2015/03/13(金) - 20:55
一気にロードシーズンが間近に迫った3月9日(日)、関東のシクロクロス2014-15年シーズンの終わりを告げる第4回茨城シクロクロスが開催された。この日は関西、中国地方でもレースが開催され、各地でCXシーズンが締めくくられた。
会場となったのは今シーズンから茨城シクロクロスのコースバリエーションに加わった茨城県土浦市の市民運動公園。霞ヶ浦の北西に流れ込む桜川のほとりに立地し、都心から常磐自動車道、JR常磐線を使えば1時間強と比較的アクセスしやすく、北は山形から、西は静岡までといったライダー達が土浦に集まった。
野球やサッカーなどに使用できる多目的広場の周りを囲うような芝路面の土手や砂利区間、路面が掘り起こされている泥区間、そして土浦会場で最もギャラリーが沸いた高さ4mほどの小山がスパイスを利かせた約2kmの平坦基調のコースを走る。
事前に発表された段階ではパワーが要求されることが予想されていたコースだったが、当日はシトシトと降り続く雨によってテクニックも必要なコースへと変化していた。「絶好のシクロクロス日和」とレースオーガナイザーの影山さんがいうように、コースと天候によって上級者から初心者までが楽しめるようになっていた。
さて、最高峰カテゴリー1のスタートラインには、池本真也(和光機器)や斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)ら関東の有力ライダーが集る。号砲とともに先頭に飛び出し、第1コーナーに先頭で飛び込んだ三上和志(cycleclub 3up)は、強烈な加速を見せたものの独走とはならず。大集団ままでライダーたちはテクニカルセクションへと突入していく。
トップをキープしていた三上が土手の泥でタイヤを滑らせた隙に、池本が三上をパス。先頭の集団に立つと、コースを上手く利用しあっという間に後続と5秒程の差を確保する。「遅くてもいいからコーナーでミスなく丁寧に走ることを心がけた」と振り返る池本は、後続との差を16秒まで広げることに成功。池本を追走するのは斉藤と佐藤利英(Team CHAINRING)の2名。中盤は一進一退の攻防を繰り広げながら前を追うも、差は一定のままレースは進んでいく。
最終盤にバイク交換を行ったり、一つ一つのコーナーを丁寧に処理したりと終始冷静にレースを展開した池本は、一度も後続に捉えられること無く、先頭でフィニッシュラインを切った。2位パックは斉藤のミスも有り、佐藤が2着を獲得している。3位となった斉藤は小山セクションを乗車したままクリアした唯一の選手で、目の当たりにしたギャラリーを大いに沸かせた。
C2はジュニアの藤田拓海(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が、マスターズは水竹真一(チームスキップ)、CL1は武田和佳(Team CHAINRING)が、それぞれシーズンを締めくくるレースを優勝で飾っている。C3は150名以上の選手が集まったため、茨城CX初のC3を3組に分けて出走した。
今回の茨城シクロクロスは、地元土浦の和菓子の伊勢屋やカレーの福来軒といった地元土浦の名店をはじめ、米粉クレープ屋やコーヒースタンドが来場し、味覚も十分に満足できるイベントとなっていた。また、米穀卸売企業の田島屋から提供された参加賞は茨城県産コシヒカリで、来場した全員が茨城の味覚を味わえるように配慮されていた。
そして会場で一際目を引いていたのが「弱虫ペダルシクロクロスチーム」のバンだろう。弱ペダの作者である渡辺航先生、チームGM佐藤さん、CX世界戦にも帯同した日比谷メカニックがレースに参加。前日にチームのFacebookページで参加する旨を伝えていたからか、熱心な弱ペダファンも来場しており、渡辺先生と交流していたのが印象深い。そして、シーズンの終了とともに弱ペダCXチームの今季の活動も終了した。
第4回茨城シクロクロスは、エントリー人数365名と回数を重ねるごとに参加者数を増やし続けている大会だ。「今回、新しいコースが増えてライダーの皆さんには楽しんでいただけたのではないでしょうか。来シーズンも10月に取手会場、2月末に土浦会場で開催する予定となっています。」とはレースオーガナイザーの影山善明さん。
今回の茨城シクロクロスで2014-15シーズンの幕が降ろされた関東のシクロクロスシーン。来シーズンも引き続き都心からアクセスのしやすい会場でレースが開かれる予定となっており、半年後の開幕が今から待ち遠しいばかりだ。
第3回茨城シクロクロス リザルト
C1
C2
マスターズ
L1
photo:Makoto.AYANO
text:Gakuto.Fujiwara
フォトアルバム(CW FaceBook)
会場となったのは今シーズンから茨城シクロクロスのコースバリエーションに加わった茨城県土浦市の市民運動公園。霞ヶ浦の北西に流れ込む桜川のほとりに立地し、都心から常磐自動車道、JR常磐線を使えば1時間強と比較的アクセスしやすく、北は山形から、西は静岡までといったライダー達が土浦に集まった。
野球やサッカーなどに使用できる多目的広場の周りを囲うような芝路面の土手や砂利区間、路面が掘り起こされている泥区間、そして土浦会場で最もギャラリーが沸いた高さ4mほどの小山がスパイスを利かせた約2kmの平坦基調のコースを走る。
事前に発表された段階ではパワーが要求されることが予想されていたコースだったが、当日はシトシトと降り続く雨によってテクニックも必要なコースへと変化していた。「絶好のシクロクロス日和」とレースオーガナイザーの影山さんがいうように、コースと天候によって上級者から初心者までが楽しめるようになっていた。
