2016/06/10(金) - 17:42
国内最高峰のステージレースことツアー・オブ・ジャパンより、同大会を走ったプロバイクを3回に分けて紹介。Vol.2ではオスカル・プジョル(Team UKYO)のウィニングバイクや、ユナイテッドヘルスケア、BSアンカー、キナン、ブリッツェンという各チームのマシンに迫ります。
Team UKYO【ガノー GENNIX R1】
オスカル・プジョル(スペイン)が個人総合優勝を果たしたTeam UKYO。今シーズンより、アキ・コーポレーションのサポートを受け、ガノーのバイクにスイッチを果たした。全ライダーがチームカラーの蛍光イエローにペイントされたオールラウンドモデル「GENNIX R1」を駆るが、アッセンブルはライダーによって異なる。今回は総合優勝者プジョルのバイクにフォーカスを当てた。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、プジョルはスプリンタースイッチをハンドルフラット部に取り付けて使用。クランク周りはローター本国から個人的にサポートを受け、アクスル内にパワーメーターを内蔵した「IN POWER」クランクに、楕円チェーンリング「Q-Rings」を組み合わせる。
ホイールは、3Tの新作モデル「ORBIS II」シリーズが標準仕様。しかし、登りの厳しい富士山ステージや伊豆ステージでは、いかにも軽量そうなロゴ無しのホイールを使用していた。タイヤはヴィットリア・ジャパンよりサポートを受け、最先端ナノ素材Graphenの採用と共にフルモデルチェンジを果たした「CORSA」を履く。太さは23mmが標準のようだ。
ハンドルとステム、ボトルケージは、ホイールと同じく3T。プジョルは、軽量化を追求した最上位グレードのLTDを選択している。スペシャライズドのショートデザインサドル「POWER」と、ロゴが消されたゼロオフセットのFSA製シートポストは、共にサポート外製品。バーテープはgueeのシリコン製だ。
ユナイテッドヘルスケア【ウィリエール Cento1SR、Cento1Air、Zero.7】
今シーズンからアジアツアーに積極的に参戦し、ツアー・オブ・ジャパンにも初出場を果たしたユナイテッドヘルスケア。バイクサプライヤーはウィリエールで、Cento1SR、Cento1Air、Zero.7という3モデルの中から選手の好みで使い分けられていた。
コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACE。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターで、右側センサーのカバーはチームカラーのブルー。なお、ディスプレイの台座はパイオニア純正ではなく、K-Edge製で、チームカラーに合わせたブルーアルマイトがアクセントとなっている。
ホイールはシマノWH-9000シリーズで、取材を行った東京ステージでは50mmハイトの使用率が高かった。組み合わせるタイヤは、マキシスCampioneの25mm幅。ハンドル、ステム、シートポスト、ヘッドパーツはデダ・エレメンティで統一される。その他、サドルはサンマルコで、ボトル及びケージはタックス。大手ブランドで固められていることが北米トップチームであることの証だろうか。
ブリヂストン・アンカー【アンカー RS9、RIS9】
ブリヂストン・アンカーが使用するのは、アンカーの新型フラッグシップモデル「RS9」。ブリヂストン中央研究所との共同開発により誕生した設計技術「PROFORMAT」を駆使し、「ブランド史上最も進む」を実現した1台である。なお、トマ・ルバ(フランス)のみ、製品版と同様のカラーリングが施されたバイクが供給された以外は、他のライダーはノーペイントのプロトタイプを駆った。これまでフラッグシップだった「RIS9」はスペアバイクとしてチームカーのルーフに積まれていた。
コンポーネントには、シマノDURA-ACE Di2を採用し、パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターを使い、いいよねっとからサポートを受けるガーミン Edgeシリーズをディスプレイに使っている。ホイールはシマノWH-9000シリーズで、組み合わせるタイヤはヴィットリアの旧型モデル「CORSA SC」。タイヤ幅は23mmであった。
ハンドル、ステム、シートポストは、シマノがプロデュースする「PRO」で固められる。サドルはサポートを受けておらず、セライタリアやフィジークなど、選手によってブランドもまちまち。ボトルケージとバーテープはカブト製としている。
キナンサイクリングチーム【ヨネックス CARBONEX HR】
