終盤の逃げ集団は畑中勇介(チーム右京)を連れて行きたくない選手たちが交互にアタックを仕掛けるが、粘る畑中はゴール勝負で勝利。先週の美浜に続いて2連勝、チームは5連勝と圧倒的な強さを誇る。



畑中勇介(チーム右京)は2連勝、チームは5連勝畑中勇介(チーム右京)は2連勝、チームは5連勝 photo:Hideaki TAKAGI
3日間のOITAサイクルフェス!!!2015

10月30日(金)から3日間の日程で行われるOITAサイクルフェス!!!2年目となる今年はJプロツアーの2連戦で、2戦目は全24戦の最終戦。10月30日は前夜祭、10月31日はロードレース、11月1日はクリテリウムだ。主催はOITAサイクルフェス実行委員会・大分市で大分県なども後援する。

前夜祭でNIPPOヴィーニファンティーニがトークショー前夜祭でNIPPOヴィーニファンティーニがトークショー photo:Hideaki TAKAGI大分市の佐藤樹一郎市長は1990年宇都宮世界選手権ロード開催側の一員大分市の佐藤樹一郎市長は1990年宇都宮世界選手権ロード開催側の一員 photo:Hideaki TAKAGI

10月31日のロードレースは大分市郊外の大分県大分スポーツ公園の大銀ドーム周辺園路等を使ったアップダウンやカーブのある変化に富んだコース。1周4kmでP1はここを25周する100kmのレース。下りきって180度ターンして6%の上りでフィニッシュ地点へ向かうなど脚に応えるハードなコース。

9周目に16人が逃げる

レースは激しいアタックの応酬で逃げが形成。序盤はなかなか決まらないが4周目にマキシム・マルティン(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling)とホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が逃げ、差は2分まで広がる。メイン集団は追い上げこれを9周目に吸収すると宇都宮ブリッツェン勢がペースを上げて16人の逃げができる。レースはこの先頭集団に吸収と分裂を重ねて逃げ切ることに。

パレード走行で1周回パレード走行で1周回 photo:Hideaki TAKAGI180度ターン部分はゼロスタートの登坂180度ターン部分はゼロスタートの登坂 photo:Hideaki TAKAGI

ルビーレッドジャージを確定させた畑中勇介(チーム右京)は後方集団にいたが徐々に追い上げ13周目に先頭へ合流し逃げは23人に。さらに分裂と吸収を繰り返し先頭は13人に。メンバーは畑中、窪木一茂(チーム右京)、トリビオ、ベンジャミン・プラデス、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)、増田成幸、鈴木譲、堀孝明(宇都宮ブリッツェン)、木村圭佑(シマノレーシング)、初山翔(ブリヂストンアンカー)、ロイック・デリアック(キナンサイクリングチーム)、山下貴宏(シエルヴォ奈良ミヤタメリダ)、小畑郁(なるしまフレンド)。

中盤の追走集団 豊後水道を望む中盤の追走集団 豊後水道を望む photo:Hideaki TAKAGI13周目、宇都宮ブリッツェン主導で16人が逃げる13周目、宇都宮ブリッツェン主導で16人が逃げる photo:Hideaki TAKAGI

19周目に抜け出した5人の畑中を巡る攻防

18周目になると13人の先頭集団から畑中、トリビオ、増田の3人が抜け出し、これに木村そして鈴木譲が合流し19周目には先頭は5人に。この5人がフィニッシュまで逃げ切ることに。この中でスプリント力のある畑中が最も有力。そのためトリビオ、増田そして木村が交互にアタックして畑中をふるい落とそうとするが畑中も粘り離れない。この攻防は最終周回にいたるまで続けられる。

最終周回へ、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がアタック最終周回へ、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がアタック photo:Hideaki TAKAGIラスト2周、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)がアタックラスト2周、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)がアタック photo:Hideaki TAKAGI

ラスト2周でトリビオが、最終周回に増田が抜け出すものの吸収されフィニッシュまでの直線上り勝負に。ここで畑中が鋭く抜け出し優勝。途中は離れかかっていたが驚異的な粘りと勝負強さを畑中は見せた。ハードなコースと展開で完走者はわずか20人の厳しいレースに。

結果
Fクラスタ 幾度も仕掛ける枝光美奈(VC Fukuoka)Fクラスタ 幾度も仕掛ける枝光美奈(VC Fukuoka) photo:Hideaki TAKAGIE1クラスタ 内山雅貴(ボンシャンス)が優勝E1クラスタ 内山雅貴(ボンシャンス)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIE2クラスタ 森正存(TEAM LUPPI)が優勝E2クラスタ 森正存(TEAM LUPPI)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIE3クラスタ 宮成國仁(津末レーシング)が優勝E3クラスタ 宮成國仁(津末レーシング)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIP1クラスタ 100km
1位 畑中勇介(チーム右京)2時間22分00秒
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
3位 木村圭佑(シマノレーシング)
4位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)+01秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+15秒
6位 リカルド・ガルシア(キナンサイクリングチーム)+1分11秒
7位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)
8位 窪木一茂(チーム右京)+1分15秒
9位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)+1分19秒
10位 ロイック・デリアック(キナンサイクリングチーム)+1分27秒

Jプロツアーリーダー 畑中勇介(チーム右京)
U23リーダー 新城雄大(那須ブラーゼン)

Fクラスタ 36km
1位 枝光美奈(VC Fukuoka)1時間02分36秒
2位 棟近陽子(BH ASTIFO)+11秒
3位 那須萌美(チームヤーボー)+1分49秒

Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)

E1クラスタ 60km
1位 内山雅貴(ボンシャンス)1時間27分58秒
2位 日野泰静(チームグロシャ)
3位 米内蒼馬(TOKYO VENTOS)+01秒
4位 村田雄耶(VC Fukuoka)+02秒
5位 西寅太郎(ボンシャンス)+03秒
6位 平野真一(TOKYO VENTOS)+04秒

E2クラスタ 40km
1位 森正存(TEAM LUPPI)59分11秒
2位 梶田歩(Pinazou Test Team)
3位 李正明(VC Fukuoka)+01秒
4位 三浦正志(チームヤーボー)
5位 中村潤(docomo RT)
6位 内田晋平(チームヤーボー)+03秒

E3クラスタ 36km
1位 宮成國仁(津末レーシング)53分32秒
2位 友池諒(チーム ロンボクリアン)+01秒
3位 桂慶浩(Pinazou Test Team)
4位 越海誠一(津末レーシング)+03秒
5位 津末浩平(津末レーシング)
6位 本田一樹(津末レーシング)+05秒

photo&text:高木秀彰