2016/04/30(土) - 19:38
「北の地獄」の異名をとるクラシックレースの女王ことパリ~ルーベを走ったプロバイクを紹介。後編ではトレック・セガフレード、ロットNLユンボ、ティンコフ、ディメンションデータ、チームスカイ、キャノンデール、IAMサイクリング、FDJの8チームの石畳対策に注目したい。
トレック・セガフレード【トレック DOMANE SLR】
キャリア最後のパリ~ルーベを走ったファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)は、ミラノ~サンレモやフランドルと同様にスペシャルペイントのオリジナルバイクを用意。過去のパリ~ルーベでの戦績をトップチューブに記した特別カラーのトレック 「DOMANE SLR」を駆った。
レースでは落車を喫し結果を残すことが出来なかったカンチェラーラだが、このレースにかける意気込みの高さは機材面にも見ることができ。タイヤに関してはFMBとデュガスというスポンサー外の2モデルを用意し。実際のレースではFMB Paris Roubaix 27mmを選択したようだ。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターはクランク式のSRM。ホイールは50mmハイトのボントレガーAeolus5 D3をチョイス。アナトミックシェイプのハンドルと、クラシカルな座面形状のサドル、ボントレガーブランドが確立する以前からラインアップされ続けるバッドケージは、いずれもカンチェラーラがこだわる部分だ。
なお、このレースを最後に引退したヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)をはじめ、カンチェラーラ以外のライダーは赤いチームカラーの 「DOMANE SLR」を使用。カンチェラーラはスポンサー外のタイヤを使用したが、ポポヴィッチらのバイクには、全面にヤスリ目状のトレッドパターンを配した「Vlaanderen(幅27mm)」がアッセンブルされていた。
ロットNLユンボ【ビアンキ INFINITO CV】
積極的な走りを魅せたセプ・ファンマルク(ベルギー)擁するロットNLユンボ。バイクサプライヤーはビアンキで、ロンドでは2モデルが混在していたが、パリ~ルーベでは車種を統一。NASAと共同開発した振動吸収素材「カウンターヴェイル」を採用したエンデュランスモデル「INFINITO CV」を全ライダーが駆った。
フレーム以外の石畳対策は、大きなインナーチェーンリング、サブブレーキレバー(ファンマルクら一部のライダーのみ)、太めのタイヤという3点だ。
コンポーネントにはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターを装着したバイクはいつものことながら少なめ。ホイールは50mmハイトのシマノWH-9000-C50-TUを中心に使用した。組み合わるタイヤはヴィットリアで、ファンマルクが機材変更を嫌ってか廃盤となったCORSA SCを選択した以外は、全体が黒いプロトタイプを使用した。
ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。フレームがアップライトなジオメトリーとなっていることから、ステムはいつもよりも更に長めに変更しているようだ。ステムに貼られた勝負所のメモは、日めくりカレンダーのような仕組みとなっている。その他、サドルはサンマルコ、ボトルケージはタックスだ。
ティンコフ【スペシャライズド S-WORKS ROUBAIX、S-WORKS TARMAC】
前週のフランドルを制し、パリ~ルーベも優勝候補最右翼と目されていたペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)。今大会ではスペシャライズドの2台のバイクを乗り分け、舗装路が続く前半はS-WORKS TARMACを、石畳が登場する後半をエンデュランスモデルのS-WORKS ROUBAIXを使用。この2台はパーツアッセンブルも大きく変えられている。
S-WORKS TARMACは時に目立った石畳対策はとられておらず、インナーチェーンリングやバーテープなども普段通り。ホイールはローヴァルの中でも最もハイトの高い「Rapide CLX64」をチョイスし、巡航性を高めている。タイヤも普段から使用するスペシャライズドS-WORKS TURBOだ。
S-WORKS ROUBAIXはコンポーネントが普段と異なり、シマノDURA-ACEではあるものの、普段使用する電動変速のDi2ではなく、サガンのみ機械式をチョイス。ホイールは40mmハイトのロヴァール Rapide CLX40で、コットンケーシングを採用した石畳クラシック用の特別タイヤを履かせている。
その他のアッセンブルは2台とも共通。ハンドルはトラディショナルなシャローベントで、ステムはスプリンター御用達のジップ SPRINT SLとしている。サドルはカモフラージュ柄があしらわれたプロロゴのサガン仕様。その他ペダルはルックKEO、ボトルケージはタックスDevaだ。
ディメンションデータ【サーヴェロ R5 MUD】
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)が5位に入ったディメンションデータ。そのバイクサプライヤーを務めるサーヴェロは、パリ~ルーベのための特別モデル「R5 MUD」を投入。このバイクは、軽量オールラウンドモデルの「R5」をベースに、タイヤクリアランスを拡大したもので、通常モデルよりも太いタイヤを装着することができる。
