和歌山国体トラック2日目は決勝4種目で和歌山県が団抜きと少年1kmを大会新記録で優勝。愛媛県はチームスプリントと成年1kmで優勝。和歌山県はチームスプリントでも2位に入り、総合得点では暫定トップに。
4kmチーム・パーシュート 1位 和歌山県(森口、岡本、窪木、佐々木)4分19秒760(予選時)大会新 photo:Hideaki TAKAGI
和歌山国体トラック競技が和歌山市の和歌山競輪場(400m)で9月28日(月)から4日間の日程で行なわれている。初日は予選種目のみ、2日目は決勝が4種目で行なわれた。決勝のもようをダイジェストでお届けしよう。
国体は選手が所属先の各都道府県単位で参加するもので、少年と成年の区分がある。団体種目のチームスプリントとチームパーシュート(団抜き)はその区分がない。また女子は今年までが公開競技として行なわれ、2016年の岩手国体から正式種目として行われる。また各種目の成績に応じた得点を合計する総合成績も重要で、団体2種目は個人種目の3倍の配点となっていることもあり、とくにこの2種目は各都道府県が強化に力を入れる。
チーム・スプリント
チーム・スプリント 1位 愛媛県(松本、柴崎、真鍋)1分16秒177(予選時)大会新 photo:Hideaki TAKAGI
チーム・スプリント 2位 和歌山県(橋本、南、布居)1分16秒631(予選時)大会新 photo:Hideaki TAKAGI予選で愛媛県と和歌山県がともに大会新記録を出した組み合わせでの決勝。中盤までは地元和歌山県がリード。3走の残り200mまでも和歌山県がややリードしていたが、ここから愛媛県の松本貴治(朝日大)が逆転し優勝。「自分が走る時点でリードされているというのが聞こえました。バック側が追い風だったのでそれに賭けて目いっぱい踏みました」と松本。
長野耕治監督は「3人ともに信頼していました。最後は風向きが良かったので松本がしっかり踏んでくれて勝てました。団体種目での優勝は愛媛県で初めてのことです。相手の和歌山県の強さはわかっていたのですが、皆で優勝を信じていました」と語る。2016年は都道府県対抗、2017年は愛媛国体が控えており強化が進んでいる。
1位 愛媛県(松本、柴崎、真鍋)1分16秒177(予選時)大会新
2位 和歌山県(橋本、南、布居)1分16秒631(予選時)大会新
3位 福井県(寺崎、碇、脇本)1分17秒002(予選時)
4位 鳥取県(佐伯、山根将太、山根慶太)1分17秒460(予選時)
5位 三重県(皿屋、堀田、高士)1分17秒575
6位 神奈川県(大村、田村、新村)1分17秒777
7位 東京都(山本、菊山、伊藤)1分18秒829
8位 京都府(中野、武田、徳田)1分17秒965
4kmチーム・パーシュート
4kmチーム・パーシュート 2位 岐阜県(相馬、渡邊、浦田、橋本)4分20秒254 photo:Hideaki TAKAGI
4kmチーム・パーシュート 3位 福岡県(原井博斗、原井剣也、橋本、今村)4分24秒139 photo:Hideaki TAKAGI
4kmチーム・パーシュート優勝の和歌山県。佐々木真也の胸には故・和田力選手の写真が photo:Hideaki TAKAGI予選で大会新記録を出した和歌山県と岐阜県の決勝に。序盤から和歌山県がリードしたが終盤になるにつれ岐阜県が追い上げ、最終周回の争いとなり0.3秒差で和歌山県が逃げ切って優勝。ロードで優勝していた窪木一茂は「岐阜県は後半上げてくることは予想していましたが差が少なくて正直驚きました。今年になってからメンバーの変更があってとても大変でした。今年から入った佐々木が大役を果たしてくれました」と語る。3月に和田力選手(和歌山北高→日本大→マトリックス)が急逝したため佐々木を配していた。
自分の意思で神奈川県登録から和歌山県登録へ変更したのは、その佐々木真也(日本大3年)。「和田先輩のことがあったので自分から登録を志望しました。和田先輩がレース中、自分を押してくれました。1年の時の4年で闘志あふれる走りが記憶にあり、今日は和田先輩の思いも込めて走りました」と佐々木。
