2014/04/08(火) - 13:23
急勾配のアップダウンでライバルたちを振り切ったのは、優勝候補の本命アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)だった。新城幸也(ユーロップカー)はトップオールラウンダーに混ざって12位でブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIワールドツアー)第1ステージを終えている。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014第1ステージ image:vueltapaisvasco.diariovasco.comパイスバスコ第1ステージはオルディシアを発着する153km。コースはまさにアップダウンの連続で、6つの2級山岳と2つの3級山岳が登場する。いずれも標高400mクラスの登りだが、一日の獲得標高差は2900mに達する。
ティンコフ・サクソが率いるメイン集団 photo:Tim de Waele特に警戒すべきは、後半にかけて2回登場する2級山岳ガインツァ峠だ。平均勾配13%/長さ2.3kmという急勾配の登りをクリアすると、頂上からフィニッシュラインまで6.7km。勝負はこの急坂で決まった。
集団内で登りをこなす新城幸也(ユーロップカー)とフランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング) photo:Tim de Waeleアルベルト・コンタドール(スペイン)擁するティンコフ・サクソと、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)擁するモビスターがメイン集団を率い、序盤から逃げたダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール)やマッテオ・モンタグーティ(イタリア、AG2Rラモンディアール)を含む先頭グループを吸収。人数を絞った状態で2級山岳ガインツァ峠に突入する。
アルカンシェルを着るルイ・コスタ(ポルトガル、ランプレ・メリダ)がパイスバスコを走る photo:Tim de Waele最大勾配が16%に達するこの登りで最初に動いたのはバルベルデ。これにコンタドールが反応し、スペインの二強が後続を引き離しにかかる。更にカウンターアタックを仕掛けたコンタドールが独走で2級山岳ガインツァ峠の頂上をクリアした。
独走勝利を飾ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waeleバルベルデを15秒引き離して下りへと入ったコンタドールは、リードを失うことなくフィニッシュへ。最終的にバルベルデを14秒、ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)を34秒振り切って勝利した。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェやティレーノ〜アドリアティコでの成功に続く、シーズン5勝目を飾ったコンタドール。黄色いリーダージャージに袖を通した31歳は「沢山の良い思い出が詰まったこのパイスバスコで再び勝利出来て嬉しいよ。最後の登りには信じられないほどの観客が詰めかけていた。この第1ステージで重要なタイム差がつくと予想していたから攻撃に出たんだ。とは言えまだ総合争いは決まったわけじゃない。毎日何かが起こる可能性がある」とコメントしている。ボーナスタイムが設定されていないため、総合2位バルベルデとの総合タイム差は14秒。
新城幸也(ユーロップカー)は56秒遅れのステージ12位でフィニッシュ。トップ10には数秒届かなかったが、トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)やルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)、ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)、サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)をはじめとするトップオールラウンダーよりも上位という好成績だ。
「いや〜、きつかった。出し過ぎた。でも、チームからはワンデーレースのつもりで行けと言われていたので、そのつもりで常に前に位置して、全開で上った。このコースの一部はエキップアサダ時代に走ったことがあり、坂のきつさもわかっていたから、その分アドバンテージだったかも」と新城はレースを振り返っている。
「5位以内でポイント取りたかったけど、調子の良さが証明できたし、明日からチームのリーダーだから、頑張らないと!このレースで総合上位はかなりすごいことだからね」。新城はユーロップカーのエースとして総合成績を狙う。
選手コメントはレース公式サイトならびにTeamユキヤ通信より。
ステージ優勝とリーダージャージを手にしたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele
ブエルタ・アル・パイスバスコ2014第1ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
山岳賞
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール)
スプリント賞
マッテオ・モンタグーティ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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ヴォルタ・アン・アルガルヴェやティレーノ〜アドリアティコでの成功に続く、シーズン5勝目を飾ったコンタドール。黄色いリーダージャージに袖を通した31歳は「沢山の良い思い出が詰まったこのパイスバスコで再び勝利出来て嬉しいよ。最後の登りには信じられないほどの観客が詰めかけていた。この第1ステージで重要なタイム差がつくと予想していたから攻撃に出たんだ。とは言えまだ総合争いは決まったわけじゃない。毎日何かが起こる可能性がある」とコメントしている。ボーナスタイムが設定されていないため、総合2位バルベルデとの総合タイム差は14秒。
新城幸也(ユーロップカー)は56秒遅れのステージ12位でフィニッシュ。トップ10には数秒届かなかったが、トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ガーミン・シャープ)やルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)、ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)、サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)をはじめとするトップオールラウンダーよりも上位という好成績だ。
「いや〜、きつかった。出し過ぎた。でも、チームからはワンデーレースのつもりで行けと言われていたので、そのつもりで常に前に位置して、全開で上った。このコースの一部はエキップアサダ時代に走ったことがあり、坂のきつさもわかっていたから、その分アドバンテージだったかも」と新城はレースを振り返っている。
「5位以内でポイント取りたかったけど、調子の良さが証明できたし、明日からチームのリーダーだから、頑張らないと!このレースで総合上位はかなりすごいことだからね」。新城はユーロップカーのエースとして総合成績を狙う。
選手コメントはレース公式サイトならびにTeamユキヤ通信より。
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ブエルタ・アル・パイスバスコ2014第1ステージ結果
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
9位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)
10位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
12位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
9位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)
10位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
12位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
4h05'07"
+14"
+34"
+36"
+54"
+56"
+14"
+34"
+36"
+54"
+56"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
9位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)
10位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
12位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
4位 ユーリ・トロフィモフ(ロシア、カチューシャ)
5位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)
7位 ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシング)
9位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ティンコフ・サクソ)
10位 ミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)
12位 新城幸也(日本、ユーロップカー)
4h05'07"
+14"
+34"
+36"
+54"
+56"
+14"
+34"
+36"
+54"
+56"
ポイント賞
アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
山岳賞
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール)
スプリント賞
マッテオ・モンタグーティ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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