2015/04/15(水) - 14:03
連載でお届けするプロバイクレポート。今回はヴォルタ・リンブルグクラシックとシュヘルデプライスより、プロコンチネンタルチームを中心にピックアップ。NIPPOヴィーニファンティーニ、ロットNLユンボ、クルトエナジー、サウスイースト、MTNキュベカ、CCCスプランディ・ポルコウィチェのバイクを紹介します。
NIPPOヴィーニファンティーニ 【デローザ PROTOS】
ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)のデローザ PROTOS photo:Makoto.AYANO
今シーズンよりプロコンチネンタルチームへの昇格を果たし、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)と山本元喜、黒枝士揮、石橋学という3名の日本人が所属することで話題のNIPPOヴィーニファンティーニ。バイクは昨シーズン同様にデローザのフラッグシップに位置付けられるピュアレーシングモデル「PROTOS」を使用する。
アッセンブリーのほとんどをイタリアンブランドのパーツが占めるなかで、トピックスなのが国産ブランド「IRC」のタイヤだ。欧州レース界で主流となっていることから、現在ラインアップにないチューブラータイヤの開発を行っており、シーズン始めからプロトタイプをテスト中。また、ヴォルタ・リンブルグクラシックでは同社のアイデンティティであるチューブレスタイプの「Formula PRO TUBELESS」も投入されていた。
ボトルケージはタックスDeva photo:Makoto.AYANO
IRCが得意とするチューブレスタイプの「Formula PRO TUBELESS」も投入されている photo:Makoto.AYANO
チューブラータイプのプロトタイプもテスト中だ photo:Makoto.AYANO
クネゴのバイクにはセラミックスピードのベアリングを採用したタイムexpresso15が取り付けられていた photo:Makoto.AYANO
その他アッセンブリーは昨シーズンとほぼ同様。コンポーネントにはカンパニョーロSUPERRECORD EPSを採用。ホイールも同じくカンパニョーロで、ワイドリムを採用した新型BORA ULTRAシリーズをメインとし、チューブレスタイヤにははアルミ製ミッドプロファイルのSHAMALLを組み合わせている。ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。その他サドルはセライタリア(クネゴは従来より愛用のフィジーク旧型ARIONE)、ペダルはタイムExpresso、ボトルケージはタックスDevaとしている。
ロットNLユンボ【ビアンキ SPECIALISSIMA CV(プロトタイプ)】
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ロットNLユンボ)のビアンキ SPECIALISSIMA CV(プロトタイプ) photo:Makoto.AYANO
直線的でオーソドックスなフレームデザインだ photo:Makoto.AYANO
細部も標準的で扱いやすい造りとしている photo:Makoto.AYANO
若手オールラウンダーとして将来を期待されるロットNLユンボのウィルコ・ケルデルマン(オランダ)は、ヴォルタ・リンブルグクラシックでビアンキのプロトタイプを使用。UCIの認証コードを参照すると「SPECIALISSIMA CV」というフレーム名で登録されている。その名の通りエンデュランスモデル「Infinito CV」の振動吸収テクノロジー「カウンターヴェイル」が採用されているよう。一方で直線的な各チューブの形状や双胴タイプのシートステーなど造りは至ってオーソドックスだ。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターにはパイオニアのペダリングモニターを組み合わせている。ホイールも同じくDURA-ACE グレードのWH-9000-C50-TUで、タイヤはアメサイドが特徴的なヴィットリアCORSA SC。FSAのステム、バーテープ、タックスのDevaボトルケージはビアンキのコーポレートカラーであるチェレステで統一されている。
クルトエナジー 【リドレー Helium】
カレル・ヒニック(チェコ、クルトエナジー)のリドレー Helium photo:Makoto.AYANO
デンマーク籍のプロコンチネンタルチームであるクルトエナジー。バイクサプライヤーはベルギーに居を構えるリドレーで、同社のバイクを駆るロット・ソウダルとは異なりミドルグレードのオールラウンドモデル「Helium」をメインバイクとしている。パーツアッセンブルは非常に個性的だ。
コンポーネントは機械式の9000系シマノDURA-ACEをメインとし、アームの中にひずみゲージを組み込んだクランク型パワーメーター「INFOCRANK」を組み合わせている。なお、リアディレーラーにも一手間加えられている様で、プーリーがよりローフリクションなものへと変更されていた。
ボトルケージなど4ZA(フォルツァ)のパーツを多用する photo:Makoto.AYANO
