2016/05/11(水) - 10:39
「目標だったステージ優勝を狙い通りに達成できて嬉しい」と語るのは、独走勝利を挙げたディエゴ・ウリッシ。マリアローザに返り咲いたトム・ドゥムランは「ジロの総合順位ではなく、個人TTでのステージ優勝を狙っている」と語っています。
独走勝利を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
ステージ優勝を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsuji
独走勝利を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) photo:Kei Tsujiジロでのチームの目標はステージ優勝だった。第4ステージで早速目標を達成したことを嬉しく思う。今日は最初から勝ちを狙っていた分、とても特別な気分だ。今日の最初の作戦は序盤の逃げにメンバーを送り込むことだったが、ここにはマテイ・モホリッチが加わってくれた。
その他のチームメイトも登りで好位置をキープしてくれたし、特にヴァレリオ・コンティの献身ぶりは素晴らしかった。彼は何も言わずに先頭を引き続けてくれたんだ。終盤はオルランド・マイーニ監督から無線を通して檄が飛んだから、脚よりも耳が痛かったよ。チームメンバーやスタッフ、スポンサーなど全てのサポートに感謝したい。彼らと勝利をシェアできるなんてとても美しいことだ。
マリアローザに返り咲いたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
プロセッコを開けるトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:Kei Tsuji
ステージ序盤では調子よく感じていた。最終盤はハードになることは分かっていたが、再びマリアローザを手にできるかどうかは?だった。2級山岳でスピードアップする作戦は成功したが、そこからレースはコントロール不能なほどにせわしなくなった。でもチームは4人を残していたし、手札は揃っていたんだ。最後の山岳ではゲオルグ(プライドラー)がとにかく強力で、アタックに十分対応できるほどだった。僕らの作戦はスマートに集団内で走りきることだったが、結果的にたくさんの有力選手が残っていたので留まることにした。
目標だったマリアローザの奪還ができてファンタスティックな気分だ。今一度言うけれど、自分の目標はジロのタイムトライアル。総合成績を狙う上での特別なトレーニングは積んでいなかったし、最終盤の厳しい山岳が続くステージで、どれだけの走りができるか全く分からない。
ステージ2位に入ったステフェン・クルイスウィク(オランダ、ロットNLユンボ)
5秒遅れでフィニッシュするトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) photo:Kei Tsuji山岳で脚を溜めるには常に集団前方に位置取っていないといけない。去年はそこでミスを犯しタイムをたくさん失ってしまった。今日はチームが僕のことを献身的にサポートしてくれたし、彼らの働きに報いることができた。これでチームからの信頼をより稼げたのであれば嬉しい。最終盤にドゥムランがアタックした際にチャンスが見えた。数秒を獲得できたが、結果自体よりも好調さを感じていることが吉兆だよ。
マリアアッズーラを獲得したダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
マリアアッズーラを獲得したダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:Kei Tsuji今日の調子は良く、アタックが成功して山岳賞を獲得できたことを嬉しく思っている。最後の区間優勝争いに加われなかったことは残念だが、良い感触なので、これからのステージでさらなる活躍をしたいと思う。
総合優勝した2004年以来、12年ぶりにジロ・デ・イタリアの表彰台に立てたことはとても嬉しい。2004年以来、世界の多くの国で、たくさんの表彰台に乗ってきたけど、ジロの表彰台に乗る機会には恵まれなかった。2004年の総合優勝から、自分の周りでは多くのことが変わった。でも、表彰台に立つ嬉しさは、あのときと何も変わらない。自分を信頼してくれるチームメートや監督、マネージャーたちにも感謝したいと思う。
マリアロッサをキープしているマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
8分遅れでフォルティーノ通りを登るマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:Kei Tsuji最終盤はとても厳しかった上に気温も高く、集団についていくことは叶わなかった。マリアローザを手放して少し残念だが、これも予想できたこと。終始アップダウンが続き、オランダと同じようにはいかなかった。これからは集中を高めつつ、ステージ優勝を狙っていきたい。
レースを見に来てくれたファンは凄かった。スタートからゴールまで応援や自分らの名前を呼ぶ声が途切れなかったし、イタリアのファンの自転車競技に対する情熱を強く感じた1日になった。マリアローザとして彼らのことを誇らしく思いながら走った。
マリアビアンカのボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)
初めてのグランツール出場だけれど、もう成功と呼べる結果が出ていると思う。特別な日でありつつ、他チームのペースアップによってとても厳しいステージでもあった。マリアビアンカを獲得できたことに加えて、難ステージでも好調ぶりを披露できて嬉しく思っている。ジロの表彰台に立てるなんて素晴らしい気分だ。
逃げに乗ったジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)
逃げるジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)ら4名 photo:Kei Tsuji逃げている選手は後ろの集団のペースが上がらずにタイム差をつけられる事をいつも望んでいるもの。だけど、残念ながら今日はそうならなかった。結局60km地点で15秒差にまで詰められてしまったので、チームのバックアップのために集団に戻ることにした。
今日はとにかく逃げるということが目標だった。決してなんとなく逃げ集団に乗たわけではなく、明確に逃げようと考えて走った結果だから悔いはない。山岳賞を手に入れるチャンスもあったけれど、吸収されるのが早すぎたのでジャージを手にすることはできなかった。けれど、もし捕まらなければ、山岳賞を獲得できるだけの調子の良さは感じていたんだ。これからも積極的に逃げていくつもりだ。
