2015/09/20(日) - 10:15
アメリカ・バージニア州リッチモンドで開催されるUCIロード世界選手権。9月20日のチームタイムトライアルを皮切りに、エリート男女、U23男子、ジュニア男女の合計12レースが行われる。スケジュール順に注目チームや注目選手をチェックしておこう。
エリート男子/エリート女子チームタイムトライアル 9月20日(日)
世界選手権はいわゆる国対抗戦。どの選手もナショナルジャージを着て出場するのが通例だが、チームタイムトライアルに限り、出場権を得たUCIチーム(世界選手権ではトレードチームと呼ばれる)によるチーム戦。通常のチームジャージを着用して争われる。
出場するのは全てのUCIプロチームに加えて、各UCIコンチネンタルサーキットの上位チーム(ヨーロッパのトップ20、アジアとアメリカのトップ5、アフリアとオセアニアのトップチーム)。日本チームの中で唯一出場資格を得たブリヂストンアンカーは出場を辞退している。各チーム6名ずつの出場だ。
エリート男子とエリート女子ともに38.6kmで争われる。世界選手権ではあるがアルカンシェルは設定されていない。代わりに出場選手とチームマネージャーにはメダルが贈られ、優勝チームは世界チャンピオンを示すロゴを1年間チームジャージに配することが出来る。
大会連覇を狙うのはローハン・デニス(オーストラリア)やテイラー・フィニー(アメリカ)を揃えるBMCレーシング。地元アメリカチームに挑むのは、チームスカイやオリカ・グリーンエッジといったグランツールのチームTT上位常連のほか、2012年の復活以来2連覇したエティックス・クイックステップだ。エリート女子は今シーズン限りで解散するヴェロシオ・スラム(元スペシャライズド・ルルレモン)が4連覇を狙う。
ジュニア女子個人タイムトライアル 9月21日(月)
1995年に初開催されたジュニア女子個人タイムトライアル。近年はオーストラリアを始めとする新興国の勢いが目覚ましく、2014年はオーストラリア勢とデンマーク勢が表彰台を席巻した。18歳の梶原悠未(筑波大学附属坂戸高校)は2年連続のエントリー。2014年はトップと1分50秒差の39位だった。
U23男子個人タイムトライアル 9月21日(月)
U23男子個人タイムトライアルの初開催は1996年。2014年を含めて直近の6年間で4名の優勝者を出しているオーストラリアからはハリー・カーペンター、ジャック・ハイグ、マイルズ・スコットソンが出場。直前のツアー・オブ・ブリテンで総合3位に入ったオーウェン・ドゥール(イギリス)も出場予定だ。日本からは全日本U23TTチャンピオンならびにアジア選手権TT銅メダルの小石祐馬(CCTチャンピオンシステム)と岡篤志(EQADS)が出場する。
ジュニア男子個人タイムトライアル 9月22日(火)
過去の優勝者リストにファビアン・カンチェラーラ(スイス)やマルセル・キッテル(ドイツ)の名前が並ぶジュニア男子個人タイムトライアル。事実として、ここで優勝した選手が5〜6年後にはエリートのトップ争いに絡んでいる。2015年はブランドン・マクナルティーやアドリアン・コスタを揃えるアメリカが強力だ。日本からは沢田桂太郎(東北高校)と石上優大(横浜高校)が出場する。
エリート女子個人タイムトライアル 9月22日(火)
近年ドイツとアメリカ勢の活躍が目立つエリート女子個人タイムトライアル。1年前のトップスリーであるリサ・ブレナウアー(ドイツ)、イヴリン・スティーヴンス(アメリカ)、アンナ・ソロベイ(ウクライナ)が優勝候補だが、平坦基調コースでは2年前の覇者エレン・ファンダイク(オランダ)が力を見せるか。
当初出場予定だった萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)はブエルタ・ア・エスパーニャ最終ステージと同日にマドリード周回コースで開催されたマドリードチャレンジで落車。鎖骨を骨折したため世界選手権は欠場となる。日本からは2014年大会で14位に入った與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)が唯一の出場だ。
エリート男子個人タイムトライアル 9月23日(水)
エリート世界最速を決めるコースはリッチモンド郊外をスタートする53km(獲得標高差245m)。細かいアップダウンをこなしながらリッチモンドのイーストブロード通りのフィニッシュラインを目指す。
ディフェンディングチャンピオンのブラドリー・ウィギンズ(イギリス)は欠場。さらに2006年、2007年、2009年、2010年の優勝者ファビアン・カンチェラーラ(スイス)も欠場する。2011年から大会3連覇したトニ・マルティン(ドイツ)が優勝候補の筆頭だと言えるだろう。
