2015/01/29(木) - 10:06
1月25日に行われた湘南ベルマーレシクロクロス2014-2015第4戦。開成水辺スポーツ公園のスピードとテクニックの双方を要求する特設コースで、逃げ続けた澤木紀雄(GIANT/MET/T-serv/重力技研)がシリーズ2勝目をあげた。
湘南ベルマーレシクロクロス2014-15の最終戦となった舞台は、今シーズン2度目となる神奈川県の開成水辺スポーツ公園。丹沢山塊の奥に富士山を見渡せるほど天気は快晴。春の到来を思わせるような気温となった絶好のシクロクロス日和のなかレースが行われた。
今回は開成名物の土手のキャンバーセクションはコースに取り入れられず、芝生のタイトコーナーを多用するコースレイアウトとなった。さらに、コース上に水が撒かれ人工的に泥セクションが設けられたことで、バイクコントロール能力も問われるように。
最高峰のC1には、今シーズン湘南CXで優勝を果たしている辻善光(Team Zenko)と澤木紀雄(GIANT/MET/T-serv/重力技研)に加え、常に上位に食い込む池本真也(和光機器)、山川惇太郎(Team CHAINRING)など関東を代表するシクロクロッサーが集った。小笠原崇裕(THE BIKE JOURNAL)もスポット出場し、レースに華を添えた。
C1の1周目は辻を先頭に大きな集団の状態で完了する。2周目、約200mある舗装区間で辻が抜けだしたかのように思われたが、コーナーが続くテクニカルセクションで池本、澤木、小笠原、斎藤朋寛(RIDE LIFE GIANT)が、辻を吸収。このまま5人の集団でレースが進んで行くと思われたが、コース中盤で澤木が集団から抜け出し単独走行を始める。
「マークしていた有力選手にあわせたレース運びをしようと考えていましたが、先頭に出れたのでそのまま独走へ持ち込みました」と振り返る澤木は、またたく間に2位集団と15秒のタイムギャップを稼ぐことに成功する。人工的に作られたウェットな路面は丁寧にこなし、立ち上がりでタイムを稼ぐことで、1人5分30秒台のタイムでラップを刻む澤木。後続よりも一歩リードした走りを見せた。
4周目、後方の4人集団から小笠原が1人抜け出す。今シーズン初CX参戦で、バイクも先日手にしたばかりという小笠原だったが、そのディスアドバンテージを感じさせないキレの良いコーナリングで、澤木との差を縮めにかかる。5周目、ラップタイムを落とした辻が後方へと下がり、3位争いは池本、斎藤の2人で争われることに。
終始安定したペースを刻み他を寄せ付けない距離を保った澤木が、湘南シクロクロス第3戦に続き2勝目をあげた。2周めから5分30秒台のラップタイムを刻み続けたのは澤木だけ。体が良く動き、一番良いペースで踏み続けることができたという。2位にはそのまま小笠原が入り、3位はスプリントで池本が勝ち取った。
優勝した澤木は「第3戦に続き優勝することができてうれしいです。単独走行の時は自分の一番良いペースを心掛け、ラップを重ねていきました。レイアウトが複雑になっていることに加えて、人工的な泥区間も設けられたためシクロクロスらしい面白いコースでした。」と語る。
華麗なテクニックで2位の小笠原は「久しぶりにきつくなるまで追い込んだレースでした。シクロクロス東京以来のCXレース出場だったので、バイクのグリップ感がつかめず、予想以上に速いペースもあって脚も心拍も一杯一杯になってしまいました」と言う。
斎藤とのデッドヒートの3位争いを制した池本。「積極的に仕掛けようと思っていましたが、序盤はレース展開の様子を見すぎてしまい遅れてしまいました。一緒に3位争いした斉藤さんはコーナーリングなどがうまく、最後まで引き離しきれませんでした。」
ジュニアカテゴリーと混走となったC2は、ジュニアの織田聖(Bottles and Chains)とC2の藤田拓海(SNEL CYCLOCROSS TEAM)がデッドヒートを繰り広げた。最終盤に藤田はスパートをかけ、織田を引き離すも痛恨のミス。コーナーを丁寧にクリアした織田が総合でも優勝を手にした。藤田は後方から迫る森天孝(メイドさん学科自転車部)から逃げ切り、C2に優勝している。
