サイクルモードに集まった各種ブースから、注目のアイテムをピックアップして紹介する第2弾。今回はリドレーやFFWDを扱うジェイピースポーツグループ、サーヴェロやMASIを出展した東商会、カブト、キャットアイを紹介します。



ジェイピースポーツグループ

リドレーを中心に構えたジェイピースポーツグループのブース。ロット・ソウダルの選手写真が華を添えるリドレーを中心に構えたジェイピースポーツグループのブース。ロット・ソウダルの選手写真が華を添える
アンドレ・グライペルがマイヨヴェールを着用した際に使用したものと同じカラーリングのNOAH SLアンドレ・グライペルがマイヨヴェールを着用した際に使用したものと同じカラーリングのNOAH SL 日本オリジナルペイントのFENIX SLの特別完成車日本オリジナルペイントのFENIX SLの特別完成車

ベルギーブランドのリドレーやファストフォワード(FFWD)、イタリアのSH+(エスエイチプラス)を展開するジェイピースポーツグループ。今年もリドレー製品を中心に据えた、全体を見渡しやすいブースを出展した。

一番に注目を浴びていたのは、先のツール・ド・フランスでアンドレ・グライペルがマイヨヴェールを着用した際に使用した車両と同じカラーリングのNOAH SL。鮮やかなグリーンカラーはジェイピースポーツグループが展示用として本社に特注したもので、美しい仕上がりは流石ペイント業を出自に持つリドレーならでは。ロット・ソウダルのチーム仕様を意識したパーツアッセンブルも見物だ。

初めて実物が披露されたミドルグレードのTTバイク、DEAN初めて実物が披露されたミドルグレードのTTバイク、DEAN
上位モデルからテクノロジーを踏襲しつつ、乗りやすさ、扱いやすさにも配慮したモデルだ上位モデルからテクノロジーを踏襲しつつ、乗りやすさ、扱いやすさにも配慮したモデルだ フロントブレーキはノーマルタイプ。使いやすさに配慮されているフロントブレーキはノーマルタイプ。使いやすさに配慮されている

そしてミドルグレードTTバイク、DEANがここサイクルモードで世界初公開されている。トップモデルであるDEAN FASTよりもカーボン材質を下げ、通常タイプのフロントブレーキなどを装備するリーズナブルなモデルとして一般発売される予定だ。価格や仕様はまだ未定とのことだが、UCIルールに則ったTTバイクとして人気が出そうだ。

その他ジェイピースポーツグループの10周年記念モデルとしてデビューしたFENIX SLの特別塗装完成車(日の丸を描いたモデルも)が展示されていたことに加え、30mmハイトを持つFFWDの新型フルカーボンホイール「F3R」もバイクに取り付けられた状態で展示されていた。どちらも注目を集めるモデルなので、ジェイピースポーツグループのブースで実物を見て欲しい。

サイクルモードで初のお披露目となったSH+のエアロヘルメット、シャリマ(参考出品)サイクルモードで初のお披露目となったSH+のエアロヘルメット、シャリマ(参考出品) 大きな開口部を用意し、通気性にも非常に長けているという大きな開口部を用意し、通気性にも非常に長けているという

30mmハイトを持つFFWDの新型フルカーボンホイール「F3R」30mmハイトを持つFFWDの新型フルカーボンホイール「F3R」 日本オリジナルの獅子マークが入った4ZA製ショートステム。日本人用にステム長40〜60mmを揃え、実売は5000円ほどになる見込み日本オリジナルの獅子マークが入った4ZA製ショートステム。日本人用にステム長40〜60mmを揃え、実売は5000円ほどになる見込み

そしてヘルメットブランドのSH+には、イタリアからジャンルーカ・ポリCEOが来日。初公開となったエアロヘルメット「SHALIMAR(シャリマ)」を強烈にアピールしていた。なお超軽量で日本人にもフィットしやすいシャリマの仕様や価格はまだ未定。「空力性能と通気性、軽量製を極限までバランスした自信作」とのことで、発売に期待したい。カラーバリエーションも豊富に展開する予定だという。



東商会

サーヴェロやラピエール、MASI(マジィ)を筆頭に、欧米の人気ブランドを数多く扱う東商会。今回のサイクルモードでもかなり大きなブースを構え、各ブランド毎に分けた展示で多くの来場客を集めていた。

サーヴェロから限定発売中のチーム・ビグラ仕様のS3。落ち着いたツートンカラーが美しいサーヴェロから限定発売中のチーム・ビグラ仕様のS3。落ち着いたツートンカラーが美しい
サーヴェロ初のディスクブレーキロード「R3 Disc」。アルテグラ完成車で720,000円サーヴェロ初のディスクブレーキロード「R3 Disc」。アルテグラ完成車で720,000円 サーヴェロ、ラピエール、MASIなどを扱う東商会のブースサーヴェロ、ラピエール、MASIなどを扱う東商会のブース

