ここ数年、ヨーロッパやアメリカで相当な盛り上がりを見せているMTB・エンデューロレース。アキ・ファクトリーチームの永田隼也が、そのワールドシリーズへの参戦を表明している。本人のコメントと合わせて紹介する。



KONA PROCESS153をテストする永田隼也KONA PROCESS153をテストする永田隼也 photo:Hiroyuki.NAKAGAWA
日本でのエンデューロと言えば、長時間周回の耐久レースをイメージするが、EWSエンデューロワールドシリーズ(http://www.enduroworldseries.com)に代表される、海外のエンデューロレースはまったく違う内容で開催されている。

永田隼也がエンデューロで使用するレースキット永田隼也がエンデューロで使用するレースキット photo:Hiroyuki.NAKAGAWAその概要は、長いコース上にいくつか設けられたスペシャルステージと呼ばれる下り区間の合計タイムで順位を決めるというもの。リエゾン(移動区間)ではタイム計測は行わず、決められた時間内にスタート地点まで自走で登り、下り区間でのみタイム計測を行う。まだこのレースを知らない人にとっては、レースの全体像をイメージしにくいのだが、会場や、コースレイアウトによって、タイムスケジュールや装備、移動方法がまったく違う事も珍しくないようで、その全貌はまだ謎の部分も多い。

ホイールサイズは27.5、ドロッパーポストを装備しているホイールサイズは27.5、ドロッパーポストを装備している photo:Hiroyuki.NAKAGAWAEWSの公式ルールによると、レース中は全てを自給自足で行う事、環境に配慮するためゴーグルのティアオフは使用禁止、また補給食等のゴミを放棄する事は厳格に禁止されている。タイムを競うレースでありながら、各会場の自然環境の保護やMTBを楽しむためのモラル向上等が冒頭に唱われている。

そのエンデューロワールドシリーズに、ワールドカップダウンヒルを転戦する永田隼也が参戦する。「ワールドを回っていれば、エンデューロシリーズがもの凄い勢いで支持されているのを実感しますよね。正直、どういうレースなのかわからない部分が多いんですが、だったら自分が参戦して確かめてやろうって思ったんですよね。まだアジア人で参加した人はいないし、コースによってルールも違う部分があって、どんな装備や準備が必要なのか、どんな展開でレースが進行するのか、まずは体験してみようと。」と本人は言う。

「なぜこんなに盛り上がってるのか?というのを考えると、自然に近い山を登って、下る、ある意味シンプルなレースですよね。普段、みんなが楽しんでいるマウンテンバイクの本質、トレイルライドに通じるような、そういう部分が支持されている原因かもしれませんね。」

永田が参戦するのは5月30日から6月1日に開催されるEWS第2戦スコットランド。使用するバイクはKONAのPROCESS 153。日程的に、そのままスコットランドでのダウンヒルワールドカップ第3戦、オーストリアでの第4戦、さらにスロバキアに移動し、街の中をダウンヒルバイクで疾走するシティダウンヒルワールドツアーにも参戦予定だ。

photo&text:Hiroyuki.NAKAGAWA/SLm


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