ブエルタ・ア・エスパーニャで目覚ましい活躍を見せたトム・ドゥムラン(オランダ)や、元アワーレコード保持者でツール・ド・フランスの開幕TTを制したローハン・デニス(オーストラリア)、開催国としての誇りを背負って走るテイラー・フィニー(アメリカ)を始め、ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)やアレックス・ダウセット(イギリス)らが上位に名前を連ねるはずだ。
ジュニア女子ロードレース 9月25日(金)
16.2km周回コースを4周する全長64.9kmで行われるジュニア女子ロードレース。2013年から2連覇を達成したアマリー・ディデリクセン(デンマーク)はエリートに昇格。2014年大会で18位に入った梶原悠未(筑波大学附属坂戸高校)がタイムトライアルに続いて出場する。梶原は2015年ジュニア全日本選手権ロードレースとタイムトライアルで連覇し、ジュニアアジア選手権ではポイントレース、団体追い抜き、個人追い抜き、ロードレース、タイムトライアルで5冠を達成。ジュニアトラック世界選手権のポイントレースで銀メダルを獲得している。
U23男子ロードレース 9月25日(金)
1993〜1996年生まれの選手が対象のU23男子ロードレース。なお、23歳以下であってもUCIワールドチーム所属選手は出場できない(スタジエールは出場可)。すでにビッグレースで成績を残しているフェルナンド・ガビリア(コロンビア)やオーウェン・ドゥール(イギリス)、ローガン・オーウェン(アメリカ)らが優勝候補だ。なお、過去19回の開催のうち最多4勝を飾っているイタリアは2002年大会を最後に王座を明け渡している。ガビリア同様にエティックス・クイックステップ入りが決まっているダヴィデ・マルティネッリやチームスカイ入りが濃厚のジャンニ・モスコンがイタリアを率いる。
日本代表チームを構成するのはナショナルチームとして9月上旬にスペインレースを転戦した小石祐馬(CCTチャンピオンシステム)、岡篤志(EQADS)、小橋勇利(JP SPORTS TEST TEAM MASSA ANDEX)、面手利輝(EQADS)と、ツール・ド・北海道に出場した徳田優(鹿屋体育大学)の5名だ。
ジュニア男子ロードレース 9月26日(土)
1997年と1998年生まれの選手を対象にしたジュニア男子ロードレースは、16.2km周回を8周する全長129.6kmで行われる。日本からは2年連続で全日本チャンピオンに輝いた沢田桂太郎(東北高校)、石上優大(横浜高校)、小野康太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)、渡邉歩(学法石川高校)の4名がスタートラインに並ぶ。2014年大会で17位に入った石上は直前にフランスで行われたアマチュアレースで3位に入るなど調子の良さを見せている。
エリート女子ロードレース 9月26日(土)
同日開催のジュニア男子と同じく16.2km周回を8周する全長129.6kmで行われるエリート女子ロードレース。ディフェンディングチャンピオンのポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)は2015年シクロクロスとMTBクロスカントリーの世界選手権で優勝し、3つの世界タイトルを引っさげて大会連覇に挑む。
フェランプレヴォに対抗するのはメーガン・グアルニエ(アメリカ)やリサ・ブレナウアー(ドイツ)、ヨリエン・ドーレ(ベルギー)ジョルジャ・ブロンジーニ(イタリア)、エマ・ヨハンソン(スウェーデン)、リジー・アーミステッド(イギリス)ら。前述の通り萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)は鎖骨骨折により欠場する。2013年大会40位、2014年大会22位の與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)がタイムトライアルに続く出場となる。
エリート男子ロードレース 9月27日(日)
8日間にわたる大会の最後を締めくくるのがエリート男子のロードレース。1年間アルカンシェルを着用したミカル・クヴィアトコウスキーは強力なポーランドチームを率いての出場だ。
「登れるスプリンター」として注目したいのは、ブエルタ・ア・エスパーニャの最終ステージを制したジョン・デゲンコルブ(ドイツ)や、ブエルタ途中リタイアのペーター・サガン(スロバキア)、マイケル・マシューズ(オーストラリア)ら。アレクサンダー・クリストフとエドヴァルド・ボアッソンハーゲンのノルウェーコンビも勝負に残るだろう。
