2014/07/05(土) - 06:38
アルプスやピレネーの山岳を飛ぶように登り、ビッグネームを引き離し、赤玉模様の栄光ジャージを手にするのは果たして誰か。特徴的なデザインのマイヨアポワの概要や候補をチェックしておこう。
ツール・ド・フランス山岳最強の証、それがマイヨブラン・ア・ポワ・ルージュ(略してマイヨアポワ)。他の3賞ジャージが単色であるのに対して、このマイヨアポワはホワイトジャージに赤い水玉を配した奇抜なデザイン。プロトンの中でも判別は容易だ。
今らか3年前の2011年、山岳賞のポイント配分に手が加えられ、カテゴリー山岳でポイントを獲得する人数が減少するとともに、カテゴリーの低い山岳での獲得ポイントが大幅に引き下げられた。例えば4級山岳25回先頭通過と、超級山岳1回先頭通過が同じポイント。つまり、マイヨアポワを狙うためには、単純に難易度の高いカテゴリー山岳でポイントを稼がなければならない。
中級山岳ステージで逃げてポイントを加算するのではなく、アルプスやピレネーの難関山岳でポイントを量産する真のクライマーがマイヨアポワの候補に挙がる。なお、山頂フィニッシュのポイントは通常の2倍。そのため総合上位の選手たちも必然的に山岳賞ランキングの上位に絡んでくる。
カテゴリー山岳のポイント配分
・超級山岳 1位25pts、2位20pts、3位16pts、4位14pts、5位12pts、6位10pts....10位2pts
・1級山岳 1位10pts、2位8pts、3位6pts、4位4pts、5位2pts、6位1pt
・2級山岳 1位5pts、2位3pts、3位2pts、4位1pt
・3級山岳 1位2pts、2位1pt
・4級山岳 1位1pt
2013年はナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)がマイヨアポワを獲得。2014年もクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)やアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)をはじめとするビッグネームがマイヨアポワ争いに絡んでくるだろう。
多くのクライマーたちは山岳アシストとしてエースのために力を尽くさなければならないため、自らの目標に向かって自由に動くことは許されない。同時に、総合を諦めたオールラウンダーたちが山岳賞狙いに目標をスイッチすることも考えられる。
2013年大会山岳賞3位のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)や、同5位のクリストフ・リブロン(AG2Rラモンディアール)も虎視眈々とジャージを狙ってるはず。4つの特別賞ジャージの中でフランス人獲得率が最も高いのはこのマイヨアポワだ。
ジロを落車リタイアしたホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)は、ブエルタを見据えながらのツール出場。まだ完調とは言えないだけに山岳賞や山岳ステージ狙いに集中する可能性もある。
その他、ここ数年ロードレース界に旋風を巻き起こしているコロンビア勢や、ワイルドカード枠で出場するUCIプロコンチネンタルチームの選手たちが積極的にレースをかき回してくるだろう。特に序盤ステージではジャージ獲得のチャンスが大きいため、アタックの応酬を繰り広げるはずだ。
ツール・ド・フランス2013山岳賞ランキング
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) 147pts
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 136pts
3位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー) 117pts
歴代のマイヨアポワ受賞者
2013年 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2012年 トマ・ヴォクレール(フランス)
2011年 サムエル・サンチェス(スペイン)
2010年 アントニー・シャルトー(フランス)
2009年 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア)※ドーピング違反により失格
2008年 ベルンハート・コール(オーストリア)※ドーピング違反により失格
2007年 マウリシオ・ソレール(コロンビア)
2006年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2005年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2004年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2003年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2002年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2001年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2000年 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア)
1999年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1998年 クリストフ・リネロ(フランス)
1997年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1996年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1995年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1994年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1993年 トニー・ロミンガー(スイス)
1992年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1991年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1990年 ティエリー・クラヴェロラ(フランス)
text:Kei Tsuji
ツール・ド・フランス山岳最強の証、それがマイヨブラン・ア・ポワ・ルージュ(略してマイヨアポワ)。他の3賞ジャージが単色であるのに対して、このマイヨアポワはホワイトジャージに赤い水玉を配した奇抜なデザイン。プロトンの中でも判別は容易だ。
今らか3年前の2011年、山岳賞のポイント配分に手が加えられ、カテゴリー山岳でポイントを獲得する人数が減少するとともに、カテゴリーの低い山岳での獲得ポイントが大幅に引き下げられた。例えば4級山岳25回先頭通過と、超級山岳1回先頭通過が同じポイント。つまり、マイヨアポワを狙うためには、単純に難易度の高いカテゴリー山岳でポイントを稼がなければならない。
中級山岳ステージで逃げてポイントを加算するのではなく、アルプスやピレネーの難関山岳でポイントを量産する真のクライマーがマイヨアポワの候補に挙がる。なお、山頂フィニッシュのポイントは通常の2倍。そのため総合上位の選手たちも必然的に山岳賞ランキングの上位に絡んでくる。
カテゴリー山岳のポイント配分
・超級山岳 1位25pts、2位20pts、3位16pts、4位14pts、5位12pts、6位10pts....10位2pts
・1級山岳 1位10pts、2位8pts、3位6pts、4位4pts、5位2pts、6位1pt
・2級山岳 1位5pts、2位3pts、3位2pts、4位1pt
・3級山岳 1位2pts、2位1pt
・4級山岳 1位1pt
2013年はナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)がマイヨアポワを獲得。2014年もクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)やアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)をはじめとするビッグネームがマイヨアポワ争いに絡んでくるだろう。
多くのクライマーたちは山岳アシストとしてエースのために力を尽くさなければならないため、自らの目標に向かって自由に動くことは許されない。同時に、総合を諦めたオールラウンダーたちが山岳賞狙いに目標をスイッチすることも考えられる。
2013年大会山岳賞3位のピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)や、同5位のクリストフ・リブロン(AG2Rラモンディアール)も虎視眈々とジャージを狙ってるはず。4つの特別賞ジャージの中でフランス人獲得率が最も高いのはこのマイヨアポワだ。
ジロを落車リタイアしたホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)は、ブエルタを見据えながらのツール出場。まだ完調とは言えないだけに山岳賞や山岳ステージ狙いに集中する可能性もある。
その他、ここ数年ロードレース界に旋風を巻き起こしているコロンビア勢や、ワイルドカード枠で出場するUCIプロコンチネンタルチームの選手たちが積極的にレースをかき回してくるだろう。特に序盤ステージではジャージ獲得のチャンスが大きいため、アタックの応酬を繰り広げるはずだ。
ツール・ド・フランス2013山岳賞ランキング
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) 147pts
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) 136pts
3位 ピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー) 117pts
歴代のマイヨアポワ受賞者
2013年 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
2012年 トマ・ヴォクレール(フランス)
2011年 サムエル・サンチェス(スペイン)
2010年 アントニー・シャルトー(フランス)
2009年 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア)※ドーピング違反により失格
2008年 ベルンハート・コール(オーストリア)※ドーピング違反により失格
2007年 マウリシオ・ソレール(コロンビア)
2006年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2005年 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)
2004年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2003年 リシャール・ヴィランク(フランス)
2002年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2001年 ローラン・ジャラベール(フランス)
2000年 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア)
1999年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1998年 クリストフ・リネロ(フランス)
1997年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1996年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1995年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1994年 リシャール・ヴィランク(フランス)
1993年 トニー・ロミンガー(スイス)
1992年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1991年 クラウディオ・キャプッチ(イタリア)
1990年 ティエリー・クラヴェロラ(フランス)
text:Kei Tsuji
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