M1は今シーズン優勝している小田島貴弘(Club SY-Nak)と水竹真一(チームスキップ)、曽我聡と瀬戸幸正(ともにベーグルワン)という4人が終始レースをリード。最終周までもつれ込んだレースは水竹がスプリントで3人を抑えこみ、今シリーズ2度めの優勝を飾った。
レディースの最高峰L1は、全日本選手権で3位表彰台を獲得している実力者、武田和佳(Team CHAINRING)が周りを圧倒して勝利。「同じスケジュールでレースをしたマスターズ1にどこまで食い込めるかと課題を作ってレースに臨みました。もう一つ前のパックでレースを展開するつもりでしたが、気をゆるめてしまい調子が上がりませんでした。次のレースはシクロクロス東京なのでしっかりとコンディションを整えたいです」とレースの振り返りと次戦への抱負を語ってくれた。
12月中旬からスタートして1月末までに集中してレースが行われた湘南シクロクロス。「徐々に盛り上がってきていて、今回は過去最高の310名がエントリーしてくれました。今日のレースも楽しんでくれている様子で大変嬉しいです。」とはレースオーガナイザーの内山靖樹さん。
来シーズンついて「来年は4レースはそのままに、中井、開成、平塚に加えて新会場で行いたいですね。また、エントリーされている方のみならず、一緒に来られる方も楽しめるようなレースにしたいです」と語り、シリーズ最終戦を締めくくった。
シクロクロスのシリーズはほぼ終了するが、湘南ベルマーレでは3月15日に大磯海岸でビーチクロスを開催する予定だ。オール砂浜のコースを舞台に、予選3本と決勝というレース形式で行われるという。またC2まではファットバイクでの参戦も可能とのこと。レースの概要は2月上旬にホームページ内で発表される予定だ。
フォトギャラリー(CW Facebookアルバム)
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Makoto.AYANO
※リザルトは公式サイトでご確認ください。
湘南ベルマーレシクロクロス2014-15の最終戦となった舞台は、今シーズン2度目となる神奈川県の開成水辺スポーツ公園。丹沢山塊の奥に富士山を見渡せるほど天気は快晴。春の到来を思わせるような気温となった絶好のシクロクロス日和のなかレースが行われた。
今回は開成名物の土手のキャンバーセクションはコースに取り入れられず、芝生のタイトコーナーを多用するコースレイアウトとなった。さらに、コース上に水が撒かれ人工的に泥セクションが設けられたことで、バイクコントロール能力も問われるように。
最高峰のC1には、今シーズン湘南CXで優勝を果たしている辻善光(Team Zenko)と澤木紀雄(GIANT/MET/T-serv/重力技研)に加え、常に上位に食い込む池本真也(和光機器)、山川惇太郎(Team CHAINRING)など関東を代表するシクロクロッサーが集った。小笠原崇裕(THE BIKE JOURNAL)もスポット出場し、レースに華を添えた。
C1の1周目は辻を先頭に大きな集団の状態で完了する。2周目、約200mある舗装区間で辻が抜けだしたかのように思われたが、コーナーが続くテクニカルセクションで池本、澤木、小笠原、斎藤朋寛(RIDE LIFE GIANT)が、辻を吸収。このまま5人の集団でレースが進んで行くと思われたが、コース中盤で澤木が集団から抜け出し単独走行を始める。
「マークしていた有力選手にあわせたレース運びをしようと考えていましたが、先頭に出れたのでそのまま独走へ持ち込みました」と振り返る澤木は、またたく間に2位集団と15秒のタイムギャップを稼ぐことに成功する。人工的に作られたウェットな路面は丁寧にこなし、立ち上がりでタイムを稼ぐことで、1人5分30秒台のタイムでラップを刻む澤木。後続よりも一歩リードした走りを見せた。