佐々木真也は横浜高から早稲田大で活躍し現在競輪学校在学の佐々木龍の弟。また森口寛己と岡本隼(ともに日本大2年)は「ほかの大会ならば相手を見ながら走りますが、今日は走り慣れたバンクなので相手は見ずに、自分達の走りをすることだけ心がけました」と語る。
岐阜県は終盤にペースを上げる走りで追い上げたがわずかに届かなかった。主力の橋本英也(鹿屋体育大)は9月13日のツール・ド・北海道第3ステージのゴールスプリントで落車し鎖骨骨折したばかり。この日は1走でスタンディングスタートをこなしながら機関車役を務めた。
1位 和歌山県(森口、岡本、窪木、佐々木)4分19秒760(予選時)大会新
2位 岐阜県(相馬、渡邊、浦田、橋本)4分20秒254
3位 福岡県(原井博斗、原井剣也、橋本、今村)4分24秒139
4位 大分県(一丸、越海、高橋、阿部)4分25秒370
5位 岡山県(成貞、渡部、原田、岡野)4分29秒618
6位 群馬県(齊藤、倉林、小林、石井)4分31秒307
7位 鹿児島県(山口、橋本、冨尾、水谷)4分31秒460
8位 香川県(青野、真砂、竹井、梅本)4分32秒992
少年男子1kmタイム・トライアル
少年男子1kmタイム・トライアル 1位 南潤(和歌山県)1分05秒625 大会新 photo:Hideaki TAKAGI地元和歌山県の南潤(和歌山北高)が2位以下を1秒近く離して大会新記録で堂々の優勝。「走っていて声援が聞こえました。地元で勝てて嬉しいです」と南。
1位 南潤(和歌山県)1分05秒625 大会新
2位 山根将太(鳥取県)1分06秒581
3位 栗山和樹(岐阜県)1分07秒844
4位 治田知也(新潟県)1分07秒976
5位 田村佳大(大分県)1分08秒721
6位 小原丈一郎(青森県)1分08秒794
7位 池川瑠威(広島県)1分08秒934
8位 小嶋健太(石川県)1分09秒021
成年男子1kmタイム・トライアル
成年男子1kmタイム・トライアル 1位 松本貴治(愛媛県)1分05秒277 photo:Hideaki TAKAGI
成年男子1kmタイム・トライアルとチームスプリントで優勝の松本貴治(愛媛県、朝日大) photo:Hideaki TAKAGI優勝したのは松本貴治(愛媛、朝日大)。「今日は2種目勝てて運が良かっただけだと思います。練習はしっかり積んできましたが。5秒2は外でのベストタイムです。ただ周りが野上や相馬など強い人ばかりだったので気楽に走ることができたのが良かったと思います」と語る。松本がケイリンで優勝したインカレで、3秒台を出していた野上、相馬、寺崎らは+2秒以上落とし4位以下に。
1位 松本貴治(愛媛県)1分05秒277
2位 一丸尚伍(大分県)1分05秒637
3位 小原佑太(青森県)1分05秒743
4位 野上竜太(岡山県)1分05秒872
5位 堀航輝(香川県)1分06秒324
6位 相馬義宗(岐阜県)1分06秒332
7位 寺崎浩平(福井県)1分06秒891
8位 皿屋豊(三重県)1分07秒087
女子ケイリン
女子ケイリン 決勝 塚越さくら(鹿児島・鹿屋体大院)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI公開競技の女子ケイリンは予選2組の上位3名による決勝で行なわれた。予選1組で塚越さくら(鹿児島・鹿屋体大院)に肉薄したのは高校2年の細谷夢菜(埼玉・浦和工業高)。「予選は後から追ったので決勝では先行したい」と語った細谷だが、その決勝では塚越が最終バックのアウト側からの強烈な先行で逃げ切り、細谷が2位に。
1位 塚越さくら(鹿児島・鹿屋体大院)
2位 細谷夢菜(埼玉・浦和工業高)
3位 平井杏奈(福岡・祐誠高)
4位 清水知美(青森・八戸学院大)
5位 中嶋綺砂(三重・早稲田大)
6位 高田奈生(鹿児島・鹿屋体大)
photo:Hideaki TAKAGI、Satoru KATO
text:Hideaki TAKAGI

