2016/02/09(火) - 09:17
アジア人が最適なフィットを感じる形状を追求するヘルメットの新ブランド、カーマーが国内展開を開始する。今シーズンよりシマノレーシングの選手たちが使用するFeroxと、エントリーグレードのasmaをインプレッション。実際にカーマーを取り扱うショップからのレコメンドコメントと合わせて紹介しよう。
KARMOR(カーマー)はアジア人が最適なフィットを感じられ、見た目もスマートになるシェルデザインを追求したヘルメットブランドだ。カーマーとは、ドイツ語で「頭」という意味を持つ「KOPF」と、鎧を意味する「ARMOR」という言葉が掛け合わせ。ヘルメットをイメージさせるブランド名とされている。
カーマー Ferox(フェロックス)、asma(アスマ)
ラインアップ全てに共通するのはアジアンフィットとされていること。カーマーは約4万人(うち2万人は日本人)に及ぶアジア人の頭の形状を徹底的にリサーチ。欧米人とくらべて横幅が広いというアジア人の特徴を追求し、フィットしやすいヘルメットの開発を行ったという。その結果、日本人の頭に合う優れたフィット感を実現した。
加えてカーマーは、インナーシェルの発泡フォームを強化することで、ヘルメット側部のシェルをスマートなデザインを成功した。これによって、横への張り出しも抑えられ、着用時のシルエットがスマートなルックスとなる。ヘルメットをかぶるとキノコ頭になってしまうライダーは要チェックのヘルメットだ。
今回紹介するのはFerox(フェロックス)という上級グレードとasma(アスマ)というエントリーグレードの2種類だ。
カーマー Ferox
カーマー Ferox(ブラック/グリーン)
レーシーな印象をあたえるエッジがたったシェルデザインのFerox。インナーシェルとアウターシェルを強固に結びつけ、強度を高めるインモールド成形が採用されており、厳格な安全規格で知られている欧州のCE EN1078をクリアするほどの安全性が確保された。加えて、JCFの認可を既に受けているため、日本のロードレースでも使用することができる。
計24個という数多いベンチレーションホールが設けられたシェルは、風が入り込みやすく、内部の熱が抜けやすいはずだ。加えて、シェルの額部分は、前傾姿勢をとった際にヘルメットが視界の妨げになりにくいようなカーブしたデザインが採用された。
ベンチレーションホールを数多く設けることで通気性の向上を狙った
独特なシェルデザインの側頭部分。これがカーマーのヘルメットの特徴だ
排気用のベンチレーションホールもデザイン性に富んでいる
後部はエッジが立ったレーシーなフォルムとなっている
帽体がアジアンフィットとされたことに加えて、フィット感を高めるためのパーツが組み込まれ、快適な着用感を追求されていることが特徴だ。クロージャーは上下に8段階にスライドさせることができ、ダイヤルは細かいノッチで締め付けるため、最もクロージャーがフィットする場所を見つけやすい。
パッドは額や頭頂部など、ヘルメットと頭が当たる部分にはクッションが配されているが、基本的には薄い作り。チンストラップは空気が通り抜けるユニークな構造とされており、ストラップに汗が溜まってしまうことも少ないだろう。
薄手のパッドと頭が当たる部分にはクッション材が配されている
上下合わせて8段階に調節が行なえるため、好みのフィット感を見つけやすい
ストラップの中央部分は肉抜きすることで通気性を高めている
細かいノッチで頭を締め上げるクロージャーシステム
サイズはS/M(55~58cm)、L(59~60cm)という2種類。カラーはホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイトという6色が用意されている。価格は16,000円(税抜)。
「ぜひ一度被ってみてほしいですね」まるいち丁田店の河井さん 早速Feroxを購入し、プライベートでも使用しているという「まるいち丁田店」の河井さん。
「私は頭が小さく、どのヘルメットをかぶっても横への張り出しが大きくてカッコ悪くなってしまうんです。なかなか自分にフィットするヘルメットは少ないのですが、Feroxはフィット感もルックスもぴったりだと感じました。同じ悩みを抱えている人にはぜひ一度被ってみてほしいですね。」
「また、被りが深いので安心感もありますし、登録レースで使えるだけの性能もきちんと確保した上で、このルックス、そして2万円を切る価格に仕上げてきているのはとても好感が持てます。カラバリも豊富ですし、初めてのヘルメットを探している人から競技派まで、あらゆるニーズに答えてくれるモデルですね。」と、このニューカマーについて語ってくれた。
カーマー Ferox
安全基準:CE EN1078、JCF
カラー:ホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイト
サイズ:S/M(55~58cm)、L(59~60cm)
重 量:257g(S/M)
価 格:16,000円(税抜)
カーマー asma
カーマー asma(ホワイト/ブラック)
ベンチレーションホールが数多く設けられており、通気性を期待できる
並べられた排気口によってヘルメット内の熱を逃がしてくれるはずだ
位置づけとしてはFeroxに次ぐセカンドグレードというasma。ただ単なる2番手というわけではなく、重量ではS/Mサイズで244g(実測値)と、Feroxに対して10gだがアドバンテージを持つヘルメットだ。わずかな差だが、長時間着用し続けるロングライドではメリットを感じられるだろう。
