2015/08/03(月) - 11:05
「自分にとってこの勝利はとても重要。勝利の喜びを味わうのは久しぶりだ」。ツール・ド・ポローニュ開幕ステージでマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)が実に11ヶ月ぶりとなるUCIレース勝利を飾った。
ドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア、ロシアと国境を接する国ポーランド。同国最大のロードレースであり、1928年に第1回大会が開催されたツール・ド・ポローニュが開幕した。その歴史はグランツール最終戦ブエルタ・ア・エスパーニャ(1935年〜)よりも長い。2005年からUCIプロツアー(現UCIワールドツアー)に組み込まれているステージレースだ。
連覇がかかった地元ポーランドのラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)は欠場するものの、世界チャンピオンのミカル・クヴィアトコウスキー(エティックス・クイックステップ)がアルカンシェルを着て母国に凱旋。総合優勝候補としてはクヴィアトコウスキーの他にも前年度総合2位のヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)やジロ・デ・イタリア総合3位ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)、ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ソウダル)らの名前が挙がる。別府史之(トレックファクトリーレーシング)は2年連続の出場だ。
7日間のステージレース初日はポーランド首都ワルシャワを駆ける12.2kmの周回コースが用意された。残り1.2km地点を頂点にした高低差30mほどの登り(7周目は3級山岳に指定)を除いてフラットな周回を10周する。
元ジュニア&U23世界チャンピオンのマテイ・モホリッチ(スロベニア、キャノンデール・ガーミン)とアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、パウェル・ベルナス(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の3名がエスケープを試みたものの、スプリンターチームを振り切ることが出来ず。逃げを飲み込んだ集団は、オリカ・グリーンエッジとジャイアント・アルペシンにリードされる形で最終周回を駆け抜けた。
ジャイアント・アルペシンのリードアウトトレインがキッテルを発射したものの、カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が先頭を奪って最終コーナーを抜ける。若干オーバースピードで膨らんだイワンの横からスプリントを始めたキッテルが、立ち上がりの加速で抜き去った。
2015年、春先のウィルス感染でシーズン前半を棒に振り、ツール・ド・フランスも欠場したキッテルが檜舞台に帰ってきた。キッテルは1月にツアー・ダウンアンダーの前座クリテリウムピープルズチョイスクラシック(UCI非公認)で勝利しているものの、UCIレースではこれが今シーズン初勝利。最後の勝利は2014年9月14日のツアー・オブ・ブリテン最終ステージまで遡る。
「苦しい状況が続いたものの、諦めることなくトレーニングを続け、ようやく勝てる状態にまで戻ってきた。このポーランドで結果を出したいと思っていたし、チャンスがある平坦ステージではまた勝利を狙いたい」とキッテルは久々の勝利を喜んだ。
選手コメントはジャイアント・アルペシン公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2015第1ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 2h43’13”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 デニス・ファンウィンデン(オランダ、ロットNLユンボ)
5位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
8位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
9位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
10位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
67位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 2h43’03”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +04”
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +06”
4位 デニス・ファンウィンデン(オランダ、ロットNLユンボ) +10”
5位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
8位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
9位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
10位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
ドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア、ロシアと国境を接する国ポーランド。同国最大のロードレースであり、1928年に第1回大会が開催されたツール・ド・ポローニュが開幕した。その歴史はグランツール最終戦ブエルタ・ア・エスパーニャ(1935年〜)よりも長い。2005年からUCIプロツアー(現UCIワールドツアー)に組み込まれているステージレースだ。
連覇がかかった地元ポーランドのラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)は欠場するものの、世界チャンピオンのミカル・クヴィアトコウスキー(エティックス・クイックステップ)がアルカンシェルを着て母国に凱旋。総合優勝候補としてはクヴィアトコウスキーの他にも前年度総合2位のヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)やジロ・デ・イタリア総合3位ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)、ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)、ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ソウダル)らの名前が挙がる。別府史之(トレックファクトリーレーシング)は2年連続の出場だ。
7日間のステージレース初日はポーランド首都ワルシャワを駆ける12.2kmの周回コースが用意された。残り1.2km地点を頂点にした高低差30mほどの登り(7周目は3級山岳に指定)を除いてフラットな周回を10周する。
元ジュニア&U23世界チャンピオンのマテイ・モホリッチ(スロベニア、キャノンデール・ガーミン)とアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、パウェル・ベルナス(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の3名がエスケープを試みたものの、スプリンターチームを振り切ることが出来ず。逃げを飲み込んだ集団は、オリカ・グリーンエッジとジャイアント・アルペシンにリードされる形で最終周回を駆け抜けた。
ジャイアント・アルペシンのリードアウトトレインがキッテルを発射したものの、カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が先頭を奪って最終コーナーを抜ける。若干オーバースピードで膨らんだイワンの横からスプリントを始めたキッテルが、立ち上がりの加速で抜き去った。
2015年、春先のウィルス感染でシーズン前半を棒に振り、ツール・ド・フランスも欠場したキッテルが檜舞台に帰ってきた。キッテルは1月にツアー・ダウンアンダーの前座クリテリウムピープルズチョイスクラシック(UCI非公認)で勝利しているものの、UCIレースではこれが今シーズン初勝利。最後の勝利は2014年9月14日のツアー・オブ・ブリテン最終ステージまで遡る。
「苦しい状況が続いたものの、諦めることなくトレーニングを続け、ようやく勝てる状態にまで戻ってきた。このポーランドで結果を出したいと思っていたし、チャンスがある平坦ステージではまた勝利を狙いたい」とキッテルは久々の勝利を喜んだ。
選手コメントはジャイアント・アルペシン公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2015第1ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 2h43’13”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 デニス・ファンウィンデン(オランダ、ロットNLユンボ)
5位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
8位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
9位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
10位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
67位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 2h43’03”
2位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +04”
3位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +06”
4位 デニス・ファンウィンデン(オランダ、ロットNLユンボ) +10”
5位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール)
6位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ロット・ソウダル)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
8位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
9位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
10位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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