2016/05/31(火) - 23:25
ツアー・オブ・ジャパン3日目の美濃ステージ。アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)が集団スプリントを制して優勝。前日の京都ステージで手放したリーダージャージを再び取り戻した。
ツアー・オブ・ジャパン3日目は、今年9回目の開催となる美濃ステージ。長良川沿いに設定された1周21.3kmのコースは、山岳賞が設定されたおよそ4kmの登りを除けば平坦基調であることから、毎年スプリンターステージとなる。
この日の天気は前日とうって変わって朝から青空が広がる。日中の気温は30℃前後まで上昇し、7月中旬並みの気候となった。この日も平日の火曜日にも関わらず、公式発表で2万6千人の観客が集まった。
江戸時代初期に建造され、文化財にも指定されている「うだつの上がる街並み」をパレードスタート。周回コースに入るとすぐに3人の逃げが容認される。
メンバーは、ガイ・カルマ(アタッキ・チームグスト)、サム・クローム(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)、ウェズリー・サルツバーガー(キナンサイクリングチーム)。タイム差は1分以上開き、個人総合順位で16秒差のサルツバーガーがバーチャルリーダー、1分4秒差のクロームがバーチャル2位という状態でレースは進行する。
メイン集団は、リーダージャージのピエールパオロ・デネグリを擁するNIPPOヴィーニファンティーニがコントロール。タイム差は最大で3分30秒まで開く。レース中盤、差が1分以内に詰まりそうになったが、メイン集団はペースダウンして差を広げる場面も。
一方、逃げ集団も泳がされている事を承知しているようで、がむしゃらに踏み続けるのではなく、メイン集団の出方をうかがいながら走っている様子だ。
レースが後半に入ると、スプリンターで勝負したいランプレ・メリダも加勢して集団をペースアップする。最終周回6周目の残り7kmで逃げを吸収する。山岳賞ポイントを過ぎるとゴールまで下り基調となる事から、登り区間でゴール勝負に向けた位置取り争いが各チーム間で激化。宇都宮ブリッツェン、ブリヂストンアンカー、日本ナショナルチームなどが集団前方に上がってくる。
スプリント体制に入った集団は長良川沿いのストレートに突入。残り200mからジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)が前に出てくる。その後ろにアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)、さらにその後ろにリーダージャージのデネグリがつける。残り100mでジャコッポがアベラストゥリイザガをかわし、そのまま先頭でゴール。堺ステージと合わせて今大会2勝目を挙げ、リーダージャージも奪回した。
ジャコッポは「強力なスプリンターが多い中で勝てたことが最高に嬉しい。美濃のコースはよく知っているコースなので、今日の展開は予想通りだった。明日は京都ステージのようにハードなレースになるだろう」と語った。
アヴァンティ・アイソウェイスポーツの関係者によれば、ジャコッポは登りもこなせるスプリンターとのことだ。今後は登りが厳しいコースが続くので、総合優勝狙いや登りに強いチームや選手が勝負に出てくることが予想される。1分以内のタイム差の中に52人がひしめく状態の中で、ジャコッポが真価を見せるのか?。 これから激しくなる総合優勝争いに注目したい。
<結果>
■第3ステージ 美濃(139.4㎞)
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 3時間24分00秒 40.9km/h
2位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) +0秒
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 カルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア)
5位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)
6位 マルコ・クンプ(ランプレ・メリダ)
7位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
8位 黒枝成(愛三工業レーシング)
10位 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト)
■個人総合順位 第3ステージ終了時点
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 6時間16分17秒
2位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティー二) +05秒
3位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) +07秒
4位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ) +10秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +12秒
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +14秒
7位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)
8位 オスカル・プジョル(チーム右京)
9位 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト) +15秒
10位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア)
■個人総合ポイント順位
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 47p
2位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) 40p
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ) 36p
■山岳賞総合順位
1位 ベナム・マレキ(タブリーズ・シャルハルダリ) 10p
2位 サム・クローム(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 8p
3位 ガイ・カルマ(アタッキ・チームグスト) 6p
■チーム総合順位