ベルギーはフィリップ・ジルベール、トム・ボーネン、グレッグ・ファンアフェルマートという誰もが優勝を狙うことが出来る強力な三昧看板で挑む。開催国アメリカはテイラー・フィニーやタイラー・ファラーが有力か。
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)やルイ・コスタ(ポルトガル)はアタックで突破口を開いてくる。イタリアはヴィンチェンツォ・ニーバリやディエゴ・ウリッシ、エリア・ヴィヴィアーニらがエース格だ。
イギリスのエースを担うと目されたマーク・カヴェンディッシュはツアー・オブ・ブリテンの落車で肩を痛めた影響で欠場。さらにクリス・フルームは骨折、ゲラント・トーマスは疲労により欠場する。相次ぐトラブルで主役を失ったイギリスはスティーブ・クミングスらを中心に戦うことになるだろう。
日本からは2010年大会9位の新城幸也(ユーロップカー)、別府史之(トレックファクトリーレーシング)、内間康平(ブリヂストンアンカー)の3名が出場。新城は直前までブエルタ・ア・エスパーニャ、別府はフランドル選手権、内間はツール・ド・北海道(総合7位)を走っており、時間に余裕をもってリッチモンド入りする予定だ。
UCIロード世界選手権2015スケジュール(出場する日本人選手)
9月20日(日)11:30〜 エリート女子チームタイムトライアル 38.6km
13:30〜 エリート男子チームタイムトライアル 38.6km
9月21日(月)10:00〜 ジュニア女子タイムトライアル 15km(梶原)
11:30〜 U23男子タイムトライアル 30km(小石・岡)
9月22日(火)9:30〜 ジュニア男子タイムトライアル 30km(沢田・石上)
13:30〜 エリート女子タイムトライアル 30km(與那嶺)
9月23日(水)13:00〜 エリート男子タイムトライアル 53km
9月24日(木)10:00〜 ロードレース周回トレーニング
9月25日(金)10:00〜 ジュニア女子ロードレース 64.9km(梶原)
12:45〜 U23男子ロードレース 162.2km(小石・岡・小橋・面手・徳田)
9月26日(土)9:00〜 ジュニア男子ロードレース 129.8km(沢田・石上・小野・渡邉)
13:00〜 エリート女子ロードレース 129.8km(與那嶺)
9月27日(日)9:00〜 エリート男子ロードレース 261.4km(新城・別府・内間)
text:Kei Tsuji in Richmond, United States of America
エリート男子/エリート女子チームタイムトライアル 9月20日(日)
世界選手権はいわゆる国対抗戦。どの選手もナショナルジャージを着て出場するのが通例だが、チームタイムトライアルに限り、出場権を得たUCIチーム(世界選手権ではトレードチームと呼ばれる)によるチーム戦。通常のチームジャージを着用して争われる。
出場するのは全てのUCIプロチームに加えて、各UCIコンチネンタルサーキットの上位チーム(ヨーロッパのトップ20、アジアとアメリカのトップ5、アフリアとオセアニアのトップチーム)。日本チームの中で唯一出場資格を得たブリヂストンアンカーは出場を辞退している。各チーム6名ずつの出場だ。
エリート男子とエリート女子ともに38.6kmで争われる。世界選手権ではあるがアルカンシェルは設定されていない。代わりに出場選手とチームマネージャーにはメダルが贈られ、優勝チームは世界チャンピオンを示すロゴを1年間チームジャージに配することが出来る。
大会連覇を狙うのはローハン・デニス(オーストラリア)やテイラー・フィニー(アメリカ)を揃えるBMCレーシング。地元アメリカチームに挑むのは、チームスカイやオリカ・グリーンエッジといったグランツールのチームTT上位常連のほか、2012年の復活以来2連覇したエティックス・クイックステップだ。エリート女子は今シーズン限りで解散するヴェロシオ・スラム(元スペシャライズド・ルルレモン)が4連覇を狙う。
ジュニア女子個人タイムトライアル 9月21日(月)
1995年に初開催されたジュニア女子個人タイムトライアル。近年はオーストラリアを始めとする新興国の勢いが目覚ましく、2014年はオーストラリア勢とデンマーク勢が表彰台を席巻した。18歳の梶原悠未(筑波大学附属坂戸高校)は2年連続のエントリー。2014年はトップと1分50秒差の39位だった。
U23男子個人タイムトライアル 9月21日(月)
U23男子個人タイムトライアルの初開催は1996年。2014年を含めて直近の6年間で4名の優勝者を出しているオーストラリアからはハリー・カーペンター、ジャック・ハイグ、マイルズ・スコットソンが出場。直前のツアー・オブ・ブリテンで総合3位に入ったオーウェン・ドゥール(イギリス)も出場予定だ。日本からは全日本U23TTチャンピオンならびにアジア選手権TT銅メダルの小石祐馬(CCTチャンピオンシステム)と岡篤志(EQADS)が出場する。
