ボッテキア COLUMBUS SPIRIT　ツール優勝バイクの流れを汲むスチールレーサー

イタリアの老舗レーシングバイクブランド・ボッテキアより、コロンバスのニオブ鋼チューブを使用したスチールレーサー「COLUMBUS SPIRIT」が登場。かつてグレッグ・レモンがツール・ド・フランスを制した際に使用した「SLX」の流れを汲むクラシカルな1台を紹介しよう。

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ボッテキア COLUMBUS SPIRIT
1920年代に活躍し、イタリア人として初めてツール・ド・フランス連覇を達成したオッタビオ・ボッテキア。その名を冠したバイクブランドが「ボッテキア」である。ここ数年はメジャーレースシーンから遠ざかっているものの、創業当時から優れたレーシングバイクをプロチームへ供給。3大グランツールや世界選手権を始めとする、数々のビッグレースで勝利に貢献してきた。

中でも、ボッテキアにとって最大の勝利といえるのがグレッグ・レモン（アメリカ）による1989年のツール・ド・フランス優勝である。2位とのタイム差がわずか8秒という近代ツール史上稀に見る接戦でレモンを支えたのが、コロンバスのSLXチューブで組み上げられた「SLX」であった。

シンプルで無駄のない、ロードレーサー本来のフォルムだ ボッテキア COLUMBUS SPIRIT 1990年代初頭に使われていた鷹のロゴを復刻


今回登場した「COLUMBUS SPIRIT」は、その名の通りコロンバスのスチールパイプ「SPIRIT」で組み上げられたスチールレーサー。レモンが駆った「SLX」とはチューブが異なるものの、基本的な設計やデザインはそのまま受け継がれている。

フレームに使用される「SPIRIT」は、ニオビウムを添加することで軽量化と高剛性化を同時に実現したニオブ鋼チューブである。「COLUMBUS SPIRIT」ではこのチューブを使用し、最薄部で0.38mmという高度なバテッド加工を施すことで、グラベルなどの荒れた道を物ともしない耐久性と振動吸収性を実現しながら、軽量化を図っている。

眩しいほどに輝くメッキ部 世界選手権やジロ・デ・イタリアなど、主要な戦績が記されている

ラグとフィレット溶接を駆使し、組み上げられる 筆記体のクラシカルなブランドロゴ

BBはトラディショナルなスレッド式。シェル幅は68mmのJIS規格だ ダウンチューブにはWレバー台座を装備


各チューブは、トラディショナルなラグと、滑らかなフィレット溶接によって接続されている。もちろん、ヘッドチューブは1インチのスレッド式（ITA規格）。ダウンチューブにはWレバー台座を、リアエンドにはエンドボルトを装備している。

フロントフォークはラグ構造のスチール製で、コロンバスのクロモリチューブ「Cromor」を使用する。この「Cromor」とは、鉄、クロム、モリブデンだけを混ぜた純粋なクロムモリブデン鋼を使用するチューブで、コロンバスのラインアップの中でも万能性が高いことから、世界中のビルダーに多用されている。今回紹介している「COLUMBUS SPIRIT」では、 耐久性などの観点から極端な軽量化をせず、肉厚を0.9～0.7mmとしている。

フレームのチューブは、ニオブ鋼のSPIRITだ フォークにはクロムモリブデン鋼チューブ「Cromor」を使用する

リアエンドには、昔ながらのエンドボルトが設けられている チェーンステーの間にはブリッジを設けている


サイズは、かつてスチールフレームが主流だったころの様に48cm～64cmまで1cm刻みで揃えられる。カラーは、レモンが所属していたADRボッテキアを彷彿とさせるレッド/ホワイトの1種類。チェーンステーやシートステー、フォーク、ラグの一部はメッキで仕上げられており、眩しいほどの輝きを放っている。販売はフレームセットで行われ、価格は280,000円（税抜）。国内入荷は7月～8月を予定している。取り扱いはグローブライド。

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ボッテキア COLUMBUS SPIRIT（フレームセット）
フレーム：コロンバス SPIRIT (NIOBIUM STEEL ALLOY)
フォーク：コロンバス CROMOR
サイズ：48cm～64cm（1cmきざみ）
カラー：レッド/ホワイト
価　格：280,000円（税抜）
国内入荷予定：7月～8月