2015/05/03(日) - 18:01
ツール・ド・ロマンディ唯一の頂上ゴールで、ティボー・ピノが自信年ぶりとなる待望の勝利。追走したイルヌール・ザッカリンがリーダーに立ち、総合優勝の栄冠は翌日の個人TTに持ち越されることに。
チームスカイやモビスターが牽くメイン集団が山岳地帯を行く photo:http:www.tourderomandie.ch
徐々に絞り込まれるメイン集団がシャンペクス・ラックを登る photo:http:www.tourderomandie.ch6日間に渡ってスイス・ロマンディの山岳地帯を駆け抜けるツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)もいよいよ佳境となるクイーンステージを5日目にして迎えた。昨日のゴール地点であるフリヴールを出発する166.1kmの道程には4つもの1級山岳が軒並み並び、最後は標高1493mのシャンペクス・ラック頂上へと至る。
精鋭グループから抜け出すティボー・ピノ(フランス、FDJ)。このアタックが決定打となった photo:http:www.tourderomandie.ch
シャンペクス・ラック頂上ゴールを制したティボー・ピノ(フランス、FDJ) photo:http:www.tourderomandie.chTT以外は全て山岳ステージで構成される今年のロマンディだが、頂上ゴールはこの日だけ。つまりシャンペクス・ラックでは必然的に総合優勝を狙う登坂勝負が繰り広げられることになる。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)とサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)の2名を欠く、132名がスタートを切った。
諦めずに追走したイルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)が6秒差で総合リーダーに photo:http:www.tourderomandie.chこの日大部分の主役を担ったのはブライアン・ナロー(フランス、ユーロップカー)とマキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ)の2名。山岳賞ジャージを着るベルコフの狙いはもちろんKOMポイントを重ねて山岳を確定させること。結果的にベルコフはゴール以外3つの1級山岳を先頭通過し、その目論みを見事成功させることに。
この2名を追ったのは、総合リーダーを抱えるオリカ・グリーンエッジはもちろん、総合を狙うアスタナやモビスターら。一人となっていたベルコフを最終山岳のシャンペクス・ラック手前で吸収すると、雨降る峠道でいよいよ本格的なペースアップが図られる。
続々と選手が脱落し、各チームのエース、すなわち7月のツール・ド・フランスを狙う選手だけに絞られた先頭集団からは、まず今大会で積極的に動いているロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)がアタック。すると悲願の総合優勝を狙うサイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)が合流して先を急ぐ。
一方でこのペースアップに耐えられなかったのはヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)。力なく遅れていったその刹那、残り5km地点からティボー・ピノ(フランス、FDJ)がアタック。追走を躊躇するライバル勢を尻目にぐいぐいと差を広げていった。
キンタナ、スピラック、クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)、ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)ら強豪勢のみとなった追走グループからはイルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)が単独でピノを追いかけたものの、ペースを崩すこと無く駆け上がったピノは単独でフィニッシュラインに到達。2012年以来ほぼ3年ぶりの勝利を、大きなガッツポーズと共に決めた。
「本当に久しぶりの勝利で喜んでいるよ。最後の数百メートルは勝利の嬉しさを噛み締めながら走ることができた」と語るピノ。しかし追走したザッカリンが7秒差でゴールしたため、チームTTのアドバンテージも加わったことでリーダージャージはザッカリンの手に渡った。
総合タイムではザッカリンに対して6秒差の2位にピノがつけ、その後ろはフルームが14秒差、スピラックが19秒差につけており、最終の個人タイムトライアルの結果に総合優勝が掛けられることとなった。
ツール・ド・ロマンディ2015第5ステージ結果
個人総合成績
山岳賞
マキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ)
ヤングライダー賞
ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
チーム総合成績
カチューシャ
text:So.Isobe
photo:http:www.tourderomandie.ch
この2名を追ったのは、総合リーダーを抱えるオリカ・グリーンエッジはもちろん、総合を狙うアスタナやモビスターら。一人となっていたベルコフを最終山岳のシャンペクス・ラック手前で吸収すると、雨降る峠道でいよいよ本格的なペースアップが図られる。
続々と選手が脱落し、各チームのエース、すなわち7月のツール・ド・フランスを狙う選手だけに絞られた先頭集団からは、まず今大会で積極的に動いているロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)がアタック。すると悲願の総合優勝を狙うサイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)が合流して先を急ぐ。
一方でこのペースアップに耐えられなかったのはヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)。力なく遅れていったその刹那、残り5km地点からティボー・ピノ(フランス、FDJ)がアタック。追走を躊躇するライバル勢を尻目にぐいぐいと差を広げていった。
キンタナ、スピラック、クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)、ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)ら強豪勢のみとなった追走グループからはイルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)が単独でピノを追いかけたものの、ペースを崩すこと無く駆け上がったピノは単独でフィニッシュラインに到達。2012年以来ほぼ3年ぶりの勝利を、大きなガッツポーズと共に決めた。
「本当に久しぶりの勝利で喜んでいるよ。最後の数百メートルは勝利の嬉しさを噛み締めながら走ることができた」と語るピノ。しかし追走したザッカリンが7秒差でゴールしたため、チームTTのアドバンテージも加わったことでリーダージャージはザッカリンの手に渡った。
総合タイムではザッカリンに対して6秒差の2位にピノがつけ、その後ろはフルームが14秒差、スピラックが19秒差につけており、最終の個人タイムトライアルの結果に総合優勝が掛けられることとなった。
ツール・ド・ロマンディ2015第5ステージ結果
1位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
2位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
3位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
4位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
5位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
7位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
8位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
9位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
10位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
2位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
3位 ロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
4位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
5位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
6位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ)
7位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
8位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
9位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
10位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
4h38'54"
+07"
+20"
+53"
+07"
+20"
+53"
個人総合成績
1位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
2位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
5位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
7位 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・グリーンエッジ)
8位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
2位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
5位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
7位 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・グリーンエッジ)
8位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
18h13'00"
+06"
+14"
+19"
+54"
+1'01"
+1'04"
+1'06"
+06"
+14"
+19"
+54"
+1'01"
+1'04"
+1'06"
山岳賞
マキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ)
ヤングライダー賞
ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
チーム総合成績
カチューシャ
text:So.Isobe
photo:http:www.tourderomandie.ch