2015/11/10(火) - 07:57
おきなわは女子とジュニアにとって貴重な長距離ラインロードレース。女子国際はアジアチャンピオンのファン・ティン・インが、ジュニア国際はファン・カ・フーがそれぞれ持久戦を制した。
女子国際100km フアン・ティン・イン(チャイニーズタイペイナショナルチーム)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
女子国際ロードレース100km
女子国際100km フアン・ティン・イン(チャイニーズタイペイナショナルチーム)が先行する photo:Hideaki TAKAGI女子のレースとしては長距離の部類に入る100km。しかも与那からの上りや東海岸のアップダウンを含むハードなコース。スタート地点は本島北端の国頭村 奥やんばるの里。38名がエントリーしたレースは10時36分にスタート。集団のままで与那からの上りに入る。ここで金子広美(イナーメ信濃山形)がペースを上げて6人に。
女子国際100km 3位 金子広美(イナーメ信濃山形) photo:Hideaki TAKAGI
女子国際100km 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
金子広美が集団の人数を絞る
6人の先頭集団は東海岸のアップダウン区間へ。メンバーはファン・ティン・イン(台湾ナショナルチーム)、ヤン・シャンヴ(香港サイクリングチーム)、樫木祥子(ニールプライド南信スバルサイクリング)、牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)、梶原悠未(筑波大学付属坂戸高校)、そして金子広美。ここから上りのたびに金子がペースを上げ、梶原、そして牧瀬が脱落していく。そして樫木も下がり、先頭は3人に。
優勝はアジアチャンピオンのファン・ティン・イン
先頭3人で羽地ダムを越え、ゴールスプリントへ。これを先行したファン・ティン・インが制し、ヤン・シャンヴ、金子が続いた。優勝したファン・ティン・インは今年2月に行なわれたアジア選手権女子エリートロードレースのチャンピオン。アジア選では今回9位のシャオ・メイ・ユとともに台湾勢が1位2位を取っていた。
上りでアタックを繰り返した3位の金子広美(イナーメ信濃山形)
「羽地ダムへの上りは短いので、人数が絞り込むためにその前から仕掛けて結果3人になりました。上りで離したかったのは台湾と香港の2人なのですが結局着いてきてしまいました。海外チームに勝たせたくなくて、いっぽうで自分の調子が悪かったので梶原さんのアシストができればと思っていたのですが。結局自分だけになってしまいました。ゴール勝負ではどうしても勝てないですね」
2016年からUCIレースとなる女子国際
女子国際レースは他クラスとの混走を避けるために、2013年からすべてのレースの最終スタートになっている。いっぽうで最終関門は共通なため完走は厳しく、今年の完走者はわずか9名に。2016年からこの女子100kmはチーム単位で参加のUCIレースとなる見込みで、名実ともに国際レースになる予定だ。
ジュニア国際ロードレース100km
ジュニア国際140km ファン・カ・フー(ホンコンチャイナサイクリング協会)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
男子ジュニアとしてはUCIの定める距離上限の140kmで行なわれたジュニア国際ロードレース。スタートは国頭村道の駅で与那への上りを2回こなす、UCI210kmから本部半島を省いた程度の厳しいコースだ。UCI規定のジュニアのため早生まれの冨尾大地(鹿屋体育大学)や水谷翔(シマノレーシング)らも参加した。
中盤に9人の逃げが決まる
レースは1回目の与那の上りで冨尾と成海大聖(普天間高校)が抜け出し、40kmほど逃げたが集団に吸収される。2回目の与那への上りはアタックと吸収を繰り返すが逃げが決まらず、そのまま東海岸のアップダウン区間へ。ここで9人の先頭集団を形成され、この中でもアタックが繰り出されるが決まらない。
国頭村でスタートを待つジュニア国際の選手たち photo:Makoto.AYANO
ジュニア国際 普久川ダムの登りで飛び出した成海大聖(普天間高校)と冨尾大地(鹿屋体大) photo:Makoto.AYANO