ジュニア男子個人タイムトライアル 9月22日(火)
過去の優勝者リストにファビアン・カンチェラーラ(スイス)やマルセル・キッテル(ドイツ)の名前が並ぶジュニア男子個人タイムトライアル。事実として、ここで優勝した選手が5〜6年後にはエリートのトップ争いに絡んでいる。2015年はブランドン・マクナルティーやアドリアン・コスタを揃えるアメリカが強力だ。日本からは沢田桂太郎(東北高校)と石上優大(横浜高校)が出場する。
エリート女子個人タイムトライアル 9月22日(火)
近年ドイツとアメリカ勢の活躍が目立つエリート女子個人タイムトライアル。1年前のトップスリーであるリサ・ブレナウアー(ドイツ)、イヴリン・スティーヴンス(アメリカ)、アンナ・ソロベイ(ウクライナ)が優勝候補だが、平坦基調コースでは2年前の覇者エレン・ファンダイク(オランダ)が力を見せるか。
当初出場予定だった萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)はブエルタ・ア・エスパーニャ最終ステージと同日にマドリード周回コースで開催されたマドリードチャレンジで落車。鎖骨を骨折したため世界選手権は欠場となる。日本からは2014年大会で14位に入った與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)が唯一の出場だ。
エリート男子個人タイムトライアル 9月23日(水)
エリート世界最速を決めるコースはリッチモンド郊外をスタートする53km(獲得標高差245m)。細かいアップダウンをこなしながらリッチモンドのイーストブロード通りのフィニッシュラインを目指す。
ディフェンディングチャンピオンのブラドリー・ウィギンズ(イギリス)は欠場。さらに2006年、2007年、2009年、2010年の優勝者ファビアン・カンチェラーラ(スイス)も欠場する。2011年から大会3連覇したトニ・マルティン(ドイツ)が優勝候補の筆頭だと言えるだろう。
ブエルタ・ア・エスパーニャで目覚ましい活躍を見せたトム・ドゥムラン(オランダ)や、元アワーレコード保持者でツール・ド・フランスの開幕TTを制したローハン・デニス(オーストラリア)、開催国としての誇りを背負って走るテイラー・フィニー(アメリカ)を始め、ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)やアレックス・ダウセット(イギリス)らが上位に名前を連ねるはずだ。
ジュニア女子ロードレース 9月25日(金)
16.2km周回コースを4周する全長64.9kmで行われるジュニア女子ロードレース。2013年から2連覇を達成したアマリー・ディデリクセン(デンマーク)はエリートに昇格。2014年大会で18位に入った梶原悠未(筑波大学附属坂戸高校)がタイムトライアルに続いて出場する。梶原は2015年ジュニア全日本選手権ロードレースとタイムトライアルで連覇し、ジュニアアジア選手権ではポイントレース、団体追い抜き、個人追い抜き、ロードレース、タイムトライアルで5冠を達成。ジュニアトラック世界選手権のポイントレースで銀メダルを獲得している。
U23男子ロードレース 9月25日(金)
1993〜1996年生まれの選手が対象のU23男子ロードレース。なお、23歳以下であってもUCIワールドチーム所属選手は出場できない(スタジエールは出場可)。すでにビッグレースで成績を残しているフェルナンド・ガビリア(コロンビア)やオーウェン・ドゥール(イギリス)、ローガン・オーウェン(アメリカ)らが優勝候補だ。なお、過去19回の開催のうち最多4勝を飾っているイタリアは2002年大会を最後に王座を明け渡している。ガビリア同様にエティックス・クイックステップ入りが決まっているダヴィデ・マルティネッリやチームスカイ入りが濃厚のジャンニ・モスコンがイタリアを率いる。
日本代表チームを構成するのはナショナルチームとして9月上旬にスペインレースを転戦した小石祐馬(CCTチャンピオンシステム)、岡篤志(EQADS)、小橋勇利(JP SPORTS TEST TEAM MASSA ANDEX)、面手利輝(EQADS)と、ツール・ド・北海道に出場した徳田優(鹿屋体育大学)の5名だ。
ジュニア男子ロードレース 9月26日(土)
