2016/01/25(月) - 19:23
シクロクロス世界選手権を一週間後に控えた中で開催された、UCIワールドカップ最終戦。重馬場のコースで世界王者マテュー・ファンデルポールが1周目から独走し、追ったワウト・ファンアールトを寄せ付けず圧勝。世界選に向けて大きく弾みを付けた。
シクロクロス世界選手権を1週間後に控えたヨーロッパでは、ベルギー国境にほど近いオランダの沿岸都市ホーヘルハイデでUCIワールドカップ最終戦が開催された。お馴染みとなったコースは林の中の小さな丘陵地と平地を組み合わせており、2014年世界選手権のコースと類似するものだ。
翌週末にベルギー、ゾルダーで世界選手権が控えているため、スタートラインには実に70名を越える選手達が並ぶ。全日本王者の竹之内悠(Toyo-Frame)に加え、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)もこの中に加わった。
折からの雨によって、コースは深い泥と踏み固められた土が入り交じる状態に。ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)やジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアレーシング)がスタートに手間取る中、ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)を先頭にコースへと駆け出していく。
ハイペースに1周目から選手たちはバラけ気味となり、世界王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン)、ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)、ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)、そしてスウィークらが先頭付近でレースを展開する。
しかし絶好調を維持しているファンデルポールのパワーが群を抜いていた。重い泥区間を走るたびに後続との差を広げ、1周目を終える頃には早々に独走態勢に持ち込んだ。
圧倒的な力でサーキットを突き進むファンデルポール。後続ではUCIワールドカップシリーズリーダーのファンアールトが追走体制に入ったが、ファンデルポールとの差は少しずつ、しかし確実に開いていく。世界王者の優位は誰の目にも明らかだった。
ファンデルハールや最後のワールドカップを走るスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)が後方に沈む一方、スタートに手間取ったケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)は表彰台圏内に浮上する。その1分前方では、全くペースを崩さなかったファンデルポールがフィニッシュラインを切った。
「昨年(圧勝した)のホーヘルハイデは自分にとってスーパーな一日だったが、今日はそれとは違っていた」と語るファンデルポール。「でも結果的に地元レースで勝つことができたし、今日は安心して眠れるよ。皆は僕が世界選の優勝候補筆頭と言うけれど、今日とはまた違うレースになる。調子を維持したまま望みたい」と展望を語った。
またこの日、竹之内は59位、小坂光は65位でフィニッシュ。U23に出場した沢田時(ブリヂストンアンカー)は38位で完走、ジュニアの織田聖(Above Bike Store Cycle Club)は65位だった。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第7戦
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン) 1h07'31"
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +48"
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +59"
4位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1'30"
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'49"
6位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +2'00"
7位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +2'16"
8位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +2'41"
9位 マルセル・マイセン(ドイツ、クォータ・ロット) +2'55"
10位 ティム・メルリエ(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +3'02"
59位 竹之内悠(Toyo-Frame)
65位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
シクロクロス世界選手権を1週間後に控えたヨーロッパでは、ベルギー国境にほど近いオランダの沿岸都市ホーヘルハイデでUCIワールドカップ最終戦が開催された。お馴染みとなったコースは林の中の小さな丘陵地と平地を組み合わせており、2014年世界選手権のコースと類似するものだ。
翌週末にベルギー、ゾルダーで世界選手権が控えているため、スタートラインには実に70名を越える選手達が並ぶ。全日本王者の竹之内悠(Toyo-Frame)に加え、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)もこの中に加わった。
折からの雨によって、コースは深い泥と踏み固められた土が入り交じる状態に。ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)やジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアレーシング)がスタートに手間取る中、ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)を先頭にコースへと駆け出していく。
ハイペースに1周目から選手たちはバラけ気味となり、世界王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン)、ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)、ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)、そしてスウィークらが先頭付近でレースを展開する。
しかし絶好調を維持しているファンデルポールのパワーが群を抜いていた。重い泥区間を走るたびに後続との差を広げ、1周目を終える頃には早々に独走態勢に持ち込んだ。
圧倒的な力でサーキットを突き進むファンデルポール。後続ではUCIワールドカップシリーズリーダーのファンアールトが追走体制に入ったが、ファンデルポールとの差は少しずつ、しかし確実に開いていく。世界王者の優位は誰の目にも明らかだった。
ファンデルハールや最後のワールドカップを走るスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)が後方に沈む一方、スタートに手間取ったケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)は表彰台圏内に浮上する。その1分前方では、全くペースを崩さなかったファンデルポールがフィニッシュラインを切った。
「昨年(圧勝した)のホーヘルハイデは自分にとってスーパーな一日だったが、今日はそれとは違っていた」と語るファンデルポール。「でも結果的に地元レースで勝つことができたし、今日は安心して眠れるよ。皆は僕が世界選の優勝候補筆頭と言うけれど、今日とはまた違うレースになる。調子を維持したまま望みたい」と展望を語った。
またこの日、竹之内は59位、小坂光は65位でフィニッシュ。U23に出場した沢田時(ブリヂストンアンカー)は38位で完走、ジュニアの織田聖(Above Bike Store Cycle Club)は65位だった。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第7戦
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン) 1h07'31"
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +48"
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +59"
4位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1'30"
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'49"
6位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +2'00"
7位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +2'16"
8位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +2'41"
9位 マルセル・マイセン(ドイツ、クォータ・ロット) +2'55"
10位 ティム・メルリエ(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +3'02"
59位 竹之内悠(Toyo-Frame)
65位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele