2015/06/28(日) - 06:59
台湾に居を構える世界最大規模の自転車メーカー、ジャイアントが誇るロードバイク「TCR」が4年ぶりにフルモデルチェンジ。従来モデルより剛性を維持しつつ181gもの軽量化を果たし、加えてハンドリング性能、快適性、空力をも向上させるなどオールラウンドモデルとして全方位に進化を遂げている。
当時画期的であったスローピングデザインを引っさげ1997年に誕生した「TCR」。一昨年登場したエアロロード「PROPEL」、昨年刷新されたエンデュランスモデル「DEFY」に引き続き、ジロ・デ・イタリアや世界選手権を始めとした数多くのビッグレースで勝利に貢献してきたオールラウンダーが2012年モデル以来となる4年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした。そのキーとなるのは効率、ハンドリング性能、快適性というオールランドレーシングバイクに求められる3つの性能である。
全体的に従来モデルよりも一回り細身になった新型TCR。そのハイエンドモデルである「Advanced SL」はこれまでと同じくT-800グレードのカーボンを使用する一方で、チューブ形状やレイアップを始めとした各部の最適化を実施。引き続き採用される「POWERCORE」BBシェルや、長方形断面の「MegaDrive」ダウンチューブなどとあわせて、ペダリング剛性を維持しつつ、フレームセットにおいて従来モデルより12%(181g)もの軽量化に成功。世界最高クラスの重量剛性比をマークするに至っている。
加えて、より走行時に近い剛性をシミュレーションするために、ホイールとセット状態での重量剛性比を開発時の重要ポイントとし、理想的な走行性能を実現するために、設計からリム及びハブの製造までの全てをジャイアントが手がける新型フルカーボンクリンチャーホイール「SLR0」がアッセンブルされることもトピックス。これにより他ブランドのハイエンドフレームセット+純正カーボンホイールの組み合わせよりも優れた重量剛性比を実現した。
同じく操作性能の向上も図られており、ショルダー部を滑らかな形状とするなどシェイプアップされたフォークは30g軽量化した一方で、剛性の向上にも成功。ねじれ剛性面で有利なスローピングデザインや、超大口径ヘッドチューブ「OverDrive2」というジャイアントが誇るテクノロジーとあわせて、よりハンドリングの安定性を高めた。
快適性においてキーとなっているのが継続してISP仕様とされたシートチューブ。従来のTCRに採用されていた翼断面形状「Vector」と、新型DEFYに採用される「D-Fuse」を組み合わせた「Variant ISP」デザインにより、空力性能を維持しつつ振動吸収性を向上。またサイズによる剛性の差異を軽減するために、サイズに応じてチューブとチューブ接続部の形状の最適化が図られている。
また、Advanced SL以外にも上記のテクノロジーを踏襲したミッドレンジの「Advanced Pro」、エントリー向けの「Advanced 」という2グレードもラインアップされ、新型TCRは計3グレードでの展開となる。国内での販売パッケージや価格等の詳細は後日発表される。なお、シクロワイアードでは後日公開のスペシャルコンテンツにて新型TCRの詳細、開発ストーリー、インプレッションなどをお伝えする予定だ。
text&photo:Yuya.Yamamoto in Taichung, Taiwan
当時画期的であったスローピングデザインを引っさげ1997年に誕生した「TCR」。一昨年登場したエアロロード「PROPEL」、昨年刷新されたエンデュランスモデル「DEFY」に引き続き、ジロ・デ・イタリアや世界選手権を始めとした数多くのビッグレースで勝利に貢献してきたオールラウンダーが2012年モデル以来となる4年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした。そのキーとなるのは効率、ハンドリング性能、快適性というオールランドレーシングバイクに求められる3つの性能である。
全体的に従来モデルよりも一回り細身になった新型TCR。そのハイエンドモデルである「Advanced SL」はこれまでと同じくT-800グレードのカーボンを使用する一方で、チューブ形状やレイアップを始めとした各部の最適化を実施。引き続き採用される「POWERCORE」BBシェルや、長方形断面の「MegaDrive」ダウンチューブなどとあわせて、ペダリング剛性を維持しつつ、フレームセットにおいて従来モデルより12%(181g)もの軽量化に成功。世界最高クラスの重量剛性比をマークするに至っている。
加えて、より走行時に近い剛性をシミュレーションするために、ホイールとセット状態での重量剛性比を開発時の重要ポイントとし、理想的な走行性能を実現するために、設計からリム及びハブの製造までの全てをジャイアントが手がける新型フルカーボンクリンチャーホイール「SLR0」がアッセンブルされることもトピックス。これにより他ブランドのハイエンドフレームセット+純正カーボンホイールの組み合わせよりも優れた重量剛性比を実現した。
同じく操作性能の向上も図られており、ショルダー部を滑らかな形状とするなどシェイプアップされたフォークは30g軽量化した一方で、剛性の向上にも成功。ねじれ剛性面で有利なスローピングデザインや、超大口径ヘッドチューブ「OverDrive2」というジャイアントが誇るテクノロジーとあわせて、よりハンドリングの安定性を高めた。
快適性においてキーとなっているのが継続してISP仕様とされたシートチューブ。従来のTCRに採用されていた翼断面形状「Vector」と、新型DEFYに採用される「D-Fuse」を組み合わせた「Variant ISP」デザインにより、空力性能を維持しつつ振動吸収性を向上。またサイズによる剛性の差異を軽減するために、サイズに応じてチューブとチューブ接続部の形状の最適化が図られている。
また、Advanced SL以外にも上記のテクノロジーを踏襲したミッドレンジの「Advanced Pro」、エントリー向けの「Advanced 」という2グレードもラインアップされ、新型TCRは計3グレードでの展開となる。国内での販売パッケージや価格等の詳細は後日発表される。なお、シクロワイアードでは後日公開のスペシャルコンテンツにて新型TCRの詳細、開発ストーリー、インプレッションなどをお伝えする予定だ。
text&photo:Yuya.Yamamoto in Taichung, Taiwan
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