2014/06/07(土) - 09:15
自転車コンポーネントにおいて圧倒的な性能とシェアを誇り、世界をリードするシマノが発表したアクションカメラが「スポーツカメラ CM-1000」だ。世界的にも成長を続ける注目を集めるアクションカメラ市場にシマノが投入した最新モデルの実力に迫る。
ーインプレッション
近年、スポーツシーンを思い思いに記録することのできる「アクションカメラ」が全盛だ。以前はGoProの寡占状態だったアクションカム市場だが、各社がこぞって新製品をデビューさせ、性能や機能を競っている。サイクリストに使いやすいモデルも多く、スポーツバイクシーンでも盛んに使われるようになってきた。
そんなアクションカム市場に昨年9月、シマノが「スポーツカメラ CM-1000」を投入した。フルHD撮影機能、そしてハウジング無しで水深10mまで耐える密封構造と防水機能など、コンパクトなボディに多数の機能を搭載した意欲作だ。
サイズは7cm×4.4cm×3cmと、ガーミンEdge510が厚みを増した程度と非常にコンパクト。GoProがハウジング使用を前提としていることを踏まえれば、より小ささが際立ってくる。重量は86gと抜きん出て軽量だ。
そして公式アナウンスこそ無いものの、マウント台座がGoProと共通していることがユーザーフレンドリーだ。サードパーティーメーカーなどから多数発売されているマウントが使えるよう配慮されているのは、後発ならではのメリットを活かした形だろう。今回のインプレッションでは高い評価を得ているK-EDGE製のハンドルバーマウントを使用している。
操作は本体上面にある2つのボタンを操作するだけと非常にシンプルなつくりで、今何の操作をしているかなどは2つ用意されたインジケーターの発光と電子音で教えてくれる。ただしシンプルすぎるが故、その連動パターンを熟知していないと間違った操作をした場合に気づきにくかった。
ただしそれは専用アプリをダウンロードしたスマートフォン(IPhone、Android)とWi-Fi接続することで解消できる。アプリ上では撮影モードや画角など全ての操作を行うことができ、更に現在どのように映せているかの確認も行うこともできるので非常に使い勝手が良い。ボタン(特にサブボタン)の押し感がかなり固めでもあるので、スマートフォンでの操作ができる環境ならそちらでの操作をオススメしたい。
実際にロードバイクに取り付けて走行してみたところ、本体が軽量だけにグラつきが全く見られなかった。画質も非常に綺麗で、例えば木漏れ日で明暗が変わった時や、暗いトンネルに入った時、更に防水性能に半信半疑で水中に沈めてみても、クリアな映像が記録でき、浸水も無かった。ダートを速いスピードで走った場合はブレが目立ったので、気になる方は動画編集ソフトで手ブレ補正機能などを使ってみてほしい。
画角は超広角の180°と135°の2種類。基本的に広角であればあるほどに臨場感が増すが、これは撮影者の意図で自由に変えれば良い。180°ではシフトやブレーキ操作などもわかるので、レースや峠のアップダウンでは面白いだろう。
そうして保存したデータは、これまたスマートフォンアプリと接続することで確認ができ、お気に入りが撮れればそのままスマホのデータフォルダに保存できるし、気に入らなければ削除もできる。スマホにデータを保存してしまえば、TwitterやFacebook、InstagramなどSNSへの投稿も簡単だ。
私は機械式コンポーネントを使用しているため実証できなかったが、Di2を使用している場合はワイヤレスユニットと連携させ、スピード、ケイデンス、パワー、心拍を同時に記録できるため、シリアスレーサーの場合はライドの振り返りツールとしての価値も高いだろう。
撮影可能時間は2時間と、ライバル製品に対してはディスアドバンテージだが、面白いシチュエーションを選んで録画すれば問題無いはず。電源のオンオフを繰り返しながら丸一日のライドで使ったが問題無く、それでも不安な方は携帯式のバッテリーと接続すれば良い。総じて言えば、とても使い勝手良く細かに設計されており、他社比較で各機能のアドバンテージもあるため使用用途の可能性がとても広い。価格も3万円を切っているので、導入のハードルも高くないはずだ。
アメリカのグランフォンド、Granfondo Spring Classic で撮影したムービーで映像を確かめて欲しい。
Granfondo Spring Classic by シマノ・スポーツカメラCM-1000
Movie taken by Makoto.AYANO, edit by So.Isobe
ちなみに今回はiMacにあらかじめインストールされているポピュラーな動画編集アプリ「iMovie」を使って簡単なムービーを作ってみた(上に貼付けたもの)。画質を最大にしておけば大画面で見た時にもザラつかないのでとても良い感じだ。音声がクリアに入るのも良い。ただし動画サイトにアップされたものはストリーミング用に画質が落ちる設定になることは了承願いたい。オリジナルの画質はとても鮮明だ。
またプロロードレースの世界でもUCIは試験的にアクションカムの使用を認可しており、5月のツアー・オブ・カリフォルニアではジャイアント・シマノチームが使用。以下に貼付けた動画ほか、迫力あるムービーの数々が公開され注目を集めている。是非チェックしてみて欲しい。
シマノ スポーツカメラCM-1000
価格:27,500円(税抜)
詳細なスペックは登場時のレビュー記事を参照して欲しい。