常に羨望の眼差しを受けるカナディアンブランド、サーヴェロ。今回の注目の新製品はブランド初となるディスクブレーキ搭載モデル「R3 Disc」だろう。石畳のクラシックレースで輝かしい戦歴を挙げたR3にシマノが提唱するフラットマウント規格を搭載した新モデルで、アルテグラ完成車で720,000円というプライス。ブレーキブリッジを廃したシートステーはより細さが際立ち、見た目にも衝撃吸収性が高そうだ。その他R5とS3に登場したヴェロシオ・スラムとチーム・ビグラのプロチームエディションも一般初公開となり、限定モデルとあってファンを集めていた。

そしていつもサーヴェロとラピエールに隠れがち?なMASIが今年はアツい。「ADVENTUREシリーズ」を筆頭にツーリングモデルやグラベルロードが充実し、しかもそれぞれが相当に作り込まれているのだ。

例えばブース中央に据えられた「GIRAMONDO(ジラモンド)」は、ロードバイク然としたフレームにMTBのコンポーネント、700X40cのタイヤとディスクブレーキが目立つアドベンチャーバイク。泥よけやラック用のダボ穴はもちろん、肉抜きされたブレーキレバーや、チェーンステーに装備された予備スポークホルダーなど、懐かしさと実用性が高められている。

ロードバイク然としたフレームにMTBのコンポーネントを搭載したGIRAMONDOロードバイク然としたフレームにMTBのコンポーネントを搭載したGIRAMONDO ダークガンメタリックのフレームにキャンディレッドの泥よけを組み合わせたSPECIALE RANDONNEURダークガンメタリックのフレームにキャンディレッドの泥よけを組み合わせたSPECIALE RANDONNEUR

クロモリフレームにカーボンフォークを搭載したグラベルロードのSPECIALE CXGR SUPREMO。鮮やかなグラフィックも魅力クロモリフレームにカーボンフォークを搭載したグラベルロードのSPECIALE CXGR SUPREMO。鮮やかなグラフィックも魅力
MASIで初となるカンパニョーロコンポーネント搭載完成車、GRAN CRITERIUMMASIで初となるカンパニョーロコンポーネント搭載完成車、GRAN CRITERIUM アメリカ西海岸を思わせるグラフィックを多く採用しているアメリカ西海岸を思わせるグラフィックを多く採用している

そして昔ながらのランドナーにディスクブレーキを組み合わせた「SPECIALE RANDONNEUR(スペシャーレ ランドナー)」も面白い存在。完成車はダークガンメタリックのフレームにキャンディレッドの泥よけを組み合わせるという、アメリカンビンテージな色合いも楽しい。

また、アルミロードモデルの「INIZIO BELLISSIMA(イニジオ ベリッシマ)」、そしてブランドで初めてカンパニョーロのコンポーネントを搭載したクラシックで美しい完成車「GRAN CRITERIUM(グランクリテリウム)」、MASIが得意とするピストバイク各種など、存在感を主張するバイクが多い。同シリーズでもフレームを作り分けたり、タイヤにクレメンを採用したりと、細かい部分でも通をうならせる仕様となっていた。ロードレーサー派でも、肩の力の抜けたセカンドバイク候補に一度ブースをのぞいてみてはいかがだろう?



カブト

カブトの今季最注目モデルとなるのは、アイウェアの新たなフラッグシップモデル「PRIMATO-α」シリーズ。この新モデルは、一言でいうならパーソナルフィッティングができるカスタムサングラス。ノーズパットはもちろんのこと、テンプルの開度や剛性を調整できるというもので、フィッティングにこだわり続けてきたカブトの思想がそのままカタチとなったような一品。

新城幸也のフィードバックをもとに開発されたPRIMATO-α新城幸也のフィードバックをもとに開発されたPRIMATO-α
PRIMATO-αのテンプル開度はこれだけの幅で調節可能PRIMATO-αのテンプル開度はこれだけの幅で調節可能 テンプルにチタンプレートを着脱することで剛性感を調整できるテンプルにチタンプレートを着脱することで剛性感を調整できる

各部のパーツが交換可能ということは、それだけ精度を要求されるということ。その点をクリアすべく、PRIMATO-αの製造はメガネの聖地、鯖江で行われているという。設計から製造までジャパンメイドのフラッグシップは今期の要注目モデルだろう。

