2015/03/09(月) - 11:27
フランスで「太陽のレース」が開幕。6.7kmのコースを最速で駆け抜けたのはロード世界王者でTTポーランド王者のミカル・クヴィアトコウスキーだった。アワーレコードホルダーのローハン・デニスを0.31秒差で破り、リーダージャージを手にした。
6.7kmのコースに向けてスタートを切るミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ) photo:CorVos
パリ〜ニース2015プロローグ コースプロフィール photo:CorVosパリ郊外のモルパで開幕した第73回パリ〜ニース(UCIワールドツアー)。8日間で1140.3kmを走破する「太陽へのレース(La Course au Soliel)」の幕開けとなったのは6.7kmのプロローグだ。
スタート台から発進するローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:CorVos2013年以来2年ぶりの登場であるプロローグは僅かなアップダウンを含み、鋭角コーナーも少ないため純粋な脚力が問われるもの。総合争いを占う上でも重要となる"時間との戦い"に、20チーム160名の選手たちが次々と挑んでいった。
ステージ3位のトニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:CorVos
TT世界王者のブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)は15秒差のステージ12位 photo:CorVos序盤に圧倒的なタイムを刻んだのは、52.491km/hのアワーレコードホルダーかつツアー・ダウンアンダー覇者であるローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)。それまでのトップタイムを一気に20秒も上回る7分40秒でゴールすると、ホットシートで後続選手のゴールを待つ。
ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)や2013年覇者リッチー・ポルト(オーストラリア、チームスカイ)、元TT世界王者トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)らが好走したものの、デニスのタイムには届かない。しかし最後から16番目にスタートを切ったミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)がただ一人、デニスに並ぶペースで巡航する。
「残り500mの時点で"これは競った争いになる"と思った」と心境を振り返るクヴィアトコウスキー。TTバーの両端を持り、ダンシングで駆け込んだポーランドナショナルTT王者のタイム表示はデニスと同じ7分40秒。僅か0.31秒を上回り、ホットシートの座を奪うことに成功した。
続いたTT世界選手権銅メダルのトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)や現世界王者のブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)もトップタイム更新はならず。最終走者のジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)のゴールを待ってクヴィアトコウスキーのステージ優勝が確定した。
「ラスト500mは全力を尽くしてスプリントしたが、それが勝利に繋がった。トニ(マルティン)のスプリットタイムを把握していたことがとても有利に働いたと思う。」とクヴィアトコウスキーは振り返る。優勝平均速度は52.435km/hだ。
ダンシングでミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)がゴールに飛び込む photo:CorVos
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)がマイヨジョーヌに袖を通す photo:CorVos破れたBMCレーシングのスポーツディレクターであるユヴォン・レダノワ氏は、公式サイトのレポート内で「最悪の結果だ」と厳しく評す。「今日は重要な勝利を挙げるはずだった。ローハンとティージェイ(ヴァンガーデレン)は良くやってくれたが、チームとしては最悪だ。3〜5秒の開きがあったならまだしも、今日は勝ちが欲しかった」と加える。
15秒遅れのステージ13位に入ったリッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) photo:CorVosデニス本人は「残りの7日間の目標は自分の脚を確かめて、できるだけチームに貢献できるよう走ること。ティージェイは(総合2位となった)オマーンから調子をキープしているし、これからが楽しみだ。」とコメントしている。
また、総合勢はヴァンガーデレンが14秒差11位、ポートが15秒遅れ13位、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ロットNLユンボ)が16秒差14位と好発進。アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)は25秒差39位、ファビオ・アル(イタリア)は33秒差の88位だった。
ヴァンガーデレンは「今日ローハンは惜しいレースで残念だったが、彼も自分も好位置につけている。ライバルたちにタイム差を稼ぐことができて良かった」と語り、チームスカイのスポーツディレクターを勤めるニコラ・ポルタルはポートの走りを「コーナーでロスした数秒を悔やんでいたが、とても良くやってくれた」と評した。
パリ〜ニース2015プロローグ結果
個人総合成績
ポイント賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
新人賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:So.Isobe
photo:CorVos
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ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)や2013年覇者リッチー・ポルト(オーストラリア、チームスカイ)、元TT世界王者トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)らが好走したものの、デニスのタイムには届かない。しかし最後から16番目にスタートを切ったミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)がただ一人、デニスに並ぶペースで巡航する。
「残り500mの時点で"これは競った争いになる"と思った」と心境を振り返るクヴィアトコウスキー。TTバーの両端を持り、ダンシングで駆け込んだポーランドナショナルTT王者のタイム表示はデニスと同じ7分40秒。僅か0.31秒を上回り、ホットシートの座を奪うことに成功した。
続いたTT世界選手権銅メダルのトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)や現世界王者のブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)もトップタイム更新はならず。最終走者のジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)のゴールを待ってクヴィアトコウスキーのステージ優勝が確定した。
「ラスト500mは全力を尽くしてスプリントしたが、それが勝利に繋がった。トニ(マルティン)のスプリットタイムを把握していたことがとても有利に働いたと思う。」とクヴィアトコウスキーは振り返る。優勝平均速度は52.435km/hだ。
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また、総合勢はヴァンガーデレンが14秒差11位、ポートが15秒遅れ13位、ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ロットNLユンボ)が16秒差14位と好発進。アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)は25秒差39位、ファビオ・アル(イタリア)は33秒差の88位だった。
ヴァンガーデレンは「今日ローハンは惜しいレースで残念だったが、彼も自分も好位置につけている。ライバルたちにタイム差を稼ぐことができて良かった」と語り、チームスカイのスポーツディレクターを勤めるニコラ・ポルタルはポートの走りを「コーナーでロスした数秒を悔やんでいたが、とても良くやってくれた」と評した。
パリ〜ニース2015プロローグ結果
1位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
4位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
5位 ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
7位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング)
8位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
4位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
5位 ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
7位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング)
8位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
7'40"
+07"
+10"
+12"
+13"
+14"
+07"
+10"
+12"
+13"
+14"
個人総合成績
1位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
4位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
5位 ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
7位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング)
8位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 トニ・マルティン(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
4位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
5位 ラルス・ボーム(オランダ、アスタナ)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
7位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング)
8位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
10位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
7'40"
+07"
+10"
+12"
+13"
+14"
+07"
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ポイント賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
新人賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:So.Isobe
photo:CorVos
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