text:So.Isobe
photo:Makoto,AYANAO
ーインプレッション
近年、スポーツシーンを思い思いに記録することのできる「アクションカメラ」が全盛だ。以前はGoProの寡占状態だったアクションカム市場だが、各社がこぞって新製品をデビューさせ、性能や機能を競っている。サイクリストに使いやすいモデルも多く、スポーツバイクシーンでも盛んに使われるようになってきた。
そんなアクションカム市場に昨年9月、シマノが「スポーツカメラ CM-1000」を投入した。フルHD撮影機能、そしてハウジング無しで水深10mまで耐える密封構造と防水機能など、コンパクトなボディに多数の機能を搭載した意欲作だ。
サイズは7cm×4.4cm×3cmと、ガーミンEdge510が厚みを増した程度と非常にコンパクト。GoProがハウジング使用を前提としていることを踏まえれば、より小ささが際立ってくる。重量は86gと抜きん出て軽量だ。
そして公式アナウンスこそ無いものの、マウント台座がGoProと共通していることがユーザーフレンドリーだ。サードパーティーメーカーなどから多数発売されているマウントが使えるよう配慮されているのは、後発ならではのメリットを活かした形だろう。今回のインプレッションでは高い評価を得ているK-EDGE製のハンドルバーマウントを使用している。
操作は本体上面にある2つのボタンを操作するだけと非常にシンプルなつくりで、今何の操作をしているかなどは2つ用意されたインジケーターの発光と電子音で教えてくれる。ただしシンプルすぎるが故、その連動パターンを熟知していないと間違った操作をした場合に気づきにくかった。
ただしそれは専用アプリをダウンロードしたスマートフォン(IPhone、Android)とWi-Fi接続することで解消できる。アプリ上では撮影モードや画角など全ての操作を行うことができ、更に現在どのように映せているかの確認も行うこともできるので非常に使い勝手が良い。ボタン(特にサブボタン)の押し感がかなり固めでもあるので、スマートフォンでの操作ができる環境ならそちらでの操作をオススメしたい。
実際にロードバイクに取り付けて走行してみたところ、本体が軽量だけにグラつきが全く見られなかった。画質も非常に綺麗で、例えば木漏れ日で明暗が変わった時や、暗いトンネルに入った時、更に防水性能に半信半疑で水中に沈めてみても、クリアな映像が記録でき、浸水も無かった。ダートを速いスピードで走った場合はブレが目立ったので、気になる方は動画編集ソフトで手ブレ補正機能などを使ってみてほしい。
画角は超広角の180°と135°の2種類。基本的に広角であればあるほどに臨場感が増すが、これは撮影者の意図で自由に変えれば良い。180°ではシフトやブレーキ操作などもわかるので、レースや峠のアップダウンでは面白いだろう。
そうして保存したデータは、これまたスマートフォンアプリと接続することで確認ができ、お気に入りが撮れればそのままスマホのデータフォルダに保存できるし、気に入らなければ削除もできる。スマホにデータを保存してしまえば、TwitterやFacebook、InstagramなどSNSへの投稿も簡単だ。
私は機械式コンポーネントを使用しているため実証できなかったが、Di2を使用している場合はワイヤレスユニットと連携させ、スピード、ケイデンス、パワー、心拍を同時に記録できるため、シリアスレーサーの場合はライドの振り返りツールとしての価値も高いだろう。
撮影可能時間は2時間と、ライバル製品に対してはディスアドバンテージだが、面白いシチュエーションを選んで録画すれば問題無いはず。電源のオンオフを繰り返しながら丸一日のライドで使ったが問題無く、それでも不安な方は携帯式のバッテリーと接続すれば良い。総じて言えば、とても使い勝手良く細かに設計されており、他社比較で各機能のアドバンテージもあるため使用用途の可能性がとても広い。価格も3万円を切っているので、導入のハードルも高くないはずだ。
アメリカのグランフォンド、Granfondo Spring Classic で撮影したムービーで映像を確かめて欲しい。
Granfondo Spring Classic by シマノ・スポーツカメラCM-1000
Movie taken by Makoto.AYANO, edit by So.Isobe
ちなみに今回はiMacにあらかじめインストールされているポピュラーな動画編集アプリ「iMovie」を使って簡単なムービーを作ってみた(上に貼付けたもの)。画質を最大にしておけば大画面で見た時にもザラつかないのでとても良い感じだ。音声がクリアに入るのも良い。ただし動画サイトにアップされたものはストリーミング用に画質が落ちる設定になることは了承願いたい。オリジナルの画質はとても鮮明だ。
またプロロードレースの世界でもUCIは試験的にアクションカムの使用を認可しており、5月のツアー・オブ・カリフォルニアではジャイアント・シマノチームが使用。以下に貼付けた動画ほか、迫力あるムービーの数々が公開され注目を集めている。是非チェックしてみて欲しい。
シマノ スポーツカメラCM-1000
価格:27,500円(税抜)
詳細なスペックは登場時のレビュー記事を参照して欲しい。
text:So.Isobe
photo:Makoto,AYANAO
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