4周目、後方の4人集団から小笠原が1人抜け出す。今シーズン初CX参戦で、バイクも先日手にしたばかりという小笠原だったが、そのディスアドバンテージを感じさせないキレの良いコーナリングで、澤木との差を縮めにかかる。5周目、ラップタイムを落とした辻が後方へと下がり、3位争いは池本、斎藤の2人で争われることに。
終始安定したペースを刻み他を寄せ付けない距離を保った澤木が、湘南シクロクロス第3戦に続き2勝目をあげた。2周めから5分30秒台のラップタイムを刻み続けたのは澤木だけ。体が良く動き、一番良いペースで踏み続けることができたという。2位にはそのまま小笠原が入り、3位はスプリントで池本が勝ち取った。
優勝した澤木は「第3戦に続き優勝することができてうれしいです。単独走行の時は自分の一番良いペースを心掛け、ラップを重ねていきました。レイアウトが複雑になっていることに加えて、人工的な泥区間も設けられたためシクロクロスらしい面白いコースでした。」と語る。
華麗なテクニックで2位の小笠原は「久しぶりにきつくなるまで追い込んだレースでした。シクロクロス東京以来のCXレース出場だったので、バイクのグリップ感がつかめず、予想以上に速いペースもあって脚も心拍も一杯一杯になってしまいました」と言う。
斎藤とのデッドヒートの3位争いを制した池本。「積極的に仕掛けようと思っていましたが、序盤はレース展開の様子を見すぎてしまい遅れてしまいました。一緒に3位争いした斉藤さんはコーナーリングなどがうまく、最後まで引き離しきれませんでした。」
ジュニアカテゴリーと混走となったC2は、ジュニアの織田聖(Bottles and Chains)とC2の藤田拓海(SNEL CYCLOCROSS TEAM)がデッドヒートを繰り広げた。最終盤に藤田はスパートをかけ、織田を引き離すも痛恨のミス。コーナーを丁寧にクリアした織田が総合でも優勝を手にした。藤田は後方から迫る森天孝(メイドさん学科自転車部)から逃げ切り、C2に優勝している。
M1は今シーズン優勝している小田島貴弘(Club SY-Nak)と水竹真一(チームスキップ)、曽我聡と瀬戸幸正(ともにベーグルワン)という4人が終始レースをリード。最終周までもつれ込んだレースは水竹がスプリントで3人を抑えこみ、今シリーズ2度めの優勝を飾った。
レディースの最高峰L1は、全日本選手権で3位表彰台を獲得している実力者、武田和佳(Team CHAINRING)が周りを圧倒して勝利。「同じスケジュールでレースをしたマスターズ1にどこまで食い込めるかと課題を作ってレースに臨みました。もう一つ前のパックでレースを展開するつもりでしたが、気をゆるめてしまい調子が上がりませんでした。次のレースはシクロクロス東京なのでしっかりとコンディションを整えたいです」とレースの振り返りと次戦への抱負を語ってくれた。
12月中旬からスタートして1月末までに集中してレースが行われた湘南シクロクロス。「徐々に盛り上がってきていて、今回は過去最高の310名がエントリーしてくれました。今日のレースも楽しんでくれている様子で大変嬉しいです。」とはレースオーガナイザーの内山靖樹さん。
来シーズンついて「来年は4レースはそのままに、中井、開成、平塚に加えて新会場で行いたいですね。また、エントリーされている方のみならず、一緒に来られる方も楽しめるようなレースにしたいです」と語り、シリーズ最終戦を締めくくった。
シクロクロスのシリーズはほぼ終了するが、湘南ベルマーレでは3月15日に大磯海岸でビーチクロスを開催する予定だ。オール砂浜のコースを舞台に、予選3本と決勝というレース形式で行われるという。またC2まではファットバイクでの参戦も可能とのこと。レースの概要は2月上旬にホームページ内で発表される予定だ。
フォトギャラリー(CW Facebookアルバム)
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Makoto.AYANO
※リザルトは公式サイトでご確認ください。
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