コンポーネントはシマノ DURA-ACE Di2をベースに、ローターのクランクセットや、ULTEGRAのブレーキを組み合わせている。またマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のみ機械式のDURA-ACEを使用。パワーメーターは、左右独立して計測が可能なローターの「2INPOWER」としている。
ホイールはエンヴィSESシリーズで、組み合わせタイヤはコンチネンタルCOMPETITON PROLTDの28mm。ハンドルとステムもエンヴィで統一。サドルはフィジークで、各モデルをライダーの好みに応じて使い分けている。ペダルは泥づまり対策を施したスピードプレイのZERO PAVEだ。
チームスカイ【ピナレロ DOGMA K8-S】
イアン・スタナード(イギリス)が3位表彰台を獲得したチームスカイ。バイクサプライヤーを務めるピナレロで、フランドルではサスペンションを廃したエンデュランス系のプロトタイプ「K8」を投入したが、パリ~ルーベでは全ライダーがサスペンション装備の現行モデル「K8-S」を駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターには左クランクアームの裏にセンサーを設けたステージズパワーを採用する。ホイールは50mmハイトのシマノWH-9000-C50-TUを全ライダーが使用。組み合わせるタイヤは、サポートを受けるコンチネンタルではなく、パリ~ルーベでは定番のFMB Paris Roubaixとだった。幅は27mmだ。
ハンドルとステムはPROで、VIBEをベースとしたチームスカイ供給専用品をアッセンブル。サドルはフィジークで、豊富なパッド量が特徴のトライアスロン用モデル「ARIONE K1」を使用するライダーが多いようだ。ボトルケージはホールド力を強化したエリートの新型「CUSTOM RACE PLUS」で、紙やすりの様な滑り止めが追加されていた。
キャノンデール【キャノンデール SYNAPSE Hi-Mod、SUPERSIX EVO Hi-Mod】
リクイガス時代より、石畳クラシックでは出場する全ライダーがエンデュランスモデルの「SYNAPSE Hi-Mod」を使用していたキャノンデールだが、今年のパリ~ルーベでは約半数のライダーがオールラウンドモデルの「SUPERSIX EVO Hi-Mod」を駆った。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACEで、SYNAPSEには機械式、SUPERSIX EVOには電動変速のDi2が取り付けられていた。もちろん、クランクはキャノンデールが手掛けるアルミ製のHllowgram SiSL2。ホイールは40mmハイトのマヴィックCC40Tで統一された一方で、組み合わせるタイヤはFMB Paris Roubaixやハッチンソン製と思われるマヴィックのロゴのものなど、バイクによって異なっていた。ハンドル、ステム、シートポストはFSA、サドルはフィジークを採用。ボトルケージはホールド力に優れるアランデールのStainnlessだ。
IAMサイクリング【スコット Solace Team Issue、Foil Team Issue】
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)やアレクセイ・サラモティンス(ラトビア)が好走したIAMサイクリングはスコットのバイクを使用。ハウッスラーら5名がエンデュランスモデルの「Solace Team Issue」を、サラモティンスら3名がエアロロードの「Foil Team Issue」を選択した。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一。パワーメーターはクランク式のSRMだ。ホイールはスコットと同じくスイスに拠点を置くDTスイスで、38mmハイトのRC38Tや、55mmハイトのRC55Tなど、ライダーによってチョイスはまちまち。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTDだ。ハンドル、ステム、シートポスト、サドルは、スコットの傘下ブランドとなったシンクロスで統一されている。
FDJ【ラピエール PULSIUM Ultimate】
FDJは、全ライダーがラピエールのエンデュランスモデル「PULSIUM Ultimate」を使用した。このバイクは、二股に分岐したトップチューブ後方の下側を切り離し、その間にエラストマーを挿入し、振動吸収性を高めた特徴的なモデル。タイヤクリアランスが大きく、リアはロングアーチのブレーキを使わなくてはならないほど。加えて二重巻きのバーテープにサブブレーキレバーと、万全の石畳対策が施されていた。
ラピエールがシマノヨーロッパと強い協力関係にあることから、パーツのほとんどがシマノもしくはPRO。もちろんメインコンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2で、フロントブレーキは旧型DURA-ACE、リアブレーキはシリーズ外のロングアーチモデルだ。
ホイールは35mmハイトのシマノWH-9000-C35-TU。組み合わせるタイヤは新型と思われるオレンジサイドのコンチネンタルCOMPETITON PROLTDで、幅は28mmとしている。ハンドル、ステム、シートポストはPROで統一。サドルはフィジークの各モデルをライダーの好みによって使いわけ、ボトルケージは石畳クラシックでは定番のエリートCIUSSI GELを使用した。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
