2016/07/05(火) - 03:02
レースレイティングがAAと高い西日本クラシックを制したのはホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)。前日と表彰台の順位が入れ替わるメンバーに。ジュニアユースチャンピオンは大町健斗(安芸府中高等学校)に。
7月3日(日)、広島県中央森林公園で西日本ロードクラシック広島大会 Day-2が行われた。レースレイティングが経済産業大臣旗杯のAAAに次ぐAAと高く、またYクラスタは年間で最もステータスの高いジュニアユースチャンピオンシップとして行われた。
落車対応で5周へ短縮
朝から気温30度を超え湿度の高い気象条件の中で広島連戦の2日目がスタート。P1クラスタは12周する147.6kmと長いロードレース。その1周目、標高の最も高い通称展望台の頂上を越えて200mほど下った地点で集団落車が発生。大半は再発走したが中山卓士(ヴィクトワール広島)はコース中央で動かせない。搬送等に時間を要したため、レースを中断し11時30分からその時のタイム差をつけた状態で再スタート、5周61.5kmのレースに変更された。
11時30分、逃げていた3人が先に再スタートを切った。メンバーは横山航太(シマノレーシング)、阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム)、西尾勇人(那須ブラーゼン)。その50秒後にメイン集団が続いた。メイン集団は各チームが1人ずつ出してタイム差を維持する走り。「各チームとも安全に走ること最優先で一致していた」と、その中でも多くを引いた中島康晴(愛三工業レーシングチーム)は振り返る。
動きが出たのは3周目。上り区間でベンジャミ・プラデス(チーム右京)が仕掛けると集団は活性化し先行していた3人を吸収するとともに50人ほどに絞られる。続く4周目の上り、木村圭佑(シマノレーシング)が仕掛けると佐野淳哉(マトリックスパワータグ)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)そして中根英登(愛三工業レーシングチーム)らが反応する。全日本選手権や前日のDay-1で活躍した選手たちだ。
3人がスプリント勝負へ
さらに吉岡直哉(那須ブラーゼン)が仕掛けるが下りを経て集団はひとつに。これらの動きにより集団は30人ほどに絞られる。最終周回5周目の中ほどで中根のアタックに増田とホセ・ビセンテが追いつき3人の先頭集団を形成。タイム差は30秒ほどになる。この3人は前日に逃げた4人のうちの3人だ。最も多く先頭を引くのは増田でその次が中根。「集団の吉田隼人で勝負するため」(安原昌弘監督)チェックに入ったホセ・ビセンテは前に出ない。
メイン集団も急速に追い上げるが届かず3人のスプリント勝負へ。増田、中根、ホセ・ビセンテの順にホームストレートに現れ、増田がスプリントを開始すると次にホセ・ビセンテがかわし、中根もスプリントを開始する。やや先行したホセ・ビセンテに対して中根は追い込むものの届かずホセ・ビセンテが優勝。中根との差は前日は2cmだったがこの日は20cmほどだった。
ルビーレッドジャージはホセ・ビセンテへ
前日と同じ3人によるスプリントとなった2日目。現時点で強い3人と言ってもいいだろう。2日とも2位となった中根は「昨日早掛けしてしまったので今日は待った。それがいけなかった」と悔やむ。ホセ・ビセンテはこれでルビーレッドジャージを獲得した。メイン集団は7秒後に吉田隼人(マトリックスパワータグ)先頭にフィニッシュ。
安原監督は「今日は(吉田)隼人で勝負する作戦だった。ホセが勝ったことは嬉しいが、一番の収穫は隼人が昨日に続いて集団の頭を獲ったこと」と喜ぶ。チームは今シーズンのロードレースで初の優勝。個人総合リーダーはジョン・アベラストゥリ(チーム右京)からホセ・ビセンテに移った。またチーム総合リーダーはチーム右京から宇都宮ブリッツェンに移った。
大町健斗がジュニアユースチャンピオンに
ジュニアユースチャンピオンシップとして行われたYクラスタは4周49.2kmのレース、1周目の上りから大町健斗(安芸府中高等学校)が抜け出し、リーダージャージの福田圭晃(横浜高校自転車競技部)が追うが振り切り独走を開始する。結局大町は2位の福田に1分44秒の差をつけ圧勝。ジュニア全日本個人TTチャンピオンの力を見せた。個人総合リーダーは福田がキープした。
結果
P1クラスタ 73.8km(計測は61.5km)
1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)1時間31分21秒
2位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
4位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)+07秒
5位 大久保陣(宇都宮ブリッツェン)
6位 西村大輝(シマノレーシング)+08秒
7位 ロイック・デリアク(ニールプライド南信スバルサイクリング)
8位 平井栄一(チーム右京)
9位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)
10位 木村圭佑(シマノレーシング)
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
Yクラスタ 49.2km
1位 大町健斗(安芸府中高等学校)1時間19分12秒
2位 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)+01分44秒
3位 竹中勇登(Team Kermis Cross)+01分45秒
Jユースツアーリーダー 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)
Fクラスタ 36.9km
1位 吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)1時間04分35秒
2位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
3位 坂口聖香(パナソニックレディース)
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
E1クラスタ 49.2km
1位 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)1時間15分01秒
2位 清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング)+09秒
3位 寺崎浩平(バルバレーシングクラブ)+1分37秒
4位 西島優太郎(弱虫ペダルサイクリングチーム)
5位 松木健治(クラブシルベスト)
6位 利田卓也(Y's Road)+1分38秒
photo&text:高木秀彰
7月3日(日)、広島県中央森林公園で西日本ロードクラシック広島大会 Day-2が行われた。レースレイティングが経済産業大臣旗杯のAAAに次ぐAAと高く、またYクラスタは年間で最もステータスの高いジュニアユースチャンピオンシップとして行われた。
落車対応で5周へ短縮
朝から気温30度を超え湿度の高い気象条件の中で広島連戦の2日目がスタート。P1クラスタは12周する147.6kmと長いロードレース。その1周目、標高の最も高い通称展望台の頂上を越えて200mほど下った地点で集団落車が発生。大半は再発走したが中山卓士(ヴィクトワール広島)はコース中央で動かせない。搬送等に時間を要したため、レースを中断し11時30分からその時のタイム差をつけた状態で再スタート、5周61.5kmのレースに変更された。
11時30分、逃げていた3人が先に再スタートを切った。メンバーは横山航太(シマノレーシング)、阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム)、西尾勇人(那須ブラーゼン)。その50秒後にメイン集団が続いた。メイン集団は各チームが1人ずつ出してタイム差を維持する走り。「各チームとも安全に走ること最優先で一致していた」と、その中でも多くを引いた中島康晴(愛三工業レーシングチーム)は振り返る。
動きが出たのは3周目。上り区間でベンジャミ・プラデス(チーム右京)が仕掛けると集団は活性化し先行していた3人を吸収するとともに50人ほどに絞られる。続く4周目の上り、木村圭佑(シマノレーシング)が仕掛けると佐野淳哉(マトリックスパワータグ)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)そして中根英登(愛三工業レーシングチーム)らが反応する。全日本選手権や前日のDay-1で活躍した選手たちだ。
3人がスプリント勝負へ
さらに吉岡直哉(那須ブラーゼン)が仕掛けるが下りを経て集団はひとつに。これらの動きにより集団は30人ほどに絞られる。最終周回5周目の中ほどで中根のアタックに増田とホセ・ビセンテが追いつき3人の先頭集団を形成。タイム差は30秒ほどになる。この3人は前日に逃げた4人のうちの3人だ。最も多く先頭を引くのは増田でその次が中根。「集団の吉田隼人で勝負するため」(安原昌弘監督)チェックに入ったホセ・ビセンテは前に出ない。
メイン集団も急速に追い上げるが届かず3人のスプリント勝負へ。増田、中根、ホセ・ビセンテの順にホームストレートに現れ、増田がスプリントを開始すると次にホセ・ビセンテがかわし、中根もスプリントを開始する。やや先行したホセ・ビセンテに対して中根は追い込むものの届かずホセ・ビセンテが優勝。中根との差は前日は2cmだったがこの日は20cmほどだった。
ルビーレッドジャージはホセ・ビセンテへ
前日と同じ3人によるスプリントとなった2日目。現時点で強い3人と言ってもいいだろう。2日とも2位となった中根は「昨日早掛けしてしまったので今日は待った。それがいけなかった」と悔やむ。ホセ・ビセンテはこれでルビーレッドジャージを獲得した。メイン集団は7秒後に吉田隼人(マトリックスパワータグ)先頭にフィニッシュ。
安原監督は「今日は(吉田)隼人で勝負する作戦だった。ホセが勝ったことは嬉しいが、一番の収穫は隼人が昨日に続いて集団の頭を獲ったこと」と喜ぶ。チームは今シーズンのロードレースで初の優勝。個人総合リーダーはジョン・アベラストゥリ(チーム右京)からホセ・ビセンテに移った。またチーム総合リーダーはチーム右京から宇都宮ブリッツェンに移った。
大町健斗がジュニアユースチャンピオンに
ジュニアユースチャンピオンシップとして行われたYクラスタは4周49.2kmのレース、1周目の上りから大町健斗(安芸府中高等学校)が抜け出し、リーダージャージの福田圭晃(横浜高校自転車競技部)が追うが振り切り独走を開始する。結局大町は2位の福田に1分44秒の差をつけ圧勝。ジュニア全日本個人TTチャンピオンの力を見せた。個人総合リーダーは福田がキープした。
結果
P1クラスタ 73.8km(計測は61.5km)
1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)1時間31分21秒
2位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
4位 吉田隼人(マトリックスパワータグ)+07秒
5位 大久保陣(宇都宮ブリッツェン)
6位 西村大輝(シマノレーシング)+08秒
7位 ロイック・デリアク(ニールプライド南信スバルサイクリング)
8位 平井栄一(チーム右京)
9位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)
10位 木村圭佑(シマノレーシング)
Jプロツアーリーダー ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
Yクラスタ 49.2km
1位 大町健斗(安芸府中高等学校)1時間19分12秒
2位 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)+01分44秒
3位 竹中勇登(Team Kermis Cross)+01分45秒
Jユースツアーリーダー 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)
Fクラスタ 36.9km
1位 吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)1時間04分35秒
2位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
3位 坂口聖香(パナソニックレディース)
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
E1クラスタ 49.2km
1位 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)1時間15分01秒
2位 清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング)+09秒
3位 寺崎浩平(バルバレーシングクラブ)+1分37秒
4位 西島優太郎(弱虫ペダルサイクリングチーム)
5位 松木健治(クラブシルベスト)
6位 利田卓也(Y's Road)+1分38秒
photo&text:高木秀彰
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