山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)
グルペット内で登りをこなす山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:Kei Tsuji
オランダでのステージとは異なり、なかなか逃げが決まらず、逃げが決まってからも、追うのか追わないのか、悩むような展開だった。タイム差が3分に開いたところで、チームで組織的に追うこととなった。グロスを乗せたかったけど、グロスが追いつく前に集団は吸収されてしまった。でも、この動きのあいだ、クネゴは休むことができていたので、山岳賞につながったと思うと良かった。
上りで集団から遅れてしまったが、自分の仕事は終わっていたので、無理はせずに30人ほどの後方集団でゴールをめざした。やはり今日は仕事をしたので、疲れは残っているものの、イタリアに入ったことで、道路に変な障害物などはなく、走りやすくなった。自分の調子は良かったので、明日からのステージも頑張りたいと思う。
text:So.Isobe
独走勝利を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
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その他のチームメイトも登りで好位置をキープしてくれたし、特にヴァレリオ・コンティの献身ぶりは素晴らしかった。彼は何も言わずに先頭を引き続けてくれたんだ。終盤はオルランド・マイーニ監督から無線を通して檄が飛んだから、脚よりも耳が痛かったよ。チームメンバーやスタッフ、スポンサーなど全てのサポートに感謝したい。彼らと勝利をシェアできるなんてとても美しいことだ。
マリアローザに返り咲いたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
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ステージ序盤では調子よく感じていた。最終盤はハードになることは分かっていたが、再びマリアローザを手にできるかどうかは?だった。2級山岳でスピードアップする作戦は成功したが、そこからレースはコントロール不能なほどにせわしなくなった。でもチームは4人を残していたし、手札は揃っていたんだ。最後の山岳ではゲオルグ(プライドラー)がとにかく強力で、アタックに十分対応できるほどだった。僕らの作戦はスマートに集団内で走りきることだったが、結果的にたくさんの有力選手が残っていたので留まることにした。
目標だったマリアローザの奪還ができてファンタスティックな気分だ。今一度言うけれど、自分の目標はジロのタイムトライアル。総合成績を狙う上での特別なトレーニングは積んでいなかったし、最終盤の厳しい山岳が続くステージで、どれだけの走りができるか全く分からない。
ステージ2位に入ったステフェン・クルイスウィク(オランダ、ロットNLユンボ)
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マリアアッズーラを獲得したダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
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総合優勝した2004年以来、12年ぶりにジロ・デ・イタリアの表彰台に立てたことはとても嬉しい。2004年以来、世界の多くの国で、たくさんの表彰台に乗ってきたけど、ジロの表彰台に乗る機会には恵まれなかった。2004年の総合優勝から、自分の周りでは多くのことが変わった。でも、表彰台に立つ嬉しさは、あのときと何も変わらない。自分を信頼してくれるチームメートや監督、マネージャーたちにも感謝したいと思う。
マリアロッサをキープしているマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
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マリアビアンカのボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ)
初めてのグランツール出場だけれど、もう成功と呼べる結果が出ていると思う。特別な日でありつつ、他チームのペースアップによってとても厳しいステージでもあった。マリアビアンカを獲得できたことに加えて、難ステージでも好調ぶりを披露できて嬉しく思っている。ジロの表彰台に立てるなんて素晴らしい気分だ。
逃げに乗ったジョセフ・ロスコプフ(アメリカ、BMCレーシング)
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今日はとにかく逃げるということが目標だった。決してなんとなく逃げ集団に乗たわけではなく、明確に逃げようと考えて走った結果だから悔いはない。山岳賞を手に入れるチャンスもあったけれど、吸収されるのが早すぎたのでジャージを手にすることはできなかった。けれど、もし捕まらなければ、山岳賞を獲得できるだけの調子の良さは感じていたんだ。これからも積極的に逃げていくつもりだ。
山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)
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オランダでのステージとは異なり、なかなか逃げが決まらず、逃げが決まってからも、追うのか追わないのか、悩むような展開だった。タイム差が3分に開いたところで、チームで組織的に追うこととなった。グロスを乗せたかったけど、グロスが追いつく前に集団は吸収されてしまった。でも、この動きのあいだ、クネゴは休むことができていたので、山岳賞につながったと思うと良かった。
上りで集団から遅れてしまったが、自分の仕事は終わっていたので、無理はせずに30人ほどの後方集団でゴールをめざした。やはり今日は仕事をしたので、疲れは残っているものの、イタリアに入ったことで、道路に変な障害物などはなく、走りやすくなった。自分の調子は良かったので、明日からのステージも頑張りたいと思う。
text:So.Isobe
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