トレック・セガフレード【トレック DOMANE SLR】
キャリア最後のパリ~ルーベを走ったファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)は、ミラノ~サンレモやフランドルと同様にスペシャルペイントのオリジナルバイクを用意。過去のパリ~ルーベでの戦績をトップチューブに記した特別カラーのトレック 「DOMANE SLR」を駆った。
レースでは落車を喫し結果を残すことが出来なかったカンチェラーラだが、このレースにかける意気込みの高さは機材面にも見ることができ。タイヤに関してはFMBとデュガスというスポンサー外の2モデルを用意し。実際のレースではFMB Paris Roubaix 27mmを選択したようだ。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターはクランク式のSRM。ホイールは50mmハイトのボントレガーAeolus5 D3をチョイス。アナトミックシェイプのハンドルと、クラシカルな座面形状のサドル、ボントレガーブランドが確立する以前からラインアップされ続けるバッドケージは、いずれもカンチェラーラがこだわる部分だ。
なお、このレースを最後に引退したヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)をはじめ、カンチェラーラ以外のライダーは赤いチームカラーの 「DOMANE SLR」を使用。カンチェラーラはスポンサー外のタイヤを使用したが、ポポヴィッチらのバイクには、全面にヤスリ目状のトレッドパターンを配した「Vlaanderen(幅27mm)」がアッセンブルされていた。
ロットNLユンボ【ビアンキ INFINITO CV】
積極的な走りを魅せたセプ・ファンマルク(ベルギー)擁するロットNLユンボ。バイクサプライヤーはビアンキで、ロンドでは2モデルが混在していたが、パリ~ルーベでは車種を統一。NASAと共同開発した振動吸収素材「カウンターヴェイル」を採用したエンデュランスモデル「INFINITO CV」を全ライダーが駆った。
フレーム以外の石畳対策は、大きなインナーチェーンリング、サブブレーキレバー(ファンマルクら一部のライダーのみ)、太めのタイヤという3点だ。
コンポーネントにはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターを装着したバイクはいつものことながら少なめ。ホイールは50mmハイトのシマノWH-9000-C50-TUを中心に使用した。組み合わるタイヤはヴィットリアで、ファンマルクが機材変更を嫌ってか廃盤となったCORSA SCを選択した以外は、全体が黒いプロトタイプを使用した。
ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。フレームがアップライトなジオメトリーとなっていることから、ステムはいつもよりも更に長めに変更しているようだ。ステムに貼られた勝負所のメモは、日めくりカレンダーのような仕組みとなっている。その他、サドルはサンマルコ、ボトルケージはタックスだ。
ティンコフ【スペシャライズド S-WORKS ROUBAIX、S-WORKS TARMAC】
前週のフランドルを制し、パリ~ルーベも優勝候補最右翼と目されていたペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)。今大会ではスペシャライズドの2台のバイクを乗り分け、舗装路が続く前半はS-WORKS TARMACを、石畳が登場する後半をエンデュランスモデルのS-WORKS ROUBAIXを使用。この2台はパーツアッセンブルも大きく変えられている。
S-WORKS TARMACは時に目立った石畳対策はとられておらず、インナーチェーンリングやバーテープなども普段通り。ホイールはローヴァルの中でも最もハイトの高い「Rapide CLX64」をチョイスし、巡航性を高めている。タイヤも普段から使用するスペシャライズドS-WORKS TURBOだ。
S-WORKS ROUBAIXはコンポーネントが普段と異なり、シマノDURA-ACEではあるものの、普段使用する電動変速のDi2ではなく、サガンのみ機械式をチョイス。ホイールは40mmハイトのロヴァール Rapide CLX40で、コットンケーシングを採用した石畳クラシック用の特別タイヤを履かせている。
その他のアッセンブルは2台とも共通。ハンドルはトラディショナルなシャローベントで、ステムはスプリンター御用達のジップ SPRINT SLとしている。サドルはカモフラージュ柄があしらわれたプロロゴのサガン仕様。その他ペダルはルックKEO、ボトルケージはタックスDevaだ。
ディメンションデータ【サーヴェロ R5 MUD】
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)が5位に入ったディメンションデータ。そのバイクサプライヤーを務めるサーヴェロは、パリ~ルーベのための特別モデル「R5 MUD」を投入。このバイクは、軽量オールラウンドモデルの「R5」をベースに、タイヤクリアランスを拡大したもので、通常モデルよりも太いタイヤを装着することができる。