シェルはFerox同様にインモールド成形が採用され、厳格な安全規格で知られている欧州のCE EN1078をクリア。万が一、落車してしまった際もダメージを軽減してくれるだろう。asmaもJCF公認を受けているため、国内のレースで使用できる。
流れるようなラインが特徴的なシェルに設けられたベンチレーションホールの数は20個。前頭部分のV字型をはじめとした通気口からは風が積極的に取り込まれる。加えて、内部の溝や後部の排気口から、熱が通り逃げるデザインとされているため、通気性を期待できるはずだ。
ヘルメット内部には溝を設け、通気性の向上を図った
CE EN1078規格をクリアしたステッカーが貼られている
クロージャーシステムはFeroxと同様のパーツを採用
上下のフィッティングシステムは3段階調整。クロージャーにもパッドが設けられた
クロージャーダイヤルはasmaと同様のパーツが採用され、上下に可動するリアホールドシステムは3段階で調整できるパーツが採用されている。加えて、形は違うがasma同様に薄手のパッドが装着された。
サイズはS/M(55~58cm)、L(59~60cm)という2種類。カラーはブラック/ライトグリーン、ホワイト/ブラック、ブラック、ブラック/レッド、ホワイト、ホワイト/ライトブルーという6色が用意されている。価格は10,000円(税抜)。
「カッコよく乗りたい女性の方にオススメ」bicycle store RIDEWORKSの生駒店長 asmaについてコメントをいただいたのは、「bicycle store RIDEWORKS」の生駒店長。
「リーズナブルな価格ながら、サイドのシルエットがきれいで、とてもすっきりした見た目のヘルメットです。他のヘルメットだとLサイズがぴったりのスタッフが、これならワンサイズ小さいものを被ることができるほどです。どうしてもヘルメットを被るとキノコ頭になってしまうとお悩みの方や、カッコよく乗りたい女性の方にオススメですね。」とのことだ。
カーマー asma
安全基準:CE EN1078、JCF
カラー:ホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイト
サイズ:S/M(55~58cm)、L(59~60cm)
重 量:257g(S/M)
価 格:10,000円(税抜)
―編集部インプレッション
横の張り出しが少なく、キノコ頭にならないのがカーマーの特徴だ
前後に張りだしが少なくカッコイイシルエット ここからは編集部員によるインプレッションをお届けしよう。今回は撮影のために用意したFerox、asmaという2モデル、S/M、Lという2サイズ、ラインアップ全てを試着してみた。筆者の頭はKOOFU WG-1やBCシリーズのS/Mサイズがジャストフィットのため、典型的な日本人に多い丸型といっても差し支えないだろう。頭囲は約57cm。
まずはサイズ感、帽体の形から確認してみる。頭囲から推奨サイズを判断すると2モデルともS/Mサイズが最適だという。念のため被ってサイズを確かめてみると、S/Mサイズはクロージャーのダイヤルも全開から終盤辺りでフィットする。対して、Lサイズは頭全体を包み込んでくれるような心地よいフィット感だが、ダイヤルを全て回しきってもサイクルキャップ1着分ほど余裕が残った。頭囲から判断するとS/Mサイズで間違いないようだ。また、2モデルともサイズ感はほぼ同じ印象を受けた。
いよいよ鏡の前に立ってみて、装着した時の見た目をチェック。ブランドが言うようにヘルメットの張り出しが少なく、非常にスマート。いわゆるキノコ頭にならないのは素晴らしいと感じる。キノコ頭に悩まされてきた私からすると、今までに見たことのないスタイリング。アイウェアとのスタイリングを考えるとワクワクさせられる。
性能については外観から受けるオーソドックスな印象の通りで必要にして十分。コストパフォーマンスが高く、上位グレードFeroxも16,000円(税抜)、asmaが10,000円(税抜)と、非常にお手頃な位置にいる。ルックスを気にしていて選択肢が少なかった丸型頭のライダー達の新たな選択肢となることは間違いないだろう。
text:Gakuto.Fujiwara
photo:CW編集部
KARMOR(カーマー)はアジア人が最適なフィットを感じられ、見た目もスマートになるシェルデザインを追求したヘルメットブランドだ。カーマーとは、ドイツ語で「頭」という意味を持つ「KOPF」と、鎧を意味する「ARMOR」という言葉が掛け合わせ。ヘルメットをイメージさせるブランド名とされている。
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ラインアップ全てに共通するのはアジアンフィットとされていること。カーマーは約4万人(うち2万人は日本人)に及ぶアジア人の頭の形状を徹底的にリサーチ。欧米人とくらべて横幅が広いというアジア人の特徴を追求し、フィットしやすいヘルメットの開発を行ったという。その結果、日本人の頭に合う優れたフィット感を実現した。
加えてカーマーは、インナーシェルの発泡フォームを強化することで、ヘルメット側部のシェルをスマートなデザインを成功した。これによって、横への張り出しも抑えられ、着用時のシルエットがスマートなルックスとなる。ヘルメットをかぶるとキノコ頭になってしまうライダーは要チェックのヘルメットだ。
今回紹介するのはFerox(フェロックス)という上級グレードとasma(アスマ)というエントリーグレードの2種類だ。
カーマー Ferox