亜熱帯のジャングルを行くジュニア国際140kmのメイン集団 photo:Makoto.AYANO
普久川ダムを登るジュニア国際の選手たち photo:Makoto.AYANO
終盤はファン・カ・フーと冨尾大地の一騎打ちに
ジュニア国際140km 冨尾大地(鹿屋体育大学)は2位に photo:Hideaki TAKAGI
ジュニア国際140km 重満丈(北中城高校/チーム池原)が3位に photo:Hideaki TAKAGIラスト30kmでもアタックと吸収を繰り返し9人のまま進む。ラスト25km手前で冨尾がアタックし独走へ。冨尾先行のまま羽地ダムへの上りに入る。ここで後方集団からアタックしたファン・カ・フー(香港サイクリング協会)が上り区間で冨尾を抜き先頭へ。しかし冨尾も粘りラスト5kmで追いつきアタックを繰り出す。そしてラスト3kmでファン・カ・フーがアタックし冨尾を離す。5秒差で追う冨尾だったが届かずそのままフィニッシュ。
ジュニア国際140km 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
アタックを繰り出し2位の冨尾大地(鹿屋体育大学)
「勝ちたかったです。ゴールまでの直線はずっときつく、アウタートップにかけて自分を奮い立たせたのですが追いつけず悔しいです。ですが自分のしたい積極的なレースはできたと思います」
「中盤以降は逃げの中でローテーションがうまく回らず日本人選手が踏まなければ進まないような展開でした。今日は暑いので水を序盤から飲んでいたのですがそれでも脱水症状のようになり、最後の羽地ダムから国道58号へ出たあたりのことをよく覚えていません」
結果
女子国際100km
1位 ファン・ティン・イン(台湾ナショナルチーム)3時間20分49秒
2位 ヤン・シャンユ(香港サイクリングチーム)+01秒
3位 金子広美(イナーメ信濃山形)
4位 樫木祥子(ニールプライド南信スバルサイクリング)+2分50秒
5位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)+3分54秒
6位 梶原悠未(筑波大学付属坂戸高校)+6分00秒
7位 中井彩子(鹿屋体育大学)+12分37秒
8位 米田和美(Ready Go JAPAN)
9位 シャオ・メイ・ユ(アクションサイクリングチーム)+12分41秒
以上完走者9名
ジュニア国際140km
1位 ファン・カ・フー(香港サイクリング協会)4時間06分01秒
2位 冨尾大地(鹿屋体育大学)+04秒
3位 重満丈(北中城高校/チーム池原)+2分16秒
4位 ヤン・ビン・ユー(アクションサイクリングチーム)+2分18秒
5位 水谷翔(シマノレーシング)+2分19秒
6位 黒川晴智(東岡山工業高校)+2分49秒
7位 三宅大春(北桑田高校)+4分09秒
8位 チェン・シエン・チョウ(台湾ナショナルチーム)+4分11秒
9位 花田聖誠(昭和第一学園高校)+6分03秒
10位 モーリス・テュン(ベイビーダンプサイクリングチーム)+11分59秒
photo&text:Hideaki TAKAGI、Makoto AYANO
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女子国際ロードレース100km
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金子広美が集団の人数を絞る
6人の先頭集団は東海岸のアップダウン区間へ。メンバーはファン・ティン・イン(台湾ナショナルチーム)、ヤン・シャンヴ(香港サイクリングチーム)、樫木祥子(ニールプライド南信スバルサイクリング)、牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)、梶原悠未(筑波大学付属坂戸高校)、そして金子広美。ここから上りのたびに金子がペースを上げ、梶原、そして牧瀬が脱落していく。そして樫木も下がり、先頭は3人に。
優勝はアジアチャンピオンのファン・ティン・イン
先頭3人で羽地ダムを越え、ゴールスプリントへ。これを先行したファン・ティン・インが制し、ヤン・シャンヴ、金子が続いた。優勝したファン・ティン・インは今年2月に行なわれたアジア選手権女子エリートロードレースのチャンピオン。アジア選では今回9位のシャオ・メイ・ユとともに台湾勢が1位2位を取っていた。