ブラックインクのホイールを使用する photo:Makoto.AYANO
ホイールはチームと同じくデンマークに居を構える新興ブランドのブラックインク。タイヤはブルーのサイドウォールとヤスリ目のトレッドパターンを持つプロトタイプのシュワルベONEとしている。ハンドル、ステム、シートポスト、サドル、ボトルゲージに至るまで、リドレーがプロデュースするパーツブランド4ZA(フォルツァ)で統一。ペダルはルックKeO Bladeだ。
サウスイースト 【チポッリーニ RB1000】
ミルコ・テデスキ(イタリア、サウスイースト)のチポッリーニ BOND photo:Makoto.AYANO
アンドレア・ダルコル (イタリア、サウスイースト)のチポッリーニ RB1000 photo:Makoto.AYANO
ウルサスのホイールを使用する photo:Makoto.AYANO
イエローフルオの後継チームであるサウスイーストは引き続きチポリーニのバイクを使用。かつて世界のトップスプリンターとしてしのぎを削ったマリオ・チポッリーニ氏プロデュースのバイクを、アレッサンドロ・ペタッキが使用するという点は、古くからのファンにとっては感慨深いものがあるだろう。バイクはラインアップ中で最も高剛性な「RB1000」や独自のBB構造をもつバリューモデルの「BOND」をライダーによって使い分けている。
アッセンブルはほぼ全てのパーツがイタリアンブランドとされている。コンポーネントは機械式のカンパニョーロ新型SUPERRECORDがメインで、クランクのみ5アームの旧型としているバイクが多い。ホイールとタイヤはチームカラーのウルサスにヴェロフレックスという組み合わせだ。その他、ハンドルとステムはFSA、サドルはセライタリア、ペダルはタイムとしている。
MTNキュベカ 【サーヴェロ R5】
タイラー・ファラー(アメリカ)のサーヴェロ R5 photo:Makoto.AYANO
今季よりサーヴェロのサポートを受けるMTNキュベカからは、シュヘルデプレイスでスプリンターのタイラー・ファラー(アメリカ)が使用したマシンをピックアップ。バイクはエアロモデル「S5」ではなく、前所属のガーミン・シャープ時代より好んでチョイスしている軽量オールラウンドモデルの「R5」だ。トップチューブは古代神話に出てきそうな謎のグラフィックのステッカーが貼られている。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACEで、高い位置に取り付けられたSTIのセッティングが特徴的。クランクはローターで、チェーンリングは真円タイプのno-Qをチョイス。ホイールはエンヴィで、リムハイトが前48mm/後56mmの「SMART SYSTEM 4.5」としている。ちなみにファラーと同じくスプリンターのテオ・ボスは前85mm/後95mmのスーパーエアロモデル「SMART SYSTEM 8.9」を履いていた。タイヤは青いサイドウォールのシュワルベONEのプロトタイプだ。
ガーミン製サイクルコンピューターのマウントが一体となった3T INTEGRAステムを愛用 photo:Makoto.AYANO
トップチューブには謎のステッカーが貼られていた photo:Makoto.AYANO
ファラーは前48mm/後56mmのエンヴィSMART SYSTEM 4.5をチョイス photo:Makoto.AYANO
テオ・ボス(オランダ)は前85mm/後95mmのスーパーエアロモデルSMART SYSTEM 8.9を選択 photo:Makoto.AYANO
ハンドル、ステム、シートポストは3Tで、ファラーはガーミン製サイクルコンピューターのマウントが一体となったINTEGRAを好んで使用している。その他、サドルはセライタリア、ペダルはスピードプレイ、ボトルケージは北のクラシックでお馴染みのエリートCIUSSIとしている。
CCCスプランディ・ポルコウィチェ 【グエルチョッティ EUREKA SHM50】
ブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)のグエルチョッティ EUREKA SHM50 photo:Makoto.AYANO
ポーランド籍のプロコンチネンタルチームであるCCCスプランディ・ポルコウィチェのバイクサプライヤーは、イタリアンブランドのグエルチョッティ。60t、46t、30tと3種類のカーボンを使用し、前後共ダイレクトマウントブレーキを採用するオールラウンドモデルの「EUREKA SHM50」をメインバイクとしている。チームカラーのオレンジの面積が大きく、昨今のチームバイクの中でも一際目立つ1台である。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をフルで採用。ホイールはサウスイーストと同じくウルサスで、デカールをチームカラーのオレンジとしている。組み合わせるタイヤはヴィットリアCORSA SC。ハンドル、ステム、シートポストはデダで統一。その他サドルはセライタリア、ペダルはタイム、ボトルケージ及びボトルがエリートだ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
NIPPOヴィーニファンティーニ 【デローザ PROTOS】