絹代さんコラボレートモデル BC-KINUYO絹代さんコラボレートモデル BC-KINUYO 新色のドンナマットノーブルレッド新色のドンナマットノーブルレッド

BC-KINUYOを持つ絹代さんBC-KINUYOを持つ絹代さん 付属するインナーキャップはゆったりとしたフィット感で髪の毛を乱しづらい付属するインナーキャップはゆったりとしたフィット感で髪の毛を乱しづらい


こちらは宮澤崇史モデルのBC-GLOSBE ブラボーマットブルーこちらは宮澤崇史モデルのBC-GLOSBE ブラボーマットブルー 後部にライトを装着したBRIGHT-J1後部にライトを装着したBRIGHT-J1

ヘルメットのラインアップには大きな変化はなかったものの、昨年発表され、大きな人気を獲得したBCシリーズにカラーラインアップを追加。絹代さんや宮澤さんとコラボレートしたカラーリングの新モデルに加え、マットネイビーやドンナマットノーブルレッドなど落ち着いた色合いでジーンズなどにも合わせやすそうなカラーのモデルが登場した。

また新しいミドルグレードとして「TRANFI」が、その帽体を受け継いだジュニアモデル「CERBI」とともに登場。特に、CERBIは子供たちにもぴったりサイズの本格的スポーツヘルメットとしてこれまでに無かった位置づけのモデル。サイズの合わない親御さんのお古のメットをかぶって居たり、重量のかさむ子供用メットを使わざるを得なかった子供たちにとって福音となりそうなモデルだ。



キャットアイ

ライトやサイクルコンピューターのリーディングカンパニーとして日本が世界に誇るキャットアイ。様々なシチュエーションやニーズに応える製品群のフルラインアップが揃えられており、初日から多くの来場者の注目を集めていた。さらに、ブースにはパリ~ブレスト~パリに参戦、完走を果たした三船雅彦さんの実車も展示されている。夜通し走り続けるために必要なライト装備は、ブルべなどに参加するロングライダーたちの参考になるはずだ。

お馴染みのキャットアイブースは絶えず来場者でにぎわっていたお馴染みのキャットアイブースは絶えず来場者でにぎわっていた
ブースではちゃりん娘の和泉まいさんによる製品説明が行われるブースではちゃりん娘の和泉まいさんによる製品説明が行われる 三船雅彦さんの実車にはVOLT700が2灯装備されていた三船雅彦さんの実車にはVOLT700が2灯装備されていた

今年の注目ポイントは人気のライトシリーズ「VOLT」ラインアップすべてがアップグレードしていることだ。すでに販売されているVOLT200や400のように、VOLT700のルーメン数は800に、VOLT1200は1600に光量が増している。VOLT800や1600は販売間近とのことなので、発売前の製品は要注目である。

そして、ライトラインアップのなかでも異彩を放っていたのは参考出品のVOLT6000だ。ナイトトレイルライドが盛んな北米向けに開発された一品が日本に上陸した。空冷用のモーターファンが装備されていたり、外付けバッテリーが20㎝ほどあったりと日本ではあまり見ない仕様の自転車用ライトで、見ているだけでも面白い。6000ルーメンという超強力ライトは、テスト用のレンジで試射が可能だ。来場された方にはぜひ試してもらいたい。ちなみに国内でも販売予定とのこと。

人気のVOLTシリーズはラインアップすべてがアップグレードしている人気のVOLTシリーズはラインアップすべてがアップグレードしている 参考出品のVOLT6000はナイトトレイルライド用に開発された超強力ライト。赤い部分が空冷用のファンだ参考出品のVOLT6000はナイトトレイルライド用に開発された超強力ライト。赤い部分が空冷用のファンだ

左右それぞれのパワーを計測可能なSTEALTH evo左右それぞれのパワーを計測可能なSTEALTH evo Smartシリーズはスマホをセンサー代わりに使用することで、GPSログが記録できるサイクルコンピューターだSmartシリーズはスマホをセンサー代わりに使用することで、GPSログが記録できるサイクルコンピューターだ

サイクルコンピューターで注目を集めているのは、スマートフォンをセンサーとすることでGPSログを記録することができるSmartシリーズ。最新のPADRONE Smart+や通常のPADRONE Smart、STRADA Smartなどフルラインアップで展示されている。新型サイコンStealth EVOは左右それぞれのペダリングパワーの計測が可能に。レース派ライダー向けにおススメの製品だ。

また、キャットアイブースでは三船雅彦さんとちゃりん娘の和泉まいさんによるトークショー「明るさは正義である!」が開催される。土曜日は15時30分から、日曜日は14時からの予定だ。是非足を運んでみよう。

text&photo:CW編集部


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