1997年と1998年生まれの選手を対象にしたジュニア男子ロードレースは、16.2km周回を8周する全長129.6kmで行われる。日本からは2年連続で全日本チャンピオンに輝いた沢田桂太郎(東北高校)、石上優大(横浜高校)、小野康太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)、渡邉歩(学法石川高校)の4名がスタートラインに並ぶ。2014年大会で17位に入った石上は直前にフランスで行われたアマチュアレースで3位に入るなど調子の良さを見せている。
エリート女子ロードレース 9月26日(土)
同日開催のジュニア男子と同じく16.2km周回を8周する全長129.6kmで行われるエリート女子ロードレース。ディフェンディングチャンピオンのポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)は2015年シクロクロスとMTBクロスカントリーの世界選手権で優勝し、3つの世界タイトルを引っさげて大会連覇に挑む。
フェランプレヴォに対抗するのはメーガン・グアルニエ(アメリカ)やリサ・ブレナウアー(ドイツ)、ヨリエン・ドーレ(ベルギー)ジョルジャ・ブロンジーニ(イタリア)、エマ・ヨハンソン(スウェーデン)、リジー・アーミステッド(イギリス)ら。前述の通り萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)は鎖骨骨折により欠場する。2013年大会40位、2014年大会22位の與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)がタイムトライアルに続く出場となる。
エリート男子ロードレース 9月27日(日)
8日間にわたる大会の最後を締めくくるのがエリート男子のロードレース。1年間アルカンシェルを着用したミカル・クヴィアトコウスキーは強力なポーランドチームを率いての出場だ。
「登れるスプリンター」として注目したいのは、ブエルタ・ア・エスパーニャの最終ステージを制したジョン・デゲンコルブ(ドイツ)や、ブエルタ途中リタイアのペーター・サガン(スロバキア)、マイケル・マシューズ(オーストラリア)ら。アレクサンダー・クリストフとエドヴァルド・ボアッソンハーゲンのノルウェーコンビも勝負に残るだろう。
ベルギーはフィリップ・ジルベール、トム・ボーネン、グレッグ・ファンアフェルマートという誰もが優勝を狙うことが出来る強力な三昧看板で挑む。開催国アメリカはテイラー・フィニーやタイラー・ファラーが有力か。
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)やルイ・コスタ(ポルトガル)はアタックで突破口を開いてくる。イタリアはヴィンチェンツォ・ニーバリやディエゴ・ウリッシ、エリア・ヴィヴィアーニらがエース格だ。
イギリスのエースを担うと目されたマーク・カヴェンディッシュはツアー・オブ・ブリテンの落車で肩を痛めた影響で欠場。さらにクリス・フルームは骨折、ゲラント・トーマスは疲労により欠場する。相次ぐトラブルで主役を失ったイギリスはスティーブ・クミングスらを中心に戦うことになるだろう。
日本からは2010年大会9位の新城幸也(ユーロップカー)、別府史之(トレックファクトリーレーシング)、内間康平(ブリヂストンアンカー)の3名が出場。新城は直前までブエルタ・ア・エスパーニャ、別府はフランドル選手権、内間はツール・ド・北海道(総合7位)を走っており、時間に余裕をもってリッチモンド入りする予定だ。
UCIロード世界選手権2015スケジュール(出場する日本人選手)
9月20日(日)11:30〜 エリート女子チームタイムトライアル 38.6km
13:30〜 エリート男子チームタイムトライアル 38.6km
9月21日(月)10:00〜 ジュニア女子タイムトライアル 15km(梶原)
11:30〜 U23男子タイムトライアル 30km(小石・岡)
9月22日(火)9:30〜 ジュニア男子タイムトライアル 30km(沢田・石上)
13:30〜 エリート女子タイムトライアル 30km(與那嶺)
9月23日(水)13:00〜 エリート男子タイムトライアル 53km
9月24日(木)10:00〜 ロードレース周回トレーニング
9月25日(金)10:00〜 ジュニア女子ロードレース 64.9km(梶原)
12:45〜 U23男子ロードレース 162.2km(小石・岡・小橋・面手・徳田)
9月26日(土)9:00〜 ジュニア男子ロードレース 129.8km(沢田・石上・小野・渡邉)
13:00〜 エリート女子ロードレース 129.8km(與那嶺)
9月27日(日)9:00〜 エリート男子ロードレース 261.4km(新城・別府・内間)
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