランプレ・メリダ)が出場。両者ともにビッグレースの集団スプリントで成績を残しているが、ど平坦コースでは別府をエースに立てることが予想される。それぞれ10月12日前後に現地入りする予定だ。
ロード世界選手権2016スケジュール(日本は+6時間)
10月09日(日)14:10〜 UCI女子チームタイムトライアル 40km
15:20〜 UCI男子チームタイムトライアル 40km
10月10日(月)09:30〜 ジュニア女子タイムトライアル 13.7km(細谷、下山)
11:30〜 U23男子タイムトライアル 28.9km
10月11日(火)09:00〜 ジュニア男子タイムトライアル 28.9km(沢田、渡邉)
13:15〜 エリート女子タイムトライアル 28.9km(與那嶺)
10月12日(水)13:45〜 エリート男子タイムトライアル 40km
10月13日(木)12:00〜 U23男子ロードレース 165.7km
10月14日(金)13:30〜 ジュニア女子ロードレース 74.5km(細谷、下山)
13:15〜 ジュニア男子ロードレース 135.5km(沢田、渡邉、蠣崎、重満)
10月15日(土)12:45〜 エリート女子ロードレース 134.1km(與那嶺、吉川、梶原)
10月16日(日)10:30〜 エリート男子ロードレース 257.3km(別府、新城)

UCI男子/UCI女子チームタイムトライアル 10月9日(日)


例年はすべてのUCIワールドチームがスタートラインに並んだが、今年は予算削減やヨーロッパからのアクセスの悪さから参加するUCIワールドチームが10チームにとどまった。大会3連覇を狙うBMCレーシングは6名のメンバーのうち5名が1年前の優勝経験者。エティックス・クイックステップやモビスター、オリカ・バイクエクスチェンジ、チームスカイ、ジャイアント・アルペシン、ロットNLユンボ、アスタナ、カチューシャ、AG2Rラモンディアール、そしてUCIプロコンチネンタル2チームとUCIコンチネンタル5チームがチーム世界最速の称号を狙う。女子レースは大会4連覇中のキャニオン・スラム(元スペシャライズド・ルルレモン)を中心にスピードバトルが繰り広げられそうだ。
ジュニア女子タイムトライアル 10月10日(月)
近年アメリカやオーストラリアの勢いが目覚ましいのが、1995年に初開催されたジュニア女子個人タイムトライアル。昨年のトップスリーは不在。日本から下山美寿々(大阪教育附属高校)が出場する。
U23男子タイムトライアル 10月10日(月)

ジュニア男子タイムトライアル 10月11日(火)
過去の優勝者リストにファビアン・カンチェラーラ(スイス)やマルセル・キッテル(ドイツ)の名前が並ぶジュニア男子個人タイムトライアル。事実として、ここで優勝した選手が5〜6年後にはエリートのトップ争いに絡んでいる。日本からは沢田桂太郎(日本大学)と渡邉歩(EQADS)が出場する。
エリート女子タイムトライアル 10月11日(火)

昨年アームストロングに次いで2位に入り、リオ五輪ロードレース金メダリスト(タイムトライアル銅メダル)のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)や、平坦コースに強い大柄なエレン・ファンダイク(オランダ)らが優勝候補に挙げられる。2014年金メダル、2015年銅メダルのリサ・ブレナウアー(ドイツ)もメダル争いに絡んでくるだろう。
エリート男子タイムトライアル 10月12日(水)


2016年のタイムトライアルで最も成功した成績を収めているのはトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)だ。リオ五輪タイムトライアルではファビアン・カンチェラーラ(スイス)に敗れたものの、ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアでステージ優勝を飾ったドゥムラン。2014年に獲得した銅メダル以上の成績が期待される。
直前のエネコツアーで好調ぶりを示したローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)や、アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)、ディフェンディングチャンピオンのヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)、ヨーロッパチャンピオンのヨナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター)らもメダル候補。過去に3度王者に輝いているトニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)はかつての全盛期のTTポジションに戻しての出場だ。
U23男子ロードレース 10月13日(木)

1996年の初開催以降、イタリアが4回、フランスが3回、ウクライナとノルウェーが2回ずつ勝利しているU23男子ロード。近年支配的な強さを見せる国は現れないが、やはりイタリアやフランスの選手層の厚さが際立つ。伝統ある二強にドイツやノルウェー、イギリス勢が絡んでくるだろう。