今シーズンよりプロコンチネンタルチームへの昇格を果たし、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)と山本元喜、黒枝士揮、石橋学という3名の日本人が所属することで話題のNIPPOヴィーニファンティーニ。バイクは昨シーズン同様にデローザのフラッグシップに位置付けられるピュアレーシングモデル「PROTOS」を使用する。
アッセンブリーのほとんどをイタリアンブランドのパーツが占めるなかで、トピックスなのが国産ブランド「IRC」のタイヤだ。欧州レース界で主流となっていることから、現在ラインアップにないチューブラータイヤの開発を行っており、シーズン始めからプロトタイプをテスト中。また、ヴォルタ・リンブルグクラシックでは同社のアイデンティティであるチューブレスタイプの「Formula PRO TUBELESS」も投入されていた。




その他アッセンブリーは昨シーズンとほぼ同様。コンポーネントにはカンパニョーロSUPERRECORD EPSを採用。ホイールも同じくカンパニョーロで、ワイドリムを採用した新型BORA ULTRAシリーズをメインとし、チューブレスタイヤにははアルミ製ミッドプロファイルのSHAMALLを組み合わせている。ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。その他サドルはセライタリア(クネゴは従来より愛用のフィジーク旧型ARIONE)、ペダルはタイムExpresso、ボトルケージはタックスDevaとしている。
ロットNLユンボ【ビアンキ SPECIALISSIMA CV(プロトタイプ)】



若手オールラウンダーとして将来を期待されるロットNLユンボのウィルコ・ケルデルマン(オランダ)は、ヴォルタ・リンブルグクラシックでビアンキのプロトタイプを使用。UCIの認証コードを参照すると「SPECIALISSIMA CV」というフレーム名で登録されている。その名の通りエンデュランスモデル「Infinito CV」の振動吸収テクノロジー「カウンターヴェイル」が採用されているよう。一方で直線的な各チューブの形状や双胴タイプのシートステーなど造りは至ってオーソドックスだ。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、パワーメーターにはパイオニアのペダリングモニターを組み合わせている。ホイールも同じくDURA-ACE グレードのWH-9000-C50-TUで、タイヤはアメサイドが特徴的なヴィットリアCORSA SC。FSAのステム、バーテープ、タックスのDevaボトルケージはビアンキのコーポレートカラーであるチェレステで統一されている。
クルトエナジー 【リドレー Helium】

デンマーク籍のプロコンチネンタルチームであるクルトエナジー。バイクサプライヤーはベルギーに居を構えるリドレーで、同社のバイクを駆るロット・ソウダルとは異なりミドルグレードのオールラウンドモデル「Helium」をメインバイクとしている。パーツアッセンブルは非常に個性的だ。
コンポーネントは機械式の9000系シマノDURA-ACEをメインとし、アームの中にひずみゲージを組み込んだクランク型パワーメーター「INFOCRANK」を組み合わせている。なお、リアディレーラーにも一手間加えられている様で、プーリーがよりローフリクションなものへと変更されていた。