1位 アヴァンティ アイソウェイスポーツ 18時間49分29秒
2位 チーム右京 +05秒
3位 宇都宮ブリッツェン
photo&text:Satoru.Kato
photo:Hideaki.Takagi
ツアー・オブ・ジャパン3日目は、今年9回目の開催となる美濃ステージ。長良川沿いに設定された1周21.3kmのコースは、山岳賞が設定されたおよそ4kmの登りを除けば平坦基調であることから、毎年スプリンターステージとなる。
この日の天気は前日とうって変わって朝から青空が広がる。日中の気温は30℃前後まで上昇し、7月中旬並みの気候となった。この日も平日の火曜日にも関わらず、公式発表で2万6千人の観客が集まった。
江戸時代初期に建造され、文化財にも指定されている「うだつの上がる街並み」をパレードスタート。周回コースに入るとすぐに3人の逃げが容認される。
メンバーは、ガイ・カルマ(アタッキ・チームグスト)、サム・クローム(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)、ウェズリー・サルツバーガー(キナンサイクリングチーム)。タイム差は1分以上開き、個人総合順位で16秒差のサルツバーガーがバーチャルリーダー、1分4秒差のクロームがバーチャル2位という状態でレースは進行する。
メイン集団は、リーダージャージのピエールパオロ・デネグリを擁するNIPPOヴィーニファンティーニがコントロール。タイム差は最大で3分30秒まで開く。レース中盤、差が1分以内に詰まりそうになったが、メイン集団はペースダウンして差を広げる場面も。
一方、逃げ集団も泳がされている事を承知しているようで、がむしゃらに踏み続けるのではなく、メイン集団の出方をうかがいながら走っている様子だ。
レースが後半に入ると、スプリンターで勝負したいランプレ・メリダも加勢して集団をペースアップする。最終周回6周目の残り7kmで逃げを吸収する。山岳賞ポイントを過ぎるとゴールまで下り基調となる事から、登り区間でゴール勝負に向けた位置取り争いが各チーム間で激化。宇都宮ブリッツェン、ブリヂストンアンカー、日本ナショナルチームなどが集団前方に上がってくる。
スプリント体制に入った集団は長良川沿いのストレートに突入。残り200mからジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京)が前に出てくる。その後ろにアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)、さらにその後ろにリーダージャージのデネグリがつける。残り100mでジャコッポがアベラストゥリイザガをかわし、そのまま先頭でゴール。堺ステージと合わせて今大会2勝目を挙げ、リーダージャージも奪回した。
ジャコッポは「強力なスプリンターが多い中で勝てたことが最高に嬉しい。美濃のコースはよく知っているコースなので、今日の展開は予想通りだった。明日は京都ステージのようにハードなレースになるだろう」と語った。
アヴァンティ・アイソウェイスポーツの関係者によれば、ジャコッポは登りもこなせるスプリンターとのことだ。今後は登りが厳しいコースが続くので、総合優勝狙いや登りに強いチームや選手が勝負に出てくることが予想される。1分以内のタイム差の中に52人がひしめく状態の中で、ジャコッポが真価を見せるのか?。 これから激しくなる総合優勝争いに注目したい。
<結果>
■第3ステージ 美濃(139.4㎞)
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 3時間24分00秒 40.9km/h
2位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) +0秒
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 カルロスエドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア)
5位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ)
6位 マルコ・クンプ(ランプレ・メリダ)
7位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)
8位 黒枝成(愛三工業レーシング)
10位 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト)
■個人総合順位 第3ステージ終了時点
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 6時間16分17秒
2位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティー二) +05秒
3位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) +07秒
4位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ) +10秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +12秒
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) +14秒
7位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)
8位 オスカル・プジョル(チーム右京)
9位 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト) +15秒
10位 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(ユナイテッドヘルスケア)
■個人総合ポイント順位
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 47p
2位 ジョン・アベラストゥリイザガ(チーム右京) 40p
3位 ピエールパオロ・デネグリ(NIPPOヴィーニファンティーニ) 36p
■山岳賞総合順位
1位 ベナム・マレキ(タブリーズ・シャルハルダリ) 10p
2位 サム・クローム(アヴァンティ・アイソウェイスポーツ) 8p
3位 ガイ・カルマ(アタッキ・チームグスト) 6p
■チーム総合順位
1位 アヴァンティ アイソウェイスポーツ 18時間49分29秒
2位 チーム右京 +05秒
3位 宇都宮ブリッツェン
photo&text:Satoru.Kato
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