キナンサイクリングチームは、昨シーズンから使用機材をほぼ一新。昨年に引き続きフレームサプライヤーは新潟県長岡市で製造を行う国産ブランドのヨネックスだが、剛性を強化した新型「CARBONEX HR」に乗り換えた。
国内チームとしては珍しくコンポーネントはカンパニョーロで、キナンは機械式変速のCHORUSを使用。足回りはフルクラムのエアロホイール「Racing Speed」に、IRCが開発を続けるチューブラータイヤのプロトタイプという組み合わせだ。
サドルに加え、ハンドルなどのコックピット系パーツ、バーテープはすべてフィジークで統一。その他、ペダルにはルックKeO、ボトルケージにはエリート、サイクルコンピューターにはガーミンを採用する。
宇都宮ブリッツェン【メリダ REACTO TEAM E、SCULTURA TEAM】
増田成幸を日本人総合最高位となる9位に送り込んだ宇都宮ブリッツェン。バイクサプライヤーはメリダで、エアロロード「REACTO TEAM E」とフルモデルチェンジを果たした軽量オールラウンダー「SCULTURA TEAM」という2モデル体制を敷く。取材を行った東京ステージでは、6名中5名がREACTO TEAM Eを選択し、クライマーの堀孝明のみSCULTURA TEAMをチョイスした。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、外装タイプのバッテリーを使用する。パワーメーターには、パイオニアのペダリングモニターを採用。ホイールはシマノWH-9000シリーズだ。組み合わせるタイヤはパナレーサーで、プロトタイプの「RACE TEAM Edition Zero」と、チームにとってのスタンダートモデルである「RACE A EVO3」が混在していた。
ハンドルとステムはイーストンで、剛性を求めてかカーボンモデルを選択するライダーが目立つ。また、シャローベンドのハンドルを選択する大久保陣と小野寺玲は、イーストンの現行モデルにシャローベンドがないことから、スポンサー外のものを使用していた。サドルはプロロゴで、各モデルを選手の好みに応じて使い分けている。
text&photo:Yuya.Yamamoto
photo:Makoto.AYANO,Gakuto.Fujiwara
Team UKYO【ガノー GENNIX R1】
オスカル・プジョル(スペイン)が個人総合優勝を果たしたTeam UKYO。今シーズンより、アキ・コーポレーションのサポートを受け、ガノーのバイクにスイッチを果たした。全ライダーがチームカラーの蛍光イエローにペイントされたオールラウンドモデル「GENNIX R1」を駆るが、アッセンブルはライダーによって異なる。今回は総合優勝者プジョルのバイクにフォーカスを当てた。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、プジョルはスプリンタースイッチをハンドルフラット部に取り付けて使用。クランク周りはローター本国から個人的にサポートを受け、アクスル内にパワーメーターを内蔵した「IN POWER」クランクに、楕円チェーンリング「Q-Rings」を組み合わせる。
ホイールは、3Tの新作モデル「ORBIS II」シリーズが標準仕様。しかし、登りの厳しい富士山ステージや伊豆ステージでは、いかにも軽量そうなロゴ無しのホイールを使用していた。タイヤはヴィットリア・ジャパンよりサポートを受け、最先端ナノ素材Graphenの採用と共にフルモデルチェンジを果たした「CORSA」を履く。太さは23mmが標準のようだ。
ハンドルとステム、ボトルケージは、ホイールと同じく3T。プジョルは、軽量化を追求した最上位グレードのLTDを選択している。スペシャライズドのショートデザインサドル「POWER」と、ロゴが消されたゼロオフセットのFSA製シートポストは、共にサポート外製品。バーテープはgueeのシリコン製だ。
ユナイテッドヘルスケア【ウィリエール Cento1SR、Cento1Air、Zero.7】
今シーズンからアジアツアーに積極的に参戦し、ツアー・オブ・ジャパンにも初出場を果たしたユナイテッドヘルスケア。バイクサプライヤーはウィリエールで、Cento1SR、Cento1Air、Zero.7という3モデルの中から選手の好みで使い分けられていた。
コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACE。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターで、右側センサーのカバーはチームカラーのブルー。なお、ディスプレイの台座はパイオニア純正ではなく、K-Edge製で、チームカラーに合わせたブルーアルマイトがアクセントとなっている。