和歌山国体トラック競技が和歌山市の和歌山競輪場(400m)で9月28日(月)から4日間の日程で行なわれている。初日は予選種目のみ、2日目は決勝が4種目で行なわれた。決勝のもようをダイジェストでお届けしよう。
国体は選手が所属先の各都道府県単位で参加するもので、少年と成年の区分がある。団体種目のチームスプリントとチームパーシュート(団抜き)はその区分がない。また女子は今年までが公開競技として行なわれ、2016年の岩手国体から正式種目として行われる。また各種目の成績に応じた得点を合計する総合成績も重要で、団体2種目は個人種目の3倍の配点となっていることもあり、とくにこの2種目は各都道府県が強化に力を入れる。
チーム・スプリント


長野耕治監督は「3人ともに信頼していました。最後は風向きが良かったので松本がしっかり踏んでくれて勝てました。団体種目での優勝は愛媛県で初めてのことです。相手の和歌山県の強さはわかっていたのですが、皆で優勝を信じていました」と語る。2016年は都道府県対抗、2017年は愛媛国体が控えており強化が進んでいる。
1位 愛媛県(松本、柴崎、真鍋)1分16秒177(予選時)大会新
2位 和歌山県(橋本、南、布居)1分16秒631(予選時)大会新
3位 福井県(寺崎、碇、脇本)1分17秒002(予選時)
4位 鳥取県(佐伯、山根将太、山根慶太)1分17秒460(予選時)
5位 三重県(皿屋、堀田、高士)1分17秒575
6位 神奈川県(大村、田村、新村)1分17秒777
7位 東京都(山本、菊山、伊藤)1分18秒829
8位 京都府(中野、武田、徳田)1分17秒965
4kmチーム・パーシュート



自分の意思で神奈川県登録から和歌山県登録へ変更したのは、その佐々木真也(日本大3年)。「和田先輩のことがあったので自分から登録を志望しました。和田先輩がレース中、自分を押してくれました。1年の時の4年で闘志あふれる走りが記憶にあり、今日は和田先輩の思いも込めて走りました」と佐々木。
佐々木真也は横浜高から早稲田大で活躍し現在競輪学校在学の佐々木龍の弟。また森口寛己と岡本隼(ともに日本大2年)は「ほかの大会ならば相手を見ながら走りますが、今日は走り慣れたバンクなので相手は見ずに、自分達の走りをすることだけ心がけました」と語る。
岐阜県は終盤にペースを上げる走りで追い上げたがわずかに届かなかった。主力の橋本英也(鹿屋体育大)は9月13日のツール・ド・北海道第3ステージのゴールスプリントで落車し鎖骨骨折したばかり。この日は1走でスタンディングスタートをこなしながら機関車役を務めた。
1位 和歌山県(森口、岡本、窪木、佐々木)4分19秒760(予選時)大会新
2位 岐阜県(相馬、渡邊、浦田、橋本)4分20秒254
3位 福岡県(原井博斗、原井剣也、橋本、今村)4分24秒139
4位 大分県(一丸、越海、高橋、阿部)4分25秒370
5位 岡山県(成貞、渡部、原田、岡野)4分29秒618
6位 群馬県(齊藤、倉林、小林、石井)4分31秒307
7位 鹿児島県(山口、橋本、冨尾、水谷)4分31秒460
8位 香川県(青野、真砂、竹井、梅本)4分32秒992
少年男子1kmタイム・トライアル

1位 南潤(和歌山県)1分05秒625 大会新
2位 山根将太(鳥取県)1分06秒581
3位 栗山和樹(岐阜県)1分07秒844
4位 治田知也(新潟県)1分07秒976
5位 田村佳大(大分県)1分08秒721
6位 小原丈一郎(青森県)1分08秒794
7位 池川瑠威(広島県)1分08秒934
8位 小嶋健太(石川県)1分09秒021
成年男子1kmタイム・トライアル


1位 松本貴治(愛媛県)1分05秒277
2位 一丸尚伍(大分県)1分05秒637
3位 小原佑太(青森県)1分05秒743
4位 野上竜太(岡山県)1分05秒872
5位 堀航輝(香川県)1分06秒324
6位 相馬義宗(岐阜県)1分06秒332
7位 寺崎浩平(福井県)1分06秒891
8位 皿屋豊(三重県)1分07秒087
女子ケイリン

1位 塚越さくら(鹿児島・鹿屋体大院)
2位 細谷夢菜(埼玉・浦和工業高)
3位 平井杏奈(福岡・祐誠高)
4位 清水知美(青森・八戸学院大)
5位 中嶋綺砂(三重・早稲田大)
6位 高田奈生(鹿児島・鹿屋体大)
photo:Hideaki TAKAGI、Satoru KATO
text:Hideaki TAKAGI
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