ホイールはチームと同じくデンマークに居を構える新興ブランドのブラックインク。タイヤはブルーのサイドウォールとヤスリ目のトレッドパターンを持つプロトタイプのシュワルベONEとしている。ハンドル、ステム、シートポスト、サドル、ボトルゲージに至るまで、リドレーがプロデュースするパーツブランド4ZA(フォルツァ)で統一。ペダルはルックKeO Bladeだ。
サウスイースト 【チポッリーニ RB1000】



イエローフルオの後継チームであるサウスイーストは引き続きチポリーニのバイクを使用。かつて世界のトップスプリンターとしてしのぎを削ったマリオ・チポッリーニ氏プロデュースのバイクを、アレッサンドロ・ペタッキが使用するという点は、古くからのファンにとっては感慨深いものがあるだろう。バイクはラインアップ中で最も高剛性な「RB1000」や独自のBB構造をもつバリューモデルの「BOND」をライダーによって使い分けている。
アッセンブルはほぼ全てのパーツがイタリアンブランドとされている。コンポーネントは機械式のカンパニョーロ新型SUPERRECORDがメインで、クランクのみ5アームの旧型としているバイクが多い。ホイールとタイヤはチームカラーのウルサスにヴェロフレックスという組み合わせだ。その他、ハンドルとステムはFSA、サドルはセライタリア、ペダルはタイムとしている。
MTNキュベカ 【サーヴェロ R5】

今季よりサーヴェロのサポートを受けるMTNキュベカからは、シュヘルデプレイスでスプリンターのタイラー・ファラー(アメリカ)が使用したマシンをピックアップ。バイクはエアロモデル「S5」ではなく、前所属のガーミン・シャープ時代より好んでチョイスしている軽量オールラウンドモデルの「R5」だ。トップチューブは古代神話に出てきそうな謎のグラフィックのステッカーが貼られている。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACEで、高い位置に取り付けられたSTIのセッティングが特徴的。クランクはローターで、チェーンリングは真円タイプのno-Qをチョイス。ホイールはエンヴィで、リムハイトが前48mm/後56mmの「SMART SYSTEM 4.5」としている。ちなみにファラーと同じくスプリンターのテオ・ボスは前85mm/後95mmのスーパーエアロモデル「SMART SYSTEM 8.9」を履いていた。タイヤは青いサイドウォールのシュワルベONEのプロトタイプだ。




ハンドル、ステム、シートポストは3Tで、ファラーはガーミン製サイクルコンピューターのマウントが一体となったINTEGRAを好んで使用している。その他、サドルはセライタリア、ペダルはスピードプレイ、ボトルケージは北のクラシックでお馴染みのエリートCIUSSIとしている。
CCCスプランディ・ポルコウィチェ 【グエルチョッティ EUREKA SHM50】

ポーランド籍のプロコンチネンタルチームであるCCCスプランディ・ポルコウィチェのバイクサプライヤーは、イタリアンブランドのグエルチョッティ。60t、46t、30tと3種類のカーボンを使用し、前後共ダイレクトマウントブレーキを採用するオールラウンドモデルの「EUREKA SHM50」をメインバイクとしている。チームカラーのオレンジの面積が大きく、昨今のチームバイクの中でも一際目立つ1台である。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をフルで採用。ホイールはサウスイーストと同じくウルサスで、デカールをチームカラーのオレンジとしている。組み合わせるタイヤはヴィットリアCORSA SC。ハンドル、ステム、シートポストはデダで統一。その他サドルはセライタリア、ペダルはタイム、ボトルケージ及びボトルがエリートだ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
Amazon.co.jp
Halo headband(ヘイロ ヘッドバンド) Halo II (ヘイロ II) プルオーバー (ヘッドバンドタイプ) [バンド幅 約5cm] [フリーサイズ] ブラック H0002BL ブラック
Halo headband(ヘイロ ヘッドバンド)
(ルコックスポルティフ)le coq sportif 半袖シャツ QC-741351 [メンズ]
le coq sportif