コンポーネントはシマノ DURA-ACE Di2をベースに、ローターのクランクセットや、ULTEGRAのブレーキを組み合わせている。またマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のみ機械式のDURA-ACEを使用。パワーメーターは、左右独立して計測が可能なローターの「2INPOWER」としている。
ホイールはエンヴィSESシリーズで、組み合わせタイヤはコンチネンタルCOMPETITON PROLTDの28mm。ハンドルとステムもエンヴィで統一。サドルはフィジークで、各モデルをライダーの好みに応じて使い分けている。ペダルは泥づまり対策を施したスピードプレイのZERO PAVEだ。
チームスカイ【ピナレロ DOGMA K8-S】
イアン・スタナード(イギリス)が3位表彰台を獲得したチームスカイ。バイクサプライヤーを務めるピナレロで、フランドルではサスペンションを廃したエンデュランス系のプロトタイプ「K8」を投入したが、パリ~ルーベでは全ライダーがサスペンション装備の現行モデル「K8-S」を駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターには左クランクアームの裏にセンサーを設けたステージズパワーを採用する。ホイールは50mmハイトのシマノWH-9000-C50-TUを全ライダーが使用。組み合わせるタイヤは、サポートを受けるコンチネンタルではなく、パリ~ルーベでは定番のFMB Paris Roubaixとだった。幅は27mmだ。
ハンドルとステムはPROで、VIBEをベースとしたチームスカイ供給専用品をアッセンブル。サドルはフィジークで、豊富なパッド量が特徴のトライアスロン用モデル「ARIONE K1」を使用するライダーが多いようだ。ボトルケージはホールド力を強化したエリートの新型「CUSTOM RACE PLUS」で、紙やすりの様な滑り止めが追加されていた。
キャノンデール【キャノンデール SYNAPSE Hi-Mod、SUPERSIX EVO Hi-Mod】
リクイガス時代より、石畳クラシックでは出場する全ライダーがエンデュランスモデルの「SYNAPSE Hi-Mod」を使用していたキャノンデールだが、今年のパリ~ルーベでは約半数のライダーがオールラウンドモデルの「SUPERSIX EVO Hi-Mod」を駆った。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACEで、SYNAPSEには機械式、SUPERSIX EVOには電動変速のDi2が取り付けられていた。もちろん、クランクはキャノンデールが手掛けるアルミ製のHllowgram SiSL2。ホイールは40mmハイトのマヴィックCC40Tで統一された一方で、組み合わせるタイヤはFMB Paris Roubaixやハッチンソン製と思われるマヴィックのロゴのものなど、バイクによって異なっていた。ハンドル、ステム、シートポストはFSA、サドルはフィジークを採用。ボトルケージはホールド力に優れるアランデールのStainnlessだ。
IAMサイクリング【スコット Solace Team Issue、Foil Team Issue】
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)やアレクセイ・サラモティンス(ラトビア)が好走したIAMサイクリングはスコットのバイクを使用。ハウッスラーら5名がエンデュランスモデルの「Solace Team Issue」を、サラモティンスら3名がエアロロードの「Foil Team Issue」を選択した。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一。パワーメーターはクランク式のSRMだ。ホイールはスコットと同じくスイスに拠点を置くDTスイスで、38mmハイトのRC38Tや、55mmハイトのRC55Tなど、ライダーによってチョイスはまちまち。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTDだ。ハンドル、ステム、シートポスト、サドルは、スコットの傘下ブランドとなったシンクロスで統一されている。
FDJ【ラピエール PULSIUM Ultimate】
FDJは、全ライダーがラピエールのエンデュランスモデル「PULSIUM Ultimate」を使用した。このバイクは、二股に分岐したトップチューブ後方の下側を切り離し、その間にエラストマーを挿入し、振動吸収性を高めた特徴的なモデル。タイヤクリアランスが大きく、リアはロングアーチのブレーキを使わなくてはならないほど。加えて二重巻きのバーテープにサブブレーキレバーと、万全の石畳対策が施されていた。
ラピエールがシマノヨーロッパと強い協力関係にあることから、パーツのほとんどがシマノもしくはPRO。もちろんメインコンポーネントは9070系シマノDURA-ACE Di2で、フロントブレーキは旧型DURA-ACE、リアブレーキはシリーズ外のロングアーチモデルだ。
ホイールは35mmハイトのシマノWH-9000-C35-TU。組み合わせるタイヤは新型と思われるオレンジサイドのコンチネンタルCOMPETITON PROLTDで、幅は28mmとしている。ハンドル、ステム、シートポストはPROで統一。サドルはフィジークの各モデルをライダーの好みによって使いわけ、ボトルケージは石畳クラシックでは定番のエリートCIUSSI GELを使用した。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
Amazon.co.jp