2016/06/23(木) - 19:08
山口県十種ヶ峰WOODPARKにて幕を上げたDOWNHILL SERIES 2016。雨によるコンディションの変化の中、初戦を制したのは、清水一輝(Patrol Mountain FJC)だった。
DOWNHILL SERIESも3年目のシーズンを迎えた。初年度から毎年開幕戦を担当してきた山口県十種ヶ峰WOODPARKが、今年も開幕の地となった。今回のコースは2年ぶりに使用するゲレンデの激斜面が鍵。この斜面と、そこに続く手前のシングルトラックからの脱出速度がタイムへ大きく影響するコースレイアウトが用意された。
土曜日は晴れ。朝から参加者達は試走を繰り返し、午後のタイムドセッションに備える。十種ヶ峰会場の特徴のひとつは、家族連れでの来場が多いこと。会場内には、嘉年山麓鉄道と呼ばれる線路が引かれており、本物のSLと全く同じ構造で作られたミニSLに子どもたちが乗って楽しそうに声をあげる姿は、十種ヶ峰ならではの光景でもある。
今年は、もっと家族連れで楽しんで貰いたいというオーガナイザー側の思いとして「ファミリー向け農場ツアー」も開催。土曜日の午前中に家族でソーセージやシャーベット作りを体験し、お父さんは午後からタイムドセッション。参加者だけで見ると年齢層の高くなりがちなMTB競技において、家族全員に楽しんで貰おうという取り組みがいかに好評であったかは、ツアーから帰ってきた子どもたちの笑顔に現れていた。
タイムドセッションは、清水一輝選手(Patrol Mountain FJC)の2分4秒040を筆頭に、加藤将来選手(AKI FACTORY/STRIDER)、井手川直樹選手(AKI FACTORY/STRIDER)が続く結果となった。
タイムドセッション後は、毎年恒例の「WOODPARK CUP」。スキルパークと呼ばれる100mほどのショートコースを使ったサブイベントだ。小学校低学年クラスを始め、年齢別に分けられたこのレースは、スタートからフィニッシュまでが丸見えということもあって、例年大きな盛り上がりを見せる。ディフェンディングチャンピオンの井手川選手が、昨年を上回る8秒885というタイムを出して優勝すると、今年もコース脇から大歓声が送られた。
WOODPARK CUPの表彰式が終わると、日が暮れるまでの時間を使って行われたのはPROライダーによるファン交流企画。
今回は、初心者・中級者向けを阿藤寛選手(Acciarpone Bikes)が、上級者向けを清水一輝選手が担当するコースウォーク。約40人のライダーが、明日の本戦に向けてPROライダーの解説に聞き入った。
日曜日はお昼から雨予報。予報よりも早い時間から降り出した雨は小雨で、これくらいならむしろ走りやすいかな?とライダーたちが口々に話していたものの、お昼になると予報通り雨は強さを増した。
路面コンディションが刻々と変わっていくと思われたが、本戦が始まると雨は小康状態に。コースを見つめるライダーたちの顔は悩んでいるよう。
結果、前日のタイムドセッションに続いて清水選手が2分15秒808で優勝。初年度の十種ヶ峰での優勝者・阿藤選手が2位、3位は井手川選手という結果になった。
熱かったのは、エリートクラス。ライダーの実力によるピラミッドをきちんと作っていこうというダウンヒルシリーズの取り組みは3年目にして少しずつ、カタチに現れてきている。
それなりに頑張って取り組まないと下のクラスに降格してしまうシステムは、エリートクラスのエントリー数の少なさにまずは現れた。
今回のエリートクラスは5人という少なさではあったが、メンバーは中国・九州のMTBシーンを引っ張る蒼々たる顔ぶれ。さすがにエリートクラス!と言われる実力を持ったメンバーである。
そんななか、十種ヶ峰会場のオーガナイザーでもある志賀孝治選手(VAN-QUISH/FOG/MAKULU)が悲願の初優勝。自分の活動するフィールドで、仲間達の前で表彰台の一番高いところに上がるという最高の結果となった。
ダウンヒルシリーズと手を組んで3年、十種ヶ峰はUCI3としての国際レースでもある日本最高峰の公式戦Coupe du Japonを誘致する会場にまで成長した。
中国地方を中心に100人を超えるエントリーを集めた今大会。オーガナイザーの志賀氏を始め、多くのローカルライダーに愛され、進化していく十種ヶ峰WOODPARK。アナタも一度、十種ヶ峰の「熱さ」を感じに、会場を訪れて欲しい。「CJ-U やまぐち十種ヶ峰」は、9月3日〜4日に開催される。
report:DOWNHILL SERIES