近年デンマークやアメリカ、イギリス勢の活躍が目立ち、昨年アメリカがワンツー勝利したジュニア女子ロードレース。13.7kmの周回後、15.2kmの周回コースを4周する全長74.5kmで行われる。タイムトライアルに続いて日本からは細谷夢菜(浦和工業高校)と下山美寿々(大阪教育附属高校)が出場する。
ジュニア男子ロードレース 10月14日(金)
1998年と1999年生まれの選手を対象にしたジュニア男子ロードレースは、13.7kmの周回後に15.2kmの周回コースを8周する全長135.5km。日本からは沢田桂太郎(日本大学)、渡邉歩(EQADS)、蠣崎優仁(伊豆総合高校)、重満丈(北中城高校)の4名が出場する。


全日本チャンピオンの與那嶺恵理(POITOU-CHARENTES.FUTUROSCOPE.86)、吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)、梶原悠未(筑波大学)が出場するエリート女子ロードレースは、ドーハ郊外のカタールファンデーションをスタート後、28km走って「ザ・パール」の周回コースに入る。そこから15.2km周回コースを7周する134.5km。昨年ジュニア女子ロードで4位に入った梶原は今シーズンからエリートでの出場となる。
ディフェンディングチャンピオンのリジー・アーミステッド(イギリス)はチームスカイ所属のフィリップ・ダイグナン(アイルランド)と結婚。リジー・ダイグナンとして強力なイギリスチームを率いて出場する。
2度の優勝者マリアンヌ・フォス(オランダ)やリオ五輪ロードレース金メダリストのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)擁するオランダは一大勢力として注目の存在。もちろんイタリアやドイツといった強豪国もレースを動かしてくるだろう。
エリート男子ロードレース 10月16日(日)
エリート男子ロードレースはカタール半島東部の砂漠地帯を一旦北上してから「ザ・パール」まで南下。151km走行後に15.2km周回コースを7周する全長257.5kmの長丁場で行われる。





風がレースに影響する平坦コースに合わせ、どのチームも大柄なスプリンターやスピードマンを揃えての出場となる。スピード勝負では、アンドレ・グライペルとマルセル・キッテルのほか、リードアウト要員を揃えるドイツが主導権を握ることになるだろう。グライペルがエーススプリンターで、キッテルがセカンドスプリンターを担う予定だ。
ツアー・オブ・カタールで実績を積んでいるアレクサンダー・クリストフとエドヴァルド・ボアッソンハーゲンを揃えるノルウェー、ナセル・ブアニとアルノー・デマールを揃えるフランス、エリア・ヴィヴィアーニとジャコモ・ニッツォロを揃えるイタリア、カレイブ・ユアンとマイケル・マシューズを揃えるオーストラリアなど、強豪国は勝利を狙えるスプリンターを複数揃えての出場となる。ベルギーはトム・ボーネンやイェンス・デブシェールで勝負することになりそうだ。






ピュアスプリンターたちによる争いが予想されるが、もちろんペーター・サガン(スロバキア)の存在も忘れてはならない。今シーズンにブレイクしたディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ)やフェルナンド・ガビリア(コロンビア)らもメダル候補に挙げられる。
大集団スプリントに持ち込まれた2011年のロード世界選手権の優勝者マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)は消化器系の感染症によってコンディショニングが遅れていたが、イギリスチームのエースとしてスタートラインに並ぶ予定。ベン・スウィフトやアダム・ブライスらがカヴェンディッシュのためのリードアウトを組むことになるだろう。




日本からは別府史之(トレック・セガフレード)と新城幸也(ランプレ・メリダ)が出場。両者ともにビッグレースの集団スプリントで成績を残しているが、ど平坦コースでは別府をエースに立てることが予想される。それぞれ10月12日前後に現地入りする予定だ。
ロード世界選手権2016スケジュール(日本は+6時間)
10月09日(日)14:10〜 UCI女子チームタイムトライアル 40km
15:20〜 UCI男子チームタイムトライアル 40km
10月10日(月)09:30〜 ジュニア女子タイムトライアル 13.7km(細谷、下山)
11:30〜 U23男子タイムトライアル 28.9km
10月11日(火)09:00〜 ジュニア男子タイムトライアル 28.9km(沢田、渡邉)
13:15〜 エリート女子タイムトライアル 28.9km(與那嶺)
10月12日(水)13:45〜 エリート男子タイムトライアル 40km
10月13日(木)12:00〜 U23男子ロードレース 165.7km
10月14日(金)13:30〜 ジュニア女子ロードレース 74.5km(細谷、下山)
13:15〜 ジュニア男子ロードレース 135.5km(沢田、渡邉、蠣崎、重満)
10月15日(土)12:45〜 エリート女子ロードレース 134.1km(與那嶺、吉川、梶原)
10月16日(日)10:30〜 エリート男子ロードレース 257.3km(別府、新城)
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