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レーシーな印象をあたえるエッジがたったシェルデザインのFerox。インナーシェルとアウターシェルを強固に結びつけ、強度を高めるインモールド成形が採用されており、厳格な安全規格で知られている欧州のCE EN1078をクリアするほどの安全性が確保された。加えて、JCFの認可を既に受けているため、日本のロードレースでも使用することができる。
計24個という数多いベンチレーションホールが設けられたシェルは、風が入り込みやすく、内部の熱が抜けやすいはずだ。加えて、シェルの額部分は、前傾姿勢をとった際にヘルメットが視界の妨げになりにくいようなカーブしたデザインが採用された。
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帽体がアジアンフィットとされたことに加えて、フィット感を高めるためのパーツが組み込まれ、快適な着用感を追求されていることが特徴だ。クロージャーは上下に8段階にスライドさせることができ、ダイヤルは細かいノッチで締め付けるため、最もクロージャーがフィットする場所を見つけやすい。
パッドは額や頭頂部など、ヘルメットと頭が当たる部分にはクッションが配されているが、基本的には薄い作り。チンストラップは空気が通り抜けるユニークな構造とされており、ストラップに汗が溜まってしまうことも少ないだろう。
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サイズはS/M(55~58cm)、L(59~60cm)という2種類。カラーはホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイトという6色が用意されている。価格は16,000円(税抜)。
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「また、被りが深いので安心感もありますし、登録レースで使えるだけの性能もきちんと確保した上で、このルックス、そして2万円を切る価格に仕上げてきているのはとても好感が持てます。カラバリも豊富ですし、初めてのヘルメットを探している人から競技派まで、あらゆるニーズに答えてくれるモデルですね。」と、このニューカマーについて語ってくれた。
カーマー Ferox
安全基準:CE EN1078、JCF
カラー:ホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイト
サイズ:S/M(55~58cm)、L(59~60cm)
重 量:257g(S/M)
価 格:16,000円(税抜)
カーマー asma
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シェルはFerox同様にインモールド成形が採用され、厳格な安全規格で知られている欧州のCE EN1078をクリア。万が一、落車してしまった際もダメージを軽減してくれるだろう。asmaもJCF公認を受けているため、国内のレースで使用できる。
流れるようなラインが特徴的なシェルに設けられたベンチレーションホールの数は20個。前頭部分のV字型をはじめとした通気口からは風が積極的に取り込まれる。加えて、内部の溝や後部の排気口から、熱が通り逃げるデザインとされているため、通気性を期待できるはずだ。
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サイズはS/M(55~58cm)、L(59~60cm)という2種類。カラーはブラック/ライトグリーン、ホワイト/ブラック、ブラック、ブラック/レッド、ホワイト、ホワイト/ライトブルーという6色が用意されている。価格は10,000円(税抜)。
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カーマー asma
安全基準:CE EN1078、JCF
カラー:ホワイト/ブラック/ライトブルー、ブラック、ブラック/グリーン、ホワイト/ブラック/ライム、ブラック/レッド、ホワイト
サイズ:S/M(55~58cm)、L(59~60cm)
重 量:257g(S/M)
価 格:10,000円(税抜)
―編集部インプレッション
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まずはサイズ感、帽体の形から確認してみる。頭囲から推奨サイズを判断すると2モデルともS/Mサイズが最適だという。念のため被ってサイズを確かめてみると、S/Mサイズはクロージャーのダイヤルも全開から終盤辺りでフィットする。対して、Lサイズは頭全体を包み込んでくれるような心地よいフィット感だが、ダイヤルを全て回しきってもサイクルキャップ1着分ほど余裕が残った。頭囲から判断するとS/Mサイズで間違いないようだ。また、2モデルともサイズ感はほぼ同じ印象を受けた。
いよいよ鏡の前に立ってみて、装着した時の見た目をチェック。ブランドが言うようにヘルメットの張り出しが少なく、非常にスマート。いわゆるキノコ頭にならないのは素晴らしいと感じる。キノコ頭に悩まされてきた私からすると、今までに見たことのないスタイリング。アイウェアとのスタイリングを考えるとワクワクさせられる。
性能については外観から受けるオーソドックスな印象の通りで必要にして十分。コストパフォーマンスが高く、上位グレードFeroxも16,000円(税抜)、asmaが10,000円(税抜)と、非常にお手頃な位置にいる。ルックスを気にしていて選択肢が少なかった丸型頭のライダー達の新たな選択肢となることは間違いないだろう。
text:Gakuto.Fujiwara
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