ツアー・オブ・ジャパンが堺ステージから始まった。アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)が個人TTを制しリーダーに。堺国際クリテリウムはジョン・アベラストゥリ(チーム右京)が爆発的な加速を見せ圧勝。



個人TT 1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒00個人TT 1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒00 photo:Hideaki TAKAGI
第1ステージ堺は例年通りに大阪府堺市の大仙公園を1周する2.65kmの個人TT。これに先立って、TOJ参加選手全員による堺国際クリテリウム、実業団堺クリテリウムも行なわれ、好天のもと昨年を5000人上回る主催者発表7万6000人の来場者を数えた。

主催者発表7万6000人の観客が訪れた堺ステージ主催者発表7万6000人の観客が訪れた堺ステージ photo:Hideaki TAKAGI入部正太朗(シマノレーシング)応援団。TOJのHPで見かけるお面ですね。入部正太朗(シマノレーシング)応援団。TOJのHPで見かけるお面ですね。 photo:Hideaki TAKAGI

JBCF堺クリテリウムE1クラスタスタートJBCF堺クリテリウムE1クラスタスタート photo:Hideaki TAKAGIチームプレゼン 日本ナショナルチームチームプレゼン 日本ナショナルチーム photo:Hideaki TAKAGI

堺国際クリテリウム優勝はジョン・アベラストゥリ(チーム右京)

午前中の堺国際クリテリウムはコースを10周する26.5km。宇都宮ブリッツェンの大久保陣と小野寺玲を含む5人が逃げ続けたが終盤に吸収。地元シマノレーシングが列車を作った最終周回は先行したアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)を爆発的な加速で抜き去ったジョン・アベラストゥリ(チーム右京)が圧勝。

堺国際クリテリウム 新城幸也(ランプレ・メリダ)が先頭を引く堺国際クリテリウム 新城幸也(ランプレ・メリダ)が先頭を引く photo:Hideaki TAKAGI堺国際クリテリウム ラスト1周、シマノレーシングが列車を組む堺国際クリテリウム ラスト1周、シマノレーシングが列車を組む photo:Hideaki TAKAGI

アベラストゥリは国内Jプロツアーでの強さそのままの力を見せた。2位にはこののちのTTで優勝するジャコッポが、3位には昨年の覇者ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が、そして5位には日本人最上位で小橋勇利(シマノレーシング)が入った。

堺国際クリテリウム ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)が圧倒的なスプリントで優勝堺国際クリテリウム ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)が圧倒的なスプリントで優勝 photo:Hideaki TAKAGI
個人TTはアンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)が制する

個人TT 1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒00個人TT 1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒00 photo:Hideaki TAKAGI個人TT 2位 カルロス エドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+0秒23個人TT 2位 カルロス エドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+0秒23 photo:Hideaki TAKAGIツアー・オブ・ジャパン第1ステージは個人タイムトライアル。16チームが1人ずつ6ヒート制で走るもので、心配された雨も第3ヒート時に少し降ってきたが路面を濡らすほどでなく、時間帯によるコンディションの差は小さいものにとどまった。コースレコードのウィリアム・クラークが出した3分14秒09や、歴代2位のマイケル・マシューズの3分14秒31は過去においても突出しており3分20秒を切ることが上位に入る条件だ。
個人TT 3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+2秒87個人TT 3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+2秒87 photo:Hideaki TAKAGI個人TT 4位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+3秒86個人TT 4位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+3秒86 photo:Hideaki TAKAGI
第3ヒートで走ったジャコッポが3分19秒00のトップタイムを更新。第4ヒートのカルロス エドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)は3分19秒台だが0秒23届かず、ジャコッポの優勝が決まった。

増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が3位に

ジャコッポはアジアツアーでの勝利多数を誇るオールラウンダーで、日本では2012年のツール・ド・熊野プロローグで優勝している。そのジャコッポは「テクニカルなコースだが勝ててうれしい。明日の京都ステージは難しいレースになると思うがクライムは得意なので優勝を狙いたい」と語る。

日本人最高位の3位に入ったのは登坂を得意とする増田成幸(宇都宮ブリッツェン)。「ここ数年苦手だった数分のTTでの強化に取り組んでいてこの3位はうれしい。明日は位置取りが重要と思うので前で動いていい結果につなげたい」と話す。

翌日の京都ステージは朝9時50分スタート。天気予報では朝9時までが1ミリの雨でその後は曇り。走りだしは少なくとも日陰の多いテクニカルな区間の路面はウェットの可能性が大きい。誰もがそのコースの厳しさに身構えるステージ。各チームの監督に聞いても「ばらばらになって大きく総合に影響を与える」「ばらばらになっても最後はまとまる可能性もある」など予想はさまざま。見どころの多い京都ステージだ。
個人TT 5位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)+3秒95個人TT 5位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)+3秒95 photo:Hideaki TAKAGI個人TT 8位 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+4秒41個人TT 8位 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+4秒41 photo:Hideaki TAKAGI
結果
第1ステージ堺
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒00
2位 カルロス エドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+0秒23
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+2秒87
4位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+3秒86
5位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)+3秒95
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)+4秒00
7位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)+4秒27
8位 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+4秒41
9位 オスカル・プジョル(チーム右京)+4秒82
10位 エイドリアン・ヘギヴァリ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+4秒85

個人総合順位 第1ステージ終了時点
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)3分19秒
2位 カルロス エドゥアルド・アルサテ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+02秒
4位 中根英登(愛三工業レーシングチーム)+3秒
5位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)+3秒
6位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)+4秒
7位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)+4秒
8位 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+4秒
9位 オスカル・プジョル(チーム右京)+4秒
10位 エイドリアン・ヘギヴァリ(ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)+4秒

個人総合ポイント順位 第1ステージ終了時点
1位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)10ポイント

チーム総合順位 第1ステージ終了時点
1位 アヴァンティ アイソウェイスポーツ 10分05秒

堺国際クリテリウム 26.5km
1位 ジョン・アベラストゥリ(Team UKYO)
2位 アンソニー・ジャコッポ(アヴァンティ アイソウェイスポーツ)
3位 ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)



photo&text:Hideaki TAKAGI
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