上りでアタックを繰り返した3位の金子広美(イナーメ信濃山形)
「羽地ダムへの上りは短いので、人数が絞り込むためにその前から仕掛けて結果3人になりました。上りで離したかったのは台湾と香港の2人なのですが結局着いてきてしまいました。海外チームに勝たせたくなくて、いっぽうで自分の調子が悪かったので梶原さんのアシストができればと思っていたのですが。結局自分だけになってしまいました。ゴール勝負ではどうしても勝てないですね」
2016年からUCIレースとなる女子国際
女子国際レースは他クラスとの混走を避けるために、2013年からすべてのレースの最終スタートになっている。いっぽうで最終関門は共通なため完走は厳しく、今年の完走者はわずか9名に。2016年からこの女子100kmはチーム単位で参加のUCIレースとなる見込みで、名実ともに国際レースになる予定だ。
ジュニア国際ロードレース100km
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男子ジュニアとしてはUCIの定める距離上限の140kmで行なわれたジュニア国際ロードレース。スタートは国頭村道の駅で与那への上りを2回こなす、UCI210kmから本部半島を省いた程度の厳しいコースだ。UCI規定のジュニアのため早生まれの冨尾大地(鹿屋体育大学)や水谷翔(シマノレーシング)らも参加した。
中盤に9人の逃げが決まる
レースは1回目の与那の上りで冨尾と成海大聖(普天間高校)が抜け出し、40kmほど逃げたが集団に吸収される。2回目の与那への上りはアタックと吸収を繰り返すが逃げが決まらず、そのまま東海岸のアップダウン区間へ。ここで9人の先頭集団を形成され、この中でもアタックが繰り出されるが決まらない。
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終盤はファン・カ・フーと冨尾大地の一騎打ちに
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アタックを繰り出し2位の冨尾大地(鹿屋体育大学)
「勝ちたかったです。ゴールまでの直線はずっときつく、アウタートップにかけて自分を奮い立たせたのですが追いつけず悔しいです。ですが自分のしたい積極的なレースはできたと思います」
「中盤以降は逃げの中でローテーションがうまく回らず日本人選手が踏まなければ進まないような展開でした。今日は暑いので水を序盤から飲んでいたのですがそれでも脱水症状のようになり、最後の羽地ダムから国道58号へ出たあたりのことをよく覚えていません」
結果
女子国際100km
1位 ファン・ティン・イン(台湾ナショナルチーム)3時間20分49秒
2位 ヤン・シャンユ(香港サイクリングチーム)+01秒
3位 金子広美(イナーメ信濃山形)
4位 樫木祥子(ニールプライド南信スバルサイクリング)+2分50秒
5位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)+3分54秒
6位 梶原悠未(筑波大学付属坂戸高校)+6分00秒
7位 中井彩子(鹿屋体育大学)+12分37秒
8位 米田和美(Ready Go JAPAN)
9位 シャオ・メイ・ユ(アクションサイクリングチーム)+12分41秒
以上完走者9名
ジュニア国際140km
1位 ファン・カ・フー(香港サイクリング協会)4時間06分01秒
2位 冨尾大地(鹿屋体育大学)+04秒
3位 重満丈(北中城高校/チーム池原)+2分16秒
4位 ヤン・ビン・ユー(アクションサイクリングチーム)+2分18秒
5位 水谷翔(シマノレーシング)+2分19秒
6位 黒川晴智(東岡山工業高校)+2分49秒
7位 三宅大春(北桑田高校)+4分09秒
8位 チェン・シエン・チョウ(台湾ナショナルチーム)+4分11秒
9位 花田聖誠(昭和第一学園高校)+6分03秒
10位 モーリス・テュン(ベイビーダンプサイクリングチーム)+11分59秒
photo&text:Hideaki TAKAGI、Makoto AYANO
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