photo:DOWNHILL SERIES/Hiroyuki NAKAGAWA
DOWNHILL SERIESも3年目のシーズンを迎えた。初年度から毎年開幕戦を担当してきた山口県十種ヶ峰WOODPARKが、今年も開幕の地となった。今回のコースは2年ぶりに使用するゲレンデの激斜面が鍵。この斜面と、そこに続く手前のシングルトラックからの脱出速度がタイムへ大きく影響するコースレイアウトが用意された。
土曜日は晴れ。朝から参加者達は試走を繰り返し、午後のタイムドセッションに備える。十種ヶ峰会場の特徴のひとつは、家族連れでの来場が多いこと。会場内には、嘉年山麓鉄道と呼ばれる線路が引かれており、本物のSLと全く同じ構造で作られたミニSLに子どもたちが乗って楽しそうに声をあげる姿は、十種ヶ峰ならではの光景でもある。
今年は、もっと家族連れで楽しんで貰いたいというオーガナイザー側の思いとして「ファミリー向け農場ツアー」も開催。土曜日の午前中に家族でソーセージやシャーベット作りを体験し、お父さんは午後からタイムドセッション。参加者だけで見ると年齢層の高くなりがちなMTB競技において、家族全員に楽しんで貰おうという取り組みがいかに好評であったかは、ツアーから帰ってきた子どもたちの笑顔に現れていた。
タイムドセッションは、清水一輝選手(Patrol Mountain FJC)の2分4秒040を筆頭に、加藤将来選手(AKI FACTORY/STRIDER)、井手川直樹選手(AKI FACTORY/STRIDER)が続く結果となった。
タイムドセッション後は、毎年恒例の「WOODPARK CUP」。スキルパークと呼ばれる100mほどのショートコースを使ったサブイベントだ。小学校低学年クラスを始め、年齢別に分けられたこのレースは、スタートからフィニッシュまでが丸見えということもあって、例年大きな盛り上がりを見せる。ディフェンディングチャンピオンの井手川選手が、昨年を上回る8秒885というタイムを出して優勝すると、今年もコース脇から大歓声が送られた。
WOODPARK CUPの表彰式が終わると、日が暮れるまでの時間を使って行われたのはPROライダーによるファン交流企画。
今回は、初心者・中級者向けを阿藤寛選手(Acciarpone Bikes)が、上級者向けを清水一輝選手が担当するコースウォーク。約40人のライダーが、明日の本戦に向けてPROライダーの解説に聞き入った。
日曜日はお昼から雨予報。予報よりも早い時間から降り出した雨は小雨で、これくらいならむしろ走りやすいかな?とライダーたちが口々に話していたものの、お昼になると予報通り雨は強さを増した。
路面コンディションが刻々と変わっていくと思われたが、本戦が始まると雨は小康状態に。コースを見つめるライダーたちの顔は悩んでいるよう。
結果、前日のタイムドセッションに続いて清水選手が2分15秒808で優勝。初年度の十種ヶ峰での優勝者・阿藤選手が2位、3位は井手川選手という結果になった。
熱かったのは、エリートクラス。ライダーの実力によるピラミッドをきちんと作っていこうというダウンヒルシリーズの取り組みは3年目にして少しずつ、カタチに現れてきている。
それなりに頑張って取り組まないと下のクラスに降格してしまうシステムは、エリートクラスのエントリー数の少なさにまずは現れた。
今回のエリートクラスは5人という少なさではあったが、メンバーは中国・九州のMTBシーンを引っ張る蒼々たる顔ぶれ。さすがにエリートクラス!と言われる実力を持ったメンバーである。
そんななか、十種ヶ峰会場のオーガナイザーでもある志賀孝治選手(VAN-QUISH/FOG/MAKULU)が悲願の初優勝。自分の活動するフィールドで、仲間達の前で表彰台の一番高いところに上がるという最高の結果となった。
ダウンヒルシリーズと手を組んで3年、十種ヶ峰はUCI3としての国際レースでもある日本最高峰の公式戦Coupe du Japonを誘致する会場にまで成長した。
中国地方を中心に100人を超えるエントリーを集めた今大会。オーガナイザーの志賀氏を始め、多くのローカルライダーに愛され、進化していく十種ヶ峰WOODPARK。アナタも一度、十種ヶ峰の「熱さ」を感じに、会場を訪れて欲しい。「CJ-U やまぐち十種ヶ峰」は、9月3日〜4日に開催される。
report:DOWNHILL SERIES
photo:DOWNHILL SERIES/Hiroyuki NAKAGAWA
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