ホイールはシマノWH-9000シリーズで、取材を行った東京ステージでは50mmハイトの使用率が高かった。組み合わせるタイヤは、マキシスCampioneの25mm幅。ハンドル、ステム、シートポスト、ヘッドパーツはデダ・エレメンティで統一される。その他、サドルはサンマルコで、ボトル及びケージはタックス。大手ブランドで固められていることが北米トップチームであることの証だろうか。
ブリヂストン・アンカー【アンカー RS9、RIS9】
ブリヂストン・アンカーが使用するのは、アンカーの新型フラッグシップモデル「RS9」。ブリヂストン中央研究所との共同開発により誕生した設計技術「PROFORMAT」を駆使し、「ブランド史上最も進む」を実現した1台である。なお、トマ・ルバ(フランス)のみ、製品版と同様のカラーリングが施されたバイクが供給された以外は、他のライダーはノーペイントのプロトタイプを駆った。これまでフラッグシップだった「RIS9」はスペアバイクとしてチームカーのルーフに積まれていた。
コンポーネントには、シマノDURA-ACE Di2を採用し、パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターを使い、いいよねっとからサポートを受けるガーミン Edgeシリーズをディスプレイに使っている。ホイールはシマノWH-9000シリーズで、組み合わせるタイヤはヴィットリアの旧型モデル「CORSA SC」。タイヤ幅は23mmであった。
ハンドル、ステム、シートポストは、シマノがプロデュースする「PRO」で固められる。サドルはサポートを受けておらず、セライタリアやフィジークなど、選手によってブランドもまちまち。ボトルケージとバーテープはカブト製としている。
キナンサイクリングチーム【ヨネックス CARBONEX HR】
キナンサイクリングチームは、昨シーズンから使用機材をほぼ一新。昨年に引き続きフレームサプライヤーは新潟県長岡市で製造を行う国産ブランドのヨネックスだが、剛性を強化した新型「CARBONEX HR」に乗り換えた。
国内チームとしては珍しくコンポーネントはカンパニョーロで、キナンは機械式変速のCHORUSを使用。足回りはフルクラムのエアロホイール「Racing Speed」に、IRCが開発を続けるチューブラータイヤのプロトタイプという組み合わせだ。
サドルに加え、ハンドルなどのコックピット系パーツ、バーテープはすべてフィジークで統一。その他、ペダルにはルックKeO、ボトルケージにはエリート、サイクルコンピューターにはガーミンを採用する。
宇都宮ブリッツェン【メリダ REACTO TEAM E、SCULTURA TEAM】
増田成幸を日本人総合最高位となる9位に送り込んだ宇都宮ブリッツェン。バイクサプライヤーはメリダで、エアロロード「REACTO TEAM E」とフルモデルチェンジを果たした軽量オールラウンダー「SCULTURA TEAM」という2モデル体制を敷く。取材を行った東京ステージでは、6名中5名がREACTO TEAM Eを選択し、クライマーの堀孝明のみSCULTURA TEAMをチョイスした。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、外装タイプのバッテリーを使用する。パワーメーターには、パイオニアのペダリングモニターを採用。ホイールはシマノWH-9000シリーズだ。組み合わせるタイヤはパナレーサーで、プロトタイプの「RACE TEAM Edition Zero」と、チームにとってのスタンダートモデルである「RACE A EVO3」が混在していた。
ハンドルとステムはイーストンで、剛性を求めてかカーボンモデルを選択するライダーが目立つ。また、シャローベンドのハンドルを選択する大久保陣と小野寺玲は、イーストンの現行モデルにシャローベンドがないことから、スポンサー外のものを使用していた。サドルはプロロゴで、各モデルを選手の好みに応じて使い分けている。
text&photo:Yuya.Yamamoto
photo:Makoto.AYANO,Gakuto.Fujiwara
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Garneau(ガノー) COURSE 1405261L6Z0 WHITE L
Garneau(ガノー)
ブリヂストン アンカー(BS ANCHOR) EXTENZA R1X ロードタイヤ
ブリヂストン アンカー(BS ANCHOR)