さて、最高峰カテゴリー1のスタートラインには、池本真也(和光機器)や斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)ら関東の有力ライダーが集る。号砲とともに先頭に飛び出し、第1コーナーに先頭で飛び込んだ三上和志(cycleclub 3up)は、強烈な加速を見せたものの独走とはならず。大集団ままでライダーたちはテクニカルセクションへと突入していく。
トップをキープしていた三上が土手の泥でタイヤを滑らせた隙に、池本が三上をパス。先頭の集団に立つと、コースを上手く利用しあっという間に後続と5秒程の差を確保する。「遅くてもいいからコーナーでミスなく丁寧に走ることを心がけた」と振り返る池本は、後続との差を16秒まで広げることに成功。池本を追走するのは斉藤と佐藤利英(Team CHAINRING)の2名。中盤は一進一退の攻防を繰り広げながら前を追うも、差は一定のままレースは進んでいく。
最終盤にバイク交換を行ったり、一つ一つのコーナーを丁寧に処理したりと終始冷静にレースを展開した池本は、一度も後続に捉えられること無く、先頭でフィニッシュラインを切った。2位パックは斉藤のミスも有り、佐藤が2着を獲得している。3位となった斉藤は小山セクションを乗車したままクリアした唯一の選手で、目の当たりにしたギャラリーを大いに沸かせた。
C2はジュニアの藤田拓海(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が、マスターズは水竹真一(チームスキップ)、CL1は武田和佳(Team CHAINRING)が、それぞれシーズンを締めくくるレースを優勝で飾っている。C3は150名以上の選手が集まったため、茨城CX初のC3を3組に分けて出走した。
今回の茨城シクロクロスは、地元土浦の和菓子の伊勢屋やカレーの福来軒といった地元土浦の名店をはじめ、米粉クレープ屋やコーヒースタンドが来場し、味覚も十分に満足できるイベントとなっていた。また、米穀卸売企業の田島屋から提供された参加賞は茨城県産コシヒカリで、来場した全員が茨城の味覚を味わえるように配慮されていた。
そして会場で一際目を引いていたのが「弱虫ペダルシクロクロスチーム」のバンだろう。弱ペダの作者である渡辺航先生、チームGM佐藤さん、CX世界戦にも帯同した日比谷メカニックがレースに参加。前日にチームのFacebookページで参加する旨を伝えていたからか、熱心な弱ペダファンも来場しており、渡辺先生と交流していたのが印象深い。そして、シーズンの終了とともに弱ペダCXチームの今季の活動も終了した。
第4回茨城シクロクロスは、エントリー人数365名と回数を重ねるごとに参加者数を増やし続けている大会だ。「今回、新しいコースが増えてライダーの皆さんには楽しんでいただけたのではないでしょうか。来シーズンも10月に取手会場、2月末に土浦会場で開催する予定となっています。」とはレースオーガナイザーの影山善明さん。
今回の茨城シクロクロスで2014-15シーズンの幕が降ろされた関東のシクロクロスシーン。来シーズンも引き続き都心からアクセスのしやすい会場でレースが開かれる予定となっており、半年後の開幕が今から待ち遠しいばかりだ。
第3回茨城シクロクロス リザルト
C1
1位 池本真也(和光機器)
2位 佐藤利英(Team CHAINRING)
3位 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)
2位 佐藤利英(Team CHAINRING)
3位 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)
56:11
56:45
57:17
56:45
57:17
C2
1位 藤田拓海(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
2位 佐藤英夫(オンザロード)
3位 織田聖(Bottles and Chains)
2位 佐藤英夫(オンザロード)
3位 織田聖(Bottles and Chains)
39:16
39:53
40:28
39:53
40:28
マスターズ
1位 水竹真一(チームスキップ)
2位 浅井秀樹(cycleclub 3up)
3位 古谷利行(セタセレクト・RR・846)
2位 浅井秀樹(cycleclub 3up)
3位 古谷利行(セタセレクト・RR・846)
32:26
33:40
34:01
33:40
34:01
L1
1位 武田和佳(Team CHAINRING)
2位 綾野桂子(cycleclub 3up)
3位 林口ゆきえ(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
2位 綾野桂子(cycleclub 3up)
3位 林口ゆきえ(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
36:09
36:42
38:46
36:42
38:46
photo:Makoto.AYANO
text:Gakuto.Fujiwara
フォトアルバム(CW FaceBook)
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