2014/09/01(月) - 17:30
8月31日、開催78回目を迎えたGPウエストフランス・プルエー(UCIワールドツアー)で、「自分向きのコースではない」と語るシルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング)が終盤にエスケープ。7名によるスプリントを制し、初優勝を飾った。
UCIワールドツアーレースのGPウエストフランス・プルエーは、一般サイクリストが参加するシクロスポルティフや女子ロードレース(UCIワールドカップ)を含む「プルエー4日間レース(4 jours de Plouay)」の最後を締めくくるビッグイベント。1931年に第1回大会が開催された歴史ある大会であり、今年開催78回目を迎える。
コースは27kmの大周回を8周後、13.9kmの小周回を1周する229.1km。いずれの周回にもレソ(平均勾配7%・距離1300m)とティマレク(平均勾配7%・距離1000m)の登りが含まれており、一日の獲得標高差は2500m。
18あるUCIプロチームに加えて、ブルターニュ・セシェ、コフィディス、IAMサイクリング、ネーリソットリ、バルディアーニCSF、ワンティ・グループグベルトが出走。2011年大会で8位に入ったことのある別府史之(トレックファクトリーレーシング)や新城幸也(ユーロップカー)もスタートラインに並んだ。
レース序盤に形成された5名の逃げグループは、フィニッシュまで35kmを残して吸収。そこから更にカウンターアタックで飛び出す選手が続出し、ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、ベルキン)やミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)、アンジェロ・テュリク(フランス、ユーロップカー)ら7名が新たに逃げグループを形成する展開に。
先頭7名はおよそ30秒のリードで最終周回に差し掛かったが、BMCレーシングが猛烈な勢いで牽引するメイン集団が後方に迫り来る。結局フィニッシュ5km手前のティマレクの登りで逃げは吸収。続いてニコラス・ロッシュ(アイルランド、ティンコフ・サクソ)らがカウンターを仕掛け、残り3kmでシリル・ゴティエ(フランス、ユーロップカー)が単独で飛び出した。
先頭ゴティエにはアルテュール・ヴィショ(フランス、FDJ.fr)やジュリアン・アラフィリップ(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)ら6名が追いつき、この中にシャヴァネルの姿も。スプリンターを抱える80名ほどの集団を振り切って、先頭7名がそのまま逃げ切った。
フラムルージュ通過後のティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)やアラフィリップのアタックは決まらず、ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)を先頭に始まったスプリント争い。ライバルたちの動きを落ち着いて観察し、自分のタイミングで仕掛けたシャヴァネルが先着した。
「自分向きのレースじゃないのでこの勝利は嬉しい。集団スプリントに持ち込まれる場合が多いし、苦しむことなくフィニッシュにたどり着いたのは初めてだった。全てが完璧に機能し、強さを見せつけることが出来た」と、大会初勝利を飾ったシャヴァネルは語る。
シャヴァネルは直前まで5日間の日程で開催されていたツール・ドゥ・ポワトゥー=シャラント(UCI2.1)で総合優勝。好調のまま2日後のGPウエストフランス・プルエーに挑んでいた。「浮かれるつもりはないけど、とても良いスパイラルにはまっている」。シャヴァネルは9月7日から14日まで開催されるツアー・オブ・ブリテン(UCI2.HC)に出場予定だ。
選手コメントはレキップ紙より。
GPウエストフランス・プルエー2014結果
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
UCIワールドツアーレースのGPウエストフランス・プルエーは、一般サイクリストが参加するシクロスポルティフや女子ロードレース(UCIワールドカップ)を含む「プルエー4日間レース(4 jours de Plouay)」の最後を締めくくるビッグイベント。1931年に第1回大会が開催された歴史ある大会であり、今年開催78回目を迎える。
コースは27kmの大周回を8周後、13.9kmの小周回を1周する229.1km。いずれの周回にもレソ(平均勾配7%・距離1300m)とティマレク(平均勾配7%・距離1000m)の登りが含まれており、一日の獲得標高差は2500m。
18あるUCIプロチームに加えて、ブルターニュ・セシェ、コフィディス、IAMサイクリング、ネーリソットリ、バルディアーニCSF、ワンティ・グループグベルトが出走。2011年大会で8位に入ったことのある別府史之(トレックファクトリーレーシング)や新城幸也(ユーロップカー)もスタートラインに並んだ。
レース序盤に形成された5名の逃げグループは、フィニッシュまで35kmを残して吸収。そこから更にカウンターアタックで飛び出す選手が続出し、ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、ベルキン)やミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)、アンジェロ・テュリク(フランス、ユーロップカー)ら7名が新たに逃げグループを形成する展開に。
先頭7名はおよそ30秒のリードで最終周回に差し掛かったが、BMCレーシングが猛烈な勢いで牽引するメイン集団が後方に迫り来る。結局フィニッシュ5km手前のティマレクの登りで逃げは吸収。続いてニコラス・ロッシュ(アイルランド、ティンコフ・サクソ)らがカウンターを仕掛け、残り3kmでシリル・ゴティエ(フランス、ユーロップカー)が単独で飛び出した。
先頭ゴティエにはアルテュール・ヴィショ(フランス、FDJ.fr)やジュリアン・アラフィリップ(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)ら6名が追いつき、この中にシャヴァネルの姿も。スプリンターを抱える80名ほどの集団を振り切って、先頭7名がそのまま逃げ切った。
フラムルージュ通過後のティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)やアラフィリップのアタックは決まらず、ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)を先頭に始まったスプリント争い。ライバルたちの動きを落ち着いて観察し、自分のタイミングで仕掛けたシャヴァネルが先着した。
「自分向きのレースじゃないのでこの勝利は嬉しい。集団スプリントに持ち込まれる場合が多いし、苦しむことなくフィニッシュにたどり着いたのは初めてだった。全てが完璧に機能し、強さを見せつけることが出来た」と、大会初勝利を飾ったシャヴァネルは語る。
シャヴァネルは直前まで5日間の日程で開催されていたツール・ドゥ・ポワトゥー=シャラント(UCI2.1)で総合優勝。好調のまま2日後のGPウエストフランス・プルエーに挑んでいた。「浮かれるつもりはないけど、とても良いスパイラルにはまっている」。シャヴァネルは9月7日から14日まで開催されるツアー・オブ・ブリテン(UCI2.HC)に出場予定だ。
選手コメントはレキップ紙より。
GPウエストフランス・プルエー2014結果
1位 | シルヴァン・シャヴァネル(フランス、IAMサイクリング) | 5h38'26" |
2位 | アンドレア・フェーディ(イタリア、ネーリソットリ) | |
3位 | アルテュール・ヴィショ(フランス、FDJ.fr) | |
4位 | シリル・ゴティエ(フランス、ユーロップカー) | |
5位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) | |
6位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル) | |
7位 | ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング) | |
8位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) | |
9位 | ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング) | |
10位 | ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、ロット・ベリソル) | |
47位 | 新城幸也(日本、ユーロップカー) | +02" |
100位 | 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング) | +1'13" |
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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